※自分は今こう考えている、というものであり、
これが正しいとは限りませんので御了承ください。
今回はネガティブシンキングが多いですが御容赦下さい。
根本的に誤解して欲しくない事がありますので、それを先に書きます。
- ・覚悟と心構えは異なる
- 心構えとは、例えば「事故が起きる可能性があるので細心の注意を払う」事を指しており、「事故が起きないように対策を講じる」事につなげる為のステップです。「事故が起きた時」の覚悟を持つ事ではありませんので誤解の無きようお願いします。事故が起きた時の覚悟は、それはそれで必要です。
心構えの対象は事故/アクシデント/ハプニング等で、筆頭はもちろん事故です。
- ・開き直りは厳禁
- 開き直りは逃げなので良くありません。逃げている限り、前進も出来ない事になってしまいます。前進する為には、事実は事実と真摯に真っ向から受け止める/立ち向かう強さが必要です。
例えば「事故が起きた時」の覚悟を持つ事は、事故が起きた時にどうするかをあらかじめ考えておく、という意味では必要です。しかしながら、「覚悟があるから~」という考え方は、事故が起こりえるという事実に対して何ら対処を行わない口実にもなってしまいますので、「事故が起こりえる」事から逃げている事にもなります。「運転している以上は事故が起こりえる」という事実に対して「それを回避するにはどうすればよいのか」を考えて対策を講じる事が必要です。
心構えは多岐に渡り一概に書き表す事は困難ですので、キーワードを元に記述します。
- ・車は凶器
- 車は凶器です。軽自動車でも500kg以上の重量があり、その重量が法定速度通りに走行していたとしても最低で時速30km/Hとなります。この時に車が持つ運動エネルギーに生身の人間があらがう術は到底無く、人との接触は簡単に人を死に至らしめます。
従って、「車を運転している」という事は「凶器を扱っている」事だという認識が必要です。自分か他人かは別として「車に乗るという事は一歩間違えれば簡単に死者を出す行為である」という認識を念頭に置いておく必要があります。注意力散漫、漫然運転、ながら運転はそれを近くに呼び寄せる要因とも成り得る為、厳禁です。
- ・一寸先は闇
- 例えば前走車がある場合、前走車が急停止する可能性があります。ブラインドコーナーがあった時、その先に車が止まっている可能性があります。住宅街を走っていれば、横の家から子供が飛び出してくる可能性があります。「どの様な事が起こりえるか」という可能性を考えた時、そこには無限の可能性があり何が起こってもおかしくありません。もちろんそれらの可能性をいちいち考えていたら運転は出来ませんが、だからといって全く考えなくて良い事でもありません。例えば前走車がある場合は、走行速度に見合った車間距離を確保します。ブラインドコーナーでは、先が見えるまでブレーキを踏める姿勢を確保する事で、車が止まっていた場合でもブレーキが使えるようにします。住宅街を走っている場合で特に段差のある歩道等が無い場合は、端から充分に離れて(最低でも1m程度?)走行し、充分に離れて走行する事が出来ない場合はなるべく徐行します。このような形で何らかの対処を取れる準備をしておく事で、100%防ぐ事は出来ないまでも発生の抑制/被害の抑制によるリスクの低減を図る事は可能です。状況に合わせて、可能性の高い事柄から可能であれば5個程度、少なくとも1個は想定・対処を行う事をお薦めします。
- ・思いこみは厳禁
- 運転する際には想像力(ここでいう想像は「予想」です。情景を思い浮かべる想像ではありません)を働かせる事は効果的ですが、その場合は思いこみとの違いに留意する必要があります。「○○が××するかもしれない」は方向性としてはネガティブですが、想像力による効果的な方法です。「○○が××するだろう」は一見ポジティブですが、実は単なる楽観であり前向きな考え方ではありません。これは思いこみによる事故を招き寄せる運転に繋がります。よく言う「かもしれない運転」「だろう運転」です。例えば右折待ちで対向車が譲ってくれたとしても、安全が確認できているわけではありません。「対向車が譲ってくれたから安全だろう」ではなく、バイク等は来ていない事を目視する等の安全確認が必要です。この安全確認の方法もいくつかの種類があります。より安全度の高い方法は、存在確認です。例えばミラー等で確認する際は、車が映れば「対向車がいる」事であり映らない時は「対向車がいる事は確認出来なかった」と、いる事のみを確認する方法です。この方法は「対向車はいない」ではなく「対向車がいる事は確認出来ていない」とする所がポイントです。「目で直に見ていない物/事は頼りにはしても信じない」というぐらいの、ある意味不信感を持っていてちょうどぐらいと考えてます。確認をしすぎても何らやりすぎではありません。
ちなみに運転には創造力と想像力(情景を思い浮かべる方)も必要となる時がありますが、それは別の話なので割愛します...
- ・事故が事故を呼ぶ
- 事故を起こした/巻き込まれた場合、そこには必ず根本的な原因があります。例えば交差点を曲がる時に何を確認しているか、というような方法論であったり、確認した結果をどの様に判断しているか、というような判断力かもしれません。これらの根本原因を突き止めた上で是正しない限り、同じ原因となる同様の事故を繰り返してしまいます。これは何ら事故に限った事だけではありません。ヒヤリハットと遭遇した場合は事故にならずに済んだという意味では幸運ですが、その幸運もいつまでも続くとは限りません。ヒヤリハットを単なる幸運と済ませずに、何故そのような事態を招いてしまったのかを冷静に分析した上で対策を施す事が、事故の防止には必要です。
事故をトラブル/故障に置き換えても同じ事が言えます。
- ・迷ったらやめる
- 例えば右折待ちで対向車が来ていた時に「行けるかな?」と思う時があります。この「思う」が曲者です。疑問符が付いているという事は何らかの理由(得てして距離が無いもしくは対向車が速い)で逡巡している時です。「逡巡している」という事は「大丈夫という確信を得ていない」時ですから、こういう時は行かずに、「行ける」と確信した時に行く事をお薦めします。例えば右折で一番まずいパターンは、行う時に迷って出遅れて、始めてからも躊躇して挙動が遅くなり、あげくダメだと思って車線を塞いで停止する事です。
迷ったらやめる・始めたら逡巡/躊躇しない、という踏ん切りと果断が重要です。
- ・待てば海路の日和あり
- 運転する際に、何ら慌てる必要はありません。多少到着が遅くなっても、それで遅刻しても殺される訳でもありません・・・たぶん。従って、急ぐ必要も慌てる必要も何ら無いのです。何らかの理由で迷う時や不安に思う時は、多少時間がかかる事になったとしても、見送る/行わない事をお薦めします。行わない勇気/英断も時には必要です。
- ・ルールとマナー
- 公道やサーキットを走る時、そこには必ずルールがあります。それらのルールが制定されている理由や背景が必ずある為、それらを度外視して運転する事は非常に危険です。どの様な背景でそのルールが作られたのかをじっくりと考える事をお薦めします。
また、明文化される事はありませんが、運転するに辺り守るべきマナーもあります。主に周りに迷惑を掛けない為の事柄ですが、得てして廻り廻って自分に返ってくる事柄も多々あります。マナーを守る事は「情けは人の為ならず」であり、マナーを守らない事は「天井に唾」する事である、というような感覚で捉えても差し支えはありません。
「マナーを守る」事を「周りに迷惑を掛けないようにする」事と捉えるのではなく、「周りの状況を掴めているかの指標」として捉える時、マナーを運転技術の向上に役立てる事も可能です。
- ・人の振り見て我が振り直せ
- マナーとも共通する話です。周りの車を見ていて「あの運転は危ないな」「周りを見てるのかな」と思う事があるかと思います。そういう時は、自分がそういう運転をしてしまっていないかを振り返る機会にする事をお薦めします。例えば煽られたりした時もむかついたりせずに、鼻で笑って流しながら先に行かせましょう(笑)
また、ネガティブな面だけでなくポジティブな面も同様です。
- ・過信は禁物
- 運転技術に自信を持つ事は、次の事を行うゆとりを作る為にも必要です。しかし、自信が慣れとなると話は別です。慣れは過信の土壌ともなりますので留意する必要があります。自分の総合的な運転技術を客観的に分析し、弱いところを素直に認める謙虚さが事故予防と技術の向上には必要であり、過信はそれに何ら寄与する事はありません。実力以上に過大評価してそれを過信する時は、免れ得ない事故を自ら招き入れる事になります。
- ・学問に王道無し
- 運転技術の向上に近道はありません。才能の有無はスタート地点と上達の早さに貢献しますが、それでも練習を行わない限り上達する事はありません。技術の向上を目指すのであれば、地道に努力を重ねる事が必要です。努力を重ねる際に効率よく行う事は可能です。
こうして列挙した事柄は何ら特別な事は無く、当たり前の事柄しかありません。内容も行う事も難しい事ではなく容易ですが、それらを「行い続ける事」は難しいです。ごく当たり前の事であっても、それをきちんと行う難しさを理解しない限り、続ける事も出来ません。
運転技術と何ら変わらない事です。
最後に、以前書いた事をあえて再び書きます。「今日はここまでかな?」と思った時がその日のやめ時だと思います。意識してか無意識かは分かりませんが、そう思った要因がそこには必ずあります。そういう時に継続して何かがあった場合、「あ~、あの時やめておけば良かった」と後悔するのは自明の理です。運転での後悔は得てして事故につながる事が多く、何らかの経済的/肉体的ダメージを伴ってしまいます。
これはネガティブシンキングである事を認識した上で、「後悔先に立たず、後悔後を絶たず」を減らす為にも、このような時には冷静に状況を確認する事をお薦めします。
もちろん、後から「あの時」と思うような事柄にその時に気が付けれるのであれば、それに超した事はありません。
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思っている事・考えている事を全て実践出来ていれば良いのですが・・・自分で書いていて、耳が痛いところが多々あります。こういったメンタル面の練習はなかなか一朝一夕には進まない物ですが、練習と同様に意識して努力を重ねる事で徐々に手にする事が可能であると信じています。
Posted at 2009/01/11 14:29:42 | |
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運転について | 日記