• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

シケイカ★フェンダーミラー将軍・発動篇のブログ一覧

2016年02月28日 イイね!

北米仕様のAE86まとめ



 第2次MYブームのプラモデル製作の資料用に北米仕様のAE86について調べたので覚書きです。自分ごときが語るのはおこがましいような人気車種かとは思いますが、実はAE85(GLライム)の元オーナーだったりするので、どうぞご容赦を。
 
 AE86の北米仕様は、1984年にFMVSS(米国連邦自動車安全規格)で電球交換式ヘッドライト(異型ライト+ハロゲンHb1球)が許可されるまで、SAE規格型ヘッドライトを使用することが義務付けられていた為、トレノ顔を装着したレビン、いわゆるトレビンがカローラクーペとして販売されていました。



●1984モデル

 ボディ形状は2ドアクーペと3ドアハッチバック(リフトバック)の2種類。当初は4A-Gツインカム搭載車は導入されず、1,6リッターのシングルカムエンジンを搭載した、国内の1,5SR(AE85)に相当するSR-5、1,5GLに相当するDX(一般販売されていない?)が設定されていました。

 国内トレノ2ドアGT APEXのイメージカラーであるハイメタルツートンと同色の銀黒ツートン(2M8)とホイールのせいか、ぱっと見の印象は代わり映えしませんが、大型5マイルバンパー、それに伴い変更されたグリル、サイドマーカーなどのレンズ類など、北米仕様のお約束装備は満載。



 リフトバックも国内トレノ3ドアGT APEXのイメージカラーのハイフラッシュツートーンと同色の赤黒ツートン(2M9)のせいで、古谷一行さんが『衝撃、SEXYトレノ。』 って言い出しそう。

 でも国内と北米でイメージカラーが一緒っていうのは割と珍しい例かも?これらのツートンカラーとアルミホイールは、スポーツシートとセットで「スポーツパッケージ」としてオプション設定されていました。

 素のSR-5はというと、黒バンパー、AE85と共通の13インチデザインスチールにトリムリングの付いたホイールで、こっちの方がバタ臭くて北米感が強いですね。


 内装もデザイン的には左右が反転しているだけで、セリカ系と共通のクラッシュパッド内臓ステアリングやマイルメーター程度の違いしかありません。

 内装色は国内のGT系に設定のある茶色&あずき色がなく、AE85と同じ茶色&ベージュ、ブルー&グレーの2色だけだったようです。

 なので国内には存在しない茶&ベージュカラーのスポーツシートという仕様も北米では選択可能でした。


 エンジンは、4A型1587ccSOHCエンジンを電子制御キャブでカリフォルニア州の排ガス規制に適合させた4A-C型を搭載。


 それ以外の機関系は基本的にAE85共通で、5MTと4ATが選択可能でした。

 シングルカムでも一応4A型なのでコーションプレート上はAE86となりますが、北米のVINナンバー(ドア内側についているプレート)だとSR-5グレードのみAE86、DXグレードがAE85という、ややこしい事態に。

 北米仕様らしくオプションも豊富で、サンルーフ、クルーズコントロール、エアコン、パワーステアリング、電動ミラー、リアワイパーを組み合わせることで機関系以外は国内のGT APEXと同等の仕様を作ることも可能です。


●1985モデル

 待望の4A-Gツインカム搭載のGT-Sグレードを新たに追加。北米市場でトヨタが初めて販売するツインカムエンジン搭載車でもありました。


 SR-5とは気合の入り方が全然違い、フロントスポイラー、リアスポイラー(リフトバックのみ)、14インチアルミホイール、カラードバンパー、専用ストライプなど、国内や他の仕向け地とも全く異なる独自の仕様となり、スペシャルモデル感が強調されていて素直にカッコイイです。


 バンパー下部をブラックアウトして引き締める手法は、当時FFコロナ(T150系)でも用いられていましたね。

 GT-Sの内装は、GT-Sの導入と引き換えに廃止されたSR-5のスポーツパッケージ内装と共通の仕様となりますが、デジタルメーターがオプション選択可能になり、内装色は国内GT系と共通の茶&あずき色の他、当時の国内仕様には設定されていない黒&グレー内装も設定されていました。


 GT-Sは5MTのみ設定、国内GT APEXと同じくリアディスクブレーキを標準装備、LSDもオプション装着可能で、SR-5と同じくGT-Sもオプションの幅が広く、組み合わせ次第で国内のGT APEXにもGT-Vにもなったようです。


 肝心の4A-Gは、カリフォルニア州の排ガス規制に適合させる為にエアフロメーターをフラップタイプのLジェトロ方式(おそらく3S-Gの流用)に変更、高負荷連続走行に耐えるようオイルクーラーを装着した4A-GECを搭載しています。

 北米で4A-G搭載車はコーションプレート上はAE86、VINナンバー上ではAE88として扱われていいます。


●1986モデル

 国内のマイナーチェンジに対応した変更を実施、いわゆる後期型です。この1986モデルからセダンは異型ライトに変更されましたが、クーペモデルはアメリカ人がリトラクタブルライトを好むことからトレノ顔のままとされました。

 リトラクタブルヘッドライト前端が黒い樹脂だったのをガーニッシュ化、レビンと共通デザインのテールレンズを小型化したのは国内と同じですが、フロントの5マイルバンパーのデザインもシンプルなものに改められ、SR-5グレードではバンパー上部をカラード化、法規対応でハイマウントストップランプも装備しています。

 SR-5にオプションの13インチアルミも国内後期と共通デザインのものに変更されています。

 SR-5にのみ赤黒ツートン(1985モデルから2T6に変更)が引き続き設定されましたが、1986モデルのみサイドモールが塗装されておらず何だか締まりません。


 GT-Sグレードは、国内ブラックリミテッドと共通デザイン・・・というかGX71流用のアルミホイールに変更、国内でOP品のイントラアルミにセットされるホイールアーチモールを装着、バンパーはモノトーン化、サイドステッカーが小版になったこともあり、大人っぽい雰囲気になりました。



 GT-Sにもツートーンカラーが設定されていましたが、ライトブルー/ミディアムブルー(2X5)という、スプリンターカリブのような色で違和感バリバリです。だが、それが良い。


 このツートン、セダンにも設定あるんで驚きです。


 一方、内装の変更点は少なく、ステアリングのデザイン変更と計器版の手直し程度です。


 スポーツシートも前期型のデザインのままという中途半端さ。なんだかフジミのプラモみたい(笑)

 しかし形状こそ前期用に似ていますが、よく見ると別物かと。

 内装色は茶系がカタログ落ちとなり、SR-5は黒&グレー、ブルーの2色、GT-Sは黒&グレーの1色のみに減少しました。


●1987モデル

 次期モデルのAE92系を意識してか、リフトバックは廃止され、2ドアクーペSR-5とGT-Sのみのラインナップとなりました。

 それまでの販売割合でいうと、2ドアクーペ1に対してリフトバック9という状態だったので、現地法人的に面白くない状況だったというのは想像に難くありません。

 モデル末期だけに殆ど変更らしい変更点はありませんが、1985モデルでカタログ落ちしていたSR-5のスポーツパッケージ内装が復活しました。


●北米仕様ボディカラー一覧

<GT-S>

・Black Metallic (204):1986モデル
・Black (202):1987モデル
・Blue Metallic (8D7):1987モデル
・Medium Blue Metallic (8D4):1986モデル
・Medium Gray Metallic (159):1987モデル
・Red (3E6):1985モデル~1987モデル
・Silver Metallic (147):1985モデル
・Silver Gray/Black (2C5)141+202:1985モデル
・Lt Blue/Md Blue (2X5) 8C7+8D4:1986モデル
・Silver/Gray (23D)164+159Black (202):1987モデル

<SR5>

・Black (202):1987モデル
・Blue Metallic (8D7):1987モデル
・Dark Gray (136):1985モデル
・Dark Orange Metallic (3D6):1984モデル
・Deep Blue (8B1):1984モデル
・Light Blue Metallic (8A8):1984モデル~1985モデル
・Light Blue Metallic (8C7):1986モデル~1987モデル
・Light Topaz Metallic (4E1):1984モデル
・Medium Gray Metallic (159):1986モデル~1987モデル
・Red (3D7):1984モデル
・Red (3E6):1985モデル~1987モデル
・Rose Gray Metallic (3C7):1986モデル
・Silver Metallic (147):1984モデル~1985モデル
・Silver Metallic (148):1987モデル
・White (038):1984モデル
・White (041):1985モデル~1987モデル
・Wine Metallic (3G9):1987モデル
・Yellow (558):1987モデル
・Silver/Black (2M8)147+202:1984モデル
・Red/Black (2M9) 3D7+202:1984モデル
・Red/Black (2T6) 3E6+202:1985モデル~1986モデル
・Lt Blue/Md Blue (2X5)8C7+8D4:1986モデル
・Silver/Gray (23D):1987モデル

 以上がカタログモデルの変遷な訳ですが、プラモ製作の息抜きに軽く調べただけなので違っている点があったらごめんなさい。(でも作っているプラモは北米仕様じゃないの)

 最後にカタログモデルばりによく出来たボディ改造事例をご紹介。TE50系や70系に設定されていたリフトバックボディを彷彿とさせます。

 流石はカスタム文化の根強いアメリカだけあって盗難アジアの切った貼った音戸のお化けとはエライ違い。 えっ?アコードエアロデッキみたいですかそうですか。
Posted at 2016/02/28 16:03:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | トヨタ | 日記
2015年06月22日 イイね!

インドのコレジャナイ・シャレード

 
 盗難アジア、もとい東南アジア圏において強固な地盤を持つダイハツですが、ある意味スズキ王国といった感の強いインドには現在に至るまで未進出・・・と思ってたら、あら不思議?!

 あまりにも2代目シャレードにクリソツな、シパニ社の「モンタナD1」という車が存在しているではありませんか!!


 とはいえオリジナルと較べると、給油口が反対側に付いていたり、ピラー廻りの構造が全く異なってドリップチャンネルが無かったり、妙にエッジがカクカク・ウネウネしていて初期のポリゴン数の少ないCGのようだったりで何かが可笑しい。


 それもその筈、このモンタナD1はダイハツに無許可でシパニ社が遊園地のゴーカートよろしくFRPでコピーしてデッチ上げたプロトタイプ車なのです。

 1974年、インド南部・カルナータカ州の州都バンガロールに英国「リライアント」社の協力で誕生した「シパニ」社は、1975年より3輪自動車「リライアント・ロビン」を独自に4ドア化した「シパニ・Badal 」(バーダル?)の生産を開始。

 「リライアント・ロビン」に基づいたFRP製ボディにイタリア製2ストローク、198cc、10馬力の単気筒エンジンを搭載、タクシー用途に向けて販売されました。

 同モデルの4輪バージョンである「Badal・4 」も開発されましたが、どちらも販売成績は成功とは言えない結果に終わります。


 そこで1982年より「シパニ」社は「リライアント」社が同年に生産を終了した850ccの小型FR車「キトゥン」の生産設備を譲り受け「シパニ・ドルフィン」としてライセンス生産することで死中に活を見出そうとしたのですが・・・

 2ドアのみで4ドアボディを持たないことから市場ではまたもや苦戦。

 その直後にスズキが「マルチ800」(アルト)の現地生産に乗り出すと、「シパニ」社も「ドルフィン」の4ドアモデルとして開発した新型車「モンタナ」に生産を切り替えて対抗の構えを見せます。

 しかし悲しいかな資本力の大きな差は如何ともしがたく、バンパーやレンズ類は「マルチ800」からの流用でした。

 ところが意外なことに「モンタナ」は商業的成功を納め、そこで調子に乗ったシパニ社は大型の上級バージョンである「モンタナD1」を企画してしまったのです。


 当初「モンタナD1」は「フィアット1100」の現地生産車「プレミア・パドミニ」からコンポーネントの流用を予定していたのですが、設備投資等の問題から結局は従来の「モンタナ」の物を踏襲せざるを得なくなり、シャレードそのものだったプロトタイプからボディのデザインは魔改造されちゃいます。

 うーん、旧共産圏で配給制だった車と言われても納得しちゃいそう。さしずめ「トラバント」の新型モデル「シャレーバンド」

 プロトタイプに較べて車幅が狭く、ドアサッシ形状もマルチスズキのガラスを流用する為に全く異なり、もはやシャレードの面影がリアクオーターくらいにしか残ってません。
 
 ホイールのデザインでおわかりのように足回りの部品もマルチスズキ製です。

 FRP成型の都合でしょうか?初期モデルのリアハッチゲートは省略されガラスハッチに。

 レンズ類もマルチスズキ流用につき、フロンテのワイドボディみたい。
 
 ハッチゲートつきに進化した後期モデルも初代カルタスにしか見えないという罠。


 内装の詳細は不明ですが、おそらくベースのモンタナと同じくFRPの悪夢といった趣のダッシュボードなのでしょうね~


 エンジンはインドの「マヒンドラ」社がミツビシのライセンスで生産する、トラクター用1,5リッター4気筒OHVディーゼルを搭載。
 排気量が大きいこともありシャレードの1リッターCL型ディーゼルを上回る40馬力を発生、ボディも軽量なので動力性能はCL型のターボ仕様に匹敵するレベルかと。

 ひょっとしたらディーゼルエンジンを搭載するコンパクトカーという点から、コピーベースにシャレードが選ばれたのかも?

 このエンジンをリライアント由来の4速MTでFR駆動するわけなのですが、これが曲者でディーゼルの大トルクに駆動系が耐えられずトラブルが多発。
 これに悪い顧客サービスと弱い販売網が重なり悪評が立ってしまい、モンタナD1は1990年前後に僅か290台が生産されただけで生産終了、シパニ社自体も多大な負債を抱え後に倒産してしまいました。

 文字通りデッド=死という意味でのデッドコピーだったわけですな。

 まさに見た目に違わぬ邪神像(笑)
 存在自体がリビングデッド=ゾンビなコピー車ですか、そうですか。
Posted at 2015/06/22 01:22:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | シャレードがいっぱい | 日記
2015年02月08日 イイね!

カタログなき競技ベース車:スターレットのモータースポーツパッケージ




 あぁ!?なんとした事でしょう。
 「便りが無いのは良い報せ」とはいかなかったようで、非常に残念な一報が飛びこんできました。

 黒バンパー、鉄ホイール、エアコンレスと三拍子揃う、トヨタ86の競技ベース車「RC」が、2月10日のマイナーチェンジで販売不振を受けて廃止されるというのです。

 せめてスバルBRZのRAグレードのようにエアコンをOPで装着出来れば、もう少し売れていたかもしれないのに。

 そういえば、かつてMR-Sに設定されていた鉄ホイール、手巻き窓、エアコンレスというBエディションも途中で廃止になっていましたね。

 ある程度需要の限られるスポーツ走行に特出した仕様は、やはり商売としては成り立ち難いのでしょうか。

 初代セリカのGTVを皮切りに、バブル期までは走りに不要な装備を省いた廉価仕様としての側面を持ちながら、様々な車種に設定されていたのですが・・・

 それを象徴するのが、かの有名なGX71チェイサーのツインターボGT-S。

 ハイソカーなのに、手巻き窓、エアコンレス、おまけに5MTオンリー!!

 上級ファミリーカーである筈のFFビスタ/カムリにも同種の仕様である、VS/ZSツインカムがあったのだから、なんとも恐ろしい話です。

 こちらは流石に4ATも選択可能でしたが、ビスタの5ドアVSなんて本当に受け皿があったのか心配になっちゃいます。

 それとは逆に、コロナ/カリーナ、セリカの「-R」が付かない素のGT系や、初代カリーナEDのGグレードあたりは廉価版的な性格が強いものでした。


 勿論それだけに留まらない、スパルタンな本気の競技ベース車も数多くラインナップ。

 GA2シティが実戦投入されるまでの常勝マシンEP71スターレットRiや、同じく土系競技やフレッシュマンレースなどでお馴染みのターボR。

 なんとターボRの広報車も用意があって、トヨタの本気が伺えます。

 スポーツパッケージを装着しない、カローラFX-GTの標準車も競技の薫り。


 お洒落なイメージの強いAE92レビン/トレノも、AE86から硬派なGTやGT-Vを継承。


 何故かクーペボディのGTVは前期のみ、後期からはカローラFXに変更されています。


 特にセリカは、60系のホモロゲモデルGT-TSを筆頭に、自ら「RALLY」と名乗るグレードがあるほど。


 なかでも180系のGT-fourは、装備をやや簡素化したVパッケージ、一切の装備を廃し軽量化、クロスミッションまで奢られたラリーパッケージの2種類も設定する気合いの入りようです。



 このようにして長い歴史を積み重ねてもいれば、例外的にモータースポーツ関係者向けに販売された裏メニューがあったとしても不思議はありません。
 その最もたる例として挙げられるのが、SW20・MR2のジムカーナベース仕様、EP91スターレットの「グランツァVモータースポーツパッケージ」でしょう。

 MR2のジムカーナベース仕様は、ターボの廉価グレードGT-Sをベースに、エアコン、フォグランプ、リアウィングがレス装備となる軽量化モデルです。

 これらの仕様はカタログに記載がなく、当時聞きに行ったディーラーも把握しておらず、詳細はお客様相談室に電話して教えてもらうしかありませんでした。

 果たして、スターレットのモータースポーツパッケージとは、如何なる仕様だったのでしょうか?



〈外装〉


 外装はミラーが廉価グレードと共通の未塗装品になる程度で、ボディカラーも標準車と同じものが選択可能でした。

 唯一大きく異なる、ホイールキャップレスで剥き出しとなる鉄ホイールも、サンプル例のように社外アルミに交換されているのが大半かと。

〈内装〉


 この手の競技ベースのお約束、交換が前提の簡素な仕様が特徴。
 全車標準装備のエアバックも省かれ(標準車にはレスOP設定無し)、装備的には最下級グレード「ルフレ」と同等になります。

 シートもルフレと同じ形状のハイバックタイプですが、カタログモデルに存在しない全面ビニール貼り仕様です。(ビジネスパッケージ用?)

 画像はルフレ。シート座面中央のみファブリック。

〈メカニズム〉


 スペック的には変更ありませんが、過吸圧のハイ/ロー切り替え機能が廃止。
 それ伴い、お節介な1速ローブースト固定制御もなくなり本来の性能をフルに発揮出来るようになりました。

 スポーツ走行において無用の長物となるABSも省かれています。(こちらも標準車はレスOP設定無し)

 OP設定となるリアタワーバーも、このグレードに限っては標準装備です。

 エアコンとパワステも標準装備され、他にもメーカーOPでパワーウィンド&電磁ドアロック、ビスカスLSD、寒冷地仕様の設定がありました。

 こうして価格表には記載があるので、一般ユーザーも購入自体は可能だったものと思われます。

 これだけ手の込んだ仕様でありながら、前、後期を通じて標準車より大幅に安く購入出来たのだから良い時代です。

 しかし、それを羨やむ必要なんてありません。
 モータースポーツパッケージの系譜は現在でも途絶えることなく、ヴィッツRSレーシングとして続いているのですから。

 テクノクラフトで競技用パーツを組み込んだコンプリートカーとして扱われているのとは裏腹に、ベース車自体もメーカーのラインで製造された独自の仕様になります。

 スモークガラスレス、アルミホイールレス、廉価グレード同等の内装など、まるでモータースポーツパッケージの生き写し。

 効率化一辺倒の現代車にあって、ここまで徹底して作り分けがなされているのは、とても贅沢な事かもしれません。

 そんなトヨタのやる事であるだけに、86の競技ベースも、そのまま廃止になる訳ではなく、Gグレードに「遮音材レス&鉄ホイール」のセットOPという形で残るようです。

 ワンメイクレース用コンプリートカー「86レーシング」のベース車と共通化?

 こういった車両を、こうまでして細々ながらも供給を続けてくれるトヨタの心意気というのは、もっと評価されて然るべきなのではないでしょうか。
Posted at 2015/02/08 02:17:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | トヨタ | 日記
2014年12月06日 イイね!

<妖怪車ウォッチ>サイバラードCR-X&180MX-3&ドラローラ



 ここは時流に乗って「妖怪のせいなのねそうなのね」と言うべきなのでしょうか・・・タイで売られている中古車は露骨に変な姿の物ばかりなのです。


 一見すると、CAアコードのホイールキャップ以外はノーマルで程度の良いサイバーCR-X。

 エンブレムの位置がおかしいせいでパッと見だと気になりませんが、なんだかアスペクト比がおかしいような?


 後ろに回って、アレ? 

 妙にペキペキ四角いし、リアエンドの「エクストラウインドウ」がない・・・だと?


 内装を見て納得。

 これバラードスポーツじゃん!!


 おそらく特徴的な樹脂のフェンダーやグリルが南国の日差しで崩壊しちゃったせいで、サイバーの顔面を移植したんでしょうね~(車体自体はアメリカからの逆輸入)

 あんまりにも完成度が高すぎて、タイ仕様はこうなってるのかと思って本気で調べちゃったのは秘密です。



 しかし世の中、必ず上には上がいるもの。


 
 MX-3=プレッソ/AZ-3というのは分かるんですよ、うん。しかしツッコミどころが多すぎて、何がナンやら。(2,5ってクロノス系のV6じゃあ)

 とりあえずバンパーは180SXの前期用でOK? 
 リトラやフェンダーはファミリアアスティナ用かと・・・どちらも基本骨格がBGファミリアだから付くんでしょうけど。


 でも一番強烈なのはこちら・・・ DORAEMON?ドラえもんのことかぁ!!

 ぶっちゃけ、ドラえもん要素が何処にあるのか不明。まさか新手の痛車?


 元祖妖怪アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌に、「お化けにゃ学校も~試験も何にもない」と歌われてるのも納得です。
 だってタイには保安基準や車検なんてシステムは存在しないんですもの。
Posted at 2014/12/07 00:19:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2014年11月29日 イイね!

タイ製L70ミラ・ピックアップのすべて



 随分と記憶も薄れつつある前回のネタ車、フィリピン製L200系ミラのピックアップ「ダイハツ・レガシィ」を覚えておいででしょうか?


 実はミラのピックアップボディはこれだけではなく、L200系の先代モデルに当たるL70系にも公式にもメーカーが公式に量産したものが存在しているのです。


 その原点と言えるのが、1987年の第27回モーターショーに参考出品された「ミラ・PM/L」

 スポーティなリゾートミニをイメージし、TR-XXのリアクォーターをカット。跳ね上げ式リアゲートを持つガラスルーフの2シーターピックアップに改造されています。

 まさか後年このコンセプトが、微笑みの国とも言われるタイ王国にて違った形で現実になろうとは・・・まさに東洋の神秘。

 ダイハツは当地を代表する3輪タクシー、「サムロー」(トゥクトゥク)の原型となったミゼットの輸出を皮切りに、1959年からタイ市場に進出。

 コピー車も数多く作られる中で今なお現役を続けるオリジナルのミゼットも数多く、MP系はカエル頭と呼ばれ親しまれています。

 1960年代になると現地法人「ダイハツ・タイランド」社はコンパーノやハイゼットなどの輸入も手掛け、一時はマツダと並びタイ市場シェアの過半を占めるまでに至ります。

 しかし1974年に他のASEAN諸国同様、実質的な現地生産が義務付けられるようになって以降はシャレードとハイゼットを細々と販売する冬の時代が到来。

 そんな状況を打破すべく、日本で生産が終了したL70系ミラの生産設備を流用する形で開発されたタイ市場専用ミラが1991年に発売となったのです。

 3種類のボディがラインナップされ、それら全ての原型となるのが「ミラ・P1」(Pはポーターの頭文字)と呼ばれる2シーターピックアップボディです。



 タイにおいて小型ピックアップトラックは税制上の優遇措置があることから最も人気の高いジャンルで、なんでも荷台には人をどれだけ乗せても違反ではないのだとか・・・なにそれこわい

 大型バンパーを備えるヨーロッパ仕様をベースに足回りとボディを補強、Bピラー以降をストレッチしてホイールベース延長することで荷台長を確保。なのでタイ製であっても型式は他の輸出仕様と同じL80型になります。


 そして「ミラ・P1」にリアシートを設けて4人乗りとしたキングキャブ、「ミラ・SPICY-CAB」(スペイシー・キャブ)


 申し訳程度のリアシートとはいえ、座面長がホイールベースの延長分、きっちり取られているので国内のボンバン仕様に較べれば快適かと。


 もちろん乗用仕様も忘れられてはおらず、「ミラ・P1」の荷台に東洋ファイバー製レジントップ(FRPルーフ)をボルトオンした3ドア「ミラ・P4」も用意されています。

 あくまで荷台に脱着式のシェルフを取りつけたという体裁をとる為、税制上はピックアップとして扱われる脱税仕様(笑)

 だというのにリクライニング機構つきリアシートまでもを装備し、アプローズ以上の広々空間を実現。まさにスーパールーミー。


 発売当初の「P4」のリアゲートは、ガラスハッチとピックアップと共通のアオリのそれぞれが上下に分かれて開く構造のものでした。


 しかし1993年のマイナーチェンジの際、L200に通ずる丸みを帯びた一体形状のリアハッチが新造されています。


 また、この脱着式トップという構造を活かした新型コペンばりの着せ替え用ルーフも考案されました。

●リーザというよりかは2代目セルボっぽいクーペ


●アルトハッスル風フルゴネットワゴン


●スペイシーキャブに装着可能なルーフなんてのも

 これらは、ある程度以上の纏まった数が流通し、作りも良い事から、おそらく純正オプション扱いだったものと推測されます。

 そうした独自色の強い外装とは裏腹に、内装は国内仕様の廉価版に近いものでした。(L200と共通のステアリングは95年以降)


 フィリピンと同じく南国につきヒーター系統はオミット。代わりにエアコンが標準装備となり、本来のコントロールパネルの隅に残った風量調整スイッチのボッチっぷりに涙がぽろり・・・

 おめーの席ねぇですー
 
 機関はL200系の輸出仕様と共通スペックの2バルブキャブレターED-10型850ccエンジンを搭載、意外なことに5MTのみならず3ATも選択可能です。

 1993年以降の生産車は、年寄りに献血を強要するかのようにエアコンをR134仕様にアップデート。

 そして1995年にはマイカー需要の高まりに応じるべく、大規模なマイナーチェンジを実施。新たに「ミラ・MINT」(ミント)が発売されます。



 ミラ・P4と入れ替わる形で従来のピックアップの亜種から脱却した鋼板製のルーフを持つ本格的な乗用車として再設計。

 フロントは新造形のバンパーに変更、TR-XXと同形状のセンターアンテナを装備する程度の違いしかありませんが、Bピラー以降はリアオーバーハングも延長されるマシマシコールにより、最早ミラの面影がありません。

 う~む。このガーニッシュは、まゆげハイゼット(輸出仕様S70)用では?

 しかも驚くべきことに内装はL200系のダッシュボードをまるっと流用で、おまけにフルトリム化。

 なんだかポン付けできそうだな~、と思っていたら既に前列があったとは!!

 ピックアップ系2車もリアオーバーハングが延長された「ミラ・ミント」と同一仕様となり、ワイドなタイヤが履けるようにリアフェンダーがオーバーフェンダー化されています。(何故か内装はL70用のまま据え置き)



 最終型となる1997年モデルでは、エンジンも全車EFIとなり、当時最新のL500系輸出仕様と遜色ないスペックになります。

 
 これらのタイ製ミラは当時のCセグメントクラス車の3分の1の価格である175000バーツ(当時の為替で約87万円)という安価な価格設定もあり大ヒット。ダイハツの年間販売台数は発売前に較べて50%アップを記録します。

 しかし1997年に起こったアジア金融危機の影響はタイにも及び、1995年に年間4000台あった生産台数は1997年に160台にまで急落、翌1998年3月に生産は休止に追い込まれてしまいます。
 そして、そのまま再開の予定が立つことなく2006年9月にダイハツ・タイランドは解散となってしまうのでした。

 生産終了から16年が経過する現在では、サニトラ的な小型スポーツ車としての人気も高く、外装をTR-XX仕様に改造するのが流行中。これもある意味JDM?


 ピックアップなのにムーンルーフリミテッド化した強者も!!


 まるで「ミラPM/L」の魂が時を超えて蘇ったかのようではありませんか。

 とはいえ、使われている部品の大半がステッカー類も含めて現地製のコピー品というあたり、流石の盗難アジアクォリティ(笑)
 


※<業務連絡>
 ここ最近多忙が続いており、合間を縫っての更新が続くため、しばらくコメント機能を休止させていただきます。 
 多数のコメントを頂いてる中で大変申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。(何かありましたら、お気軽にメッセージをお送り頂ければ幸いです)
Posted at 2014/11/29 04:19:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | ダイハツ | 日記

プロフィール

「ロシア?のサイトで作画崩壊スペアタイヤカバーの同士を発見。エラー品かもと思ってたけど、案の定こーゆーモンだったのね〜」
何シテル?   07/18 19:25
ほら今日も、まゆげのおじちゃん探してくるよ、シケモク車。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/7 >>

  12345
678910 1112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

リンク・クリップ

グリル交換。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/02/25 19:19:59

愛車一覧

ダイハツ テリオスキッド デフロック付き車椅子 (ダイハツ テリオスキッド)
本来なら、まだデュエットと末永く付き合うつもりでした。 でも、足を痛めてしまい急遽AT車 ...
ダイハツ エッセ 汚いエッセを見つけたので虐待する事にした (ダイハツ エッセ)
前ファミリーカーだった嫁サマ用L900ムーヴエアロダウンRSが、よそ見運転で突っ込んで ...
スバル インプレッサ スポーツ 新型 LEONE SwingBack (スバル インプレッサ スポーツ)
第二子誕生に伴い、必然的にファミリーカー更新が急務となりました。 高年式(五年落ち以内) ...
トヨタ パッソ 21世紀のダイハツシャレード (トヨタ パッソ)
 1986年のマリリンならぬ、2016年のセーラ・ローウェル。  女の子向けの甘口な車 ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation