スパークアドバンサー、コンタクトブレーカーオーバーホール

本日はスパークアドバンサーとコンタクトブレーカーのオーバーホールをやっていきます。

スパークアドバンサーは錆と汚れだらけ(⁠+⁠_⁠+⁠)
製造されてから一度も手を入れられていないんだろうな。

まずは全バラします。

グリスはかろうじて残っていたものの、劣化したグリスと錆が混じって動きが悪くなっていました。
ウェイトの軸も錆びて固着しかけていました。

全ての部品を洗浄後、摺動部を研磨。
ポイントカムも内径、外径共に磨いて錆を除去し面を整えます。

ガバナースプリングは伸びたり変形していないのでOK。
ポイントカムの合いマークと日立ロゴの近くにあるポンチマークを合わせて組み立てます。
間違えると点火順序の位相が180度狂いますので注意します。

グリスが流れ出さないように硬めの耐熱シリコングリスを各部に塗って組立て。
スーッと進角してスーッとスムーズに戻ればOK

続いてコンタクトブレーカー
結構くたびれていますね。

昭和51(1976)年7月19日のスタンプがあります。
新車時から付いていたモノではなく一度交換されていますね。
コンデンサーもすでに安定した容量で機能できそうにありません。

早速全バラします。

清掃と洗浄が終わりました。
オイルフェルトも汚れていたので丸ごと洗っちゃいました（笑）

ポイント接点に損傷はなく、ポイントヒールもヒドイ摩耗はしていないので再使用できますね。

続いてハーネスも全バラしますので、被覆の寸法を記録。

被覆をめくったところ耐熱ガラス繊維チューブの口部分にはテープが巻かれていました。
黄色配線に赤マジックで目印が打ってあり、テープにピンク色が写っています。
新品を組立てた当時作業した人がテープを巻く位置に印を付けたのでしょう。
被覆位置の寸法を測る必要なかったですね。

耐熱チューブがズレないように配線にテープを直接巻き、チューブに切り込みを入れてテープと一緒に共巻きしてほつれ防止とストッパーとしての役割りを果たしていたんですね。

なるほど〜。
細かいところまで良く考えてあるなぁ。

真っ黒になった耐熱チューブを外して。
ハーネスも全バラ。

ガラス繊維チューブを新品交換して組み立て。

きちんと純正を再現してチューブの口部分にはテープを巻き、熱収縮チューブでカバー。
グロメットはまだ柔軟性があるのでシリコンを塗ってモミモミしておきました。

コンデンサーは以前、痛い目に遭っているので新品に交換。https://minkara.carview.co.jp/userid/2143269/car/3048280/6576310/note.aspx

んでクランク端にスパークアドバンサーシャフトを取付けます。
もちろんOリングは新品交換。

クランク端のピン穴に合わせてスパークアドバンサーをはめ込み。

before
ドライバーが掛からず外すのに苦労したビスたち。

動いちゃいけないという心理が働くのか
締めすぎてナメてる車両が多いですね。
実際には大きな力がかかる訳じゃないので適切に締めれば大丈夫なんですけどね〜

after
配線とグロメットを先に通してコンタクトブレーカーを取付け。
ビス類も新品交換してリフレッシュ！
スペシャルワッシャーは再メッキ中なので後日取付けします。

機械式のアナログな感じが好みです。
カラクリという言葉が一番似合う部分ですかね〜

新品エンジンを組み立てしているような感じで少しづつ楽しみながら作業しています。
次回はクラッチのオーバーホールをしましょう。