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イイね!
2008年07月27日

巧い運転を目指して:ハンドル編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

ハンドルに関して考えると、どうしてもコーナーリングや旋回に触れざるを得ません。が、それらについては後日まとめて考えたいと思っていますので、今回はハンドルとステアリングに限定します。

ハンドルを切ると、車は曲がります。ハンドルを切る事でタイロッド等を介して操舵輪の角度が変わり、タイヤの回転方向=車の進行方向が変わる為です。これら一連の機構の総称がステアリングです。
ハンドルを動かした角度=操舵角とタイヤが動いた角度=舵角は1:1ではありません。例えばハンドルを右に限界まで切った時、一般的な車では一回転半程度、角度にして約540°ぐらい廻りますが、タイヤはせいぜい40°程度。これはミッション同様に、距離=動作角度を力に変換している為で、この変換率は通常1:10~1:20ぐらいです。同時にハンドルのセンターから左右5~10°ぐらいはハンドルを操作してもタイヤは曲がりません。タイヤまでの間を介するブッシュのよれ等により発生する物で、遊び角となります。この遊びは、例えば手を伸ばして体が動いてハンドルを動かしてしまった等の意図しない操作を吸収している側面があります。逆に、何かの拍子にタイヤが動いても、多少の動きではハンドルまで伝わらず、ブッシュ等がよれて戻る事で吸収するようになっています。
また、これだけでは腕への負担が大きい為、最近の車は大抵パワーステアリング(パワステ)が装備されています。これは動作油兼潤滑油となるオイルをポンプで循環させる事で、ハンドルを操作した際の作動力を補助しています。

運転する時、一番長い時間触れている物はシートですが、ハンドルはほぼ同程度の時間、触れています。その為、巧い運転を行う際は、ハンドル操作の技術向上が欠かせません。
ハンドルに関する注意事項を考えてみます。

・握る場所

タイヤが路面から受ける横方向の力がハンドルには絶えず掛かっています。極端に言うと、タイヤの角度を決めているのはハンドルを抑える腕です。その為、ハンドルを動かす・抑えるの双方に腕力が必要となります。その為、ハンドルに対して力を掛けやすい範囲の真ん中を握るのが最良となります。

・操作方法

ハンドルは前述の通り一回転以上回ります。ハンドルが一回転する時、当然そこには力の掛けやすい場所・掛けにくい場所があります。ハンドルには動かないように若干ながらも絶えず力を掛ける必要がある為、少なくとも片腕は力の掛けやすい場所を握っていた方が安定します。「少なくとも片腕が力の掛けやすい場所を握っている事」を続ける為には、片腕が力の掛かりにくい範囲に入る前に、もう一方の腕が力の掛かりやすい場所を握り直す必要があります。その為、運転自体に慣れるまでは持ち替えの方法が良いのですが、腕の状態以外でタイヤのキレ角が分かるようになってからは送りハンドルの方が適しています。
また、ハンドルを操作する際は押すのではなく引く力で操作するようにします。これは、腕力は一般的に押すよりも引く方が力を掛けやすい為です。
ハンドル操作に必要な腕力を無視する場合、力の掛かる角度しかハンドルが動かない状態が理想です。また持ち替えて運転するのであれば、ハンドルの中心と回転の中心が一致している物がお薦めです。

・握る強さ

握る強さが強すぎるとステアリングを介して伝わってくる情報を捉えにくくなります。逆に弱すぎると、回す時やハンドルを取られた時に力が掛けにくくなってしまったり滑りやすくなったりします。その為、適度な強さで握っている必要があります。
握りを弱めても滑りにくくする方法の一つとして、グローブの使用があります。ただし布一枚とはいえステアリングと手の間に物が介する事で情報を掴みにくくなりますので、選定には注意が必要です。安価でお薦めな物は薄手の工具用や合皮製です・・・蒸れるのは諦めてます

・力の変化

ハンドルの重さは、例えパワステが働いていても変化します。ハイグリップタイヤや荷重がかかっている、路面コンディションが良い等で路面を掴む力が強い時ほど、そして舵角が深いほど重くなります。逆に雨でμが低い時や荷重が減っている時は軽くなります。
また、ハンドルは操舵輪とほぼ直結している為、タイヤが左右の力を受けた時、同時にハンドルは回ろうとします。この力はハンドルを回す時の抵抗となるため、何らかの理由でハンドルを取られている時には重くなります。この時、意図しない舵角が発生する事は得てして走行抵抗となる事が多いのですが、ハンドル操作で巧くこなす事でその発生する抵抗を減らす事が可能です。

・ステアリング径

ステアリングからタイヤまでの間でギアを使用して距離=角度を力に変換していますが、同様にステアリング自体の径により、同じ状態で同じ角度動かす時に必要となる力は変化します。ハンドルが小さいほど、手を動かす距離は減りますが必要な力は増します。従って、同じ角度を動かす際にも力の掛け具合を考慮する必要があります。

・減速

タイヤの回転方向が変わる時、同時にタイヤが路面から受ける抵抗は増します。この抵抗により操舵中は自然減速以上に車は減速してしまいます。当然の事ながらこの減速は効率低下の要因となりますので、燃費低下等を引き起こします。この減速量を減らす為には、舵角≒操舵角を必要最低限に抑える事が必要となります。この事象を利用して減速する事も可能です

・車による特性

荷重がかかっている時はタイヤのグリップ力が増し、進行方向を変える力の伝達効率が向上する事で舵角に対する旋回の度合いは向上します。詳細は割愛しますが、キャンバー・キャスター・トーの大きさにより舵角に対する旋回度合いは変化します。また、荷重がかかっている事でショックが沈み、タイロッドの捻れ(通常はブッシュ等で吸収)により操舵角に対する舵角=作用角が変化します。その作用角がどの様に変化するかは、車により異なります。同時にキャンバー角等も変化しますが、この変化度合いは車とセッティングによって異なります。ショックが沈む事で操舵角より舵角が深くなる・浅くなる等の変化が生じますので、無駄のない操舵を行う為にはその特性を掴む事が必要です。
加速中もしくは減速中は、荷重の移動と共にタイヤは前後に力を受けて若干ながらも位置が変化する事で、ホイールベースに変化が生じます。操舵輪が駆動輪であるか否かにより前後どちらに動くかは変わりますが、これによりタイロッドのねじれと旋回半径の変化が発生する事により、操舵角に対する舵角は変化します。


運転に於いてハンドル操作は旋回を担っており、非常に重要な操作となります。それが故に「ハンドルを切る」という単純な操作も、非常に難しい事になってしまいますが、ハンドル操作をより正確・適切に行っていく事で燃費・維持費・速さとあらゆる面に効果があると共に、インフォメーションを介したステップアップにも繋がりますので、是非テクニック・スキルの向上に挑戦してみてください。
取っつきやすいのは、操舵角と舵角の関係を掴む事でしょうか?実は、ハンドル操作単体での方法はほとんどありません。ハンドルを介した減速やグリップ状態の把握等、他の要因と併せる必要がある為、スキルアップを行う事は意外に難しいと考えてます。
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Posted at 2008/07/27 14:36:00

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