ヘッドカバーの再塗装
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
2019年 年始に塗装したヘッドカバーの再塗装。
作業期間2022年
4/12~4/23 脱脂、足付け、塗装2回、研ぎ、塗装、研ぎ、塗装
4/24~4/29 マスク剥がし、断面処理、乾燥
4/30~5/5 2000番研ぎ、研磨
5/6取り付け完成
ボンネットの中で最初に塗装したヘッドカバーとその後で塗ったパーツの赤が、
近似色ではあっても違う赤だったので同一の塗料で揃えたくて再塗装。
再塗装ついでに前回の塗装時に気になってたヒケを補修。
ヒケって何?って言うと、製品の意匠面の意図しない凹みの事。
樹脂製品は金型から取り出した後、樹脂の熱が下がっていく過程で収縮していく。
この時、肉厚の厚い部分がより多く収縮して凹んでしまう。これがヒケ。
ヘッドカバーの裏側に強度を上げるための補強リブがいくつも入っていて、
表面に格子状のヒケがあったのだけど 前回補修しなかった。
ヒケを消すには二通りあって、素材の凸部を削って凹部分と同じ高さにする方法。
ヘッドカバーの素材は固すぎるのと強度が落ちるのが不安だったのでパス。
もうひとつは凹部にパテなどを充填して凸部と同じ高さにする方法。
これもエンジンルームでヘッドカバーという場所が温度変化が非常に大きいので
素材が膨張&収縮を繰り返すと部分的に充填したパテは剥がれる危険があったのでパス。
結局、前回はヒケ対策は何もしないで塗装。
今回 再塗装ついでに前回の塗装の塗膜をパテ代わりにしてヒケ補修。
下地までイッたら終わりなので削り過ぎに注意しながら、
320番から初めて1000番でフィニッシュ。
2
完成写真 前面
スマホとかPCで見るモニターによって全然違う色に見えますが、
実物はロッソスクーデリアをイメージしたカラーです。
今回 ボルトで取り付ける部分の塗膜対策で予めワッシャーをエポキシで接着。
6mmボルト用のワッシャーでは無く5mm用ワッシャーの内径を削り6mmのボルトが入る様に加工。
こうする事でボルトを取り付けた後でワッシャーが見えなくなる。
3
完成写真 後面
細かい事ですが マスキングを剥がした部分の塗膜の処理は重要。
全体的に「鏡面」の一歩手前ぐらいでフィニッシュ。
細かく入り組んだところまで鏡面にするのは大変なので全体で肌を合わせてます。
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ついでにもうひとつ加工。
以前に製作した、HKS関西のエンブレムの台座の精度が気に入らないからもう一度作り直し。
ここは他の部分との差別化で完全に鏡面加工で。
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車体へ取り付けして完成。
やっぱりエアクリ邪魔w
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関西エンブレムとオイルキャップのカラーバランスが気に入っているのだが、
オイルキャップはHKSの商品ではない(HKSさん、ごめんよ。)
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正面
2019年、ヘッドカバーと同時に塗ったキャニスターも清掃して塗り直し。
中にアルコール入れて振って出してやった時のガソリン臭が凄い。
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製作過程でリビングで妻と息子とテレビ見ながらコンパウンドでポリッシュ。
私にとっては通常作業。
でも子供には「すげぇ…」と。
息子との会話。質問に幾つか答える。
Q「お父さん、これ売ったら幾らで売れるの?」
A「お前の欲しい任天堂スイッチぐらいならすぐ買える」
「マジか!」と驚くw
Q「お父さん、これいっぱい作って売ればいいじゃん!?」
A「いや、それは無理 ^^;」
ちょっと長くなるが息子に説明してやる。
「グランツーリスモのゲームで車の色を変えれるだろ?
あれ、現実にやるとピンキリでピンはウン百万、キリは20万前後で出来る。
その違いは塗料が高いとか、塗装設備が凄いとかいうのも多少あるけど そんな事じゃない。
ピンとキリの違いはどこまでバラシて、どれだけ丁寧に仕上げるかの違い。
ピンはエンジン、ミッション、補機類、内装、ガラス、全部外して塗り、新車かそれ以上にする。
キリは部品を外さないでマスキングして塗って適当に仕上げて終わり。
このピンとキリの金額の違いは職人さんの技術料と作業工賃の違い。
色を変えた車って近くで見ればピンとキリの違いなんて一目瞭然だよ、と教えてやる。
ピンのお店の職人さんは自分の仕事にプライドがあるから、
「20~30万で塗ってくれ」と頼めば「そんなもん その辺の板金屋でやれや!」と断られる。
息子になんでか分かるか?と聞く。
その仕事を受けて安く塗ってやったとする。
その車を見た第三者が「この車、どこで塗ったの?」とオーナーに聞いたとする。
オーナーは店の名前を出す。
第三者の人は「あの店、有名店なのにこんな適当な仕事するの!?」となる。
商売としては20~30万で出来る範囲以上の時間を かければタダ働きか赤字になる。
だからプライドのある お店&職人さんは安いだけの仕事は引き受けない。
お父さんも一緒で、妥協出来ないから完璧な仕事しかやりたくない。
5万程度で塗ってくれと頼まれたら「その辺のカスタムショップにでも行けや」と言う。
これと全く同じ物を作ってくれと頼まれたら、
お父さんの現在の仕事の収入を労働時間で割って1時間当たりの労働単価を算出、
これを作るのに かかる時間で値段を付けると、1個15万から20万貰わないと割りに合わない。
こんな安い軽自動車のパーツごときで そんな金額出す人いないだろ?
スーパーカーのオーナーとかの富裕層で カスタムの仕上がりにメチャ拘りがあって、
それに見合った対価が払える相手にしか商売できんわ」と説明すると、横から妻が
「お父さん、職人だからね~w」と言うが、ただの会社員だってばよw
趣味でやるのに妥協するぐらいなら最初からやるな、という気質なだけ。
あっ、これが職人気質ってやつか(笑
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