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2008年08月31日 イイね!

巧い運転を目指して:事前準備

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

運転する際に発生するタイムラグを吸収する一つの方法として、事前に準備して備える手法があります。

わかりやすい例は、姿勢作りです。例えばクリッピングポイントから加速を行う場合、クリッピングポイントから加速操作を行う=加速体勢に入るよりも、クリッピングポイントにて既に加速体制に入っている方が、より早いタイミングで加速を行う事が可能です。このように事前に次の操作を行う為の姿勢をあらかじめ作る事で、タイムラグを無くす事が可能になります。
これを行うには、加速体勢を整えている状態でクリッピングポイントに進入する必要があります。平たく言えば早めに操作を行うという事ですが、単純に早めに行えばよい物ではありません。直前には別の操作を行っていますので、その操作と並行して行う必要があります。並行して行わない場合は、直前の操作に無駄が発生してしまいます。また、並行して行う為に直前の操作がおろそかになったり無駄が発生してしまってはある意味本末転倒ですが、トータルで見た時に無駄が無くなっているのであれば組み立てとしては有りです。この辺の加減は更に難しいです。
加速姿勢とは、タイヤが真っ直ぐを向いていてトラクションが有効にかかる状態です。従って、クリッピングポイントに到達する前に徐々にハンドルを戻しつつ、左右いずれかにかかっている荷重をセンターに戻し、重心を駆動輪側に動かす必要があります。例えばFFの場合は弱アンダーが、FR/4WDの場合は弱オーバーがこれに近い状態となりますので、充分な旋回を行ったら量をコントロールしつつ、弱アンダー/弱オーバーの姿勢を作り出す事になります。また、クリッピングポイントで既に車自体の旋回はほぼ完了している事になりますので、スリップアングル/慣性ドリフト等を使用してその体勢に持っていきます。クリッピングポイントまでにこれらの動作を全て完了させる事で、時間ロスを発生させることなくクリッピングポイントから加速を行える事になります。
尚、この例で出した姿勢作りを行う目的は事前準備と共に対処の幅を広げる事もありますが、これについては別の機会に考える事にします。
また、「クリッピングポイントから加速を行う場合」という一つの例ではこのような形になりますが、カーブに対して異なるアプローチをするのであれば同じように事前準備を行う事が可能です。

同様に、ストレートエンドの減速時や減速から旋回への移行時も同様に複数の操作/挙動をコントロールする事で、タイムラグを無くす事が可能です。シフトアップの時も同様の事が可能ですので、興味がある人はやり方を考えてみてください。何処かの項で別の視線から書いた記憶がありますが...


次回が重いので、今回は軽くすませるとします。
Posted at 2008/08/31 21:44:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年08月24日 イイね!

巧い運転を目指して:タイムラグ

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

運転する際、操作を行ってから実際に事象が発生するまでには、必ずタイムラグが発生します。ブレーキの項でも若干触れましたが、改めてブレーキを踏んだ時の事を例に考えてみます。
 1)ブレーキを踏む
 2)踏力がマスターシリンダーに伝わる
 3)マスターシリンダーがブレーキフルードに圧力を伝える(押し出す)
 4)ブレーキフルードがキャリパーを経由してピストンを押す
 5)ピストンがブレーキパッドを押す
 6)ブレーキパッドがローターに押しつけられて摩擦が発生する
 7)発生した摩擦により、ローターの回転が減速する
 8)ローターの減速がホイールに伝わり、ホイールの回転が減速する
 9)ホイールの減速がタイヤのサイドウォールを通じてトレッド面に伝達される
 10)トレッド面が路面を押さえつける事で、相対的に車が減速する
ブレーキを踏んでから実際に車が減速するまでこのような経過を経ますので、それぞれのわずかな時間が積み重なる事でタイムラグが発生します。もちろんそれぞれの行程にて発生するタイムラグには大小があります
同様に、アクセルを踏んで/抜いてから加速/減速力がタイヤに伝わるまで、ハンドルを操作してから操舵力がタイヤに伝わるまで等でもタイムラグが発生します。タイムラグが発生しない動作は無いと言っても過言ではありません
ブレーキのタイムラグは主に構造に起因した物ですが、個々の部品の材質等に起因したタイムラグも発生します。ブレーキは途中にブッシュやギヤといった部品を介しませんが、他の操作は得てしてこういった物を介する事で、タイムラグはさらに大きくなります。金属でも同様の性質が若干ながらありますが、微々たる物なので無い物として考えて差し支えありません。

・ブッシュ

ブッシュは主に緩衝を目的に使用されている為、ゴムを中心とした軟性/弾力性のある材質を使用しています。力の入力を受けた時にはまず材質特性から部品が歪み、ある点=限界点を越えたところから徐々に力を伝え始めます。この力を受けた時から伝え始めるまでの歪むに要する時間が、タイムラグとなります。この量を物理的に減らすのが硬化ブッシュ等となります。このタイムラグがある事により、本来の目的である緩衝の役割を果たす事が出来ます。またタイムラグが発生すると同時に、そこでは既述の通りに力の損失も生じています
金属製のピロボールブッシュ等はこの軟性がない事で部品が歪む事が無い為、ゴムブッシュに比べてタイムラグが少なくなります。ダイレクト感が増し、反面緩衝力が落ちる為に振動等が大きくなります。

・ギア

ギアは駆動力の方向を変える、駆動力と回転数の比率を変えるといった目的で使用されています。駆動系では全て金属のギアが使われていますが、駆動させる為に若干の遊びがあります。その若干の遊びがわずかながらのタイムラグを発生させます。


運転に適切なタイミングは実際に効果/事象が発生するタイミングとなりますので、運転を行う際はこれらのタイムラグを加味したタイミング≒早めの操作を行う必要があります。

操作においては構造/材質に起因するタイムラグとは別に、運転手に依存するタイムラグがあります。1)何かを認識してから、それに対する対処を判断するのに要する時間 2)判断してから神経を介して筋肉が動き出すまでの時間 3)筋肉が動いてからペダル等が押されるまでの時間 と、いう大きくは3つの時間によりタイムラグは生まれます。
これらの全てを完全に無くす事は出来ませんが、練習(≒鍛錬)により限りなく0に近づける事は可能です。操作を条件反射にて行えるようになる事で、1)はなくなります。操作を脊髄反射で行えるようになった時、2)が短くなります。訓練により2)の伝達速度その物が速くなるらしいのですが、事実か否かも分かりません3)は通常操作では単純で、次の操作に備えてあらかじめ手足をあてておくだけで可能です。通常操作以外では、操作速度で述べたように、反復練習によって操作開始までの時間を短縮する必要があります。


これらの二つに起因するタイムラグを加味した操作/無くす事で、操作量/速度/タイミングが適切なより無駄の少ない運転を行う事が可能となります。
言うのは簡単ですが、行うのは相当に難しいです。
Posted at 2008/08/24 22:32:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年08月17日 イイね!

巧い運転を目指して:車両感覚

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

車両感覚とは読んで字のごとしですが、車両を感覚的に掴む事を指しています。この技術は燃費/維持費/速さといった運転の効率に貢献します。
例えば
 ・ラインの自由度が上がる
 ・カーブのRが大きくなる
といったメリットにより
 ・カーブを抜ける速度が向上する
 ・減速量が減る等により燃費が向上する
 ・ブレーキ量が減る等により消耗度合いが低減する
という効率の良さを生み出します。詳細は割愛しますが、この他にも
 ・コントロールの幅が広がる
 ・時間の短縮
 ・事故率が減る
 ・何かをよける際に必要最低限で行える為、二次災害を減らす事が可能
といったメリットが生まれます。

一般的に車両感覚と言ったとき、左のミラー及び左前を指しています。狭い道でのすれ違いでどの程度寄れるか、片側2車線道路で駐車車両と右車線を走行している車の間を抜ける、狭い場所等で曲がる際に擦らないようにする等、必要となる局面は意外と発生します。
この車両感覚を向上させるには、まずは慣れる事すなわち数をこなす事が必要です。

車両感覚は一見巧い運転には関与しないように見えますが、多分に貢献します。
巧い運転を目指す上では、一般で言うところの車両感覚以上に幅広い車両感覚が必要となります。これは手段として必要となる為です。詳細は割愛しますが、より燃費/速さ等を向上させるにはラインの自由度をより高める/カーブのRをより大きくする事等が必要であり、これには前後左右のみならず4隅とタイヤの位置、場合によっては地上高やアーム高も必要となります。この時、その要求される精度誤差は0~3cm以内、可能であれば0~1cm以内です。マイナスは擦る/減速等の弊害を起因しますので厳禁です
これらの車両感覚を身につける為の練習は、難しい面と簡単な面を併せ持っています。
例えば高速道路で行う場合、簡単な方法は一番左の車線で左のタイヤを路側側の線に乗せて/触れさせて走る事です。この時、左のミラーを落として実際に映像を見ながら行う事も可能です。カーブに際してどの程度内輪差が発生しているか等、同時にできることもあります。もちろん前方には注意を払ってください。
一般道で行う場合は、一つの方法はわずかな障害物を利用する方法です。段差の境目/石をタイヤの真ん中で踏んでみる、道に出てる葉にミラーを軽くあててみる等、ちょっとした事でも可能です。葉にあてる際はくれぐれも枝にはあてないようにしてくださいペイントを踏んだ事が分かるようになれば、センターラインや横断歩道に使用されているラインを使用する事も可能です。これらの練習は同時にインフォメーションの練習も行う事が可能ですので、練習自体の効率を高める事も出来ます。

また車両感覚を幅広く捉えた場合、車両感覚には車の大きさだけでなく車の状態も含まれます。例えば前後荷重量/ロール(左右荷重)量/回転量(≒ヨー量)/内輪差の発生量がどれくらいなのかも、広い意味での車両感覚となります。インフォメーションと車両感覚は似ていますが、前者はどの様にどれぐらい動いているか/動こうとしているかという変化を掴む側面が強いのに対して、後者はその時の状態を掴む側面が強くなります。もちろんこれは、広い意味でインフォメーションと捉えても構いません。重要なのは、状態と動作/動向を区別した上でそれぞれ捉える事です。
4つのタイヤの位置が掴めるようになれば、内輪差の発生量を掴めるようになります。もちろん内輪差を意識しないと分かりません
荷重/ロール/回転は発生させられる事が前提で、かつ発生している事が分からなければ感覚を身につける事も出来ませんので、まずはピークの動作、中間動作、状態というように段階を踏んで行っていくのが効果的です。練習を気軽に行えるようになるまでは相当な走り込みが必要かもしれません。逆にその状態となってしまえば、例えば内輪差が1cm発生していても分かるのであれば、精度を高める練習は街乗り等で法定速度以下にて巡航していても充分に行う事が可能になります。


車両感覚の精度が上がると、それだけで速さ/燃費等に多分に貢献させる事が可能です。インフォメーション/車両感覚を掴むだけでなく、是非それらの精度を向上させる事をお薦めします。
Posted at 2008/08/17 14:17:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年08月10日 イイね!

巧い運転を目指して:操作速度

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

無駄/ロスの際、二つの無駄に触れました。
・意味がない事
・行き過ぎという事
この「意味がない事」の中には、「無為な時間を作らない」事が含まれています。これを無くす為の一つの方法が、操作の早さを向上させる事です。

今まであまり触れませんでしたが、運転を行うに際してはその操作量と共に操作速度も重要となります。例えばシフトの項で書いたように、M/Tにてシフトアップする際はクラッチを切ってからシフトを変えてクラッチを繋ぐまでの間は、エンジンの駆動力はタイヤに伝わりません。この間にエンジンが発生させている回転力は無駄となり、またその間は加速出来ない時間となってしまいます。この無駄な時間を減らす為にはクラッチを切っている時間を短くする事、すなわち操作時間を短くする事が必要です。個々の操作を早くする為には、反復練習による習熟度の向上が欠かせません。また方法論としてパーツ交換がありますが、本題からそれますので、あえて触れません

操作速度を早くする対象は「一連の操作」であり、クラッチを切る・シフトを変える・クラッチを繋ぐといった個々の操作のみならず、クラッチを切ってからシフトを変えるまでの間・シフトを変えてからクラッチを繋ぐまでの間も含まれるという事です。極端に言えば、個々の操作が早くても一連の操作が繋がっていなければ、シフト操作は早くてもシフトアップは早くない事になってしまいます。逆に個々の操作がそれほど早くなくても、個々の操作を別々に行わずに並行して行う事で時間短縮を図る事も可能です。並行操作の代表例は、ヒール&トゥや左足ブレーキです。

無為な時間は、操作時間のみではありません。例えばカーブに掛かって減速し、ハンドルを切るまでの時間も、例えそれが荷重移動の待ち時間だとしても「何もしていない」という意味では無為な時間となります。この無為な時間を無くすのは運転の組み立てにも関係がありますので、詳細は後日改めて考える事とします。

操作速度で重要な事に、操作速度を早くする事と共にその速度コントロールが上げられます。
操作は早ければいい物でもありません。前に述べたように、操作が早いという事は各所への負担が大きいという事でもあり、車その物の寿命を短くしてしまう事もあります。操作を並行して行う事でも同様の事が発生し得ます。また、詳細は割愛しますが、例えばブレーキをゆっくり踏む/早く踏むか、フルブレーキ後のブレーキペダルをゆっくり離す/一気に離すかで車の挙動と荷重状態は異なります。最適な操作として要求される場面がそれぞれにありますので、どちらが良い悪いではなく、その状況に合わせた早さで操作を行う必要があります。しつこいようですが、この速度コントロールがテクニックで、どれくらいの速度で操作を行うのがよいかを判断する能力がスキルです


操作速度を向上させるには、前述のように反復練習が有効的です。操作速度のコントロールを身につけるには、あえてゆっくり/じっくりと運転してみる事でしょうか?特に速度コントロールは速さには直結する物ではありませんが巧い運転には欠かす事が出来ない要素ですので、折を見て練習する事をお薦めします。意識さえしていれば、車・状況と問わずに街乗りでも充分に練習が可能です。速度をコントロールする事を練習するのであれば歩いていても可能です。例えば早歩きの状態から10mぐらい先で速度が1/3に落ちている事を目標に、歩く速度を等減速度で落としてみてください。難しさを実感出来ると思います。
Posted at 2008/08/10 14:47:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年08月03日 イイね!

巧い運転を目指して:シフト編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

シフト編と書きましたが、正確にはシフト+トランスミッション編です。
・・・言うまでもありませんが、M/Tを中心に書いてます。

トランスミッション(変速機 以下ミッション)はその名の通り、速度を変更する為にある機構です。ミッションが無い場合は、アクセルの項で触れたように力の伝達効率・燃費の低下を招いてしまいます。機能的な詳細は、アクセル編 前編のミッションの項で述べたとおりです。
ミッションは構造上、大きくは有段変速機(M/T・A/T)と無段変速機(CVT等)に分けられますが、これらは力の伝達方法が作動油・摩擦のいずれを採用しているかが異なるのみで、円に対する径の違いを用いて変速を行っているという部分では大きな違いはありません。いずれの場合でも、そこには大小の差はあるものの伝達ロス等が発生しますので、それを如何に減らすかが効率の良い運転を行う上でのポイントとなります。

M/Tは有段変速機で、ギアを使用して変速を行います。その際はクラッチにて一旦力の伝達をカットした上でギアを変更し、その後にクラッチが繋がる事で再び力は伝達を行います。M/Tについて考える場合、クラッチ操作が特に重要となります。車が速くてもクラッチ操作が芳しくない運転は決して速くなく、燃費も悪くなってしまいます。
クラッチを切る事で力の伝達を切り離す際、離れる瞬間まで力の伝達は行われます。例えば加速時にギアチェンジする時にクラッチが切れるまでアクセルの開度を保っていない場合は、アクセルが戻った事でエンジンブレーキにより減速力が発生してしまいます。とはいえクラッチが切れた後は負荷が極端に減った事でエンジンの回転数は上がりますので、アクセルの開度を保っているとオーバーレブによりエンジンに軽くないダメージを与えてしまう事もあり得ます。その為、クラッチを切る際にはクラッチ操作と共にアクセル操作にも注意を払う必要があります。
クラッチを切った後にシフトレバーを操作してギアを変更して再びクラッチをつなぎます。この間は車は惰性で動いていてエンジンによる加速を行っていない状態ですので、無駄な時間となってしまいます。シフトチェンジを早く行う事でこの時間を減らす事は可能ですが、これはギアを操作する時間を短くする事でもありますのでその分ギアに掛かる負担は増加してしまいます。その為、シフトレバーの操作はある程度の短い時間で行う方がよいのですが、早すぎるのは車の維持面で考えると良くありません。
クラッチをつなぐ時、通常はクラッチが完全に繋がっていない状態つまり半クラッチにて駆動系とエンジンの回転数をそろえた上でつなぐ必要があります。これを怠った場合は強引に回転数を合わせる事になりますので、通常はクラッチとエンジンに負担をかけてしまう事になります。反面、半クラッチは力の伝達効率が悪い状態でもありますので、半クラッチを行わないのではなく、半クラッチを必要としない状態にする事で効率を高める事が可能です。半クラッチは回転数をそろえる為に行っていますので、車速により生じる駆動系の回転数とエンジンの回転数をそろえればよい事になり、これには車速とギア比に対するエンジンの回転数を把握する事が必要となります。この時の回転数のずれは、感覚的には最低でも100rpm以内、可能であれば50rpmに抑えたいところです。例えばシフトアップする場合、エンジンの回転数は高い状態から低い状態に変わりますので、シフト中にアクセルを弱めて回転数を落としアクセルで回転数をそろえた状態でクラッチをつなぐ、もしくは回転数が落ちて回転数が揃った時にクラッチをつなぐ、という操作になります。この二つの操作はクラッチをつなぐ面では大差ありませんが、その後どの様な操作を行うかを考える時には使い分ける必要があります。シフトアップして加速する場合、クラッチをつないだ時点で前者はアクセルを既に開け始めていてエンジンの回転数が上がり始めているのに対して、後者はアクセル操作を始めていません。シフトアップ後に加速する場合、後者はクラッチが繋がった時点でエンジンの回転数は下がろうとしていますので、アクセルを開けて回転数を上げていく必要があります。従って、前者の方がより早いタイミングで加速を行える事になります。逆に後者はクラッチをつなぐ際にアクセル操作を行っていませんので燃焼の消費量は少なくなっています。シフトアップして巡航する場合はクラッチが繋がって力の伝達効率が回復した時点でエンジンの回転数を維持する程度にアクセルを開ける事で、より燃費の良い運転が可能となります。言うまでもありませんが、この回転数をそろえるのがテクニックであり、二つの操作のいずれを選択するかがスキルです。シフトダウンを行う際もその目的(減速に併せたシフトダウン/エンジンブレーキを目的としたシフトダウン)に応じて同様な事を考慮する必要があります。
シフトチェンジは加速/減速の為に行う事ですが、シフトチェンジ後のエンジン回転数が目的に添っているかも重要なポイントです。速く走らせようとしている場合のシフトアップでは、シフトアップ後がトルクバンドに掛かっていなければ、加速がもたついてとぎれてしまいます。燃費でシフトアップする場合も、シフトアップ後に速度を維持出来ない回転数であれば、シフトアップする事で減速してしまう事にもなってしまいます。シフトチェンジする場合、クラッチを繋いだ後の回転数も考慮した上で、行うタイミングを図る必要があります。
M/Tでシフト操作を行うと、以上のような理由から必ず無駄が発生します。その為、シフトチェンジを効率で考えるのであれば、
 1)可能であればギアを変えない
 2)替え時を間違えない
 3)なるべく短時間で行う
といった優先度でシフト操作を行う事をお薦めします。
余談ですが、燃費「だけ」を考える際は、アイドリングの際はニュートラルよりもクラッチを切った方が稼働させる部分が減る事でエンジンの負荷は減ります。が、アイドリング時はアクセルを踏んでいませんので、燃料消費量は大差ありません。回転数が若干少なくなる分だけ、向上するかな?

一般的なA/Tの場合はギアの構造がM/Tと同じで、シフトレバーの替わりにコンピュータがシフト操作を行い、クラッチの替わりに作動油を使用して力を伝達しています。作動油により駆動力が加わったままでもギアの変更や停止が可能であり、操作性は向上します。反面、クラッチに比べて力の伝達効率は劣ってしまう為、燃費悪化の一因となってしまいます。
コンピュータがシフトチェンジを行うタイミングは、通常アクセル開度によって制御されます。アクセルの開度=ドライバーがどの様な運転を使用としているのかをコンピュータが設定に基づいてくみ取り、それに適した回転数を使用しているのです。従って、効率の良い運転を行う為にはその車の設定≒特性を捉えた上でのアクセル操作が必要となります。キックダウンがその代表例です。
A/Tでは燃費向上の為、オーバードライブにてアクセルを完全に離している状態では駆動力を切り離す事でエンジンブレーキによる減速を抑えています。これは燃費には効果的ですが、反面、車は惰性・慣性で動いている状態ですので、安定性を損なっています。この状態からアクセルを踏み込む時、一旦駆動力を伝えた上で加速動作に入りますので、タイムラグが発生してしまいます。この事象を踏まえて、次に行うアクションに備えてパーシャルを使用する、駆動力を伝えない程度にアクセルを開けておく等の独特なアクセルワークが必要となります。
尚、一般的にはA/Tのコンピュータは運転に合わせて特性を変化させていく(学習していく)ので、A/Tにおける効率の良い運転を行う為には、車を育てる必要があります。

CVT等の場合は無段変速、つまり段差無くギア比(呼び方は間違っていると思います)を変化させます。構造上、摩擦を使用していますので大出力を受け止めるのは難しいのですが、反面、力の伝達効率はA/Tに比べて良くなっていますので、一般的にA/Tよりも燃費が良くなります。
CVT等の場合はエンジンの回転数が一定のままギア比を変える事で速度を変化させられますので、例えばエンジンが一番力を発生させられる回転数にて加速を行い続ける事が可能です。同様に、加速効率がよい/燃費がよい回転数にて加速を行い続ける事も可能です。この回転数はA/T同様に制御される為、アクセルの開度に適した回転数を使用しています。CVTの場合はA/Tと異なり、速度とエンジン回転数・アクセル開度の組み合わせによってはエンジン回転数が上がりつつギア比が落ちていく事で相乗的に速度を増していく事も可能ですので、CVT等にて効率の良い運転を行う為にはA/T同様に車の設定≒特性を捉えた上でのアクセル操作が必要となります。また、学習についても同様です。

A/Tでクラッチを使用している場合、クラッチ操作はコンピュータ制御となっています。また最近はツインクラッチによりクラッチ操作のタイムロスを減らす車もありますが、いずれの場合でもコンピュータがクラッチを切る/繋ぐに併せてアクセル操作を行う事で効率の良いシフトチェンジが可能となる点は何ら変わりません。詳しくは知りませんが、操作面ではおそらくA/Tに近いと考えられます・・・クラッチ切断の制御が不明な為、詳細は分かりません


燃費/速さの為に作られているミッションは、その使い方/操作方法によっても燃費/速さに貢献します。また、車の耐久性にも大きく貢献しますので、是非技術向上に取り組んでみてください。
Posted at 2008/08/03 22:11:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記

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