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シケイカ★フェンダーミラー将軍・発動篇のブログ一覧

2016年02月28日 イイね!

北米仕様のAE86まとめ



 第2次MYブームのプラモデル製作の資料用に北米仕様のAE86について調べたので覚書きです。自分ごときが語るのはおこがましいような人気車種かとは思いますが、実はAE85(GLライム)の元オーナーだったりするので、どうぞご容赦を。
 
 AE86の北米仕様は、1984年にFMVSS(米国連邦自動車安全規格)で電球交換式ヘッドライト(異型ライト+ハロゲンHb1球)が許可されるまで、SAE規格型ヘッドライトを使用することが義務付けられていた為、トレノ顔を装着したレビン、いわゆるトレビンがカローラクーペとして販売されていました。



●1984モデル

 ボディ形状は2ドアクーペと3ドアハッチバック(リフトバック)の2種類。当初は4A-Gツインカム搭載車は導入されず、1,6リッターのシングルカムエンジンを搭載した、国内の1,5SR(AE85)に相当するSR-5、1,5GLに相当するDX(一般販売されていない?)が設定されていました。

 国内トレノ2ドアGT APEXのイメージカラーであるハイメタルツートンと同色の銀黒ツートン(2M8)とホイールのせいか、ぱっと見の印象は代わり映えしませんが、大型5マイルバンパー、それに伴い変更されたグリル、サイドマーカーなどのレンズ類など、北米仕様のお約束装備は満載。



 リフトバックも国内トレノ3ドアGT APEXのイメージカラーのハイフラッシュツートーンと同色の赤黒ツートン(2M9)のせいで、古谷一行さんが『衝撃、SEXYトレノ。』 って言い出しそう。

 でも国内と北米でイメージカラーが一緒っていうのは割と珍しい例かも?これらのツートンカラーとアルミホイールは、スポーツシートとセットで「スポーツパッケージ」としてオプション設定されていました。

 素のSR-5はというと、黒バンパー、AE85と共通の13インチデザインスチールにトリムリングの付いたホイールで、こっちの方がバタ臭くて北米感が強いですね。


 内装もデザイン的には左右が反転しているだけで、セリカ系と共通のクラッシュパッド内臓ステアリングやマイルメーター程度の違いしかありません。

 内装色は国内のGT系に設定のある茶色&あずき色がなく、AE85と同じ茶色&ベージュ、ブルー&グレーの2色だけだったようです。

 なので国内には存在しない茶&ベージュカラーのスポーツシートという仕様も北米では選択可能でした。


 エンジンは、4A型1587ccSOHCエンジンを電子制御キャブでカリフォルニア州の排ガス規制に適合させた4A-C型を搭載。


 それ以外の機関系は基本的にAE85共通で、5MTと4ATが選択可能でした。

 シングルカムでも一応4A型なのでコーションプレート上はAE86となりますが、北米のVINナンバー(ドア内側についているプレート)だとSR-5グレードのみAE86、DXグレードがAE85という、ややこしい事態に。

 北米仕様らしくオプションも豊富で、サンルーフ、クルーズコントロール、エアコン、パワーステアリング、電動ミラー、リアワイパーを組み合わせることで機関系以外は国内のGT APEXと同等の仕様を作ることも可能です。


●1985モデル

 待望の4A-Gツインカム搭載のGT-Sグレードを新たに追加。北米市場でトヨタが初めて販売するツインカムエンジン搭載車でもありました。


 SR-5とは気合の入り方が全然違い、フロントスポイラー、リアスポイラー(リフトバックのみ)、14インチアルミホイール、カラードバンパー、専用ストライプなど、国内や他の仕向け地とも全く異なる独自の仕様となり、スペシャルモデル感が強調されていて素直にカッコイイです。


 バンパー下部をブラックアウトして引き締める手法は、当時FFコロナ(T150系)でも用いられていましたね。

 GT-Sの内装は、GT-Sの導入と引き換えに廃止されたSR-5のスポーツパッケージ内装と共通の仕様となりますが、デジタルメーターがオプション選択可能になり、内装色は国内GT系と共通の茶&あずき色の他、当時の国内仕様には設定されていない黒&グレー内装も設定されていました。


 GT-Sは5MTのみ設定、国内GT APEXと同じくリアディスクブレーキを標準装備、LSDもオプション装着可能で、SR-5と同じくGT-Sもオプションの幅が広く、組み合わせ次第で国内のGT APEXにもGT-Vにもなったようです。


 肝心の4A-Gは、カリフォルニア州の排ガス規制に適合させる為にエアフロメーターをフラップタイプのLジェトロ方式(おそらく3S-Gの流用)に変更、高負荷連続走行に耐えるようオイルクーラーを装着した4A-GECを搭載しています。

 北米で4A-G搭載車はコーションプレート上はAE86、VINナンバー上ではAE88として扱われていいます。


●1986モデル

 国内のマイナーチェンジに対応した変更を実施、いわゆる後期型です。この1986モデルからセダンは異型ライトに変更されましたが、クーペモデルはアメリカ人がリトラクタブルライトを好むことからトレノ顔のままとされました。

 リトラクタブルヘッドライト前端が黒い樹脂だったのをガーニッシュ化、レビンと共通デザインのテールレンズを小型化したのは国内と同じですが、フロントの5マイルバンパーのデザインもシンプルなものに改められ、SR-5グレードではバンパー上部をカラード化、法規対応でハイマウントストップランプも装備しています。

 SR-5にオプションの13インチアルミも国内後期と共通デザインのものに変更されています。

 SR-5にのみ赤黒ツートン(1985モデルから2T6に変更)が引き続き設定されましたが、1986モデルのみサイドモールが塗装されておらず何だか締まりません。


 GT-Sグレードは、国内ブラックリミテッドと共通デザイン・・・というかGX71流用のアルミホイールに変更、国内でOP品のイントラアルミにセットされるホイールアーチモールを装着、バンパーはモノトーン化、サイドステッカーが小版になったこともあり、大人っぽい雰囲気になりました。



 GT-Sにもツートーンカラーが設定されていましたが、ライトブルー/ミディアムブルー(2X5)という、スプリンターカリブのような色で違和感バリバリです。だが、それが良い。


 このツートン、セダンにも設定あるんで驚きです。


 一方、内装の変更点は少なく、ステアリングのデザイン変更と計器版の手直し程度です。


 スポーツシートも前期型のデザインのままという中途半端さ。なんだかフジミのプラモみたい(笑)

 しかし形状こそ前期用に似ていますが、よく見ると別物かと。

 内装色は茶系がカタログ落ちとなり、SR-5は黒&グレー、ブルーの2色、GT-Sは黒&グレーの1色のみに減少しました。


●1987モデル

 次期モデルのAE92系を意識してか、リフトバックは廃止され、2ドアクーペSR-5とGT-Sのみのラインナップとなりました。

 それまでの販売割合でいうと、2ドアクーペ1に対してリフトバック9という状態だったので、現地法人的に面白くない状況だったというのは想像に難くありません。

 モデル末期だけに殆ど変更らしい変更点はありませんが、1985モデルでカタログ落ちしていたSR-5のスポーツパッケージ内装が復活しました。


●北米仕様ボディカラー一覧

<GT-S>

・Black Metallic (204):1986モデル
・Black (202):1987モデル
・Blue Metallic (8D7):1987モデル
・Medium Blue Metallic (8D4):1986モデル
・Medium Gray Metallic (159):1987モデル
・Red (3E6):1985モデル~1987モデル
・Silver Metallic (147):1985モデル
・Silver Gray/Black (2C5)141+202:1985モデル
・Lt Blue/Md Blue (2X5) 8C7+8D4:1986モデル
・Silver/Gray (23D)164+159Black (202):1987モデル

<SR5>

・Black (202):1987モデル
・Blue Metallic (8D7):1987モデル
・Dark Gray (136):1985モデル
・Dark Orange Metallic (3D6):1984モデル
・Deep Blue (8B1):1984モデル
・Light Blue Metallic (8A8):1984モデル~1985モデル
・Light Blue Metallic (8C7):1986モデル~1987モデル
・Light Topaz Metallic (4E1):1984モデル
・Medium Gray Metallic (159):1986モデル~1987モデル
・Red (3D7):1984モデル
・Red (3E6):1985モデル~1987モデル
・Rose Gray Metallic (3C7):1986モデル
・Silver Metallic (147):1984モデル~1985モデル
・Silver Metallic (148):1987モデル
・White (038):1984モデル
・White (041):1985モデル~1987モデル
・Wine Metallic (3G9):1987モデル
・Yellow (558):1987モデル
・Silver/Black (2M8)147+202:1984モデル
・Red/Black (2M9) 3D7+202:1984モデル
・Red/Black (2T6) 3E6+202:1985モデル~1986モデル
・Lt Blue/Md Blue (2X5)8C7+8D4:1986モデル
・Silver/Gray (23D):1987モデル

 以上がカタログモデルの変遷な訳ですが、プラモ製作の息抜きに軽く調べただけなので違っている点があったらごめんなさい。(でも作っているプラモは北米仕様じゃないの)

 最後にカタログモデルばりによく出来たボディ改造事例をご紹介。TE50系や70系に設定されていたリフトバックボディを彷彿とさせます。

 流石はカスタム文化の根強いアメリカだけあって盗難アジアの切った貼った音戸のお化けとはエライ違い。 えっ?アコードエアロデッキみたいですかそうですか。
Posted at 2016/02/28 16:03:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | トヨタ | 日記
2015年02月08日 イイね!

カタログなき競技ベース車:スターレットのモータースポーツパッケージ




 あぁ!?なんとした事でしょう。
 「便りが無いのは良い報せ」とはいかなかったようで、非常に残念な一報が飛びこんできました。

 黒バンパー、鉄ホイール、エアコンレスと三拍子揃う、トヨタ86の競技ベース車「RC」が、2月10日のマイナーチェンジで販売不振を受けて廃止されるというのです。

 せめてスバルBRZのRAグレードのようにエアコンをOPで装着出来れば、もう少し売れていたかもしれないのに。

 そういえば、かつてMR-Sに設定されていた鉄ホイール、手巻き窓、エアコンレスというBエディションも途中で廃止になっていましたね。

 ある程度需要の限られるスポーツ走行に特出した仕様は、やはり商売としては成り立ち難いのでしょうか。

 初代セリカのGTVを皮切りに、バブル期までは走りに不要な装備を省いた廉価仕様としての側面を持ちながら、様々な車種に設定されていたのですが・・・

 それを象徴するのが、かの有名なGX71チェイサーのツインターボGT-S。

 ハイソカーなのに、手巻き窓、エアコンレス、おまけに5MTオンリー!!

 上級ファミリーカーである筈のFFビスタ/カムリにも同種の仕様である、VS/ZSツインカムがあったのだから、なんとも恐ろしい話です。

 こちらは流石に4ATも選択可能でしたが、ビスタの5ドアVSなんて本当に受け皿があったのか心配になっちゃいます。

 それとは逆に、コロナ/カリーナ、セリカの「-R」が付かない素のGT系や、初代カリーナEDのGグレードあたりは廉価版的な性格が強いものでした。


 勿論それだけに留まらない、スパルタンな本気の競技ベース車も数多くラインナップ。

 GA2シティが実戦投入されるまでの常勝マシンEP71スターレットRiや、同じく土系競技やフレッシュマンレースなどでお馴染みのターボR。

 なんとターボRの広報車も用意があって、トヨタの本気が伺えます。

 スポーツパッケージを装着しない、カローラFX-GTの標準車も競技の薫り。


 お洒落なイメージの強いAE92レビン/トレノも、AE86から硬派なGTやGT-Vを継承。


 何故かクーペボディのGTVは前期のみ、後期からはカローラFXに変更されています。


 特にセリカは、60系のホモロゲモデルGT-TSを筆頭に、自ら「RALLY」と名乗るグレードがあるほど。


 なかでも180系のGT-fourは、装備をやや簡素化したVパッケージ、一切の装備を廃し軽量化、クロスミッションまで奢られたラリーパッケージの2種類も設定する気合いの入りようです。



 このようにして長い歴史を積み重ねてもいれば、例外的にモータースポーツ関係者向けに販売された裏メニューがあったとしても不思議はありません。
 その最もたる例として挙げられるのが、SW20・MR2のジムカーナベース仕様、EP91スターレットの「グランツァVモータースポーツパッケージ」でしょう。

 MR2のジムカーナベース仕様は、ターボの廉価グレードGT-Sをベースに、エアコン、フォグランプ、リアウィングがレス装備となる軽量化モデルです。

 これらの仕様はカタログに記載がなく、当時聞きに行ったディーラーも把握しておらず、詳細はお客様相談室に電話して教えてもらうしかありませんでした。

 果たして、スターレットのモータースポーツパッケージとは、如何なる仕様だったのでしょうか?



〈外装〉


 外装はミラーが廉価グレードと共通の未塗装品になる程度で、ボディカラーも標準車と同じものが選択可能でした。

 唯一大きく異なる、ホイールキャップレスで剥き出しとなる鉄ホイールも、サンプル例のように社外アルミに交換されているのが大半かと。

〈内装〉


 この手の競技ベースのお約束、交換が前提の簡素な仕様が特徴。
 全車標準装備のエアバックも省かれ(標準車にはレスOP設定無し)、装備的には最下級グレード「ルフレ」と同等になります。

 シートもルフレと同じ形状のハイバックタイプですが、カタログモデルに存在しない全面ビニール貼り仕様です。(ビジネスパッケージ用?)

 画像はルフレ。シート座面中央のみファブリック。

〈メカニズム〉


 スペック的には変更ありませんが、過吸圧のハイ/ロー切り替え機能が廃止。
 それ伴い、お節介な1速ローブースト固定制御もなくなり本来の性能をフルに発揮出来るようになりました。

 スポーツ走行において無用の長物となるABSも省かれています。(こちらも標準車はレスOP設定無し)

 OP設定となるリアタワーバーも、このグレードに限っては標準装備です。

 エアコンとパワステも標準装備され、他にもメーカーOPでパワーウィンド&電磁ドアロック、ビスカスLSD、寒冷地仕様の設定がありました。

 こうして価格表には記載があるので、一般ユーザーも購入自体は可能だったものと思われます。

 これだけ手の込んだ仕様でありながら、前、後期を通じて標準車より大幅に安く購入出来たのだから良い時代です。

 しかし、それを羨やむ必要なんてありません。
 モータースポーツパッケージの系譜は現在でも途絶えることなく、ヴィッツRSレーシングとして続いているのですから。

 テクノクラフトで競技用パーツを組み込んだコンプリートカーとして扱われているのとは裏腹に、ベース車自体もメーカーのラインで製造された独自の仕様になります。

 スモークガラスレス、アルミホイールレス、廉価グレード同等の内装など、まるでモータースポーツパッケージの生き写し。

 効率化一辺倒の現代車にあって、ここまで徹底して作り分けがなされているのは、とても贅沢な事かもしれません。

 そんなトヨタのやる事であるだけに、86の競技ベースも、そのまま廃止になる訳ではなく、Gグレードに「遮音材レス&鉄ホイール」のセットOPという形で残るようです。

 ワンメイクレース用コンプリートカー「86レーシング」のベース車と共通化?

 こういった車両を、こうまでして細々ながらも供給を続けてくれるトヨタの心意気というのは、もっと評価されて然るべきなのではないでしょうか。
Posted at 2015/02/08 02:17:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | トヨタ | 日記
2014年05月12日 イイね!

インドネシア製スターレットのすべて



 免許を取得して初めて運転した車、いわゆる筆卸しの相手というのは誰しも特別な存在なのではないでしょうか?

 わたしにとっては祖母が所有していたEP82スターレット・ソレイユL(4MT)がそれにあたります。

 次期型P90系へのモデルチェンジを控え、オーダーストップ直前となる平成7年10月に発注されたほぼ最終ロットとなる個体です。(平成18年に廃車)

 今でもときおり夢に出てきたりするあたり、広告コピーの「青春のスターレット」を地で行く、わが青春のアルカディアなのでしょう。


 下から数えたほうが早いような廉価グレードとはいっても、車重700キロ台前半の軽量な車体に、1,3リッターのレギュラーガス仕様としては最強の100馬力を誇る4E-FEの組み合わせは、これまたP70系の広告コピーである「これはもうかっとび」そのものでした。

 この手のコンパクトカーが動力性能の高さを売りにしていたというのだから良い時代です。


 インドネシアでも1985年からEP71型の現地生産が開始され、日本と同じく当時の東南アジア市場では異端ともいえるスポーティなキャラクターを売りにしていました。



 国内仕様の廉価グレードDXと同等の装備を持つ5ドアXLグレードのみの設定でありながらも、外装はスポーツグレードのSiと同等の仕様も用意され、エンジンはヨーロッパ市場などと同じ1リッターの1E型・1カム3バルブエンジンを搭載。OHVエンジンが主流の当時のインドネシア市場としては異例なハイメカニズムの採用です。

 1987年には1,3リッター2E型エンジン搭載車と、タコメーターやモケットシートなどを装備する上級仕様のSEグレードを追加、翌88年には国内仕様のマイナーチェンジに準じた変更を受けています。

 インドネシア市場にかけるトヨタの熱意は凄まじいもので、通常の現地生産であれば国内から2年遅れ程度のタイムラグが発生するところを大体半年~1年後には最新モデルを投入し、現在ではシェア75%という脅威的な数字を叩き出しています。

 もちろん国内で1989年末にEP82型にモデルチェンジされると、インドネシアでも翌90年から生産が切り替えられました。



 EP71型と同じく5ドアのみで廉価なXLと充実装備のSE、そして新たにパワステ・パワーウィンドを標準装備する小さな高級車SEリミテッドの3グレードを設定。国内の色々なグレードの装備をごちゃ混ぜにした間違い探しのようなカオスさに食指が動きます。

 面白いのが機関系で新開発のハイメカツインカム4E-FEを搭載する国内仕様に対し、EP71と同じ1Eならびに2E型エンジンを搭載しています。

 欧州などでは4E-FEの1331ccという中途半端な排気量が、1クラス上の扱いとなる1、4リッタークラスに含まれてしまうが故に同エンジンを搭載していましたが、部品単位で現地生産が義務づけられているインドネシアでは主にコスト的な問題から継続使用されたようです。

 その後も国内に遅れることなく1992年、1994年にマイナーチェンジを受け、SEリミテッドはSE-Gに改名されフォグランプが標準装備されると同時に、後々に重要な伏線となってくる国内ターボ車用のテールレンズでよりスポーティな装いとなります。

<中期型>



<後期型>




 そして迎えた1996年。国内でのP90型へのモデルチェンジにインドネシアも同調するのかと思いきや、継続生産で1,3リッターSE-Gグレードのみにラインアップが絞られて魔改造がスタート。

 はい、長かった前置きは終わり。ここからがお楽しみです。




 5ドアノンターボなのに、ターボルック!!

 
 一応国内仕様にもGTターボと同様の外観を持つNAエンジン搭載グレードのGiが設定されてはいましたが、こちらは3ドアのみの設定のはずです。

 5ドアのターボ風味なんていうのは存在しないという常識を打ち砕く、なんとも強烈なメーカー公式仕様ではありませんか。

 もちろんリア周りも完全にターボ仕様となっており、サイズの違いから無理やりアダプターを噛ませて浮かされたナンバープレートが不憫でなりません。


 フロント廻りは国内後期型のプロジェクター式4灯ライトが諸々の大人の事情から使用できなかった為に国内中期型と同様のものとされております。

 インドネシア仕様専用に新造されたグリルを分割するエンブレムのせいで、何だか最近のトヨタ車のデザインコンセプトであるキーンルックっぽく見えるのは気のせい?

 内装もGT系と共通の革巻き3本スポークステアリングとシフトノブ、穴あきヘッドレストでスポーティさをアピールするも、エンジンは相変わらず2E型のままなのでイマイチ締まりません。


 こうして国内でP90系がフェードアウトする99年ごろまで販売されていたというのだから恐ろしい話ですね~ホント。


 えっ?前回のマツダMR90に較べて魔改造っぷりが物足りないですかそうですか。

     よろしい!!ならば戦争だ


 メーカー謹製の魔改造スターレットといえば、これを置いて他にはあるまい。

 <プロトタイプRAV4>


 車高を上げてブリスターフェンダー化されたスターレットに、AE95スプリンターカリブの4WDシステムと1,6リッター4A-FEエンジンを移植、ハブ廻りはX81系から流用されたのかGTツインターボ用の16インチアルミを履いています。

 とりあえず走れば良いというレベルの走行用プロトタイプなので各部の仕上げは荒いのですが、そこが逆にワイルドだろ?(死語)

 まぁ、東南アジアだったらこんな改造車の一つや二つ、普通に走っていそうな気もするんですが・・・

Posted at 2014/05/12 01:11:00 | コメント(9) | トラックバック(0) | トヨタ | 日記
2013年01月16日 イイね!

E90カローラさんの、せかいせいふく


 ビバ!!路上生活。


 記念すべき新年は路上で迎えました。

 富士山嶺の竜宮城で乙姫さまとの楽しい宴にうつつを抜かし、下界に舞い戻れば既にカボチャの馬車は出発した後。
 ひょっとしたら私は玉手箱を開けてしまったのかもしれません。


 ――――まぁ、そこまでは日常茶飯事。よくある季節の風物詩。


 しかし、いつもと違って大変だったのが、そうまでして行ってきた関東です。
 いえ、別に疲れて大変だったわけじゃありません。

 初っ端からE90系前期にしか設定されていないレアな茶金ツートンに遭遇してみたり……宇宙はタイヘンなのです。


 珍しいボディカラーといえば、先ごろ中古車バザールに金色の前期TX(実質的な民生用廉価グレード)が出ましたが、そのインパクトには及びもつきません。



 まぁ、インパクトという点だけでいえば、毎度おなじみの台湾仕様も酷いものなんですけど。

 例えば、この最終型92年モデル。
 
 新意匠のトヨタエンブレムに5マイルバンパー、サイドマーカー、レッドテールを装備。

 あれっ!? US仕様にそっくり?

 まさか天下の大トヨタ様が手を抜くなんて、そんなことあるわけが……ありました。

 マイルメーターまでUS仕様そのまま。このやる気の無さは一体?

 種明かしをすると、当時のトヨタは台湾市場に対してとっても消極的で、ヨーロッパやUS向けの仕様車をそのまま輸入販売していたんです。(今はどーだか知りませんが)

 でも、それでは流石にマズイと思ったんでしょうかね。台湾専用のグレードが特別に用意されていました。

 その名も「APEX」(アペックス)

 はい、そうです(笑)
 TE71後期~AE101までのレビン、トレノでお馴染みの「先端;頂点」を意味するグレード名がセダンにも付けられていました。

 なんだか黒いボディカラーにリアスポ付きでは、関東地区限定車のセダンGTブラック205を連想してしまったりも。


 実にスポーツセダンっぽい、です。そのものではありません。それらしき別の何かです。
 元になったUS仕様に設定されていた4A-GE(92年モデルには設定なし)なんて望むべくもなく、他の台湾仕様と同じハイメカツインカムの4A-FE搭載という見かけ倒しっぷりです。

 しかも、ハイメカツインカム車だとボディステッカーが普通は「16VALVE EFI」表記となるのが通例なのに、台湾仕様はおこがましくもスポーツツインカム車と同じ「TWINCAM16」と大書されている始末ですし。

 そのうえ、国内トヨタ車ではゴージャス版をあらわす「G」の称号が、よりにもよってベーシックグレードの「DX」と組み合わされた「DX-G」なる頓珍漢な仕様まで生み出される始末……ツッコミだせばキリがありません。

 いっそ訴えてやりましょうか。ベーシック=基礎より起訴?とっても素敵ですね。

……
…………
……………やっぱり意義ありですか?


 でも、南アフリカ仕様を知ってしまった後では仕方のないことだと自己弁護を試みます。


 南アフリカにおいて、E90カローラは4種類のバリエーションが現地生産されていました。

 普通のカローラセダン、カローラFX5ドアのコンクエスト、コンクエストのパネルバン仕様のキャリー、そしてECやオセアニア仕様と同じカローラセダンにFXの顔が付いたスポーティ仕様を、カローラ・スプリンターとして販売していました。

 特にスポーツ仕様のスプリンター180iは、他の仕向地にはないサイドスカートまで備える独自形状のフルエアロと、レザー貼りのスポーツシートを備えた本物のスポーツセダンです。


 南アフリカ仕様も初期のスポーツタイプのエンジンは4A‐GEでしたが、93年からは180の名前のとおりトルクフルな1800㏄の7A-FEエンジンを搭載しています。

 
 ちなみに、これと同じ仕様はFX5ドアのコンクエストにも設定されていました。


 このコンクエストは、セダンボディが97年に100系を飛ばして、いきなり110系にモデルチェンジした後も廉価版のコンクエスト・タズ(キャリー)として生産が継続され続けます。


 1800ccはカタログ落ちして、1300(2E)と1600(4A)のラインナップのみに絞り込まれました。

 トヨタのエントリーカーとして、同じクラスのVW初代ゴルフ(シティゴルフ)と21世紀になっても販売合戦を繰り広げる定番車種として確固たる地位を築いていた為の処置でした。 


 そして2000年10月には、前後バンパー、ボンネット、ヘッドライト形状が一新されるマイナーチェンジを受け、コンクエストの名前が外れてサブネームのタズが正式な車名に。


 海外仕様の110系後期と共通のイメージで構成されたデザインは、わざとゴテゴテさせることで以前とは違うというのを強烈にアピールしにくるアジアあたりのセンスとは雲泥の差です。

 新たにエアバックも装備されるようになりました。当時最新形状の3本スポークステアリングが妙にスポーティでシュール。


 そうそう。当時の最新アイテムといえば、初代ヴィッツがピンク旋風を巻き起こしたペールローズ・メタリックオパールを年甲斐もなく身に纏ってみたりもしてるんです。

 幾つになっても女の子は乙女なものなんですよ。

 とはいえ、いくら若作りしたところで2005年頃になると辱めな過去の出来事として押し流されてしまうわけですが。

 うら若き韓国製の現代アトス、起亜ピカントなどの新世代コンパクトカーの南アフリカ市場への上陸に伴い、旧態化したタズやシティゴルフは太刀打ちできず、気持ちが良いほどスムーズに衰退していきました。

 そんな世知辛いご時世なので、2007年には後継車として初代オーリスが現地生産される事になり、タズは20年近くに及ぶ歴史に幕を下ろすのでした。

 しかし、いくらワールドワイドなスケールの大きさを誇るカローラといえど、こんな大河ドラマ的スケールで同一型式を長期に渡り製造することになるなんて、開発当時のトヨタの中の人も考えてはいなかったでしょうね。

 しぶとすぎます。諦めが。人生観的にも。



 ――まさに、神のみぞ知るセカイなのです
Posted at 2013/01/16 13:09:21 | コメント(17) | トラックバック(0) | トヨタ | 日記

プロフィール

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ほら今日も、まゆげのおじちゃん探してくるよ、シケモク車。
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