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2008年09月28日 イイね!

巧い運転を目指して:アンダーステア/オーバーステア

※自分は今こう考えている、というものであり、
 これが正しいとは限りませんので御了承ください。

アンダー/オーバーは、大きくは二つの事を指しています。
・セッティング

タイヤの向いている方向に対して車がどの方向に進むか、という車そのものの特性。主に足回りと駆動系により変化します。

・走行状態

タイヤの向いている方向に対して車がどの方向に進んでいるか、という走行状態。加重・重心・トラクション等により変化します。

この二つの内、セッティングには運転技術も必要となる側面がありますが、セッティングを施す事自体は運転とは直接関係性が無い為、別に機会を設けて考える事にします。

走行状態のアンダー/オーバー/ニュートラルは、ある意味では単純です。ハンドルの操舵角≒タイヤの切れ角に対して車がどの方向に進んでいるか、もしくはどの方向に進もうとしているかの状態で、キレ角より旋回が強ければオーバー、弱ければアンダー、等しければニュートラルとなります。
この状態はいくつかの要因により左右されます。

・ステアリング特性

ステアリングをどれぐらい回しているか≒タイヤがどの方向に向いているかです。セッティングの一種となりますが、ナックルに対してタイロッドが前後のどちらに付いているかで特性は変化しますので、車種依存の特性と捉えても構いません。

・セッティング

車がそもそもどの様な特性を示すか、という点では要因の一つです。パーツやセッティングによって変更出来る範囲となります。

・タイヤのグリップ状態

単純にはフロントとリアの横方向のグリップバランスを比較した時、フロント≒操舵輪が強ければオーバーが発生しますが、走行状態等によってはアンダーになる等、状況次第で変化します。荷重移動は先に述べたようにグリップ量をコントロールする為に行っていますので、荷重移動による物はここに含まれます。また、タイヤのグリップ状態自体が様々な要因で左右されるのは前述の通りです。

・加速力/減速力

方向が異なりますが、その方向軸は同じですので、同一の物と捉えます。発生した力が外向きの場合はアンダーが、内向きの場合はオーバーとなります。
さらに、例えばオーバーの場合、大きくは三つの状態があります。

・フロント旋回

リアは正常にグリップしていて、フロントがインに入っていく状態です。この時、ヨーセンターはリア寄りとなります。

・リアスリップ

フロントは正常にグリップしていて、リアがアウトに出て行く状態です。この「リアがアウトに出て行く」のは状態を指しており、方法は問わない点に注意してください。この時、ヨーセンターはフロント寄りとなります。

・フロント旋回&リアスリップ

フロントがインに入っていき、リアがアウトに出て行く状態です。この時、ヨーセンターは重心とほぼ同じ場所となります。

同じオーバーでもこの三つの状態では車の挙動は異なり、ヨーセンターも変化します。その為、例えば運転に際しては使い分けたり切り替えたりする事で、オーバーステアによるライン変更が可能となります。

難しいのは、アンダー/オーバーを意図的に発生/抑制させる事です。単純には車の状態に対してこれら要因のいずれかに変化を加えればよく、大きくは操作で行う方法とそれ以外で行う方法とがあります。
荷重移動の項にて旋回中にブレーキングを行った場合の事を記述しましたが、このような事象を利用して状態をアンダー/オーバーに変化させる事が可能です。例えば左旋回中の場合、重心は必ず右方向に移動し左側は荷重が減って右側は荷重が増しますが、移動する方向が右前方向であればヨー減少と共にアンダーステアが、右後方向であればヨー増加と共にオーバーステアが発生します。同様にアクセルや荷重移動、ステアリング操作によっても、このようにオーバー/アンダーを発生/抑制する事が可能です。ただし、例えばアンダーを相対的に抑制する手段としてオーバーを発生させる時、走行ラインは当初とは異なり大きくなる事が多い為に注意が必要です。また、姿勢制御の為に荷重移動を行う時と同様に、場合によっては次の操作の為の準備作業を目的としてアンダー/オーバーを使用する事も可能です。
操作以外で発生/抑制させる方法としては、例えばセンターラインの小さい段差(正式名称はなんて言うんでしょう?はみ出し掛けているのを教える為に付いている、数ミリ程度の乗ると「ガー」ってなるやつ)に右フロントを乗せる事で発生する抵抗を利用して誘発する事が可能です。発生する挙動は駆動方式と加減速状態により異なり、また使える場所は至極限られると考えられます。ちなみに、タイヤをはみ出させてこれに引っかけると横グリップの助けになります。この他、側溝の蓋やフラットなセンターライン等の路面とはグリップ状態が変化する物が利用可能です。利用は可能ですが、お助け程度に考えておいた方が無難です。

これらを行う前提としては、アンダー/オーバーが発生している事を感知する必要があります。ここで言う「発生している事」とは車の状態を指しており、車がどの様な挙動を示しているかは含まれません。具体的には、オーバーが発生して旋回方向に車が「動こうとしている」状態を感知する事を指していて、何もしなかったから車が「挙動を示した」時に感知するのでは遅い事になります。挙動を示した時点で感知する場合、対処を行うには一旦挙動を収束させた上で対処を行う事が必要です。これに対して動こうとしている時点で感知出来る場合はまだ挙動していませんので、収束操作を行うことなく直接対処を行う事が可能です。どちらが速さ/消耗/危険性といった面でより効率的かは一目瞭然と思います
これが身に付いていく時、感知して抑制する事で発生させない/感知して必要だから相乗させる/操作して動こうとした時点で感知し必要最小限に抑える、というように段階的に活用していく事が可能となります。

更に難しいのは、アンダー/オーバーが発生する事を感知する事です。運転の巧さだけでなくその車/タイヤ/コースへの習熟度も必要となります。既述のようにタイヤのグリップ量はコンディションにより変化しますので、相当に難易度が高くなります。この技術が身に付いた時は、「感知して抑制する」時と比べて抑制操作がいらなくなります。これらは事前操作で述べたとおりです


運転に於いてタイヤの操作は重要な要因を占めています。アンダー/オーバーはタイヤ操作における重要な要因ですので、アンダー/オーバーのコントロールは運転操作における重要な要因の一つとなります。タイヤ「状態」における重要な要因はグリップ量のコントロールで、もちろんこの二つは関係性があります
運転技術の向上を図るのであれば、アンダー/オーバーのコントロール技術と感知能力を磨く事をお薦めします。事故の抑制にも効果があると思います
Posted at 2008/09/28 15:04:47 | コメント(1) | トラックバック(0) | 運転について | 日記

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