先日の日曜日のツーリング,目的の一つが新型ロードスター(ND)の試乗にあったのですが,前回のブログはツーリング話でしたので,改めてレポートと行きたいと思います。
試乗したのはSスペシャルパッケージ(6MT)。
マツダは主力販売店全てにロードスターの試乗車を配置しているようですが,
いつもお世話になっている佐賀マツダ城北営業所にあったのはMTモデルと言うことで
個別店舗の性格が良く出る配置となっております(笑
エクステリア・インテリアのデザインは多くを語るより実車を見て頂ければと思うので省略。
ドアを開けると,車格の割にドアが分厚いことがまず分かります。
シートポジションはこれまでのロードスター&RX-8と同じ。低く座って足を前に投げ出すポジションです。
アクセルがオルガン式ということもあり,ポジションと相まってややペダルが手前にある感じを受けますが,収まってしまえばさほど違和感はありません。
身長185センチの筆者でも窮屈さはありませんが,車内は極めてコンパクトで,コクピットというのがふさわしい環境。
クラッチのストロークはやや短めで,操作感は手応えのある重さとFRのダイレクトさがあります。
ミートポイントもわかりやすく,扱いにくさは感じません。
シフトはショートストロークで,手首の返しだけで小気味よく決まる味付け。
エンジンは1500cc,131psですが,低速の粘りと高回転の伸びがあるので,体感的には必要十分なパワーがあります。
NCやRX-8と比較すると当然非力ですが,キャラクターとしては必要十分といえるでしょう。むしろ扱いやすくシャーシが勝っているので乗りやすさすら感じます。
音もきちんと「調音」されており,ノーマルにしてはきちんとエンジン音・排気音が聞こえるようになっています。
走り出しての印象は,「動きが軽い」,「挙動がダイレクト」ということ。
車重の軽さが軽快感を出しているのは当然として,2310mmのショートホイールベース(デミオが2570mm)と,しっかりと作り込まれたボディがより軽快感を引き出しています。
足回りも良く動く足で,乗り心地を犠牲にせず軽快感を出すのに一役買っているかと。
ボディ剛性については,極太のサブフレームなど,軽量化のなかでも歴代随一といえる程
剛性が確保されている印象です。
ソフトトップの開閉も片手でワンタッチ。
細めのステアリングもなんとなく味を出しています(好き嫌いはあるでしょうが)
オープン状態の走行でも,市街地レベルであれば風の巻き込みもほとんどありません。
総じて,「丁寧に勘所を押さえて作り込まれた車」と言えるでしょう。
しっかり作り込まれたボディに,必要十分な出力のエンジン,国産にしてはお金がかかっているであろう足回りと,クルマに必要な要素をきちんと押さえています。
トータルとしては足回りが勝ちすぎですが,フィアットへの車体提供(1.4ターボの搭載?)や北米仕様での出力アップを余裕でこなせる車体ということなんでしょうね。
イメージとしては「動きやすいランニングシューズ」だと思います。
ただし,ここは要改善というところも若干ありまして・・・
・ステアリング位置調整にテレスコピックがない
・クルーズコントロールがない
・アドバイスつきシフトインジケーターは不要(デミオやRX-8のようなデジタルスピードメーター希望)
・ヘッドアップディスプレイもあればよい
というように,デミオにある装備の一部が省略されているのがもったいないところです。
エンジンも街乗りでは不満はないのですが,長距離クルージングになるとちょっとだけ非力さがでるかも知れません。
その点では,グランドツーリングではなく,日常のちょっとしたドライブのほうが向くクルマかもしれませんね。
今後は派生グレードでGT仕様が出るかも知れませんが,むしろGT的な味付けはフィアットパージョンに期待するほうがいいかもしれません。
とにかく,ここ数年で一番妥協なくきちんと作り込まれたクルマだと思います。
試乗だけでも是非お試しあれ。
Posted at 2015/05/26 14:49:57 | |
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