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なかるうのブログ一覧

2016年05月04日 イイね!

Roonとラズパイで遊ぶ

Roonとラズパイで遊ぶ欧米のオーディオシーンで大人気、かどうかは知りませんが、日本でも一部で盛り上がりを見せ始めているRoonが面白そうなので導入してみました。








ルーンって何?Roonなのかroonなのかはっきりしない公式サイトではこう説明されています。

"Roon is a music management and listening solution that takes a very different approach to interacting with your music."

「ルーンとは、あなたと音楽の関係に画期的なアプローチをもたらす、楽曲管理およびリスニングソリューションです。」

とでも訳しましょうか(ヘタクソ!)。あちらさんのソフトらしく、ごたいそうな口上です。サブスクリプション(課金)制をとっているのも単なるアプリケーションとは違うところ。
「なんだよ有料かよ。じゃあiTunesでいいや」
なんて言わないで。どのあたりがiTunesやfoobar2000と「very different」なのか、レビューします。



Roonツアー
まずはこの画面を見てください。(クリックで拡大表示します)

非常に完成度の高い画面。軽く血の気が引きますw
楽曲管理ソフトというより、アーティストのWebサイトを見ているかのような画面です。
この美しい画面だけでも、Roonの特徴の一端が垣間見えます。

アルバムの説明、作曲者といった情報は楽曲ファイルのタグに入力してあるものではありません。他にもアルバムアート、歌詞などRoonにより膨大な情報が補完・置換され表示されます。
(自分のファイルが書き換えられることはないのでご安心を。ファイルのタグを優先表示させることもできます。)

表示するだけでなく、「発見」も演出されています。
たとえばこんな感じ。先ほどの画面からアーティストの説明へ。

アルバム一覧へ。

別のアルバムに来ました。画面の美しさは別として、これだけの機能なら他のソフトと変わりませんが・・・

説明に、フィリー・ジョー・ジョーンズが出ていますね。名前が青く(クリッカブル)表示されていることに注目。では彼が「参加」している作品は?

マイルス・デイヴィスへ飛びました。アーティストタグだけでは、こうはいきません。

このように、ライブラリが大きいほど、どんどんつながります。
「この作曲者は?」「この指揮者は?」「このオケは?」クラシックのCD-BOXを買い込んでいるミチョラー(未聴er)さんなどには強力なコンシェルジュとなってくれることでしょう。

音楽と出会うための工夫にあふれていて、情報を手繰っていく間に再生リスト(キュー)の曲目が増えてゆきます。リスニングに浸ってキューが空になると、今度はラジオと称する自動選曲機能がスタートします。とにかく使っていて楽しく、楽曲管理ソフトの近未来を感じさせるに十分なものがあります。


スマホ(Xperia Z3 Compact)にコントロールアプリのRoon Remoteを入れてみました。手元リモコンとして使えます。画面サイズに応じてきちんと表示が最適化されていますね。



Roonのシステム構成
どんなオーディオシステムでRoonを使うことができるのか。その柔軟性もRoonの特徴の一つとして挙げられます。

最近増えている、Roon対応(Roonレディ)のネットワークプレーヤーを使ったシステム。音楽サーバーとしてPCを、リモコンとしてスマホやタブレットを使う標準的な構成です。
なおRoonレディの製品としては、プレーヤーだけでなくサーバーも登場しているので、オーディオシステムにPCを組み込むことが嫌いな人は「オーディオ機器らしい」ルックスのRoonシステムを構築することも可能です。それなりの投資は必要になりますが。


手軽にRoonを体験したいならこちら。Roonレディのオーディオ機器がなくても、PCとUSBオーディオ、あるいはPCのみの最小構成でRoonを使うことができます。つまり、普通にPCオーディオを実践している人ならハードウェアの追加なしでいけます。


最小構成にスマホやタブレットを追加したシステム。PCオーディオがネットオーディオっぽくなります。


Linux機器を出力デバイスに使った例。超小型のボード型コンピュータ、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)をLAN/USBトランスポートにしています。今回試したのはこの構成です。


PC、スマホ、タブレット、対応オーディオ機器、さらにラズパイ、NASと縦横無尽にデバイスを組み合わせて展開するRoonシステム。音楽ファンにも、ハードウェア好きにも、なかなか面白そうでしょ?



Roonのアプリ
次に、Roonのアプリ群を見てみます。ダウンロードのページにあるこの図をじーっと眺めてみるとルーンの全体像が把握できます。


現行バージョンのRoon 1.2で利用可能なアプリはこうなっています。

「サーバー」「リモート」「ブリッジ」という3つのアプリと、全部入りのRoonアプリの計4種類があります。PC、Mac、iOS、Android、Linuxの各プラットフォームで利用することができます。「全部入り」をPCにインストールすれば、iTunesなどと同様にスタンドアロンで使えますし、それぞれのアプリを組み合わせればルーンらしいシステムが作れます。

各アプリには、次の3つの機能が振り分けられます。
 「コア」
  -文字通りRoonの核。楽曲ライブラリとその管理、再生機能を司ります。
 「コントロール」
  -再生制御を行うユーザーインターフェース(UI)部分です。
 「アウトプット」
  -音声信号の出力部です。DACなど、ハードウェアでRoon対応した製品もあります。
ここまでの6つの単語と後に出てくる「RAAT」を覚えれば、ルーンは知ったかできます。

基本的にはRoon Serverは「コア」、Roon Remoteは「コントロール」、Roon Bridgeは「アウトプット」を実現するものですが、例えばRoon Serverには「アウトプット」の機能もあるので、サーバーにするPCにスピーカーをつないで音楽再生させることも可能です。

DLNAを使ったことのある人なら
 「コア」=DMS(デジタルメディアサーバー)
 「コントロール」=DMC(デジタルメディアコントローラー)
 「アウトプット」=DMR(デジタルメディアレンダラー)
と置き換えれば理解しやすいでしょう(厳密にはちょっと違いがあります)。それぞれの機能が一体となったり別々にしたり自由に組み合わせることが可能な点もDLNAによく似ています。

課金はコアごとに発生します。有効なコアが1つであれば、他の機能をいくつ使っても追加料金は発生しません。1台のサーバーによるマルチルーム再生を念頭に置いていることが伺えます。

ここで上の図をもう一度よく見てみると、単純なマルチプラットフォーム、つまり複数のOSで同じことができるものではないことに気がつくと思います。
PC/Macはサーバー、スマホやタブレットはリモコンとして、よりハードウェア寄りのLinux搭載機器は出力デバイスとして使えるよう、周到に考えられたアプリ群となっています。



システムプラン
今回はクロスプラットフォームであることを生かしてこんな環境を構築してみました。
ハードウェア的には、ちょうど1年前のシステムにラズベリーパイを加えただけです。

スタンドアロンで動作する全部入りRoonのインストール要件を見ると、それなりのスペックが必要です。ウチのメインPCでは無理だったので、3つの機能を別々のハードウェアが受け持つ分散環境にしました。Roon Serverは「全部入り」には必須のOpenGL3.0対応が外れる分だけ敷居が低くなり、要件より古いCPUでも動きます。

(2016/5/8追記)
公式にRoon 1.2をインストールできる要件は、コードネームIvy Bridge以降でIntel Core i3以上のプロセッサとなっているので、概ね2012年モデル以降のPCであれば利用可能でしょう。1つ前の世代となるSandy Bridgeで動いたという情報もあり、このあたりが「全部入り」を動かせる境界のようです。(CPU内蔵グラフィックでOpenGL3.0をサポートしているのはSandy Bridge以降です。)
自分のはサーバー・メインPCともそれよりさらに古いCore2 Duo世代ですが、全部入りとRemoteはインストール不可、ServerとBridgeは可能でした。
そろそろ更新したいのう・・・

コントロールは家庭用AndroidセットトップBOXのNexus Player(標準Android OSに書き換え済み)を使いました。
普通にスマホでも良いのですが、上で紹介したようにRoonの表示は豪華なので高解像度のモニターを使える方が楽しいです。タブレットも便利ですよ。

Bridgeはラズパイでも動作します。僅かな消費電力で常時稼働でき、手持ちのUSB-DACをRoonシステムに組み入れることができるラズパイはRoonのキラーデバイスじゃないかと。
Pi3になってWi-Fiを内蔵しましたが、ハイレゾ再生するなら有線LANを使います。



インストール
自宅で稼働中のWindowsサーバーにRoon Serverをインストール。

Nexus PlayerにはGoogle PlayからRoon Remoteアプリをインストール。

ラズパイ推奨のOSはRaspbian Jessie Liteです。OSのイメージをmicroSDカードに焼いて起動、Roon Bridgeはインストーラがあるのでコマンド一発で入ります。公式フォーラムに詳細な初心者ガイドがあります。
さらっと書きましたけど、本当に簡単。着荷して1時間で音が出ました。
注意点は、大文字のOをゼロと間違えないこと(やればわかる笑)位です。

(2020/3/3追記)
このブログをアップした当時はOSと別にRoon Bridgeをインストールしましたが、現在はRoonに対応したLinuxのディストリビューションがあります。リンクした初心者ガイドに追記されているDietPiやRopieeeの他、HiFiBerryOSなどもRoonに対応しています。OSイメージをmicroSDに書き込むだけで済むので、さらに簡単になりました。


設定
インストール後、サーバー側での作業はファイアウォールを開けるだけで、ラズパイに至っては電源を入れておく以外何もする必要はありません。以降の設定は全てRoon Remoteからできます。
Roon Remoteを起動すると、普通は自動でサーバーを見つけてくれます。(自分の環境ではサーバーがWi-Fiの向こうにいるためIPアドレスの指定が必要でした。)
ライブラリのフォルダ指定などを済ませるとバックグラウンドでライブラリのスキャンが始まり、冒頭の画面へ。すぐ使用可能になります。

この手の「ネットサービス統合型」の再生環境では、見栄えは良くても音質はOSまかせでイマイチなんて場合もありますが、Roonはこの点でも魅力的な側面をもっています。
むしろ、こっちがRoonの真骨頂。
LAN、USBといったハードウェア、さらにOSやドライバなどソフトウェア上の伝送経路まで含めて劣化のない音声データ伝送を確保できる
 「RAAT(Roon Advanced Audio Transport)」
という、オーディオファイル向けといえるデータ配信技術を採用しています。DSDなどハイレゾにも普通に対応した上で、ナレッジベースのRAATの項に見られるように相当高い目標を掲げており、LUMINやdCSといった錚々たるハイエンドオーディオメーカーがパートナーとして名を連ねているのも頷けるところです。


出力デバイスの設定画面です。
ネットワークにぶら下がっている全てのRoon対応デバイスが表示されています。同じ機器でもドライバが複数あれば別のものとして列挙されるのがRAATの特徴です。リストの一番下にラズパイ経由のUSB-DACが見えています。

使うデバイスだけEnableにしておくと、以降右下のスピーカーアイコンで簡単に選択できます。デバイスには自由に名前をつけられます。再生する楽曲はデバイスごとに独立しているので、家じゅうにラズパイをばらまいて、みんなのスマホでそれぞれ自由にコントロール、なんてことも出来そうです。(それに耐えるだけのサーバーやネットワークの性能は必要になりますが。)

Roon Bridgeでは、それをインストールしたOSのオーディオドライバを使います。
したがって、ラズパイであればLinuxのALSAがサポートするデバイスが使用可能です。USB-DACならUSB Audio Class対応品、もちろんIQ Audio Pi-DAC+Hifiberry Digi+といったラズパイ専用DAC/DDCも大丈夫。


えっと、何から何にアクセスしてるんでしたっけ?Androidで、PCサーバーの画面を表示して、設定しているのはUSB-DAC・・・全く意識せず操作できるのがスゴイ。
DSDのファイルもネイティブ再生可能です。ALSAなのでDoPを選択しています。CPUの性能により、ラズパイ2でDSD64まで、Pi3でDSD128、CuBox-iならDSD256までイケるそうです。
そういえば384kHzが選べていませんね・・・これは何の制限だろう?まぁいいか。

こんな複雑なシステムでも操作系は破綻することなく見事に統一されているし、再生動作は安定、しかも高音質。なんかもう・・・
スマートでコレクトでクレバーでパーフェクト。
完璧すぎて泣けてきた。世の中凄い仕事をする人たちがいるもんだ。
(2016/6/13追記)1週間くらい放っておくとサーバーアプリがいつの間にか落ちていることがあります。再生中に停止した経験はありませんが、「ド安定」という表現はひとまず取り消します。

このあたりでもう口あんぐり状態なワケですが、まだまだ。間違い探しのようなスクリーンショットをいくつか。

再生画面で出力経路(シグナルパス)の品質が確認できます。
紫色(藤色?)のアイコンは最高品質で、ロスレスを示しています。これは単にロスレスフォーマットの音源を再生しているだけではなく、ラズパイのUSB出力までの伝送経路がビットパーフェクトを確保できているという意味で、少なくともデータ的には音質劣化の要素はないとみてよいと思います。


PCにRoon BridgeをインストールしてUSB-DACを接続した場合。
この場合もPCのASIOドライバー経由でロスレス伝送が確保できています。


同じPC、DACでドライバのみ変えたもの。音源は同じでも、「ロスレス」から一段階落ちた「ハイクォリティ」になっています。音質劣化の原因が最終出力段にあることがわかります。
WASAPIは共有モードで使っちゃダメ、って習いましたよね?


繰り返しになりますが、ラズパイからPC、Nexus Playerと次々渡り歩いています。手元のエアマウス一本で。
こちらはNexus PlayerのUSB出力で再生した場合。
当ページおなじみUAPPとは異なりAndroid OSのUSBオーディオドライバによる再生のため、途中でサンプルレート変換やOSのミキサーを通ってしまっていることが一目瞭然。
ここまで明確な表示は類のないものです。

これオーディオ的には極めて重要なことで、難しいことを考えなくても、とにかくここを見て紫色になっていればDACまで同じデータを届けられることが担保されます。PCオーディオ、ネットオーディオ時代になって発生した、
「PCスキルがないと性能を発揮できない」
「発揮できているか確認する方法がない」

という課題に対するアプローチとして注目すべきものです。ようやくCDプレーヤー時代の「再現性」(誰が使っても一定レベル以上の音が出るって意味ね)に追いついてきたというか。

あとはUSBバスの波形的な品質が心配というなら、ノイズフィルターでも強化電源でも電源分離ケーブルでもアイソレータでも好きなのを入れればよろし。
論理的な整合性はRoonがきっちり面倒見てくれるので、ユーザーはオカルトアナログ部分に専念できる。
正しい。実に正しい。




冷静になって、ここからは残念なところ。
邦楽アルバムになると自慢の情報補完はほとんど機能せず、見た目はその辺の再生ソフトと大して変わらないものになってしまいます(日本語のタグ表示は普通に可能です)。
試しに手持ちの国内アーティストを表示させてみると、

・・・この方たちは例外らしい。
「トラディショナルなJ-Popサウンドのさくら学院」という解説にはツッコミ入れたいw

また高音質の音楽配信サービス・TIDALが統合されていますが、これも日本では使えず。これらが解決すれば、年間$119のサブスクリプションフィーも妥当に思えるのですが。

車載運用については、Roon Serverが今のところPC(Windows/Mac/Linux)でしか動作しないので、ノートPCかSurface Pro級のハイエンドWinタブでも持ち込まなければならずちょっと大変です。
クルマで使うのにこれほどリッチなUXも必要ないので、将来もう少し軽量なサーバーアプリが出たら、火がつきそう。その時はライセンス形態もぜひ考慮していただきたいものです。
てゆーか、Surface ProとかVAIO Z Canvas買えば、今すぐこの豪華環境をクルマに持ち込めるのか。ゴクリ。


VoomPC-2 Enclosure for Car PC Applications (オリオスペック)
こんなのもありますけどね。

RAATによる高音質再生というメリットを買って、しばらくホームオーディオで使ってみようと思っています。1年分の課金払ったし・・・いや、永年契約に移行しようかと本気で考えています。




以上、Roonの紹介でした。「魅せるだけ」の再生ソフトではないことが伝わったでしょうか?
近い将来クルマにもこんな環境がやってくるかもしれません。
そこの国内メーカーさん!flacや日本語タグも読めないのが新製品では、そろそろ2周遅れになっちゃいますよ。超頑張って下さい!


(2016/5/8追記)
「1年以上USBオーディオをやってきて、そんな薄っぺらな事しか書かないのか?」
と思い直して追記。
RoonでUSBオーディオ機器を使用する場合、RAATがOSのUSBオーディオドライバを使う仕組み上、この部分での音質差は依然として残ります。ドライバによる音質差などというとオカルトっぽく聞こえるかもしれませんが、例えばドライバがAsynchronousモードを「きちんと」実装できているかどうかは、アイコンの色では判断できません。ビットパーフェクトだからといってどんなドライバでも全く同じ音になると考えるのは早計です。
が、ばらつきの多いPC/ネットオーディオのレベルを底上げするための第一歩として歓迎すべきことだと思います。


(2021/9追記)
Linux版のRoonコアをインストールしてみました。それだけでは面白くないので、仮想化基盤のESXiの上でファイルサーバーとRoonコアを並列動作させています。Roonは3回シリーズの最終回で。
仮想化オーディオサーバーの製作(1)
仮想化オーディオサーバーの製作(2)
仮想化オーディオサーバーの製作(3)


(2022/12追記)
Roonが2.0にバージョンアップ、新たに登場したスマホアプリのRoon ARCと組み合わせると自宅のRoonコアに保存した音楽ライブラリを外出先で聴けるようになりました。
このブログを読み返してみれば、当時の自分はモバイル用にサーバーのサブセットができるのでは?と想像していたのに対して、「ライブラリは一元管理」の原則を崩さず展開してきたワケです。
もちろんRoonだけあってハイレゾロスレスの配信も可能。ギガがすごいことになりそうですが、こんな時代が来てしまったのですね・・・
Roon ARCを試す(1)
Roon ARCを試す(2)
Posted at 2016/05/04 11:34:57 | コメント(3) | トラックバック(0) | オーディオ | 趣味
2016年04月26日 イイね!

酒と桃の花とオトの日

酒と桃の花とオトの日オーディオでお世話になっているソニックプラスセンター山梨(クレアーレ)さん主催の「勝沼ワインとソニックプラス試聴&体験会」なるイベントに行ってきました。
今年最初のオーディオイベント参加です。
イベントの詳細は、V-GyNyさんのレポートが秀逸ですのでそちらに譲り、当日の出会いなどを。


日曜日0800出発、開始の1000には何とか間に合いました。
パサートさん、B7世代はアクティブでないクルコンと疲労検知システム(これ働いたことないんですけど)くらいで、今どきの運転支援機能はありませんが普通に快適です。


居眠りウォッチャー「ひとみちゃん」AN-S018(慶洋エンジニアリング)
とか付けたくなりました。


クレアーレさんと。
あのー、ソニックプラス(THE CREST)装着車なんですけど無料調整してもらえるんですかぁ?
いえ、あなたはダメです(笑)。と、軽くご挨拶。


今回協賛のソニックプラスセンター名古屋さんと。(試聴)
新店舗(豊田店)開店おめでとうございます、とか
リアスピーカーってSW的に使ってるんですか?いや○○ですよ、とか、
ハコ替えされた某みん友さんは今回どんなシステムにされるんですかぁ?とか。
(あまり聞き出せませんでしたけどw)


ソニックデザインスタッフさんと。(試聴)
新型のレガシィアウトバック用ソニックプラス、いいっすねぇ。
純正の楕円バッフル形状を生かした大容量エンクロージャーの力で、豊かな低音が出ておりました。


レーシングドライバー世界の荒さんとアナウンサー鈴木春花さんトークショー
お二人ともソニデザオーナーで、今回主催のクレアーレさんのお客様でもいらっしゃいます。
荒選手は、デッドニング不要で車重を増やさずイイ音が楽しめるソニデザをお気に入りとか。なるほどレーサーの視点だとそうなるか。


ショップお得意様氏と。
アウトバック聴いた?
うん、ありゃイイね。あれだけ低音出てりゃ普通に聴くには十分だ。
そうそう、サブなくてもイケますね。
・・・と、CRESTとB80入れてる二人の会話では説得力がない。
昨日のブログに書いてたアレ(USBディスプレイアダプター)どうやったの?とか
(いつも閲覧ありがとうございます!)
SPEC入れたそうじゃないですかぁ、Swordとどっちが効きました?とか
USBアイソレータどうよ?とか。


オーディオ評論家、でも今回はワイン好きの黛先生とワイナリー専務さんトークショー
イイ音を聴き、美味しい食事、感性を磨くことは大事だと。と午前の部はフムフム。
この日のために車で来場せず午後はアルコール血中濃度が上がったセンセ、トークもハイテンションになり面白かったですw


ワイナリー工場見学と食事タイム。
ここのレストラン、ちゃんとしてます。観光地の食堂レベルじゃないっす。
おみやのワインもちゃんと購入しましたよ。


V-GyNyさんと。(あ、何と読むのか今回も聞きそびれたよ。)
BABYMETALなめてましたよ!バンドもいいが歌もイイ!
Perfumeとかボカロとか、おおよそソニデザイベントでは出てこないジャンルの話題で盛り上がり、「勝手にリスニングキャンプ」開催。
そういう事なら、と花澤香菜さん投入。霜月はるかさんもいけるかなと思ったけど躊躇しましたw
100PREMIとSWの力で、前回聴かせて頂いた時より格段に見通しの良い音に生まれ変わっていました。今後の進化が楽しみです。


V-GyNyさんつながりの86/BRZオーナーさん、XaCAR関係の方、はるばる金沢組もいらしていたようですがお話できず、こちらは残念。今度ぜひ「勝手にLC」しましょう。


こんな盛り沢山の、でもどこかユルいSonicDesignな一日でした。
ショップ社長さん、関係すべての皆さん、楽しいイベント企画ありがとうございました!


ショップイベントといえば、5月に「リスニングキャンプミニ in 京都」(リンク先はpdfです)が開催されます。こちらはソニックプラスセンター大阪さん主催。神戸のリスニングキャンプ5では抜群の集客力を見せつけてくれたSound21さんなので、今回も有力ユーザーさんが集結することでしょう。こちらも要注目です。
Posted at 2016/04/26 07:49:10 | コメント(2) | トラックバック(0) | イベント・オフ会 | クルマ
2016年04月23日 イイね!

Androidで使えるUSBディスプレイアダプター

Androidで使えるUSBディスプレイアダプタースマホの画面を家庭のテレビや車のナビに表示させる・・・これ、どのくらいの人が利用してるんでしょうか。
その方式にはいくつかありそれぞれ長所短所があります。タイトルでネタバレしちゃってますけど、ちょっと変わった方法を試したので紹介します。


まずはおさらいから。
この話題でみんカラ的に最初に押さえるべきはCarPlayやAndroid Autoあたりでしょう。しかし
「ついにAppleとGoogleがクルマに来た!」
と当初華々しかった割に普及は緩やかで、まだまだ製品が少ない状況です。なので車載規格についてはMirrorlinkも含め別の機会に。
今回はもう少しシンプルに、対応ナビも増えてきたHDMIを対象として、スマホ・タブレットから映像信号を取り出す方法について並べてみます。いつもAndroidオンリーでスミマセン。




1. MHL
MHLはスマホのUSB端子を使うのでコネクタを増やす必要が無いことから、最近のスマホでは多くの機種に採用されています。
MHL対応テレビにはケーブル一本で接続できるほか、MHL→HDMI変換アダプターを使えばHDMI入力を持つナビなどに表示させることもできます。
HDMIもMHLも非圧縮デジタル伝送のため画質面で有利な方式です。

MHL3.0対応MHLケーブル MPA-MHL3C10BK(エレコム)
MHL対応テレビとの接続用ケーブルです。


MHL3.0対応MHL変換アダプタ MPA-MHL3AD01BK(エレコム)
こちらはMHL非対応のHDMI端子に接続するときに使います。


2. Chromecast
クロームキャストと次に挙げるミラキャストはWi-Fiを用いるので、スマホにケーブルをつなぐ必要がないのがメリットです。

Chromecast(Google)

こんなアダプターをテレビのHDMI端子に接続して使います。
クロームキャストが他の方式と異なるのは、クロームキャストのアダプター自体が一種のコンピュータになっていて、映像を作り出すのはアダプター側であることです。
たとえばスマホで見ているネット動画をクロームキャストに飛ばす(キャストする)とき、アダプターが自分でネットワークから動画をとってきて再生してくれます。
このような方式のため、スマホの負荷が小さくて済み動画再生が得意な代わり、映像・音声を飛ばせるのは基本的に対応アプリのみとなります。(下表の注記参照)


3. Miracast
ミラキャストはクロームキャストに似ていますが、ミラキャストの場合表示する映像を作るのはスマホ側で、それをスマホ内で圧縮しWi-Fiで飛ばします。

Miracastレシーバー LDT-MRC02(エレコム)

こちらもアダプターをテレビのHDMI端子に接続して使います。
スマホ側はケーブルレスで使え、クロームキャストのように対応アプリを選ぶことがないメリットのいっぽう、画像圧縮を用いるためわずかに画質劣化があり、技術的に複雑なためかスマホとアダプターの組み合わせによっては相性問題が発生することもあります。


4. USBディスプレイアダプター
HDMI出力をもたないノートPCをテレビに接続したり、マルチモニター表示を行う時に使われる、USB接続のディスプレイアダプターがあります。グラフィックボードの外付け版といったところですね。

HDMIポート搭載 USB2.0用 ディスプレイ増設アダプター GX-HDMI/U2(バッファロー)

この製品、仕様としてはWindowsパソコン用となっておりAndroidでは使えないと思っていましたが、搭載されているチップの開発元である英DisplayLink社がAndroid用アプリを出してくれました。USB2.0では高解像度の動画再生には向かない面もあるものの、MHLと異なり他のUSB機器と同時使用でき、有線なので接続が安定しているのがメリットです。
※Androidでの使用はメーカーサポート外となりますので、不具合があっても文句は言えません。注意してください。



まとめるとこうなります。選択の参考になれば幸いです。

(2016/10/15追記)現在、Chromecastでも画面全体をキャストできるようになりました。ただしこの場合は端末側で画像圧縮するのでMiracastと同様のデメリットがある他、アプリによっては飛ばせないものがあったりします。



さて、4番目のUSBディスプレイアダプター、USBオーディオを使っている自分にとっては「これだ!」のデバイスです。その理由は・・・

高音質のUSBオーディオ再生アプリ、USB Audio Player PROとUSB-DDCのAudiophilleo2USBアイソレータを追加して音質的にはほぼ納得できるようになり、残っていたテーマがナビとの統合。

自分が導入したケンウッドの彩速ナビ・MDV-Z702Wには、HDMIとBluetoothによりAndroidスマホの画面を表示してタッチ操作できる機能があります。
ハイレゾflacやネット動画をそのまま突っ込める便利さとともに、この機能使いたさに導入したナビです。

標準の使い方では、Androidスマホからの映像出力にはMHLを使用します。しかし、スマホをホストにしてUSBオーディオを接続すると、USBと排他になるMHLは使えません。いくつか試したワイヤレス製品もうまくいかず、

こんな感じでスマホをダッシュに固定して使っていました。
機能的にはこれでも良いものの、垂れ下がったケーブルがすっきりしない。

USBディスプレイアダプターは他のUSB機器と併用できるので、USBオーディオ機器を使いながらHDMI出力ができるはず、と導入してみました。


HDMIポート搭載 USB2.0用 ディスプレイ増設アダプター GX-HDMI/U2(バッファロー)
HDMIインターフェースケーブル KNA-13HC(ケンウッド)
USB2.0ケーブル A-miniBタイプ フェライトコア付 1m ブラック U2C-MF10BK(エレコム)

USBディスプレイアダプターはとりあえず助手席足元に転がし、ナビのHDMIケーブルと接続します。
USBは最近少なくなってきたminiB端子。こちらは運転席横のコンソールBOXへ引き込みます。


スマートフォン/タブレット用 USB2.0ハブ USB A変換アダプター付 BSH4AMB01BK(iBAFFALO)
USBポータブル電源20000mAh CP-B20(SONY)
USB→DC(外径2.35mm内径0.7mm)電源供給ケーブル DC-2307(COMON)

USBポートが1つしかないスマホにUSBオーディオとディスプレイアダプターを接続するため、USBハブを使用します。コンソールBOX内にごちゃっと放り込みます。
スマホのUSBでは電力が不足するので、セルフパワータイプを使うのがポイント。
USBアイソレータを入れているので、ハブは普通のやつで十分です。てゆうか経験上特別なものにしない方がいいです。

ハブの電源は5Vなので、DCプラグ径の合うケーブルを使ってモバイルバッテリーで給電しました。
こうしておくと、エンジンを切ってもUSBの接続が切れないので、給油やちょっとした休憩の時に再生アプリを立ち上げ直す必要がなく便利です。
【警告】車を離れるとき(車内が高温になる昼間は短時間でも)モバイルバッテリーは必ず持ち出します。高エネルギー物質しかも高温に弱いリチウムイオン電池が万一発火したらクルマなどひとたまりもありません。スマホも同じ。車載用でないものを車内に放置してはダメです。特にバッテリーは危険物と見るべし。


ディスプレイアダプター用のアプリ、DisplayLink Presenterを起動するとUSBへのアクセス許可を求められ、OKするとミラーリング表示が始まります。画面に表示されているとおり、自動起動にしてしまえば次回からは接続するだけです。
USB接続なのでちょっとカクカクしますが、操作用としては問題なし。


スマホもUSBオーディオも隠して設置し、ナビしか見えないようにできました。
表示系は完成、ここからは操作系を準備します。


スマホとナビをBluetoothで接続。プロファイルはHID(入力機器)です。(次回からは自動接続されます)


ナビ連携アプリのKenwood Smartphone Controlで画面キャリブレーションを実行すると、ナビからのタッチ操作が可能となります。
残念なことは、ナビからのリモート操作はシングルタップが基本で、サクサクとフリックとかできません。スマホ本来の操作性が損なわれるので、

T2エアマウス空中で使えるワイヤレスマウス2.4GHz Fly Air Mouse
を併用することにしました。受信用のドングルはハブに接続。
便利ではあるけど・・・ケンナビの必然性50%ダウンですわ。


おなじみUSB Audio Player PROを起動。
音楽再生も画面表示も有線接続なので安定しています。USBバスの負荷は上がっているはずですが、特に問題はないようです。すげーな最近のSoCは。


システム図です。タグやアルバムアートは普通に読めるし、音質も良いのですが、発進には時間のかかる複雑なシステムになりました。バランスって難しい。


Ver.0.1 Nexus7 + hiFaceTWO Pro(ホームで実験)
Ver.1.0 Nexus7 + hiFaceTWO Pro(最初の車載化)
Ver.1.1 Nexus7 + hiFaceTWO Pro(Nexus7のカーネルを書き換えて充電対応に)
Ver.1.2 Galaxy Tab S + hiFaceTWO Pro(SDXC対応タブレットに変更)
Ver.1.3 Xperia Z3 Tablet Compact + Audiophilleo2(DDC変更)
Ver.1.4 Xperia Z3 Tablet Compact + Audiophilleo2(バッテリー電源導入)
Ver.2.0 Andoer i68 + Audiophilleo2 + MDV-Z702W(STB導入でナビ統合)
Ver.2.1 Andoer i68 + Companion One + MDV-Z702W(DDC変更)
Ver.2.2 Xperia Z3 Tablet Compact + Companion One + MDV-Z702W(ナビ統合)※失敗!
Ver.1.5 Xperia Z3 Compact + Audiophilleo2(端末変更とUSBアイソレータ導入)
Ver.2.3 Xperia Z3 Compact + Audiophilleo2 + MDV-Z702W(ナビ統合) ←今ココ!
番外編 Nexus Player + DA-06(ホームオーディオにもAndroid投入)

やれやれ。よくまぁ続いたもんだ。
オーディオソースとしてはこれでほぼ完成。長らく続いてきた「AndroidでUSBオーディオ」シリーズは今回でいったん一区切りとなりそうです。かな?



関連ページ
Android端末でUSBオーディオする方法まとめ
Posted at 2016/04/23 13:01:07 | コメント(3) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ
2016年03月28日 イイね!

海苔音源と戦ってみた。

海苔音源と戦ってみた。「海苔音源」という言葉をご存知ですか?
CDへの記録時に音量(音圧)を上げた結果、波形が常に最大レベルを叩き、焼き海苔のようになった音源のことです。

「海苔」とはどんな形なのか、実例で見てみましょう。
フリーの波形編集ソフト、AudacityでWAV音源を開いてみます。


まずは音圧調整とは一番無縁そうなジャンルのクラシックから。
横軸が時間で縦が音量です。青色の波形が上下に広がるほど、音量が大きくなることを意味します。
ダイナミックレンジが確保された、海苔とは無縁の波形です。


次にひと昔前のJ-Pop。
ちょっと苦しそうに見える部分を引き伸ばしてみると・・・


セーフでした。最大レベルの0dB(画面で±1.0のところ)付近に達していますが歪んではいません。


一気に現代に飛びます。ほら、焼き海苔みたいでしょ。曲間以外は最大レベルにピッタリ張り付いた見事な海苔です。
これはEDM系の曲なので「そういうモノ」という要素があることは理解しておく必要がありますが・・・。

拡大してみると

※タイトルは伏せました。

最大レベルで複数サンプルに渡って平らに潰れているのがわかると思います。これは編集ソフトで表示がはみ出している訳ではなく、本当にこういう波形です。
これでも普通に聴くことはできるので、優れたマスタリングということもできるのかもしれませんが。


オーディオをやっているものとしては、音量など再生側で何とでもなるのだから、CDにはとにかく歪みの無いように収録して欲しい、というかそういうものだと思っていたのですが、そこは色々オトナの事情があるようで、またソフトウェアの進歩?により上手にクリップさせることができるようになったこともあって、
「多少波形が歪んでも音圧を高く」
もう少し柔らかく表現するなら
「音圧上げのための歪みも含めてマスタリングの音質をコントロールする」

というのは、ジャンルによっては今や当たり前になっているようです。
リンクさせていただいたように、過度の音圧操作を避ける動きも出てきています。良い方向に行くことを期待したいところです。

ではCD以外のメディアではどうか。
例えばアナログレコード。こちらのマスタリングでも同じような音圧操作が行われる可能性はありますし、あまり急峻なトランジェントをカッティングすると針が飛んでしまうので、独自の加工も行われています。

ではハイレゾは?と調べてみました。ちょっと驚いたのは、CDではクリップさせまくりの音源がハイレゾ版ではレベルを抑えて出されていたりする場合があること。
ハイレゾの是非については各所で論じられていますが、24bitの効果は?20kHz以上を再生する意味は?と議論している横から
「いやぁ、あれはマスタリングが違うから・・・」
なんて言われたら、「えっそうなの?」と思う人も多いのでは。

同じマスタリングでフォーマットだけ違う音源なんてテストディスクくらいしかないので、CDとハイレゾ版のアルバムを比べても純粋にフォーマットの違いを比較したことにはならない、ということです。
「さすがハイレゾ、全然違うぜ!」と感じたその音は、本当は16bit/44kHzでも表現できるのかもしれません。

ならばハイレゾ版とは「ターゲットリスナーの異なるリマスタリング版」と捉えれば良いのか。フォーマットなど気にせず、オーディオ的に好ましい状態のマスタリングが入手できるならそれでいいじゃないかと思いきや、なんとハイレゾ音源にもクリップさせまくりの海苔マスタリングが存在します。こうなると、もう何のためのハイレゾなんだか。
※繰り返し書いていますが、なかるうは「アンチハイレゾ」派ではありません。事情をきちんと説明してくれているクリエイターさんもいらっしゃいます。良心的に作られたハイレゾ版は積極的に支援したいと思います。

閑話休題。どうもハイレゾの話になるとヒートアップしていけませんw
オーヲタがなんと言おうと、商業音楽は売れてナンボ。
多少の音質劣化と引き替えに音圧上げて売れるならそれが正義
と言われればそれまでです。

ではいちリスナーとして、今ここにある、収録段階で歪んで(歪ませて)しまった音源は救済できないか? という観点から実験してみました。



購入したのはコレ。

RX Plug-in Pack
定評ある米iZotope(アイゾトープ)社のオーディオ修復ツール、RX Audio Editor。
RXAEはスタンダード版でも4万、アドバンスト版は14万円もするプロ用ツールですが、その中から機能を絞りさらにプラグイン形式専用とすることにより低価格化したのがRX Plug-in Packです。
機能限定といっても今回使用するクリップ修復(デクリッパー)はちゃんと入っており、その性能はAE譲りで信頼できるものです。
(2019/2追記)
RX Plug-in Packは、現在はRX Elementsという名前に変わっています。


Sound Forge Pro
RX Plug-in Packは単独で動作できないので、他の編集ソフトと組み合わせる必要があります。
サウンドフォージはSonyのオーディオ波形編集ソフト。かつてのVAIOは業務用クラスのAV編集ソフトが多数バンドルされていて大変魅力的でした。PC事業を手放した影響なのか理由は不明ですが現在はソースネクストが販売しています。


どちらもただのオーディオ好きが使うようなモノではないのですが、今回どちらもキャンペーン価格が適用されていたため、合わせて2万円以下で本格的な波形修復ツールを構築することができました。
バージョンアップ前など、時々ディスカウントされているようですので購入を考えている方はチェックしてみて下さい。

購入後にわかったことですが、RX Plug-in PackはVSTプラグインとしてAudacityから呼び出すこともできます。AudacityはASIOに対応しないのでモニタリングの音質に少々難があるものの、とにかく安く高品質に波形修復だけしたいならこの組み合わせもアリです。

使い方について。
インストールしたら、最初に編集ソフトでプラグインを登録しておきます。
初めてプラグインを呼び出した時に認証(シリアル番号のオンライン登録)を求められます。


音源をwav形式で用意してSound Forgeで開きます。
修復段階で音圧を下げる必要があるので、ビット落ちを防ぐためビット深度を24bitに変換しました。
ここから本来の使い方では、歪んだ部分を探して地道に修正してゆきますが、今回は完パケ状態からの修復なので超大ざっぱに丸ごと自動修正させます。波形を全選択してプラグインのDe-clipを呼び出します。


こちらがRXのデクリッパー画面。主な設定項目は以下の通りシンプルです。

スレッショルド:
このレベル以上の信号が「クリップされたもの」として修復処理の対象になります。
左側のグラフ(レベルごとの発生頻度が表示されています)で最大レベルのところに一本線が立っているのがクリップされたサンプルです。これより少し下(-0.2dBとか)に青い線=スレッショルドを設定します。

クオリティ:
調整時はLowで素早く、最終出力はHighにして高品質に修復します。

メイクアップゲイン:
クリップを修復すれば、その部分のレベルが高くなりますが0dB以上にはできないので全体のレベルを予め数dB下げておく必要があります。つまりピークがしっかり出るかわりに全体の音量は小さくなります。当然ですね。

ポストリミッター:
修復後の波形が0dBを超えてしまった場合に自動補正してくれます。とはいえこれが働くようでは意味がない。あくまでも保険です。

音源により調整が必要なのはスレッショルドとメイクアップゲインの2つ。Audio Editorの方には適当なレベルを提案する「Suggest」ボタンがありますがPlug-in Packにはなく差別化されているようです。値は試行錯誤で聴きながら決める必要があります。まぁ聴いてわからないようなら必要ないわけですし、問題はないでしょう。




効果について。
RXのDe-clipは本来、録音時のレベル設定ミスで歪んでしまった音源を修復するものです。今回のようにマスタリング段階で(ソフトウェアにより)意図的にクリップさせたものとは波形が異なっていると考えられるので、完璧に補正が効くとは限らない、ということは記しておきます。
また、修復するのはあくまでレベル上限に達して「クリップ」された部分だけであり、最大レベル以下の部分で音圧を調整(マキシマイズ、コンプレス)された部分に対しては無力です。


上が修復前、下が修復後の波形です。拡大すると

こうなりました。潰れていたところが修復されたのがわかりますが、そもそも平らになってしまったところから情報を戻すこと自体が無理筋なので、失われた波形を再現しているわけではありません。

処理前後で比較試聴する時は「メイクアップゲイン」で調整した分の音量を揃えることに注意。聴感上は、文字通り「頭を押さえつけられたような」圧迫感が消え、すっきりします。
ただこの消えたものは「製作側の意図したもの」である可能性もあり、波形を弄る事が本当に良い事なのか、賛否はありそうです。

(2023/9追記)微妙な音量差は音質の違いと錯覚することがあります。これこそが音圧上げの効果で、「お、音が前に出てくるな!」と思ったらボリュームが0.5dB高かった、なんてのは笑えないけどよくある話です。




ちょっと考察。
自分に都合のよいように音源に手を加える、いちオーディオマニアが製作者の真似事なんてすべきじゃない、という見方もあるかもしれません。
でも波形編集がダメだとして、イコライザーだって似たようなものじゃないのか?じゃあトーンコントロールは?ラウドネスは?極論すれば、ボリュームだって本来のレベル(それは何だというのはあるにせよ)を目指すべきとなるのかも。
反対に「聴いて良ければ何でもアリ」と片づけるのもちょっと引っかかる気はします。

これはオーディオの本質に関わることなので、ここで語るにはちょっと字数が足りません。自分はどこまで許容するのか、ちょっと考えさせられました。
原音原理主義から修正容認派、さらに積極的改変派まで、オーディオには昔からいろんな流派があります。

音が変わることは確かなので、試してみる価値はあると思います。
こんなソフトで遊びながら、オーディオって何だろう?と思いを巡らせてみるのも悪くありません。


(2020/5)
これ4年も前に書いた記事ですが、今でもPV数がケタ違いに跳ね上がることがあります。たくさん見てもらえるのはうれしい反面、どこかで晒されているのだったらイヤだなあと。みんカラはPV数が増えても利益はありませんし煽るつもりもないので、おとなしい表現に改めてみました。


(2020/10)
このブログのPV数がなぜ突然跳ね上がるのか、その後も気になって調べていましたが、最近は
「あー、アニソンの新譜でも出たのかな」
と思うようになりました。結構いい感じに相関します。自分が聴かないジャンルだったらwで済ませるんですけど、ねぇ・・・

Posted at 2016/03/28 00:57:31 | コメント(4) | トラックバック(0) | オーディオ | 趣味
2016年02月07日 イイね!

USBアイソレータの効果について

USBアイソレータの効果についてオーディオシステム更新から4か月。
なかなか決まらなかったソースユニットがようやく固まってきました。


現状のシステム図(ソース側)。下のラインが我が車の「本気音源」です。
Androidでもイイ音出せる!と喜んでいた頃から思えば随分ミステリアスなシステムに育ってきました。
RCAだからダメ、デジタル接続最高!なんて単純ではないと思いますが、デジタル技術の申し子のようなデジコアを使う当システムでは、非ハイレゾであってもDDCで入力した方が「らしい」音を出せています。

昨年よりポタアンのCompanion OneをUSB-DDCとして使ってきましたが、USBラインにアイソレータを入れた結果、それ以前に使っていたDDC専用機Audiophilleo2の音質が改善、こちらが主力音源に返り咲きとなりました。

今回導入したアイソレータはタイトル画像の
High Speed USB Isolator Nr.7054-X (Intona)
です。パーツレビューはこちら
ちょっと気を付けるところがあります。使用上の注意をよくお読みください。

アイソレータとはUSBのバスに挟み、その前後を電気的に絶縁するものです。
「ま~た妙なオカルトもの持ち出して。」
と言われそうなのでメーカーの名誉のために書いておくと、本来は至極まっ当なモノなんです。
工業用途では、電圧センサなど、数100Vといった高電圧環境で使用されるUSB機器があります。これをPCに接続して使用する場合、センサが故障してUSB側に高電圧が漏電するとPCまで壊れてしまいます。
また医療機器では逆に、例えばUSB接続の心電計など、PC側の異常でUSBに高電圧が発生したとしても患者に電圧がかかるようなことは許されません。USBに100Vが出てくることなどまず無さそうですが、万一あったとしても問題ないようにする事が求められます。
アイソレータはこういった場合の保護回路として使用されるものです。

USBオーディオ機器においては絶縁など必要ないので一見無関係に見えるアイソレータですが、絶縁するために内部で信号を作り直すことから、副次的にノイズを遮断する効果があります。これにオーディオ機器メーカーが目を付け、一部のUSB-DACなどでアイソレータを内蔵した製品も登場しているので、一定の実績はあると言ってよいでしょう。
(この、信号を「作り直す」というのがポイントで、設計がショボいと却ってノイズを作り出す可能性もあります・・・)

この手のアイテムは、出自が何であれオーディオに使うと話は別。安ければ大絶賛、高価ならオカルトと叩かれる傾向があるようです。7054の$200台~という価格は実に微妙で、ダメ元で買うには高く、高級オーディオパーツを名乗るようなお布施価格でもありません。まぁ、コスパとか言うのはやめましょう。自分は十分合理的だと思ったので購入しました。

USBアイソレータを追加したAudiophilleo2、パーツレビューでは「実体感が増した」などとつたない表現をしていますが、その後じっくり聴いてみて、奥行き方向の表現力が上がっていることに気がつきました。その結果特にクラシックが楽しくなり、少しホームオーディオ機器の音っぽくなってきました。
この手のアクセサリーでは音色が変わるモノは多くありますが、音像・音場方面で効果的なアイテムはなかなかありません。スピーカーの位置やインシュレーターなど「打つ手」があるホームオーディオと違ってカーオーディオでは自由度が少ないので、面白い一品だと思います。

音場が平板的になるのはソニックデザインの限界かと思っていたのは自分のせいでした。まだまだ機器を使いこなしているなんて言えないなぁと反省。

(2016/9追記)

高音質なPCオーディオ用再生ソフト、JPLAYのサブブランドであるJCATから、Intona社の基板を使ったUSBアイソレータが発売されていました。効果は変わらないと思いますが、こっちの方が小型でカッコいいです。オーディオ用としてお墨付き、ってことでしょうかね。

(2019/7追記)

Intonaから新型の7055シリーズが発売になりました。USB3.0対応の7055-Cと、USB2.0対応で耐電圧を5kVにアップした7055-Bの2種類で、従来の7054シリーズも併売されるようです。
新型では下流側のUSB用に外部から電源を供給できるようになり、オーディオ用のリニア電源と組み合わせてみると面白そうです。
(2020/1追記)
7055シリーズに、USB3.0対応で耐電圧5kVの7055-Dが追加されました。


Audiophilleo2と主役の座を競い合ったCompanion Oneは本来のモバイル用、ハイレゾポタアンとして活用することにしました。NuForceの血を引いているだけあって、アンプ部が魅力です。


バンナイズのケースにスマホとポタアンを入れて持ち運びます。
車載でもポータブルでも同じスマホを音源として使用できるのは、USBオーディオの利点ですね。
Posted at 2016/02/07 19:31:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ

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「自分のブログの内容にどこぞの謎情報を混ぜられたものが「AIによる回答」として提供される。生成AIに利用された絵師の気持ちが理解できたと同時に、想像以上に信用ならねーなという思い。みんカラも学習拒否の設定させて欲しいぞ。」
何シテル?   06/08 05:24
「なかるー」改め「なかるう」、「う」は大きい「う」です。 音楽のあるドライブが好きです。いい音だったらもっと楽しいですよね。なのでいい音を追求してます。 更...

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