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2008年07月27日 イイね!

巧い運転を目指して:ハンドル編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

ハンドルに関して考えると、どうしてもコーナーリングや旋回に触れざるを得ません。が、それらについては後日まとめて考えたいと思っていますので、今回はハンドルとステアリングに限定します。

ハンドルを切ると、車は曲がります。ハンドルを切る事でタイロッド等を介して操舵輪の角度が変わり、タイヤの回転方向=車の進行方向が変わる為です。これら一連の機構の総称がステアリングです。
ハンドルを動かした角度=操舵角とタイヤが動いた角度=舵角は1:1ではありません。例えばハンドルを右に限界まで切った時、一般的な車では一回転半程度、角度にして約540°ぐらい廻りますが、タイヤはせいぜい40°程度。これはミッション同様に、距離=動作角度を力に変換している為で、この変換率は通常1:10~1:20ぐらいです。同時にハンドルのセンターから左右5~10°ぐらいはハンドルを操作してもタイヤは曲がりません。タイヤまでの間を介するブッシュのよれ等により発生する物で、遊び角となります。この遊びは、例えば手を伸ばして体が動いてハンドルを動かしてしまった等の意図しない操作を吸収している側面があります。逆に、何かの拍子にタイヤが動いても、多少の動きではハンドルまで伝わらず、ブッシュ等がよれて戻る事で吸収するようになっています。
また、これだけでは腕への負担が大きい為、最近の車は大抵パワーステアリング(パワステ)が装備されています。これは動作油兼潤滑油となるオイルをポンプで循環させる事で、ハンドルを操作した際の作動力を補助しています。

運転する時、一番長い時間触れている物はシートですが、ハンドルはほぼ同程度の時間、触れています。その為、巧い運転を行う際は、ハンドル操作の技術向上が欠かせません。
ハンドルに関する注意事項を考えてみます。

・握る場所

タイヤが路面から受ける横方向の力がハンドルには絶えず掛かっています。極端に言うと、タイヤの角度を決めているのはハンドルを抑える腕です。その為、ハンドルを動かす・抑えるの双方に腕力が必要となります。その為、ハンドルに対して力を掛けやすい範囲の真ん中を握るのが最良となります。

・操作方法

ハンドルは前述の通り一回転以上回ります。ハンドルが一回転する時、当然そこには力の掛けやすい場所・掛けにくい場所があります。ハンドルには動かないように若干ながらも絶えず力を掛ける必要がある為、少なくとも片腕は力の掛けやすい場所を握っていた方が安定します。「少なくとも片腕が力の掛けやすい場所を握っている事」を続ける為には、片腕が力の掛かりにくい範囲に入る前に、もう一方の腕が力の掛かりやすい場所を握り直す必要があります。その為、運転自体に慣れるまでは持ち替えの方法が良いのですが、腕の状態以外でタイヤのキレ角が分かるようになってからは送りハンドルの方が適しています。
また、ハンドルを操作する際は押すのではなく引く力で操作するようにします。これは、腕力は一般的に押すよりも引く方が力を掛けやすい為です。
ハンドル操作に必要な腕力を無視する場合、力の掛かる角度しかハンドルが動かない状態が理想です。また持ち替えて運転するのであれば、ハンドルの中心と回転の中心が一致している物がお薦めです。

・握る強さ

握る強さが強すぎるとステアリングを介して伝わってくる情報を捉えにくくなります。逆に弱すぎると、回す時やハンドルを取られた時に力が掛けにくくなってしまったり滑りやすくなったりします。その為、適度な強さで握っている必要があります。
握りを弱めても滑りにくくする方法の一つとして、グローブの使用があります。ただし布一枚とはいえステアリングと手の間に物が介する事で情報を掴みにくくなりますので、選定には注意が必要です。安価でお薦めな物は薄手の工具用や合皮製です・・・蒸れるのは諦めてます

・力の変化

ハンドルの重さは、例えパワステが働いていても変化します。ハイグリップタイヤや荷重がかかっている、路面コンディションが良い等で路面を掴む力が強い時ほど、そして舵角が深いほど重くなります。逆に雨でμが低い時や荷重が減っている時は軽くなります。
また、ハンドルは操舵輪とほぼ直結している為、タイヤが左右の力を受けた時、同時にハンドルは回ろうとします。この力はハンドルを回す時の抵抗となるため、何らかの理由でハンドルを取られている時には重くなります。この時、意図しない舵角が発生する事は得てして走行抵抗となる事が多いのですが、ハンドル操作で巧くこなす事でその発生する抵抗を減らす事が可能です。

・ステアリング径

ステアリングからタイヤまでの間でギアを使用して距離=角度を力に変換していますが、同様にステアリング自体の径により、同じ状態で同じ角度動かす時に必要となる力は変化します。ハンドルが小さいほど、手を動かす距離は減りますが必要な力は増します。従って、同じ角度を動かす際にも力の掛け具合を考慮する必要があります。

・減速

タイヤの回転方向が変わる時、同時にタイヤが路面から受ける抵抗は増します。この抵抗により操舵中は自然減速以上に車は減速してしまいます。当然の事ながらこの減速は効率低下の要因となりますので、燃費低下等を引き起こします。この減速量を減らす為には、舵角≒操舵角を必要最低限に抑える事が必要となります。この事象を利用して減速する事も可能です

・車による特性

荷重がかかっている時はタイヤのグリップ力が増し、進行方向を変える力の伝達効率が向上する事で舵角に対する旋回の度合いは向上します。詳細は割愛しますが、キャンバー・キャスター・トーの大きさにより舵角に対する旋回度合いは変化します。また、荷重がかかっている事でショックが沈み、タイロッドの捻れ(通常はブッシュ等で吸収)により操舵角に対する舵角=作用角が変化します。その作用角がどの様に変化するかは、車により異なります。同時にキャンバー角等も変化しますが、この変化度合いは車とセッティングによって異なります。ショックが沈む事で操舵角より舵角が深くなる・浅くなる等の変化が生じますので、無駄のない操舵を行う為にはその特性を掴む事が必要です。
加速中もしくは減速中は、荷重の移動と共にタイヤは前後に力を受けて若干ながらも位置が変化する事で、ホイールベースに変化が生じます。操舵輪が駆動輪であるか否かにより前後どちらに動くかは変わりますが、これによりタイロッドのねじれと旋回半径の変化が発生する事により、操舵角に対する舵角は変化します。


運転に於いてハンドル操作は旋回を担っており、非常に重要な操作となります。それが故に「ハンドルを切る」という単純な操作も、非常に難しい事になってしまいますが、ハンドル操作をより正確・適切に行っていく事で燃費・維持費・速さとあらゆる面に効果があると共に、インフォメーションを介したステップアップにも繋がりますので、是非テクニック・スキルの向上に挑戦してみてください。
取っつきやすいのは、操舵角と舵角の関係を掴む事でしょうか?実は、ハンドル操作単体での方法はほとんどありません。ハンドルを介した減速やグリップ状態の把握等、他の要因と併せる必要がある為、スキルアップを行う事は意外に難しいと考えてます。
Posted at 2008/07/27 14:36:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年07月20日 イイね!

巧い運転を目指して:アクセル編 後編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

さて、前回の続きでアクセルの運転編です。
前述のように、巧い運転には効率の良い加減速が必要であり、その加速を担っているのがアクセルとなります。
テクニック・スキル・マインドにあてはめると、
 ・アクセル調整の正確さがテクニック
 ・どれぐらい開けると良いのかを判断するのがスキル
となります。
前述のような原理により、アクセルを踏むとタイヤの回転数が上がります。タイヤの回転数が上がる事により、路面を掻き出す力が増加する事で車体を前に進める力が生まれます。この時に以下の事象が発生します。

・加速

当たり前ですが一番頻度が高い使用方法です。直進状態でアクセルを踏むと、エンジンの回転数が駆動系を介して左右のタイヤにほぼ均一に伝わり車の直進する力は増す事で、車は加速します。
加速に際してアクセルを踏む際は、ブレーキング同様に以下の点に注意する必要があります。
・空転させない

ブレーキングはホイールを介してタイヤに減速力が伝わりましたが、アクセルでも同様に加速力が駆動系・ホイールを介して伝わります。その時の注意点も同様で、アクセルの踏みすぎにより空転させない事が重要となります。通常の加速に於いては、左右のタイヤに均一の力が掛かる事で加速します。どちらか一方のタイヤが空転した場合は駆動系から伝わってくる加速力がもう一方に集中する事で、ほぼ同時にもう一方のタイヤも空転を始めます。問題はその「ほぼ」で、この一瞬で後述の旋回を発生させる力が掛かる為、車は左右のどちらか一方に振られる事になります。空転・振られる事の二重のロスが発生してしまう為、効率の悪い加速となってしまいます。従って、加速時もブレーキングと同様に、タイヤのグリップ力にほぼ等しい、でも越えないだけの加速力を加えるのが最も効率の良い方法となります。
タイヤをわざと空転させ、そこで発生する摩擦力でタイヤを暖めてグリップ力を増してグリップさせる方法もありますが、燃料の効率性とタイヤの保ちを考えると、限定された状況以外での使用はお薦め出来ません。

・直進で行う

先に書いたように、左右のタイヤにほぼ均一に伝わる事で、車の直進する力は増す事になります。左右のタイヤに均一に力が伝わらない状態では、発生させた加速力の全てを車の加速に使用できない為、効率が悪くなります。従って、車を加速する事を目的にアクセルを踏む場合は、直進で行う必要があります。正確に言えば、左右のタイヤに均等に力が加わる状態で行う必要があるということです。

・トラクションを掛ける

力が伝達する際、そこに介在する物が力を吸収してしまいます。例えばタイヤが力を伝える時にタイヤが歪むと、伝えるべき力の一部が歪む事に使われる為、伝達される力は減ります。タイヤが路面をけり出すと同時にボディがその力を受け止めますが、そこにはショック・ブッシュ等が介在する為、やはり伝達される力が弱くなってしまいます。これらの要因により、単純にアクセルを踏み込むだけでは力が逃げてしまう事になります。その為、アクセルを踏み込む際は、まずは力を受け止められる体勢を作ってから行った方が効率が良くなります。
これは、単純に荷重を掛ければよいと言う物ではありません。荷重を駆動輪に対して垂直に掛ける事、その力をかけ続ける事が必要となります。

これらの点が不十分であると、せっかく発生させた駆動力を加速力として充分に使用する事は出来ません。使用した燃料が無駄になる事で燃費は低下し、ほとんどの場合で無駄なタイヤの消耗を発生させたあげくに、本来の加速力を発生させられない事になってしまいます。

・旋回

俗に「アクセルで曲げる」と呼ばれる物です。車の場合はアクセルによる旋回力は補助的な物で、発生している旋回力を増す事でより早く旋回を終わらせる、という使い方が主です。
旋回中は若干ながらもタイヤがよれている状態となっています。この時にアクセルを踏むと、よれにより生じたスリップアングルにより進行方向と力の向きに差により横方向の力が生じます。この力がリアタイヤの横方向グリップと等しいか弱い時、またはフロントタイヤの横方向グリップと等しいか弱い時、車は旋回する方向に挙動します。この力がリアタイヤの横方向グリップに勝る時、リアタイヤは縦方向にはグリップしていますが横方向に対してはほとんどグリップしていないことになる為、横方向に滑ってヨーが発生しスピンする方向に挙動します。感覚的には、前進する力と横方向の力の合成力がフロントタイヤの内側方向に向いている時は旋回が、外側方向を向いている時はヨーが強くなります。尚、この二つの力はどちらか一方ではなく双方が発生して、そのどちらが強いのかのバランスの問題です。FRに比べてFFのリアが滑りにくいのは、単純にリアタイヤのグリップ力のほぼ全てがこの拮抗するグリップ力として使われる為です。スリップアングルはタイヤのよれを利用していますので、荷重移動を伴いません。また、横方向にはグリップしておらず、発生した力のほぼ全てがスリップに使用される為に荷重移動はほとんど発生しません。
また、加速力が左右のタイヤへ不均一に伝わる時、車には前方へ進む力と共に、横方向への力が働きます。左右に均一に伝わった場合は横方向の力が相殺し合う為に直進しますが、不均一に伝わる場合は相殺した結果どちらか一方の力が強くなる為、前進しながらその力が働く方向に車は動こうとします。この事象は、以下のような時に発生します。
・加重が一方に掛かっている場合
 旋回中、荷物等で重心が寄っている、荷重移動による不均一状態
・左右のタイヤ外径が異なる場合
 左右でタイヤの減り方/空気圧が異なっている
・力の伝達が不均一状態となっている場合
 LSDが無い時、加速時のロック率が1以下のLSDが組まれている時
よ~く読むと分かりますが、この事象はスリップアングルとは似て非なる物です。
前者が理論上は両輪にて発生しうるのに対して、後者は不均一により生じた差の力で発生する為、発生する力も前者の方が大きい傾向にあります。

・減速

駆動系を含めたエンジンブレーキ+車重による減速です。
前回書いたように、エンジンブレーキによる減速力は、力という特性では加速力とほぼ同様です。タイヤに対するグリップの使い方もほぼ同じとなりますので、例えば限界ギリギリでフットブレーキを使用している時、そこにエンジンブレーキによる減速が加わるとタイヤのグリップ力を越えてロックしてしまいます。

・荷重移動

ブレーキほど顕著ではありませんが、発生した加速力により少なからず荷重移動が発生します。わかりやすいのはアクセルをいっぱいまで踏み込んで加速している時で、若干ですがフロントが浮いてリアが沈み込みます。
リアが駆動輪の場合、加速時に荷重移動によりリア荷重となりますので、駆動輪に荷重がかかる事で加速力の伝達効率が向上すると共に、タイヤのグリップ力が向上する事で受け止められる加速力が増します。フロントが駆動輪の場合はこの逆で駆動輪の荷重が抜ける事で、伝達効率が低下し受け止められる加速力も低下してしまいます。

アクセルを踏む目的の大半は加速ですが、もう一つの目的は速度の維持です。例えば経済巡航速度で走行している時、消費している燃料のほとんどが速度の維持=走行抵抗に拮抗する力を発生させる事に使用されています。この時に何らかの要因によりその抵抗が大きくなった場合、拮抗していた力が抵抗に傾く事で減速力が強くなり、若干ながらも即座にエンジンブレーキが働いてしまいます。その為、極論するとこの「何らかの要因」によりエンジンブレーキが効いてしまうと同時にアクセルを強めて加速力を働かせるか何らかの方法で抵抗を減らす事で、加減速を相殺して速度を維持する必要があります。ここで抵抗を減らせる事が出来るのであれば、経済巡航中にその抵抗を減らす事でさらに経済性を向上させられますので、得てしてその時に出来る抵抗を減らせる事はほとんどありません。


運転に於いてアクセル操作は加速を担っており、またこれに関しては代替手段がほとんど皆無である為、重要な操作となります。それが故に「アクセルを踏む」という単純な操作も、非常に難しい事になってしまいますが、より正確・適切に行う事で燃費・維持費・速さとあらゆる面に効果がありますので、是非テクニック・スキルの向上に挑戦してみてください。
取っつきやすいのは、1)速度維持でのパーシャルから極わずかにアクセル操作で加減速する事 2)アクセル操作で回転数または速度を一定にして走行する事、でしょうか?アクセルを操作する前に加速量/エンブレ量が分かるようになると、ブレーキ同様に運転の幅が広がると思われます。
・・・ブレーキにかぶせてみました

推敲時間が足りない為、おかしな点もあるかもしれませんが御容赦を。
Posted at 2008/07/20 14:39:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年07月13日 イイね!

巧い運転を目指して:アクセル編 前編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

まずはアクセルの原理を復習します・・・エンジン系・駆動系がたくさん混じってますが気にしないでください。
負圧または正圧によって吸気系より供給された空気に対して、空燃費設定に基づいた燃料が噴射されて混合気体が生まれます。この混合気体が燃焼室に供給され、ガソリンエンジンの場合は点火する事で爆発が起き、エンジン内のピストン(またはローター)を押す力が発生します。アクセルを踏むとワイヤもしくはECUを介して空気の供給弁(スロットルバルブ)が開く事で、空気の供給量が増えます。これが故に、アクセルを踏む事を「アクセルを開ける」とも表現します。空気の供給量増加に伴い燃料の供給量が増えます。空気増加=燃料増加=混合気体の増加≒爆発力の増加によりピストンを押す力が増加します。この増えた力が回転力に変換され、駆動系・ホイールを介してタイヤに伝わります。
タイヤに伝わった回転力がタイヤのグリップ力を越えない時、タイヤは路面をけり出して加速力となります。ドライブトレイン系に乗っている形となるボディは逆方向に押し出されますが、ドライブトレインとボディは各所の主にベアリング(メインはハブベアリング)によりその抵抗は可能な限り抑えられた状態≒浮いた状態(表現があっているかは微妙...)となっている為、ドライブトレインの前進と共に車は前に進みます。
同じようにエンジンを動かしていても、以下の要因によりその力の伝達効率や燃費は変化します。
・アイドリング

エンジンが掛かっている時、アクセルをまったく踏んでいなくてもエンジンは停止しません。これは、アクセルを踏まない状態でもエンジンを回しておく為に必要な空気と燃料が供給されている為です。構造的には必要最低限の空気が供給され、それに見合った燃料を噴射していますので、車が動いていなくてもエンジンをかけている限り燃料は消費する事になります。その為、この噴射量を減らしたりアイドリングストップを行う事で燃費を向上させる事が可能となります。他の要因もあり推奨しませんが、燃費「だけ」を考えるのであれば、加速後にはアクセルを抜く・ニュートラルにするだけでなくエンジンを切るのが一番良い事になります。
また、エンジンブレーキの時等、回転数が上がっていてアクセルを踏んでいない時も同様に、必要最低限の燃料が供給されています。この時、同じアクセル開度=全く踏んでいない状態では、回転数に比例して空気は供給され同時に燃料を消費している為、より低回転の方が燃料消費量は少なくなります。

・車重

車が加速した結果、車の運動エネルギーは上昇します。従って、加速力は運動エネルギーを発生させます。運動エネルギーの増加量は減速量と同様に、重量と速度に比例します。つまり加速力は重量に反比例しますので、車重の少ない車ほど同じ力でより多くの速度を得る事が出来る事になります。

・ミッション

駆動系ではミッション等により回転数・力を変換してタイヤに伝えます。例えばタイヤの外径が2mの車で3000rpm(RoundPerMinutes 1分辺りの回転数)で60km/Hで走行しているとすると、60km/H=1km/min、タイヤの回転数は1km/min÷2m/回=500rpmですので、3,000/500=6、従って駆動系で回転数は1/6に、力は6倍に変換されている事になります。この導き出された6という数字は、車の諸元表に載っているギア比とファイナル比(デフのギア比:通常は1?を含む)の積に相当します。この車のファイナルが4とすると、この時にギア比が6÷4=1.5のギアを使用している事になります。これを式で表すと、速度=エンジン回転数÷(ギア比×ファイナル比)×タイヤの外径(≒直径×3.14)となりますので、エンジンの回転数により速度を導出する事も可能です。もちろん、単位はそろえてください。速度計はこのこのようにして車速を数値化している為、タイヤの外形が変わると表示される車速が変化します
この為、同じ速度で走っていても使用するギア比によりエンジンの回転数は異なります。それに伴いその時に消費する燃料の量は異なってきます。従って、同じアクセル開度であればよりギア比の低い方が燃料の消費量は少なくなります。注意すべき点は、ギア比とアクセル開度の双方により燃料消費量は変化するという点です。いくらギア比の低いギアで走行していても、アクセルの開度が大きければ燃料の消費量は増加してしまいます。

・駆動系

主に駆動系の抵抗(駆動系その物を動かす力、およびそれらの摩擦等の抵抗)により、エンジンの発生させた力が100%全てタイヤに伝わる訳ではありません。従って、エンジンとタイヤの伝達経路が短いほど駆動系の重量・抵抗共に減る事から、エンジンが生じる回転力をより効率よくタイヤに伝える事が可能となります。
駆動系全体で考える場合、ミッションよりタイヤ側は回転数が少なくなっていますが、ミッションよりエンジン側はエンジンの回転数がその物の回転数と等しくなっています。速度は重量に反比例しますので、この部分の重量軽減による効果はミッション以後の効果よりギア比×ファイナル比倍大きくなります。これが故に、フライホイール交換は低いギアほど効果わかりやすい形で現れます
各所に使用されるオイル等の粘度は回転力にとって抵抗となりますので、伝達効率のみを考えるのであれば、より柔らかい物を使用する事で抵抗を減らす事が可能です。その為、純正オイルは以前に比べて燃費向上を目的として、性能を損なわない程度に柔らかい物を使用する傾向にあります。同様に、駆動系の重量を減らす事で伝達される力の損失をより少なくする事が可能となります。最たる例は、ホイール交換です

・燃料効率

エンジンの出力特性がフラットである前提では、加速力は回転数に比例して増加します。ただし実際問題としては、爆発力による膨張?とピストンの回転速度が近づくに従ってピストンを押す力が相対的に弱まっていく為、出力特性が完全フラットな燃料エンジンは存在しません。従って、出力と回転数をグラフにすると一定回転数を中心とした山型を描く事になります。例えばピストンのストロークが10cmのエンジンが3,000rpmで回転している時、ピストンは1回転で1往復=20cm動いていますので、20x3,000=60,000cm/min=1,000cm/sec=10m/sec、つまり秒速10mの速度で動いています。これが6,000rpmでは秒速20mとなりますので、秒速10mの時に比べて秒速20mの時はエンジンの爆発力によってピストンが押される事による加速の度合いは少なくなる、という事です
従ってこの一定回転数を過ぎた回転数では、回転数を維持する為にアクセル開度は大きく、回転数が高い故に燃料消費量が多く、さらに燃料が生み出す爆発力の受け止め方も効率が落ちるという3つの要因によって、燃料の使用効率は相当悪い状態となってしまいます。
逆に、アクセルの開度が少なく、回転数による燃料消費量が少なく、爆発力の受け止め方が効率がよい、という回転数が一番燃料の使用効率が良い=燃費が良い回転数となります。この回転数はエンジン特性や車重等の複数要因により変化しますので、一概にはいえません。多種多様な車種で詳細なデータを取った訳でもありませんが、感覚的には最大トルク発生回転数の1/3~1/2ぐらいが一番燃費の良い回転数と思っています。通常は、一番ギア比の低いギアでこの回転数にて走行している時の速度が経済巡航速度となります。

アクセルを踏むと車は加速しますが、逆にアクセルを抜くとエンジンブレーキによる減速力が発生します。単純には、車の速度に対してエンジンが発生させている力が少ない状態の時、エンジンの回転が抵抗となる為に減速力が発生する事象です。この時は当然の事ながら、エンジンが発生させている力が少ないほど、この減速力は大きくなります。
エンジンブレーキによる減速力は、力という特性では加速力と同様です。従って、アクセル開度による変化、ミッションの効果、駆動系の抵抗、燃料効率も加速と同様に変化します。


思った以上に長くなってしまったので、アクセルも前後編に分ける事にします。
やっぱり推敲量が足りないかな?まとまりがいまいちです
Posted at 2008/07/13 22:12:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年07月06日 イイね!

巧い運転を目指して:ブレーキング編 後編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。
 また、今回も長文です。
 興味の無い人は遠慮せずパスしてください♪

ブレーキングの続きです。
・荷重移動

ブレーキを踏むと、その時の重心点に対して減速力による力が働く事から、重心は減速している方向に移動します。例えば直進状態でブレーキを踏んだ時、重心が前方に移動する事で、フロント荷重は増してリア荷重は減ります。これが、ブレーキングによる荷重移動です。
ブレーキを踏むと減速力が生じますが、この力はハブ(またはナックル)に働きます。一般的な車の場合、ハブは重心点より下にありますので、結果として減速力は重心点より低い位置、つまり車体の下部で働く事になります。尚、以下はこれを前提に記述します。直進中にブレーキを踏んだ場合は、重心が前方に移動してフロントの荷重が増します。フロントの荷重が増す事でフロントタイヤが路面に押しつけられる力は増加しますので、それに伴いフロントに発生する抵抗(ブレーキによる減速力ではありません)は増加し、リアは逆に減少します。これが、前方への重心の移動をさらに増す事になります。この時同時に、重心の移動に伴いリアが全体的に重心方向=前方上方に移動します。この作用により、リア荷重の減少による車高変化以上に車高は上昇します。また、フロントタイヤが路面に押し付けられる力が増加する事により、減速力≒踏力を増す事が可能な状態にもなっていますので、相乗効果的にフロントへの荷重移動量を増やす事も可能です。
わかりやすい具体例は、フルブレーキで停止した時の挙動です。行う場合は、危険ですので後方に車がいない事を確認してくださいこの時、完全停止した瞬間はフロントが相当沈み込んでいます。これが、フロント荷重による沈み込みです。また、完全停止した直後に車体が後ろに戻ります。この戻り幅が重心の前方移動量に相当します。
荷重移動は書き出すと長くなりますので、詳細は別途書く事にします
一般的でない車では、重心点はホイールセンターと同じ高さもしくは重心点の方が低い事になります。この場合、減速による重心の移動に伴い荷重は前方に移動しますが、リアは全体的に重心方向=前方下方に移動します。この移動によりリアタイヤは路面に押し付けられ、同時にフロントタイヤは荷重移動により路面に押しつけられますので、4輪全てが路面に押しつけられた状態になります。その為、ブレーキングによるロック等のネガティブな現象は比較的発生しにくくなりますが、あくまで「比較的」ですので、注意すべき事には大差ありません。自信はありませんが、一般的な車はリアが上がる事で力が逃げますが、その分がリアを押さえつける力となりますので、その分だけタイヤが路面に押し付けられる総量は多くなると考えられます。

・旋回

ブレーキによる減速を行うと荷重移動に伴い重心は進行方向に移動しますが、これを例えば左旋回中に行った場合、車が向いている方向と重心の移動方向は異なってきます。この二つの方向が異なっている時≒コーナーリング中にブレーキを踏んだ時、旋回力またはヨーが発生します。感覚的には、重心の移動方向がフロントタイヤの内側方向に向いている時は旋回が、外側方向を向いている時はヨーが強くなります。尚、この二つの力はどちらか一方ではなく双方が発生して、そのどちらが強いのか=バランスの違いです。
例えば左旋回中はフロントタイヤは元から右方向への力を受けています。この状態でブレーキを踏んだ場合は左方向への旋回力またはヨーが働きますので、力が打ち消しあって右方向への力が減るか左方向への力に変わります。その為、フロントタイヤへは旋回方向の力が働きます。これに対し、リアタイヤは右方向の力を受けている状態に対して、さらに右方向への力が加わる事になります。この結果、フロントタイヤは左に、リアタイヤは右に行こうとしますので、車はヨーが強くなった挙動を示します。
リア駆動の場合はFFに比べて重心がリア寄り=減速時の旋回またはヨーがより強く働く為、リアタイヤに働く右方向への力も相対的に強くなる事から、よりスピンしやすい傾向にあります。さらに、エンジンからの駆動力(通常はブレーキング中=アクセルオフのため、エンブレによる減速力)が働いている事でタイヤのグリップ力は縦方向に既に使われている為、スピンしようとする力に対抗する為に使用出来るグリップ力が少ない状態となりますので、よりスピンしやすい傾向を示します。これを防ぐには、加減速力を働かせなければよいので、パーシャルとなるようにアクセルを開けつつブレーキを踏み、減速量に応じて変化するパーシャル域に合わせてアクセルの開度を減らしていく事が必要と考えられます・・・考えられるのですが、自分は出来ないのでこれが正しいかが分かりません
FFの場合は旋回中に適度にブレーキを踏む事で適度なヨーを発生させる事が出来ますので、アンダー対策として活用する事が可能です。この場合、ラインが大きくなる事は否めませんので、決して最適な状態であるとは言い難いと考えられます
四駆の場合は、車の特性・セッティング・状態次第でどちらかに近い挙動を示します。感覚的にはリア駆動に近い挙動と思っていますが、定かではありません


運転に於いてブレーキングは、減速と荷重移動の主たる手法を担っており、非常に重要な操作となります。それが故に「ブレーキを踏む」という単純な操作も、非常に難しい事になってしまいますが、ブレーキングをより正確・適切に行う事で燃費・維持費・速さとあらゆる面に効果がありますので、是非テクニック・スキルの向上に挑戦してみてください。
取っつきやすいのは、踏力を一切変えずに意図した場所で停止させる事でしょうか?ブレーキを踏んだ時にパッドとローターの当たり具合が分かるようになると、幅が広い運転が出来るようになると思います・・・なると思い練習に励んでます。
Posted at 2008/07/06 15:10:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記
2008年06月29日 イイね!

巧い運転を目指して:ブレーキング編 前編

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。
 また、今回はいつになく長文です。
 興味の無い人は遠慮せずパスしてください♪


前回の前置きが長くなりましたが、ここからがやっと本題のブレーキングです。ブレーキを踏むと、前回書いたような事象から減速力が発生します。その減速力を利用する全ての事柄がブレーキングとなります。

・減速

減速に際してブレーキを踏む時、その目的は当然の事ながら減速または停止する事です。その為、必要な減速量を発生するに足るブレーキングを行う必要があります。
ブレーキを踏んで車が減速する時、発生減速力の最大値がタイヤのグリップ力に勝っている場合はロックしてしまいますが、タイヤのグリップ力より少ない場合はロックすることなく減速します。その為、減速に際してのブレーキングは、以下の点が重要となります。
ロックさせない

先に述べたような理由から、タイヤがロックすると制動距離が伸びます。従ってブレーキングの際には、その摩擦量≒パッドとローターの当たり具合を把握し、適正な摩擦量(動摩擦のまま推移し、静止摩擦に切り替わらない状態)にてロックさせない事が必要です。
ロックは個々のタイヤにて発生します。一つのタイヤに掛かる制動力が一定であったとしても、例えば路面状況が変化してグリップ力が低下する事で、相対的に制動力が増加しロックする事があります。一つのタイヤがロックすると他のタイヤの負担が急増する事で、ロックが他のタイヤに波及する場合もあります。加重状況やタイヤ個々の状況次第で、特定のタイヤのみがロックしやすくなっている場合もありますので注意が必要です。
この変化要因については、タイヤの項で詳しく書きます

踏力とブレーキングポイント

先に述べたように、減速量は車重・摩擦係数・踏力・時間に応じて変化します。
 ・車重
   状況に左右されずほぼ一定です。
 ・摩擦係数
   パッド・ローターに応じた基準から、状況により変化します
 ・踏力
   ブレーキペダルを踏み込む力≒ストロークです
 ・時間
   ブレーキを踏んでいる時間です
摩擦係数を左右する要因については、タイヤのグリップ力と重なる部分が多々ありますので、詳細はそちらで触れる事にします。
車重は燃料消費に伴い軽くなりますが、運転でコントロール出来る物ではありませんので、これらの中で運転で制御出来るのは、踏力と時間です。従って、減速を行うにはその時々の状況に応じて踏力と動作時間をコントロールする事で、ロックさせることなく必要な減速量を発生させる必要があります。ブレーキを踏んでいる間もタイヤ/パッド/路面/速度等の状況は変化する為、より短い時間で減速させるには、ブレーキを踏んでいる間にも踏力をコントロールする事で、絶えずロック寸前(=グリップ力ギリギリ)の減速力を発生させる必要があります。これは、時間短縮によりその間に走行する距離を短くなる為、路面の状況変化による影響を少なくする事にも繋がります。
ブレーキングポイントを考える際の注意点は、自分が設定したブレーキングポイントがブレーキを踏むポイントなのか、ブレーキが効き始めるべきポイントなのか、という点です。ブレーキを踏んでから実際にパッドが作動しブレーキが利き始めるまでには必ずタイムラグが発生する為、そのタイムラグをブレーキペダルの操作に反映させる必要があるのです。
詳細は後ほど触れますが、ブレーキングによりリアの荷重が非常に小さくなった時、もしくはリアタイヤが路面から離れる時、フロントに車重のほとんどが掛かっている状態でのブレーキングとなります。通常4輪で支えている車重を2輪で支える事になりますので、タイヤが路面に押さえつけられる力が増す事でグリップ量は増加し相対的に減速量を増やす事は可能ですが、その分タイヤにかかる負荷は非常に大きくなってしまいます。

直進で行う

減速を行う際に効率よく行う為には、直進中に行う必要があります。旋回中(直進していない状態を指していて、タイヤ一つ分程度の左右移動も含まれます)の場合、タイヤのグリップ力は一部が旋回に使用されています。これは直進状態に比べて減速に使用出来るグリップ力は低い為、ロックしない減速力が低くなる事で制動時間は長くなってしまいます。従って、効率よく減速を行う事「だけ」を考えると、直進時に行う必要があるのです。
また、減速すると重心が移動する事で、車の荷重が変化すると共に車の挙動が変わります。旋回中はそれらの変化が量・方向共に予想しにくく、意図しない挙動をしてしまう事もある為に危険、という側面も一つの理由です。もちろん、減速が最優先される状況では旋回中も適度なブレーキングを行う必要がありますが、この「適度」には挙動変化も含まれますので、非常に難易度が高くなります。
尚、目的が減速以外の場合は、例えばこの挙動変化が目的の場合もありますので、ブレーキングは旋回中に行う場合もあります。

ゆとり/マージン

ブレーキがロックしていない時、減速力≦グリップ力(得てして、減速力<グリップ力)となりますので、グリップ力にはゆとりが生じています。
時間的に効率よく減速するのであれば、先に述べたように絶えずロック寸前の状態を維持させる事になります。つまり、このゆとりを無くす事になりますが、あえてグリップ力のゆとりを残すのも一つの方法です。ここで発生したゆとりはブレーキやタイヤの保ち(耐久性や温度)、次に行う操作(例えば旋回)に使用する事が可能となります。ブレーキングの時間を短縮する目的はタイムを縮める事ですので、ブレーキングの時間短縮は手段であり目的ではありません。その為、トータルでの時間短縮を目的にあえてブレーキングにゆとりを残す、という方法もあります。
また、このゆとりを安全マージンとして残すのも一つの方法です。限界のロック寸前でブレーキングを行っている場合、極わずかな小石を踏んだだけでも減速力がグリップ力を越えてロックしてしまう可能性があります。また、ブレーキは状況次第ではタイヤ以上に酷使される部品となり、同時に故障時の損害もタイヤに並んで大きくなる事が少なくありません。その為、安全性を鑑み、安全マージンを確保する事が重要かつ必要となります。もちろんこの安全マージンが無駄に大きい場合はやはり効率が悪くなりますので、適当な安全マージンを確保する、という前提です。


減速に関してだけで結構な量になってしまったので、続きは後編にて。
Posted at 2008/06/29 16:29:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 運転について | 日記

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