一時は試乗して感触が良かったら乗り替えようかとも思ったCX-5ですが、ワインディングでの楽しさがKUGA1.6Lの方が上だったので、購入決定したKUGA2.0Lの高速道路試乗時のインプレッションを踏まえて、CX-5でのそれとの違いなどを、webから入手したデータを眺めながら考えてみました。
残念ながら、1.5Lのデータは見つからなかったので比較できませんが、T-N、P-Nのデータが同じだとすると、車重が軽くなった分速くなっていると推測できます。
XC-5は軽くアクセルを踏むと停止状態から車を力強い加速で押し出し、そのまま制限速度域までフラットに加速するので、その時点で体感的にはかなり加速が良いという感じがします。ここがCX-5は速いと言われる所以と思います。
これに対して同速度域ではKUGA1.6L+RaceChipでは軽くアクセル踏んだだけでは加速は緩く、強く踏み込んだ状態で下からある時間を掛けて盛り上がって行く感じです。しかしながら発生するトルクの関係からか、体感上加速はCX-5の方が良いと感じられました。実際にデータ上もCX-5の方が良いです。
次に、2.0Lでの加速フィールは、アクセルを全開にできた貴重なタイミングに於いて、KUGA1.6Lと同類ですが、その盛り上がりの程度がかなり大きく、データ上はもちろん、体感上の加速でも同速度域でCX-5を完全に超えていました。
Webで探したKUGA1.6L/KUGA2.0L/CX-5のトルク-回転数、出力-回転数特性カーブのデータを眺めて見ると、ほぼ体感通りのデータでした。機構的ロス、減速比、空気抵抗、車重等の条件を加味しての計算までは大変なので、エンジン能力による比較をしてみました。
1) 下記がカーブから拾ったT-N、P-N特性の数値データです
いくら特性が良くなったとはいえ、やはりディーゼルはディーセルエンジンの特徴的な特性であることに違いは無く、トルクはエンジン回転数とともに急激に立ち上がりますが、約2000回転をピークに下降し始め、3200回転以上で急激に減少します(トルクの最大値は大きいけれど、バンドは狭い)。出力でいうと3200回転までは上昇するもののそこから先はフラットで伸びず、4800回転からは低下します。
KUGA1.6LではトルクがCX-5と比較して緩やかに立ち上がり、2500回転で最高値になり、3000回転からゆっくり低下して行きます。対して出力特性は5700回転までは割とリニアに増加し、5700回転付近から急激に低下して行きます。
そしてKUGA2.0Lでは同様穏やかにトルクが立ち上がり、3000回転で最大になり、そこから緩やかに低下して行きます。出力は、5500回転までほぼリニアに増加し、5500回転から6000回転程度まではフラットになり、そこから急激に低下して行きます。
ここから読み取れるのは、CX-5では加速、出力ともに3200回転を超えると頭打ちなので実用使用回転数を低く抑える必要があるという事ですね。対してガソリンエンジンのKUGAは5000回転まではエンジンを回すことにそれなりの意味があるという事になります。
そして、加速はトルクに、到達速度は出力(トルク×回転数)に依存しますので、CX-5では走り出しが勢いよく出るので、体感上の加速が良いと感じられるようです。KUGA1.6Lではトルクが低く、最高出力で同程度のため、ゼロ加速では全速度域でCX-5に負ける結果になっていますが、KUGA2.0Lではトルクが大きい分アクセルを踏み込んでエンジン回転数を上げて行き、3500回転付近になると、トルク、出力ともCX-5と逆転します。実際にはアクセルを踏み込んで走り出すと、CX-5を走り出し直後から追い越してしまうでしょう。KUGAの車重はCX-5より100kg程度重いので、これが同程度になり、RaceChipを搭載していればKUGA1.6Lでもトルク特性はメーカーデータでは2.0L並みに出ることになっているので、かなり近づく可能性はあります。1.5Lでは20kg程度の差なので、これ用のRaceChipで1.6L用と同じ特性が出せれば1.6LよりもっとCX-5の加速性能に近づくでしょう。
実際にはCX-5は借りた車両で、高速道路でも制限速度内での走行しかしていませんので、その先どうなるかは判りませんが、データを信じるならば、伸びは望めそうにありません。
”速い”の定義にもよりますが、Web上で行われているXC-5は速いか否かの論争については、結果は明白のようです。
2)参考にWebで見つけたマツダのSUVとKUGAの加速実測データを以下に比較してみます
当然、加速性能だけが、車の楽しさを表す指標ではないのですが、KUGAのハンドリング、足回りについてのSUVとして良さは今更言うまでも無いので、動力源に対する私にとっての、楽しさについて言うと、KUGA2.0L程度の力があれば、ガソリンエンジンの勝ちです。
アクセルを踏み込むと共に加速が乗って、高回転域まで伸びて行くあの感じは今のところ、同程度の容量のエンジンで比較すればディーゼルエンジンよりガソリンエンジンの方が出しやすいと思われますので。燃料を吐き捨てするようなことを言うと、怒られるでしょうが・・・・。
結論。やはりKUGAは楽しい!!
もっと知名度上がって人気がでても良いのにと思ってしまいますが、やはり燃費重視の昨今の要求レベルで見ると置いて行かれている感は拭えませんね。新型の1.5Lで見てさえも・・・・。
でも、エンジンフィールは良さそうなので、これにも早く乗って見たいです。
Posted at 2015/08/29 18:00:49 | |
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