※自分は今こう考えている、というものであり、
これが正しいとは限りませんので御了承ください。
まずはアクセルの原理を復習します・・・エンジン系・駆動系がたくさん混じってますが気にしないでください。
負圧または正圧によって吸気系より供給された空気に対して、空燃費設定に基づいた燃料が噴射されて混合気体が生まれます。この混合気体が燃焼室に供給され、ガソリンエンジンの場合は点火する事で爆発が起き、エンジン内のピストン(またはローター)を押す力が発生します。アクセルを踏むとワイヤもしくはECUを介して空気の供給弁(スロットルバルブ)が開く事で、空気の供給量が増えます。
これが故に、アクセルを踏む事を「アクセルを開ける」とも表現します。空気の供給量増加に伴い燃料の供給量が増えます。空気増加=燃料増加=混合気体の増加≒爆発力の増加によりピストンを押す力が増加します。この増えた力が回転力に変換され、駆動系・ホイールを介してタイヤに伝わります。
タイヤに伝わった回転力がタイヤのグリップ力を越えない時、タイヤは路面をけり出して加速力となります。ドライブトレイン系に乗っている形となるボディは逆方向に押し出されますが、ドライブトレインとボディは各所の主にベアリング(メインはハブベアリング)によりその抵抗は可能な限り抑えられた状態≒浮いた状態(表現があっているかは微妙...)となっている為、ドライブトレインの前進と共に車は前に進みます。
同じようにエンジンを動かしていても、以下の要因によりその力の伝達効率や燃費は変化します。
- ・アイドリング
- エンジンが掛かっている時、アクセルをまったく踏んでいなくてもエンジンは停止しません。これは、アクセルを踏まない状態でもエンジンを回しておく為に必要な空気と燃料が供給されている為です。構造的には必要最低限の空気が供給され、それに見合った燃料を噴射していますので、車が動いていなくてもエンジンをかけている限り燃料は消費する事になります。その為、この噴射量を減らしたりアイドリングストップを行う事で燃費を向上させる事が可能となります。他の要因もあり推奨しませんが、燃費「だけ」を考えるのであれば、加速後にはアクセルを抜く・ニュートラルにするだけでなくエンジンを切るのが一番良い事になります。
また、エンジンブレーキの時等、回転数が上がっていてアクセルを踏んでいない時も同様に、必要最低限の燃料が供給されています。この時、同じアクセル開度=全く踏んでいない状態では、回転数に比例して空気は供給され同時に燃料を消費している為、より低回転の方が燃料消費量は少なくなります。
- ・車重
- 車が加速した結果、車の運動エネルギーは上昇します。従って、加速力は運動エネルギーを発生させます。運動エネルギーの増加量は減速量と同様に、重量と速度に比例します。つまり加速力は重量に反比例しますので、車重の少ない車ほど同じ力でより多くの速度を得る事が出来る事になります。
- ・ミッション
- 駆動系ではミッション等により回転数・力を変換してタイヤに伝えます。例えばタイヤの外径が2mの車で3000rpm(RoundPerMinutes 1分辺りの回転数)で60km/Hで走行しているとすると、60km/H=1km/min、タイヤの回転数は1km/min÷2m/回=500rpmですので、3,000/500=6、従って駆動系で回転数は1/6に、力は6倍に変換されている事になります。この導き出された6という数字は、車の諸元表に載っているギア比とファイナル比(デフのギア比:通常は1?を含む)の積に相当します。この車のファイナルが4とすると、この時にギア比が6÷4=1.5のギアを使用している事になります。これを式で表すと、速度=エンジン回転数÷(ギア比×ファイナル比)×タイヤの外径(≒直径×3.14)となりますので、エンジンの回転数により速度を導出する事も可能です。もちろん、単位はそろえてください。速度計はこのこのようにして車速を数値化している為、タイヤの外形が変わると表示される車速が変化します
この為、同じ速度で走っていても使用するギア比によりエンジンの回転数は異なります。それに伴いその時に消費する燃料の量は異なってきます。従って、同じアクセル開度であればよりギア比の低い方が燃料の消費量は少なくなります。注意すべき点は、ギア比とアクセル開度の双方により燃料消費量は変化するという点です。いくらギア比の低いギアで走行していても、アクセルの開度が大きければ燃料の消費量は増加してしまいます。
- ・駆動系
- 主に駆動系の抵抗(駆動系その物を動かす力、およびそれらの摩擦等の抵抗)により、エンジンの発生させた力が100%全てタイヤに伝わる訳ではありません。従って、エンジンとタイヤの伝達経路が短いほど駆動系の重量・抵抗共に減る事から、エンジンが生じる回転力をより効率よくタイヤに伝える事が可能となります。
駆動系全体で考える場合、ミッションよりタイヤ側は回転数が少なくなっていますが、ミッションよりエンジン側はエンジンの回転数がその物の回転数と等しくなっています。速度は重量に反比例しますので、この部分の重量軽減による効果はミッション以後の効果よりギア比×ファイナル比倍大きくなります。これが故に、フライホイール交換は低いギアほど効果わかりやすい形で現れます
各所に使用されるオイル等の粘度は回転力にとって抵抗となりますので、伝達効率のみを考えるのであれば、より柔らかい物を使用する事で抵抗を減らす事が可能です。その為、純正オイルは以前に比べて燃費向上を目的として、性能を損なわない程度に柔らかい物を使用する傾向にあります。同様に、駆動系の重量を減らす事で伝達される力の損失をより少なくする事が可能となります。最たる例は、ホイール交換です
- ・燃料効率
- エンジンの出力特性がフラットである前提では、加速力は回転数に比例して増加します。ただし実際問題としては、爆発力による膨張?とピストンの回転速度が近づくに従ってピストンを押す力が相対的に弱まっていく為、出力特性が完全フラットな燃料エンジンは存在しません。従って、出力と回転数をグラフにすると一定回転数を中心とした山型を描く事になります。例えばピストンのストロークが10cmのエンジンが3,000rpmで回転している時、ピストンは1回転で1往復=20cm動いていますので、20x3,000=60,000cm/min=1,000cm/sec=10m/sec、つまり秒速10mの速度で動いています。これが6,000rpmでは秒速20mとなりますので、秒速10mの時に比べて秒速20mの時はエンジンの爆発力によってピストンが押される事による加速の度合いは少なくなる、という事です
従ってこの一定回転数を過ぎた回転数では、回転数を維持する為にアクセル開度は大きく、回転数が高い故に燃料消費量が多く、さらに燃料が生み出す爆発力の受け止め方も効率が落ちるという3つの要因によって、燃料の使用効率は相当悪い状態となってしまいます。
逆に、アクセルの開度が少なく、回転数による燃料消費量が少なく、爆発力の受け止め方が効率がよい、という回転数が一番燃料の使用効率が良い=燃費が良い回転数となります。この回転数はエンジン特性や車重等の複数要因により変化しますので、一概にはいえません。多種多様な車種で詳細なデータを取った訳でもありませんが、感覚的には最大トルク発生回転数の1/3~1/2ぐらいが一番燃費の良い回転数と思っています。通常は、一番ギア比の低いギアでこの回転数にて走行している時の速度が経済巡航速度となります。
アクセルを踏むと車は加速しますが、逆にアクセルを抜くとエンジンブレーキによる減速力が発生します。単純には、車の速度に対してエンジンが発生させている力が少ない状態の時、エンジンの回転が抵抗となる為に減速力が発生する事象です。この時は当然の事ながら、エンジンが発生させている力が少ないほど、この減速力は大きくなります。
エンジンブレーキによる減速力は、力という特性では加速力と同様です。従って、アクセル開度による変化、ミッションの効果、駆動系の抵抗、燃料効率も加速と同様に変化します。
思った以上に長くなってしまったので、アクセルも前後編に分ける事にします。
やっぱり推敲量が足りないかな?まとまりがいまいちです
Posted at 2008/07/13 22:12:29 | |
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