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シケイカ★フェンダーミラー将軍・発動篇のブログ一覧

2013年12月09日 イイね!

北米仕様シャレードのすべて



 1986年、ダイハツは国産メーカーとしては最後に北米市場に進出。カリフォルニア州ロサンゼルスに現地法人『DAI』(ダイハツ・アメリカ社)を設立します。

 G100シャレードは、その基幹車種としてダイハツで初めて対米輸出を前提に開発されました。

 当然アメリカの路上における走行試験も実施され、1986年末にはラスベガスのホテル駐車場でテスト車両が目撃されるという事案も発生しています。(初出:ベストカー誌1987年1月26日号)

 船積み用のボディーコートが剥がされておらず、ハリボテのリアゲートによるボディ形状変更などの偽装が行われていますが、ステアリングのダイハツマークは隠されておらず、見る人が見れば、もうバレバレ(笑)


 比較テスト用に、2代目シャレード、価格帯の近い初代カルタス(シボレースプリント)、そして当時の北米市場で人気の最も高かったコンパクトカーであるシビックなどが持ち込まれていました。

 こうしてワンダーシビックと並べると、両車が共通のコンセプトでもってデザインされていることがわかって頂けるかと思います。


 それもその筈、HRA(ホンダ・アメリカスタジオ)によるワンダーシビックのオリジナルデザイン案は、G100シャレードにそっくりだったのです。(初出:NAVI誌1984年7月号)

 リアエンドに向かってスロープダウンするロングルーフ、直立したハッチゲート、リアフェンダーのサーフィンラインなど、これらはシャレードのデザインが成立する過程において多大な影響を与えたものと思われます。

 そんな北米シャレードの変遷を以下に纏めてみました。


●国内仕様との違い


<FRONT VIEW>


・ヘッドランプをSAE規格品に変更。

・グリル内のエンブレムを国内仕様では「CHARADE」表記から「DAIHATU」に変更(欧州/豪州も共通)

・北米仕様ならではの、サイドマーカーと5マイルバンパーも装備。
 5マイルバンパーは、国内仕様でも1989年1月のマイナーチェンジ以降のモデルに採用されています。


・フェンダー部分のウィンカーも備わらず、EFIの文字入りパネルで埋められています。



<REAR VIEW>


・リアサイドマーカーは、バンパー内臓式。国内の大型バンパー仕様ではブロックオフパネルで塞がれています。

・ハッチバック車でも車名ロゴに立体エンブレムが奢られています。国内仕様では、全てステッカー処理でした。 

・ハッチバック車のバックドアガーニッシュ内の文字が国内仕様の「CHARADE」表記から「DAIHATU」に変更されていました。1990yearモデル以降は国内と同じ部品になります。


<INTERIOR>

・ステアリングを法規対応品の北米専用クラッシュパッド内蔵型に変更。助手席前のダッシュボードにもクラッシュパッドを装着。

・センターコンソール内に時計のスペースを増設。


・北米仕様のお約束、マイルメーター化。


・国内3ドアがドアポケット内のノブを引き上げるタイプなのに対し、ドアトリムにドア開閉ノブが付くタイプに変更。
 国内仕様でも特別仕様車の「セルジオタッキーニ」と「LAギア」は同タイプを採用しています。


・Wikipediaに“エアコンがOPでも設定されていなかった”との記述がありますが、きちんと設定ありますよ~

 ブロアファンの風量が4段切り替えになるのは北米仕様のみです。

・リア3点式シートベルト&ハイマウントストップランプを装備。国内でも1991年のマイナーチェンジ以降はOP設定がありました。

国内ではビジネス仕様の廉価グレードに採用されていたダブルフォールディングタイプの可倒シートも装備されます。



 外国車の大半は、yearモデル制度を採用しており、毎年秋に翌年のニューモデルが発表されるのが通例となっています。
 北米仕様シャレードもその例に漏れず、初年度の1987年秋から導入が開始された仕様を、1988yearモデルと呼称しています。


●1988yearモデル

 意外なことに、ダイハツの北米前略にはリーザも組み込まれており、北米市場への輸出が真剣に検討されていました。
 しかし、実際に左ハンドルの試作車を作ってユーザーに対するクリニックを開催するなどをしたものの、結局は販売価格等の問題から計画は頓挫してしまいます。

 その為、当初はシャレードだけが西海岸エリアに限って販売されていました。(地図で示されている赤色のエリア)


 エンジンは全車一律、国内仕様のSOHC3気筒993ccをベースに、エミッション対策&メンテフリー化を狙い、電子制御燃料噴射、フルトラ化された北米市場専用のCB90型を搭載。


 国内仕様に較べればパワーアップしているものの、絶対的にはアンダーパワーである為に、ATは設定されず、ミッションは5MTのみ。

 メカニズムは全車共通で、装備品が異なる3つのグレードが設定されていました。


・CLS 

Top of its class in basic transportation-the most affordable Charade (クラストップのベーシックな移動手段。最も手頃な価格で入手可能なシャレード)

 北米市場におけるシャレードの基本となるグレード。
 ベーシックグレードとはいえ、ピラーブラックアウト、熱線入り着色ガラス、給油口&リアゲートオープナーなどが標準装備され、タコメーターとリアワイパーが無い以外は国内仕様のノンターボ最上級グレードTXに近い仕様です。

 当時のアメリカでは右ドアミラーの装着が義務化されておらず、CLSには装備されていません。 
 

・CLX

The ultimate in affordable luxury (お手頃な価格で入手可能な究極のラグジュアリーカー)

 CLSの装備にプラスして、カラードグリル、タコメーター、電動ミラー、リアワイパー、国内仕様のオプション設定品と同デザインのホイールキャップ、プレミアム・ダブルラッセルシート表皮の運転席、助手席アームレスト付きシートなどを装備。



・CSX

One of the worlds most affordable sporty car (世界で最も手頃な価格で入手可能なスポーティーカー)

 カラードバンパー、カラードミラー、国内仕様ではオプション設定の13インチCタイプ・アルミホイールをCLXにプラスして装備。国内仕様のパッケージOP、「ファッションパック」に近い装いです。


 エアコン、カセットステレオなどの充実した快適装備も標準装備。

 スポーティーカーを名乗るだけのことはあり、国内仕様2型GT-XXと共通の各部調整機構が無いタイプのスポーツシートを装備しています。

 1988yearモデルのカラーバリエーションは以下のとおり。

 国内仕様に設定されていない「ベージュメタリック」(ゴールド)は他の仕向け地にも存在していますが、ブラウン内装は北米仕様独自の意匠です。(でも中華にはアリ)


●1989yearモデル


 1989yearモデルでは、CSXが廃止され、廉価仕様のCESが追加されます。CLSから装備を省き、6000ドルを切る価格を実現しました。


 CLSはピラーブラックアウトが省かれ、現地調達の汎用品と思われるホイールキャップが装着されています。


 CLXは、国内特別仕様車のウィル、キサなどに装着されていたホイールキャップに変更。タコメーターが省かれており、全体的に販売価格を下げる為のコストダウンが目につきます。



 そして販売現場が待ち望んでいた、モアパワー仕様の1、3リッターエンジンが追加。


 既に国内仕様では1988年1月のマイナーチェンジで追加されていた、HC-E型4気筒16バルブを搭載しています。


 1、3リッターエンジン搭載車には、CLSとCLXの2グレードが用意され、カラードバンパー仕様、パワーウィンド&パワードアロックのOP設定もありました。


 この1,3リッター車に限って、フロントブレーキは国内仕様GT-XX、TR&CRと共通のベンチレーテッドタイプになり、3AT車も選択可能です。



 1989yearモデルのカラーバリエーションは以下のとおり。

 新色のブラックメタリックが追加されました。


●1990yearモデル

 1990yearモデルより、対米輸出を前提に開発された第二弾のダイハツ車、フェローザ(ロッキー)を市場に投入。ようやくラインアップに充実が計られます。

 シャレードにも、新たに4ドアセダン(ソシアル)が加えられました。

 それと同時にグレード体系も見直しを受け、従来の廉価版CESに相当するSE、デラックス版CLSに相当するSXの2グレードに集約。
 国内と同じくハッチバックは1リッター、1,3リッターの両エンジンが選択可能でしたが、4ドアセダンは1,3リッターのみの設定です。

 4ドアセダンの国内仕様(ソシアル)との差違は、リアバンパーにサイドマーカーが装着されている程度でしかありません。

 国内仕様でも立体エンブレムを持ち(特にSXグレードであればSOCIALの文字を除きすべて同じエンブレム)、G100シャレードで一番USDM化が容易な機種でしょう。

 それと同時に、グローブBOXがクラッシュパッド内臓タイプに変更されています。


 1990yearモデルのカラーバリエーションは以下のとおり。

 国内仕様のソシアルには「シルバーメタリック」「ベージュメタリック」「ブラックメタリック」の3色は設定されていません。そしてブルー内装がカタログ落ちしました。


●1991yearモデル


 国内仕様には、1991年1月のマイナーチェンジで採用されている、新しいデザインのグリル、テールレンズ、ホイールキャップなどの意匠を先行投入。


 外装以外に大きな変更はありませんが、ハッチバックが廉価版SEグレードだけの設定となり、内装色からブラウンも削られました。


 1991yearモデルのカラーバリエーションは以下のとおり。

 「ベージュメタリック」がカタログ落ちするかわりに、「ターコイズメタリック」、「ダークグレイメタリック」の2色が設定されました。
 

●1992yearモデル

 この年、深刻な販売不振からダイハツは北米市場からの撤退を決定。

 北米市場における最終型となった1992yearモデルは、前年モデルと同じ仕様のものが引き続き販売されていました。

 ひょっとしたら在庫車を売っていただけ? 

 販売不振の原因には、ダイハツというブランドの知名度の低さもさることながら、シャレードという名前自体にも問題があったと考えられます。

 ――「CHARADE」を英和訳すると、その意味は「偽装;こっけいな茶番」――

 “おみそれしました”というニュアンスでの「喝采」を意味するアプローズという名前も大概ですが、そりゃ敬遠されるのも納得です。

 そうして僅か4年足らずでシャレードの北米販売の歴史には幕が下ろされたのでした。


 しかし驚くべきことに、この北米仕様シャレード。少なくとも1台は確実に日本国内に持ち込まれていると思われます。

 というのも13年前の2000年、この目で滋賀県守山市を走行中の白い4ドアセダンを目撃しているのです。他の仕向け地には存在しないブラウン内装、そして左ハンドルだったので間違いないでしょう。

 果たして今でも生き延びているのでしょうか?
Posted at 2013/12/09 01:36:19 | コメント(6) | トラックバック(0) | シャレードがいっぱい | 日記
2013年12月04日 イイね!

『歴代シャレードミーティング』 開催のお知らせ

 不肖わたくしめも参加させて頂いております、初代G10から最終型G200までの歴代シャレードオーナー様が集まられているコミュニティ「Little Giant Killer Charade Owner's」(管理人:たつやんさん)

 こちらにおいて、歴代シャレードが集まるミーティングを企画しており、この場を借りて告知をさせて頂きます。

 記念すべき第1回目のミーティングは、シャレードの生まれ故郷、「ダイハツ竜王工場」のある滋賀県竜王町にて開催する予定です。

 早速ではありますが、開催概要と暫定スケジュールは以下のようになります。


『第1回・全国歴代シャレードミーティング』

●開催日: 2014年1月4日(土)

●開催場所: 竜王町総合運動公園 (滋賀県蒲生郡竜王町岡屋3333)

URL http://www.rmc.ne.jp/~dragon-hat/

 会場となる竜王町総合運動公園は、名神高速竜王ICから10分程度の距離です。
 500台以上駐車可能な駐車場があります。
URL http://ryuoh.or.jp/asset/00032/toppage/undoukouen_zentaizu.PNG


●参加募集車両

・歴代シャレード
・シャレードのエンジンを搭載したイノチェンティ車
・アプローズ、パイザー、ロッキー、ラガーなどのダイハツ製小型車
・昭和のダイハツ車

上記の車がお好きな方であれば、それ以外の車両や人間だけの御参加、御見学も大歓迎です。


●暫定スケジュール

☆AM11:00~ ミーティング開始

 遠方からお越し頂く方もいらっしゃるかと思いますので、スタートは若干遅めの予定です。

・開催の挨拶
・自己紹介
・集合写真撮影
・その後は歓談タイム

    
☆PM13:30~14:00くらい 昼食会場に向けて10分程度のツーリング

 混雑を避ける為に、昼食も少し遅めの予定です。 ダイハツ竜王工場の横を走って昼食会場に向かいます。

・昼食会場予定地: アグリパーク竜王 (滋賀県蒲生郡竜王町山之上6526)

URL http://www.biwa.ne.jp/~aguri-p/

 こちらの施設に併設の、近江牛を使用した料理をリーズナブルなお値段で楽しんで頂けるレストランで昼食予定です。

※:人数、混雑状況によっては変更の可能性あり

 その後は、自由解散という形を予定しています。

 下見に行ってきた画像を以下にUPしていますので参考にして頂ければ幸いです。
https://minkara.carview.co.jp/userid/208539/car/1530104/3765789/photo.aspx

 エントリーを希望される方は、コメントもしくはメッセージで参加表明をして頂ければ、追って御連絡をさせて頂きます。

 あくまで暫定案ですので、ご意見、ご要望等がありましたら、遠慮なくお申し出ください。
Posted at 2013/12/04 19:06:11 | コメント(8) | トラックバック(1) | シャレードがいっぱい | モブログ
2013年12月04日 イイね!

カタログなき特別仕様車。B11サニースーパーリミテッドと愉快な仲間たち


 この記事は、B11初の特別仕様車「マイン」と「スーパーリミテッド」について書いています。


 今を遡ること2年前。
 サニー界の重鎮であらせられるpt11御大に、B11サニーに設定されていた、とある特別仕様車の存在について教えて頂きました。

 それは昭和57年3月に、カローラの月販販売台数を抜いた記念に短期間販売された、「マイン」と「スーパーリミテッド」

 御大によれば、カタログはおろかサービス周報すら作られず、簡単なリーフレットしか存在しない車なのだそうです。 広報資料も存在しないのか、当時の雑誌類を調べてみても情報は一切見当たりません。

 しかし先日、長きに渡る調査の末、遂に「スーパーリミテッド」の画像を発見しました!!

 最上級グレードのSGLエクストラをベースに、北米仕様の5マイルバンパー&ボディ同色カラードフェンダーミラーを装備。
 GLベースの「マイン」も同じ装備を持ち、SGLエクストラに順ずるライセンスランプ部分のブラックアウト塗装も施されているとのことです。

 日本仕様のボディにUSバンパーとは、何だか台湾仕様みたいですね。


 既に画像でお分かりかとは思いますが、こちらの車はカーセンサー誌の1985年9月号に掲載されていた、サニー新東京の販売車両です。
 このサニー新東京。 当時サニーをベースとした商品化中古車を製作するので有名(?)な販社でした。

 前期セダンをベースに後期化、純正オプションのフロントスポイラーを装着、白/ガンメタツートンに再塗装。

 R30風味で、ちょっとカッコイイやも。

 310サニーをベースに、白/ワインツートンなんて酷い色に塗ってみたり。


 トドメに、ドアミラー化の上に全く似合わないフルホワイト仕様。

 
 勿論それだけではなく、普通の中古車も販売してますよ~

 売り物がB11サニーとサンタナだけとか、ある意味バツゲーム。

 ターボ・ルプリは、B12のツインカム搭載車が出るまでは意外と人気が高かったらしく、値落ち率も低めで高値安定です。

 ルプリに限定車なんてあったの?

 クーペの廉価版1300ESなんてレアグレードも普通に販売されています。
 

 そしてサニー以外には、こんなレア車も。
 A10系スタンザの輸出用5ドアをベースに、昭和54年月から2年間生産された勘違いRV仕様「リゾート」

 言うまでもなく、新車時には全然売れてない車です。 グレードこそ1800ccで一番安いGタイプながら、イメージカラーのベージュ/ブラウンツートン「トーン・オン・トーン」を発注された強者がいらっしゃったとは。
 
 そんな珍しい車であることを知ってか知らずか、お値段は5年オチのわりに中々強気です。
 年式が一年古いとはいえ、セダンだったら同じくらいの走行距離の最上級グレード「マキシマGT-E」が、ほぼ半額で買えちゃいます。




━━しかし、まだまだ驚くには早いのです。
 
 あまりの販売不振の為に僅か1年足らずで打ち切りを喰らい、パルサーベースの「リベルタ・ビラ」にモデル更新された希代のレア車、「バイオレット・リベルタ」

 この1冊には他に2台もバイオレット・リベルタが掲載されています。 しかも揃いも揃ってGLなんていう微妙なグレードばっかり(笑)


 この5ドアなんて、残っていたら卒倒しちゃいそう。


 そして、ただでさえレアなT11系の中でも一番レアな仕様かと思われる、オースターJX前期3ドアの最上級グレードGT-EX、青ツートンもディーラー中古車として販売されています。

 いくらフル装備とはいえ、新車価格はブルーバードのターボやスカイラインのGT系と同じレベルの160万円。 しかもセダンの同グレードより4万円も高価なのです。 そりゃ売れてる訳がありますまい。

 3年落ちで83万円は、当時のT11の相場的にはボッタクリな価格かもしれません。しかし新車価格の半額、中間グレードGS-Xの中古価格にプラス28万円であるなら充分妥当かと。
 
 そもそもオースターJXの3ドアの物件は全部でこれだけです。 ひょっとして、バイオレット・リベルタよりもレアなんじゃ?


 今の目で見ると、なんとマジキチな品揃えだことでしょう……こんなのが当時は普通だったんですか~(溜め息)

 もう、これはタイムスリップして全部買い占めたい。

 えっ!?こんな車、今でも価値がないだろうですって。
 心配ご無用。きっと、シャリマールさんなら喜んで持っていってくれますとも。
Posted at 2013/12/04 02:59:40 | コメント(8) | トラックバック(0) | 時任三郎と松坂慶子 | 日記
2013年11月06日 イイね!

ぎょうはん4!!



 さ~て、今週の『ぎょうはん』は~?



第7位:平成元年式サニー1500スーパーサルーン(FB12)


 カローラ系ほどではありませんが、サニー系の車種も輸出では人気があるので、B12以降であれば今でも普通に流通しています。

 とは言っても、この個体のようなスーパーサルーンのサンルーフ付きなんてキワモノは初見です。
 当時は普通の人が普通に買っていたグレードなだけに、こうしたメーカーオプション装着車はなんとも珍しいものです。

 日産ディーラー系会場からの出品で、走行4,7万キロ、3,5点評価のAT車でした。



第6位平成元年式ランサー1500SXサルーンX(C62A)


 当時、突如としてサブカル的に流行の兆しを見せた、5ドア車。
 それまで堅実にやってきたミツビシも、来るべきバブル景気の熱病にやられたのか、ヨーロッパ輸出用の5ドアをギャラン店主力のランサーブランドで売り出す始末でした。

 メーカーとマスコミが何か勘違いしてただけでしかなかったブームなだけに、結局全然売れなかったのはご存知のとおり。

 現車は平成元年4月にユーザーの上級化ニーズに応えるために追加された1500ccのファミリー系最上級グレードSXサルーンXです。

 ベースとなったSXサルーンですらフル装備の豪華仕様であるところに、SXサルーンXは更にオートエアコン、オーディオなどの装備をプラスで上級車並に装備が充実しております。走行6万キロ、RA点、外装C・内装C評価の個体でした。

 この型のランサーといえば、一部で有名なのが、大垂水峠近くの国道16号線沿いの駐在所のパトカー。どうやら、こちらの駐在さんが過去に某サビ取り雑誌から取材される程に古い2輪がお好きな方のようで、今でも大切に乗られているみたいです。



第5位:平成元年式ミラパルコ(L70V)


 見るからにバネカットの車高短、塗装の黒バンパーなど、残念な弄り方をされてる特別仕様なんだけど特別感の無いミラパルコの2AT車。

 でも、走行がたったの5970キロなんです!!距離が距離だけにモチロン4点評価。


 ちなみに綺麗なフルノーマル状態で一度出品、落札されている個体です。

 これだったら文句ナシ。わたしが欲しいくらいです。それが、どうしてこうなった?



第4位:昭和63年式コルサ1500EX(EL31)&平成2年式ターセル1300ジョイナス(EL30)


 L30系は、去年まで1週間に1台程度は普通に出てきていたのが、最近は1ヶ月に1台出てこない事もあるなど、極端に流通量が減ってきました。もし購入を検討されているのでしたら、是非お早めに。

 一説にはジウジアーロデザインと言われているのも納得できるツートンカラーがとってもお洒落。少なくとも、ボディサイドの6ライト目のウィンドの折れ曲がったラインは日本人のセンスにはないものかと。

 5ドアの最上級グレードにのみ装備されているデジタルのバーグラフ表示の燃料計と水温計が、なんともピアッツァちっく。

 走行6,6万キロ、RA(修復アリだけど綺麗)評価、内装C評価の5MT車。
 こうしたコンパクトカークラスの車というのは、新車時に廉価なお買い得仕様やスポーツ仕様などのわかりやすいグレードばかりが売れていた為に、こうしたファミリー仕様の上級グレードというのは中々に珍しいものなのです。

 そうやって、噂をすれば影が射す。お買い得仕様のターセルジョイナスも出てきました。

 白や赤のイメージが強いグレードなだけに、ダークブルーというのは新鮮な印象を受けます。

 トヨタディーラー系の会場からの出品で、走行たったの1,9万キロ、4点評価、外装C・内装D評価のAT車です。まだまだ、こんなに低走行の個体も生き残ってるものなんですね~



第3位:昭和48年式ニューギャラン1600(A112A)


 初代コルトギャランと3代目ギャランΣの間に挟まれ、影の薄い2代目ニューギャラン。
 事実、あんまり売れていなかったようで、現車は発売から約1年が経過した昭和48年7月登録の個体ながら、車体番号が7000番台までしかいってません。

 残存しているだけでも凄いレア車なのに、桃太郎王国こと岡山からの出品だけあって、39年間ワンオーナーで、勿論「岡55」ナンバー!!

 しかも排ガス規制が施行される前に製造された未対策の前期型。出品表にはグレードが記載されていませんでしたがデラックス系かカスタムだと推測されます?

 走行4,1万キロ(5桁メーターの為に改ざん扱い)、記録簿完備、リア周りに修復アリとはいえ外装B・内装B評価なので、よっぽど大切にされてきたのでしょう。過ぎた年数を感じさせない異様な綺麗さです。

 岡山、なんて怖いトコ。



第2位:平成元年式スターレットバン1500ディーゼル(NP76V)

 リアウィンドの奥に輝くガードバーが4ナンバーの証し、今や幻の車となったスターレットバン!!

 当時はスターレットのみならず、シャレードやシティ、フェスティバなどのコンパクトカーの3ドアハッチをベースとした4ナンバーバンが設定されていました。
 しかし、車検期間が2年で維持費も車両価格も安い軽ボンバンに市場を奪われた為に、どの車も販売が奮わず1代限りで続々と廃止されていきました。

 そんな訳で、元々の販売台数が少ないうえ、先週取りあげたカリーナDXと同じく、耐久消費財として消費され尽くしてしまった車なだけに、よくぞ残っていたものです。

 なんだかプロダクションレースのN1車両みたいで、素敵なレーシーさ。
 なんと、ガソリン車ではブレーキブースタすら省かれている始末。それ以外にもいろんな装備が省かれているので車重はシリーズ最軽量で、まるで競技ベースみたいな商用車(笑)

 現車は走行17,7万キロ、3,5点評価、内装B評価。当時モノの長野44ナンバーつきなので、これもワンオーナー車かも?



第1位:昭和62年式アコード1800アニバーサリーEXL(CA1)


 かの二玄社刊「日本車大検索図鑑」にすら記載されていない、どマイナーな限定車で今週のトップは決まり!!

 なんでもアコード発売10周年、ビガー発売5周年を記念し、昭和62年2月3日に発売された特別仕様車なのだとか。

 ベースになったのはA18A型シングルカム1800cc搭載のアコードEXLとビガーMXL。
 ボディカラーは、白とグラファイトグレー/サバナグレー・ツートーンの2色を用意。ボディ同色の電動リモコンミラーや全面ブロンズガラスが採用され、外観は高級感が強調されています。

 内装は、豪華で肌触りのよい専用モケットシートやモケットドアライニングを採用し、落ち着いたムードを演出。

 大型センターコンソール、ルーフスポットライト(運転席・助手席側)、フロント助手席側のグラブレールも装備され、充実した内容となっています。

 限定台数は、アコードが4500台、ビガーが1000台。これだけの装備が追加されていながら、価格はベース車の約2万円高の166,2万円(5MT)と、大変お買い得な設定でした。

 現車は走行5,7万キロ、フロント周りに修復歴アリ、外装D・内装E評価、ホンダディーラー系の会場からの出品です。
Posted at 2013/11/06 02:32:25 | コメント(11) | トラックバック(0) | 中古車バザール | 日記
2013年10月26日 イイね!

ぎょうはん3!!


 さ~て、今週の『ぎょうはん』は~?



第10位:平成6年式アプローズ1600Xi(A101S)


 2010年時点ですら現存台数が400台程度と云われていたアプローズなのに、何と2週連続で出てきちゃいました。
 なんと、既に今月に入って3台目の出品・・・いつもは半年に1台程度しか出てこないのに、もう何がどうなってるのやら。

 今回の個体も、3点評価、外装D・内装C評価の走行8,1万キロ、ノークレームコーナーからの出品と素敵なシケモカーです。

 聞きなれない16Xiというグレードは平成6年のマイナーチェンジの際に、従来の16Siに換わってラインアップされたフル装備のお買い得仕様でした。



第9位:昭和63年式サニー1500スーパーサルーン(FB12)


 セダンの赤!! 
 B12は前期の赤ガンメタツートンを筆頭に、歴代サニーの中で一番赤が似合いますね。

 北海道からの出品なので走行は27、9万キロと多いのですが、朱色にならずに艶の残った赤色、融雪剤による腐りのないボディーからして車庫保管で大切にされてきた個体かと思われます。

 距離のわりに内装がめちゃんこ綺麗なうえ、ニスモ系のグリルが付いているので、お好きな方が乗られていたのでしょうか?



第8位:平成2年式スターレットXリミテッド4WD(EP85)


 変な色といえば、コレ!!
 わたしもこの個体で初めて目にする前期にのみ設定されていた「ブルーイッシュグレー」というEP8♯系専用に開発されたカラーです。一見黒バンパーにみえる部分もガンメタで塗装されているツートンカラーなのです。

 この前期のXリミテッドのみ、メーターパネル内にタイヤの向きと後進の方向を表示する「ハンドルモニター」なんていうトンでも装備も付いていました。なんてバブリ~。



第7位:昭和60年式アコードエアロデッキ1800LX-S(CA2)


 赤ツートン、屋根付きと、まるでカタログから出てきたかのような、60年10月登録のド初期のエアロデッキ。

 1800LX-Sは、一番バランスの良い組み合わせと言われている、B18ツインカム・ツインキャブエンジンを搭載したベーシックグレードです。パワーウィンドすら装備されないグレードですが、ツインカム搭載車にはツートンカラーが標準装備でした。廉価仕様にも関わらず、ホンダらしくクルーズコントロールまでも装備しているのは流石です。

 走行7,5万キロ、3,5点評価、内装B評価、某大手中古車サイトに新潟から出ていた個体ですかね?



第6位:昭和61年式エテルナΣ1800EXE(E12A)


 ギャランΣだったら今でもちょくちょく出てきますが、エテルナΣとなると久しぶりの出品です。
 EXE(イグゼ)とは、度々販売されていた為に、もはやカタログモデルのような印象を受ける、エアコンやオーディオなど充実した快適装備がウリのお買い得特別仕様車です。

 EXEシリーズには1800LXサルーンエクストラがベースの「1800EXE」、1800ツーリングエクストラがベースの「1800ツーリングEXE」、ギャランΣにのみ設定の1600LXエクストラがベースの「1600EXE」の3種類が設定されていました。
 現車は、この中でも1番スタンダードかつ、1番販売台数の多い1800EXEです。

 走行8、3万キロ、3点評価、内装D評価、名古屋78ナンバーが付いているので、ひょっとしたらワンオーナー車だったり?

 ちなみに昭和62年に販売されたEXEはフロントエアダム、カラードマッドガードを新たに装備しています。ここはテストに出るので覚えておくように(笑)



第5位:昭和52年式ギャランΣ・2000スーパーサルーン(A133A)


 先々週の後期に引き続き、今週は前期のスーパーサルーンの登場です。しかも、こちらは名古屋59ナンバーのワンオーナー車。 まんま、トミカリミテッドですね(笑)

 電動ファン追加、ポイント点火からイグナイター方式に変更など、いかにも昭和の愛車家って感じのオーナー様に可愛がられてきた個体かと思われます。

 走行5,4万キロ、3,5点評価で内装はB評価。年式からすれば異様に状態の良い個体です。内装も全然日焼けしてないので、間違いなく屋根下保管でしょう。



第4位:昭和52年式ブルーバード1800GL(PJ810)


 これまた排ガス規制という名の暗黒時代を生き抜いたミドルクラスのセダン、こちらも松本55ナンバーのワンオーナー車!!

 出品表が白紙の未検査コーナーからの出品ながら、走行はたったの3万キロ。見ての通りの極上車です。まさに長野コンディション!!

 810ブル自体が3年ちょっとでフルモデルチェンジと、歴代ブルーバード史上最も短命だったモデルなだけに、ここまで状態の良いモノはもう出てこないかもしれませんね。


第3位:平成3年式NXクーペ1800タイプS・Tバールーフ(HB13)


 またしても赤色のサニーです(笑)

 メーカーとしては、サニーから独立した1車種という位置付けにしたかったようですが、これが大失敗。この個体の販売された91年の時点で月販台数は500台以下、翌92年になると100台弱になる月も出てくる始末。
 あんまりにも売れなかった為、とうとう次期型のB14では北米仕様の2ドアセダンとクーペは統合されてしまうのでした。

 そんな現車は、ただでさえ珍しいNXクーペの中でも特に珍しい最上級グレードタイプS・Tバールーフです。

 Sとは勿論「スポーツ」のことで、ハイオク仕様のSR18DEを搭載、シリーズで唯一の針パネ(他は全てデジパネ)、4輪ディスクブレーキ、ビスカスLSD、ハードサスなどを装備していました。
 しかも、この個体はABS、アルミホイール、55扁平タイヤがセットOP化されたGパッケージ装着車なのです。

 名古屋71ナンバーのワンオーナー車、5速MT、走行8,5万キロの3点評価。
 あと少し予算を足せば、S13シルビアや180SXのターボが購入できたグレードなだけに、よっぽど拘りのあるオーナーが新車購入されて乗られていたのでしょうね。



第2位:昭和61年式クイントインテグラ・5ドア1600GS(DA-1)


 ひょっとしたら昭和のホンダな方々の間で噂の、都内で度々目撃事例の上がっている野生の5ドアがコレでしょうか?

 品川52ナンバーのワンオーナー車で、走行17万キロ、3,5点評価、内外装共にB判定なので、年式と距離からすれば凄く綺麗な個体のようです。

 11月登録の個体なので既に4ドアセダンは発売されている中、敢えて5ドアを選択されるなんて初代オーナー様は実に通な方です。
 それ故なのかオプションも多数装備しており、フォグランプ、ホイールキャップ、コーナーポール、マッドガードなどが確認できます。

 部品供給の劣悪さには定評のある昭和のホンダのことだけに、とうとう維持できずに手放されてしまったのでしょうか?



第1位:昭和59年式カリーナ1500DX(AT150)


 サイドモールすら付かない廉価グレードDXの奇跡のサバイバー!!

 こういったグレードは、文字通り耐久消費財として使い潰されてしまって残ってないので、車種を問わず本当に貴重かと。
 なんせ、この150カリーナの場合は、あと6万円足せば装備充実のSGが購入できたので一般ユーザーは、まず買わないグレードでしょうし。

 この下にも更なる最廉価仕様のカスタムDXが用意され、このDXとカスタムDXは、主に会社やら官公庁なんかのフリートユーザー向けに販売されていました。

 そういったユーザーニーズを反映してか、カスタムDXとDXのみはフェンダーミラーが標準装備です。

 ただお察しの通り、フリートユーザー需要の大半を占めるカローラクラスよりも1クラス上な車格が災いし、販売台数は少ないのですが。

 カスタムDXには装備されない成型ドアトリム、メーター内時計、セミファブリックシート、シガーライターなどが標準装備。廉価グレードらしいシンプルな内装に好感が持てます。

 走行11、3万キロ、こちらも未検査コーナーからの出品でした。
Posted at 2013/10/26 12:58:43 | コメント(10) | トラックバック(0) | 中古車バザール | 日記

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