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うめお@テストドライブのブログ一覧

2010年06月13日 イイね!

じどうしゃ学43~洗車とレクサスの世界~

じどうしゃ学43~洗車とレクサスの世界~天気予報では、今日から雨と言っていた。いわゆる入梅だ。
私のISは、ディーラーオプションの
ボディコートをしていないので、塗装むき出しの状態だ。
ISを購入の際、こう言われた。
「クルマ好きの方なら、ご自分で洗車やコーティング等されるでしょうし、実はその方が長持ちするんですよね~」



私は単純なので、この言葉と、ネットでよく見かける、コーティング屋のボディコート、ディーラーオプションのボディコーティングの評判の悪さが脳内でリンクし、そうか、やはりそういう事なのか!と、ボディコートを選ばなかった。
アルテッツァのときは、まめに洗車&コーティングを自分でしていたので、梅雨だろうがなんだろうが、あまり気にしていなかったが、満を持して購入したレクサスIS。これから毎日、頬ずりしてしまいそうな愛車だ。これが、塗装むき出しの状態で雨に、それもしばらくの日数降られては、たまったものではない。

空は、今にも振り出しそうだ。いや、ポツリポツリとしてきたぞ。こりゃいかん!というわけで、納車翌日にも関わらず、洗車を行った。(うちは屋根付車庫だ)

当然、ボディは全くといっていいほど汚れておらず、水をかけながら軽くホコリを除去していった。ボディの小キズの多くは、この洗車時に発生するといわれており、まだ付き合い始めたばかりの彼女にボディタッチする、というくらい、半ば腫れ物に触るように拭き上げていく。
然る後・・・うわー!!キズついとるやないか!手に取ったスポンジを見直すと、黒いイブツが!
これのせいか!!とばかりに、黒いイブツの周辺全てのスポンジをチギリ取って投げ捨てた。
速攻でコンパウンドで磨きなおし、事なきを得たが・・・ハァハァ・・・

しかし、この一本のキズで、半ば緊張の糸が緩み始めた。

冗談はこのくらいにして、一通り洗車を終えた。もうこれで、いつ梅雨が来ても問題ない。
って、実はコーティングの中盤から土砂降りだったので、万全というわけではないが、精神衛生上は、安定を保てるだろう。
子供連れのセクシーな主婦が傘をさして通りがかった際に、奇異な目で見られてしまったのは、ちょっとした汚点か。

コーティング製品の中には晴れの日に施工し、養生が必要、というものもあるが、私の使っているのは、そういう注意書きは無かったので、あまり気にせず行った。
私は、雨の前こそ、洗車だと思っている。コーティングの後、晴れの日が続けば、それこそホコリも積層されていくし、コーティング表面の上にホコリが乗るわけだから、コート性能が落ちるのではないか、と考えるからだ。雨の前にコーティングしておけば、コーティング層に直接雨が当たるわけだから、その性能を存分に発揮できると思う。
コーティング製品のメーカーも、何日もホコリを乗せた車で試験を行っているとは思えない。それこそ、洗いまくったクルマや、サンプルシートにコーティング剤を施工し、試験をしていると思う。
何層も積み重なったホコリ層など、おそらく考えていないだろう。

純正だとしても、ディーラーオプションであれば、そこまでの評価試験を行っているとは思えないし、社外品メーカーの試験など、もっとレベルは低い。メーカーオプションであれば、そんなことまで必要なのか!?というくらいの試験をするが。

クルマを開発する際には、「洗車清掃性」という試験項目もある。これは、洗車した後に、濯ぎの水が、車体の見えない部分、即ち閉まった後のドアとボディの隙間から、どのように流れるか、という事を考慮してボディも設計されるわけだ。
顕著なのは、トランクとボディの隙間。アルテッツァのときは、苦肉の策として、トランク左右端部から車体下部に流すようになっており、このおかげでリアバンパーの左右に沿って水垢線が残る、という妥協策になっているが、今回洗車したレクサスIS。これは、洗車性能も、ものすごく優れている。ルーフ部後端に水をかけ続けると、トランクとリアバンパーの隙間から、隔たり無くドバ~~っと水が流れる。これならば、水垢の線になり難く、言い方は悪いが、均一に汚れていくだろう。さすがレクサス。
一般の素人には絶対に分からない部分にまで、「おもてなし」を感じるぞ。

レクサス車は、愛知県の田原工場と九州の宮田工場で生産される。
だから何!?という声にお答えしよう。トヨタ自動車田原工場と、トヨタ自動車九州宮田工場、というのは、グループ会社ではあるものの、実は別経営の会社だ。
という事は、トヨタ自動車九州は、トヨタ自動車「様」に、レクサス車を納入している、という事だ。即ち、仕入先、得意先、の関係にあるといえる。
品質の殿堂を謳うトヨタ自動車、しかもレクサス車を納入するのだ。母体メーカーより厳しい品質基準を守り、完全なレクサス車でなければ、すぐさま生産を打ち切られるだろう。
分かりやすく言えば、こういうことだ。

・レクサス車をトヨタ自動車が生産する→自身で決めた品質基準がある。
 しかし、0%の不良率(歩留まり100%)で生産するのは、一点の曇りも無い人間しか生んではいけない、という事と同義だ。これは先ず無理。なので、若干身内でその品質を守る基準に奢りがでる。
 「これくらいなら、まぁ・・・いいだろう」という事だ。他人に厳しく、自分に優しい、というのは、人間界では当然の常識なのだ。例外は無い。

・トヨタ自動車九州では、これは当てはまらない。当然、トヨタ様に収める製品に、一点の曇りがあってはならない!とばかりに、同じクルマであっても、実質的には、その品質管理は、トヨタ自動車田原工場よりも厳しくなる。奢りが無いからだ。

従って、同じレクサスISでも、生産される工場により、あくまでも統計的に見て、品質に差が出るのは必然だ。くれぐれも断っておくが、これは田原工場製のレクサスISの品質が劣る、という事ではない。
レクサスは元々、尋常ではない品質基準で生産されている。「アホでも生産できる標準化」を推し進めるトヨタが、職人技、匠の技を標準化させることに成功しなければ、なしえない程の超高品質なのだ。
何千台も生産していく中で、数%の品質差が出るか出ないか、というくらいの差異でしかない。

トヨタ自動車九州、あまり知られていないかもしれないが、実はトヨタSAI、ハリアー、ハイランダー、そしてレクサスの世界的戦略車ES、IS220d、RX、HSを生産している。つまり、車種で言えば、半数以上がレクサス車であり、ほとんどが北米等の海外向けだ。これは、クレーム大国アメリカのアホなクレームにすら対応してきたという自負もあるだろう。まさに鋼の品質基準だと推測する。

トヨタ自動車九州=レクサス工場と言われるほど、高品質で、安定した「ものつくり」を達成している工場だ。数え切れないくらいの品質基準項目、試験を繰り返さなければ、成し得なかったことだろう。
シュミレーションの数も数知れず。

ちなみに、高級車などのオーナーに見られる、ステアリングの上に右手を添えて、ふんぞり返ってえらそうに乗ってるヤツ。実は、衝突安全実験の際に、ダミー人形を同じようにセッティングして、安全性を試験している。それで、ボディの凹み具合、エアバッグの開くスピード、角度、実際の人の動き。シュミレーションされてます。

ふんぞり返って乗っている運転意識の低いVIP系高級車乗りの人たち。あなた達は、守られているのです。事故ってかすり傷だったとしたら、それは、自身の運転技術のせいではなく、クルマの設計者、生産者のおかげなのです。
守りきれない部分は、少しは自分で何とかしなさい。

洗車って、こんなことまで気づかせてくれる。やはり洗車って、いいもんだ。
自分が乗っているクルマ。どのくらいのことまで考えられて作られているかを知るって、かなり深い。
キズもまた、一興!?かもしれない。
















Posted at 2010/06/13 22:58:24 | コメント(4) | じどうしゃ学 | 日記
2010年01月31日 イイね!

じどうしゃ学41~職人技、一本それまで!~

じどうしゃ学41~職人技、一本それまで!~し職人、皮細工職人、おでん職人、ラーメン職人、
時計職人等々、様々な職人がいるが、現代の日本では、
「職人」は衰退の一途をたどる。






動車業界にも、多種多様な職人がいて、そのウデを振るう人もいれば、職人という自分でつけた肩書きにおぼれ腐っている人もいる。職人という職業など、特に決まったものではなく、その「気質」をもつ、もしくはそれを必要とする職業に就けられた呼び名だ。自ら身につけた熟練した技術によって、手作業で物を作り出すことを職業とする人のことである。

それがなぜ、衰退していくのか。答えは簡単。その昔、職人と呼ばれる人たちの仕事には、彼自身にしかできない「技」があった。しかし標準化の叫ばれる昨今、職人技は数値化され、誰でもできる仕事になってしまったからだ。無論、全てがそうなったわけではない。「自動車に関するたいていの事が」と言った方がいいかもしれない。
その人にしかできない技(業)。そんなものはほとんどなくなってしまったのだ。
まだまだ、表面的には数値化できているだけの部分もあるので、標準化されたように見えても、なかなか高品質な量産品を全ての部品に対して展開するのは至難の業だ。

そのいい例が、今回巷を沸かせているトヨタのリコール問題だ。北米、欧州、中国と波及しており、
「日本の安全神話崩壊!」とか、「最近、日本のモノづくりが揺らいでいる。」「トヨタのリコールは世界最強と認識されてきた日本製造業のイメージを根こそぎ揺らがしている」等々、海外のマスコミは騒ぎ立てるが、ちょいと待った。

回、問題になっているのは、アクセルペダルがとある部品の劣化により、戻りにくくなる、
と言うもの。
しかし、この問題でクレームがきているのはいずれも海外だけ。それは当然、国内販売用モデルに使用される部品は日本国内製。ところが、今回リコール問題となっているのは海外製。そう、北米部品メーカー製の部品だ。言ってみれば、北米の設計者、作業者がつくったもので、リコール問題になっている、という事だ。基本的に、部品構造は国内製と変わらないはずだが、使用している樹脂のペレット(原材料)等を、何か意図的に変更しているとか、なんらかの問題で変更せざるを得なかった等々、いろいろ考えられる。
GMなど、トヨタ車からの乗り換えキャンペーンを行い、トヨタ車からの乗り換えの顧客には100ドルのキャッシュバックを行うとか、5年間無利子ローンを展開するなど、ここぞとばかりに、トヨタ潰しにかかっている。

かに、管理責任はトヨタにあるわけだから、管理能力を問われることはあるかもしれない。しかし、実際のところは、今後の調査結果等が気になるところだ。
管理能力、と言うところで、前述の「標準化」と言う言葉が出てくる。「いつ」「誰が」作業をしても、同じものが生産されなくてはならない。
簡単に言えば、これが標準化というものだが、表面的な標準化ではカン、コツに頼る部分で差が出てきてしまう。いわば、表面的な数値化、数値化し切れない部分の無理な標準化が、こうしたリコール問題を生んだのではないか。

営側が、再度確認しなければならないのは、元々日本製品の強みは、
メイド イン ジャパンだったからであって、日本メーカーが販売するからではない。
とりあえず「トヨタ」と書いてあればいいだろうと言うのでは、ものつくりの殿堂、トヨタは衰退せざるを得ない。前に見たNHKで昔放送していたトヨタの北米工場。
品質の伝承を謳いながらも、その海外展開の難しさを放送していた。しかし、このときに私の目に映ったのは、ガムをクチャクチャしながらダラダラと作業をする作業者。「さすがアメリカ。野球選手も、製造業の作業者も、ガムをクチャクチャしながら仕事するなんて、日本では考えられないなぁ」と思ったものだ。
その思いが意図するところは、「ガムを噛まないと集中できないか、ふざけた気持ちで仕事をするヤツに、いい仕事はできない」と言う思いだ。

メリカ、中国、欧州。それぞれの国でまともなものができないから、日本製、メイド イン ジャパンが売れるようになったのだ。自動車業界がグローバル経営展開され、現地調達になって久しい。それでも、現在になっても中国人セレブに代表されるアジア系のセレブは、こぞって日本に来て、本物のメイド イン ジャパンを買いあさっているではないか。
なぜ?それは、現地調達製の日本メーカー販売のものより、本物のメイド イン ジャパンの方が良品であることを知っているからだろう。

造業には、必ずカン、コツを要する作業がある。それは職人の仕事だ。確かに、誰でもできることなのに、職人と言うだけで高い賃金を払うのは馬鹿らしいし、本当に職人技が必要なのかを見極めるのは難しいだろう。しかし、そういう部分に工数をかけて見極めていくことが大メーカーには重要ではないか。

ういう問題には、職人側にもある程度責任があって、一子相伝でもやっていける業界ならば事の他ではないが、そうでなければ、常に新人に持てる技術を教え込み、自分は新たな取り組みをしなければならない、という事だ。自分がいくら大変な思いをして培ってきた技とはいえ、新人は一から、と言うのでは、その分野、業界の発展はありえない。積み重ねの上に、更に積み重ねることが重要、という事だ。
それをしてこなかった、または実は誰にでもできる分野の業種は、早いところ標準化させないと、ムダが多すぎて、結果、衰退の一途をたどるしかなくなる。
ここで、生き残れる職人と、衰退する職人が分かれるのではないか。

ヨタのリコール問題。これで海外ではトヨタ車から離れ、自国のクルマを選ぶユーザーも出てくるだろうが、所詮すぐに壊れる低品質なクルマに嫌気が差し、トヨタ車、しいては日本車に戻ってくるのもちょっと見えてくる。ま、いいでしょう。コレで各国のクルマ買い替え需要が増えて経済が活性化されれば、ちょっとは景気も良くなるのでは?トヨタから買い換えたけど、やっぱり壊れる自国の車は嫌だ!数年単位で、こうした経済活動が生まれれば、景気は回復してくるだろう。
ん?そう考えると、もしかして、そう仕向けた人がいる?
いかんいかん、フカヨミだ。

ここでちょいと気になることがある。それは、巷でコソコソ言われている、とあるジンクスだ
「富○重工と関係を持った自動車メーカーは、つぶれる。」GMしかり、日産しかり。いすゞしかりだ。
まさかトヨタなら大丈夫だろうと思ったが、どうやらこのジンクスは・・・
水平対向エンジンは魅力的だ。機械マニア、エンジンマニアなら尚更だろう。トヨタも、カルディナのベンチマークとしてレガシィを打ちたて、分析していた時期もあったが、どうにも水平対向エンジンの重心の低さから来る動力性能には及ばなかった、と言う声も聞く。しかし、スポーツ走行でもしない限り、水平対向エンジンでなくても、及第点を得られるクルマがほとんどであり、そこまでの旨みはないのではないか。
ジンクスを信じるわけではないが、早いところ、手を切ってもらい、純血なトヨタスポーツを復活して欲しいと思う。(Ft-86を出してからね・・・)

閑話休題

メイド イン ジャパンの復権。これが最重要課題ですよ、製造業のみなさん。現時点において、海外拠点の現地調達現場では、日本人のものつくりの伝承は、まだまだできていない。と言わざるを得ないだろう。ものの販売にはブランド性も重要だ。
しかし実際、トヨタのブランド性って、メイド イン ジャパンってことだったんじゃないかと思う。
アメリカのアホなセレブ向けに表面を取り繕った(もちろん高品質だが)レクサスもいいけど、販売台数、売り上げを増やすことは元より、信頼性を勝ち取るのは、メイド イン ジャパンの「トヨタブランド」ではないのか。 

は一番根が深いかもしれないが、日本経済の復活のカギは、ここにもあるのかもしれない。
Posted at 2010/01/31 23:15:16 | コメント(6) | じどうしゃ学 | 日記
2008年06月21日 イイね!

じどうしゃ学26~チューニングパーツって何~

じどうしゃ学26~チューニングパーツって何~クルマ好きなら、何かしらか興味が沸くであろう、
チューニングパーツ。

チューニングとは、元来、「調整」とか「調律」と言う意味であり、自動車メーカー、自動車部品メーカーの言うチューニングとは、開発最終段階での微調整をさす。



しかし、一般的に販売されているチューニングパーツとは、基本的にはその部品を取り付ける、または純正部品と交換する、という部品交換作業である場合がほとんどだ。ちょっとした部品交換のことをライトチューニングといい、たくさんの部品を交換した車のことをフルチューンなどと言う。
もちろん、コンピュータを交換し、燃調をいじったりと文字通り「チューニング(調整)」する場合もあるだろうが、全体的にみて多数派とはいえないだろう。
エアクリーナーを社外品に交換するだけで「ライトチューニング」と呼ぶ。調整後の試験など行わないし、当然数値化されることも無い、ある意味「チューニングしっぱなし」状態がほとんどだろう。

チューニングカーショーなどに展示してあるデモカー。あれをフルチューンマシンと呼ぶなら、どこかのサーキットでレコードタイムを出したとかの実績が無い限り、「部品交換しっぱなしの派手なクルマ。(未調整)」にすぎない。

なので多くの場合、チューニングパーツとは、着せ替え人形のように、様々に変化を楽しむためのもので、おおよそ本来の「チューニング」とはかけ離れた位置づけだと私は思っている。

クルマを長く大事に乗りたければ、日ごろのメンテナンスをしっかりしていれば30万キロは走行可能だという。(過酷走行を除く。日本車の場合。)
もちろん、軽自動車からレクサスまで全てそうかと言えば、それは違う。車格に見合った耐久性であることは仕方が無いことだ。

5年以上前から、日本国内の自動車販売台数は下降が止まらず、海外輸出の方が儲かっているので、無論、海外向けの耐久性が求められる。アメリカなどの大陸では年間走行距離が日本の比ではないので、ただの「走行距離」と言う意味では、日本をしのぐ耐久性が求められる。
日本でも、タクシーなど軽く50万キロを越すものもある。大事にメンテナンスさえしていれば、
そうそう壊れるものでもない。

しかし、飽きっぽく、消費・浪費の国民性である日本人は(私を含め)、30万キロも乗る人ってほとんどいない。下手すりゃ、10万キロも乗らない人がほとんどじゃないかなぁ。(中古で買って、すでに8万キロ等の場合除く)
戒めのために「もったいない」という言葉ができるくらいの国だ。
新車販売は下降する中で、新車を買い続ける人の購入スパンは3~5年という。
当然、もっと乗ることは可能だろうが、「飽きる」もしくは「世間体(カッコつけ)」等の理由で買い換えるのだろう。
「壊れるまで乗りました」というのはほとんど聞いたことが無い。
「壊したから」と言うのは結構聞くが。

クルマ好きであれば、興味の対象がクルマになる。興味が出れば変化を楽しみたくなる。そこでチューニングメーカーの登場である。(無論、サーキットを走る!と言うのは別だが)
チューニングメーカーと自動車メーカー。これは規模も実力も「アリ」と「像」くらいの違いがあるので、自動車メーカーほどの実験も試験も実施しないし、実施できるはずも無い。試験・実験には膨大な資金が必要になるからだ。開発に使用する設計ソフトですら購入できているのか不安なところ。(安いワークステーションタイプで1000万円以上はする。)

なので、自動車メーカーの「走る」「曲がる」「止まる」関係の保証期間はおおよそ5年だが、市販されているチューニングパーツの保証期間は1年が関の山なのだろう。この差は大きい。
前述の、「壊したから」と言う原因の中には、チューニングパーツの「取り付け」も多少は含まれると思う。
新車で買ってからすぐにボディ強化パーツなどを取り付けた場合は、ボディ各部に及ぶ劣化のスピードは早くなる場合が多い。走行中にボディに与えた衝撃は、その後の応力分散まで計算されているが、後付パーツにより、思わぬところに衝撃が加わることになるからだ。
といっても、そのパーツのおかげで走行性能が向上し、運転が楽しくなる場合もあるし、全てにおいて、背反は必ずあるという事だろう。

エンジンなんて弄った日にゃぁ、「もう、長く乗るつもりはありません」という事と同義だろう。
まさに「神風」。それもアリかもしれないけど。
現車セッティングは当然としても、四季に応じた完全なセッティングなど、自動車メーカー以外でできるのか疑問だ。チューニングメーカーですらそこまで技術力があるか微妙なのに、街のチューニングショップにどこまでの技術力があるのか・・・
「経験に基づいて」「この道○年のベテランが」ま、それも良しかもしれないが、ショップ選びって難しいんだろうなぁ。
しかし、いわゆる「職人」と言う人もいるだろうから、探し出すには相当の資金と労力が必要だ。

私は基本的に数値化されないことは信用しないし、科学的根拠の無いものも信用しない。しかし、熱力学のように、「実験に基づく経験則」つまり、はじめからある程度予想できる化学現象ではなく、その結果ありきの科学的根拠というのもあるので、「職人」と言うのは信じることにしている。(←都合が良い

クルマの性能と言うものをトータルでみると、ノーマル状態が一番完成されているのは周知の事実。
そこで自分なりに変化を楽しみたい!という向きにあわせて隙間産業的にチューニングメーカーがチューニングパーツと呼ばれるものを造る。しかし、その性能は100%であるはずが無く、保証期間も当然短い。
変化を楽しむためのものなので、体感は人それぞれであり、所詮その程度だ。絶対に効果がある!と言うのを公共に宣伝するならば、確固たる試験、実験結果とその環境、n数(何回それをやったか)を示す必要がある。体感ほどいい加減で曖昧なものは無いからだ。しかし一般的にはその実験・試験結果を公表したところで、消費者側がそれを判断する予備知識が無いので、結局、「体感」という事になってしまう。
昔読んでたチューニング雑誌。そこに掲載された某チューニングメーカーの広告。
「レーシングスペック エアクリーナー 1000ps対応」
胡散臭いことこの上ない。

本来のチューニングを楽しむには、かなりの予備知識と、相当のドライブテクニックが必要なのだと思う。

→テストドライバー、レーサーの一部以外に該当者無し(たぶん)
 あ、あと、街のショップの職人さん♪(いるのか!?

結局のところ、チューニングパーツは「完全なる」自己満足の世界なので、人に勧めたりするのはナンセンスだ。(広告のコピーもナンセンスだが)
それをつけている人を見て、「お~良いタイム出てるなぁ」と思えばその人の真似をするも良し。それで、タイムが良くなれば幸せ。タイムがあがらなければ、腕が無いということと、そのパーツに効果なし、という事が分かるだろう。

プロドライバー以外の人が走る目的自体、趣味(自己満足)なのだから。







Posted at 2008/06/21 21:08:44 | コメント(4) | じどうしゃ学 | 日記
2008年01月25日 イイね!

じどうしゃ学19~空気抵抗の妙~

じどうしゃ学19~空気抵抗の妙~■クルマが移動体である以上、その目的を果たすためには、走ることが前提条件である。走らない車に存在意義は無く、どんなうんちくの語られるクルマであっても個人のロマン以外に価値は無い。
 
以下、運動としての走りについて徒然と。





速度と時間、および距離の関係は、小学生の時にならった式を元にすると、

V=x/t  (V:速度 x=距離 t=時間)・・・・①

速度は、移動した(する)距離を時間で割れば導き出せるという事だ。
時速100km/hというのは、100km走るのには1時間かかりますよ、となるわけだ。
これを踏まえて。

■車Aが、自宅から60km離れたところにある目的地に行くとき、
 1時間で目的地に到着するには、時速何キロで走れば良いでしょう?

と言う問題があるとする。答えは簡単、先ほどの式から、求める速度をVとして

V=60(km)/1(時間)=60(km/h)

時速60キロで走ればいいわけだ。

で、実際の世界にこれを当てはめると、とんでもない事実にぶち当たる。
そう、この式から導き出せるのは、車Aが自宅から目的地まで走る間の
平均時速が時速60キロということなのだ。
従って、この式のとおりに車Aが目的地に向かおうとすると、
自宅を初速度0(ゼロ)すなわち止まっている状態から、
いきなり時速60キロで走り出さなければならない、ということだ。
それに、目的地に到着したら、一瞬で速度0(ゼロ)へ減速しなければならない。
これでは車Aに乗ったドライバーはたまったものではない。
加速、減速共に、想像を絶するGと戦わなければならないのだ。
ここで、百歩譲って加速に1秒、減速に1秒それぞれかかるとすると、

加速G=v(速度変化)/t(単位時間)/g(重力加速度) ・・・・②
重力加速度をg=9.8とすると

加速G=約1.7G

静止状態からいきなり体重の1.7倍のGがかかるわけだ。
しかし、まだまだF1には遠く及ばないなぁ。
というより、1秒と言うのが結構長いかも。
①式のとおり、それこそ0秒で加速、減速をしたならば、G=∞・・・
それは、時速60キロで硬い鋼鉄の壁にぶち当たるのと同じことなのだ。
おそろしや・・

高校生レベルになれば、ある程度リアルな運動方程式を教えてもらえるので、
初速度、加速度、経過時間など、事実に近い値を導き出せる。

X=vt+1/2at^2・・・・③

F=M(d2x/dt2)=ma(微分・積分入り)

(X:移動距離 v=初速度 t=経過時間 a=加速度)

これなら、ある程度まともな値が出そうな式の長さだ。
しかし、さらに現実に即した式にするには、空気の抵抗などが
密接にかかわってくる。

■クルマが空気のあるところで走る乗り物である以上、
 空気の抵抗は必ず受けるものだ。
 速度変化における空気抵抗は、以下の式で表される。

Fx=1/2・ρCxAV2

F=空力 ρ=空気の密度 C=空気抵抗係数 A=前方投影面積 
V=速度

簡単に言えば、真正面からクルマを見たときの面積(=前方投影面積)と、
速度の二乗に比例して空力は増えることが分かる。
従って、細かな形状よりも風に対して垂直に当たる面積に大きく左右されるわけだ。
ダウンフォースを稼ぐ時にはウィングを立てるのはこのためだ。
リトラクタブルヘッドランプの開閉状態によらず、空気抵抗は一定!?
→実際には、リトラクタブルヘッドランプが開いていれば、
 そこに乱気流が発生するので、微妙に影響を与える。

ちなみに一般的なヒト(身長165センチ、中肉中背)が100m走るのに、 
20秒かかったとすると、このヒトの体に受ける空気抵抗は700gくらい。
これを重いと感じるヒトはいないだろう。ところがオリンピック選手のように
100mを10秒足らずで走るヒトの場合、空気抵抗は2.8kg!
このくらいになると、追い風参考記録などといい、具体的な影響が現れる。
時速300キロに及ぶF1マシンともなれば、ものすごい空気抵抗と、
それこそ天井を走れるくらいのダウンフォースになる。
そういえば、ル・マン24時間レースで空に飛び立っていったベンツがいたっけ。

そのくらいすごい空気の抵抗、及びそれを利用したダウンフォースを受けながら
走るF1。コーナリング中では当然ダウンフォースは激減するわけだから、
フロントタイヤにかかる荷重も激減する。
従って減速に入ってからブレーキペダルを一定の力で踏み続ければ、
とあるポイントでタイヤはロックしてしまうだろう。
という事は、減速時には、常にブレーキペダルの踏力を加減していなければならない。
しかも、強烈なGに耐え、さらに戦略を考えながらだ。
うーむ、さすがはF1ドライバー。恐れ入りました。
ながら勉強はいけません!ボソッ

ま、それはさておき、上記は空気力学のカジリのカジリ程度(前書きレベル)なので、
どう考えても市販のエアロパーツが綿密な計算など全くされていないことは、
容易に想像できる。
スタイル重視だからと変にゴテゴテエアロを付けて、
突風にあおられて宙に舞い上がる可能性も0ではない。あ~おそろしや。
しかし、整流程度のエアロならば効果は得られるだろう。
Posted at 2008/01/26 00:29:46 | コメント(2) | じどうしゃ学 | 日記
2007年11月25日 イイね!

じどうしゃ学10~全ては科学から始まる~

じどうしゃ学10~全ては科学から始まる~世の中に科学で説明できないことなど無い。

説明できないことがあるとすれば、それはまだ解明されていないだけだ。
クルマの走り、またドライビングにも例外なくそれが当てはまる。
感覚に訴えかける走り、思いのままの走り、思い通りにいかない走りetc...

これらは、ある程度理論化できるものだ。
感覚は、脳内のシナプスなど電極から出る微電力により左右される。
またドライビングに必要な反射神経、運動神経は体の筋肉の質に影響され、
その質はDNAにより先祖代々受け継がれているものと、育った生活環境によるものだから、
なぜ鈍い神経なのかと聞かれれば、それは遺伝的環境的に・・・
と言うことになる。

たとえば金属の板が2枚あるとする。2枚の材質は同じ、重量も形も同じ。
しかし、経時的に変化する度合いには差が生じる。
(寸分たがわず同時に錆びるわけではないということだ)
分子、原子、果てはニュートリノのレベルで起こっている現象に差があるからだ。
だから時間が経ってみないと分からないし、
起こってしまったことに対して理由付けは出来るが、
ある程度は予測できても、決定的な予測は出来ないということだ。
(「あれほど浮気はしないって言ったじゃない!」というのも当てはまるだろう。)

従って、結論が初めから分かっているわけではなく、傾向はつかめるが、
その後の変化・成長もありうるということだ。鍛冶屋の刀と同じで鍛えれば強くなる。

一般公道でクルマを走らせる場合にも、いろいろと予測できる場面がある。
・大雨でのハイドロプレーニング
・路地からの子供、自転車の飛び出し
・逃亡中の犬
・無謀なドライバーの飛び出し

これらは大抵予測できる。というか、注意することが出来る。

<大雨でのハイドロプレーニング>
ハイドロプレーニング現象は航空力学的に以下の式で表される。
Hy=63√p
(Hy:ハイドロプレーニングを起こす限界速度 p:タイヤの空気圧)
これはあくまでも一般的な飛行機での理論であり、
自動車のものではないのでタイヤの空気圧をパンパンに入れれば
大丈夫というわけではないが、
大体90キロくらいで危険ですよ、という目安である。
公道では外乱が多く加わるので、一般的ともいえないが。
定盤状態の路面で均一に濡れた状態での限界速度なので、一般公道では、
凹凸があり、さらに昨今のタイヤは排水性能が優れているため、
舗装のきれいな路面であれば、もう少し速い速度でも大丈夫であるが、
轍など凹んだ路面では低い速度でもハイドロを起こす可能性はある。

<路地からの子供、自転車の飛び出しや無謀なドライバーの飛び出し>
これはもう、跳ねるしかない(ぇ
いやいや、飛び出しの起こりやすい道路は標識などで予め認識できる。
標識を設置するにも理由があるのだ。何の理由も無く標識があるわけではない。
過去に悲惨な事故があったこともあるだろうし、学校が近ければなおさらだ。
無謀なドライバーは、予測つかないので祈るしかないが。

<逃亡中の犬>
日本で飼われている犬の数はおよそ1300万頭(平成17年度)という。
この中で、飼われている待遇に不満を抱える不憫な犬を半数として650万頭。
さらにここから逃げる勇気があり、さらにそれを実行に移す犬の数を
仮に100万頭とすれば、犬に出会ってさらにその犬が逃亡中である可能性が
単純に100万分の1とする。さらに通勤中の交差点を想定して、
仮にこの交差点を通る車の台数は一日に1000台とする。
その中の一台が自分だとすれば2回通過することになり、500分の一。
おお、5億分の1かぁ・・・当分大丈夫かもしれない。
雷に打たれる確率がおよそ1000万分の1で、
雷に打たれ、死亡する確率が400万分の1というから、まずは安心だ。

話がだいぶ逸れてしまったが、
ドライビングの上達具合は、練習量と統計的に内容の濃い練習をした周回数で
決まるのではないか、ということである。
即ち、ドライビングは理論化でき、さらに理論化できれば欠点が明確になっていくので、
克服・強化も出来るということだ。
Posted at 2007/11/26 00:28:55 | コメント(4) | トラックバック(0) | じどうしゃ学 | 日記

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