
COVID-19の影響や梅雨の豪雨、台風9号、10号の直撃など、今年の夏はお出かけができない状況が続いておりました。
9月に入りやっと暑さもおちつき、バイクシーズン到来です。
というわけで、今秋の最初はいろいろな試乗レポートから。
YSP佐賀の試乗会にテネレ700が出ると聞き、早速お邪魔してきました。

ファーストインプレッションとしては、「ロングツーリングができるオフ車」。
いわゆるアドベンチャーバイクのような「オフロードにもいけるツーリングバイク」ではなく、長距離や高速道路も苦にしないオフ車と考えた方がわかりやすいです。
キャンプツーリングで未舗装路へ突入することが多い人や、自走で遠方の林道ツーリングに行きたい人、北海道や九州の山奥に攻め込みたい人にお勧めです。
ハンドリングはF21インチのオフロードですが、フロントの接地感と安定感が高く
速度を出してもハンドルが振られることもありませんでした。旋回時の感覚はオフ車そのものですが、車重があるので安定感はあります。
パワーもほどほどですが、「このバイクにはちょうどいい」感じで、パワーの出方も穏やか。未舗装路を意識しているのでしょうか。エンジンも主張せず、全体として見た目の割にはおとなしく感じる乗り味です。
足つきはローダウン仕様になっていたこともあり余裕でしたが、TE125でも足つきが気にならないのであまり参考にはならないかもしれません。小柄な人ならローダウンは必須でしょう。
若干気になったのはクラッチがやや重いかな、と。個体差かもしれませんが、オートシフターがないので、長時間のライディングでは少し気になるかもしれません。
筆者が欲しいかどうか、ということになると、「いいバイクだけど、テネレが活躍できるほどオフロードの比重がないから用途が合わないかな」というところです。
もう一台の試乗はナイケンGT。
フロント2輪の乗り味はどういうものかを試してみました。
まず率直に言うと、通常のバイクとはやはり勝手が違う、と感じます。
特に極低速の旋回(交差点の右左折など)で「イン側のタイヤが突っ張っている感じ」があるのと、荷重移動での姿勢が思ったより作れないという感覚でした。
速度が出ていれば圧倒的な安定感があるのですが、安定感の高さが旋回時の違和感につながるのだと思います。車体としてもかなりアンダーステア傾向を感じました。
ただそれ以外は違和感もなく、安定感の高さはウェット路面で発揮されており、なれてくると「これはこれで楽しい」と思います。
タイトな峠道は苦手ですが、拘束道路や流れのいい幹線道路を使ってのロングツーリングは楽だろう、と思う乗り味です。
モビルアーマーみたいな見た目はかなり好みが分かれると思いますが・・・
そしてG310Rの代車でお借りした、BMW・C400GT
さすがに400cc、34psあるエンジンなので峠の登りでもパワー不足は感じません。CVTの効果か、発進加速からパワーバンドを維持したまま法定速度に達するので、気がついたらそこそこスピードが出てた、というバイクです。
BMWらしい安定感と自然な乗り味はスクーターでも健在。町中の渋滞路でも安定感があり疲れにくいこともあり、通勤快速としても活用できそうです。
峠でもハンドリングに違和感はないですが、もちろん攻めるバイクではないので、気持ちよく流して楽しむのがいいでしょう。車の代わりになりそうなバイク、という印象でした。
ネガな点としては、お値段と「車検がある」というところでしょうか。
セカンドバイクにするには、ちょっともったいないような気もします。
と、いろいろ個性のあるバイクを乗ってみましたが、いまのところ今回の各車については「乗って楽しいけど自分の使い方とは違うかな」というところでした。
テネレもいいバイクですが、ツーリングもできるビッグオフならよりオフロード性能に振ったハスクバーナ・701EDがありますし、ツーリングメインでたまには未舗装路、ということだとBMW・F850GSやF750GSがより適正があるかなあ、というところです。とはいえ楽しいバイクであることは間違いないので、刺さる人にはお勧めできますね。
Posted at 2020/09/13 18:11:25 | |
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