ジューク 3 drive α クルーズコントロール ステアリングスイッチ移植4
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
当初の計画から変更を余儀なくされたので、計画を修正したのが画像の通りになります。
改造して追加した配線を取り除き外した抵抗を元に戻し、元々の配線をそのまま使用することにしました。
スパイラルケーブルを経由後、電圧をモニタして対応した信号線をスイッチングする基板を追加することにします。
2
調べてみると今回の仕様にうってつけの回路を発見しました。
ウィンドウコンパレータという回路です。
そもそもコンパレータ(比較器)とは、基準となる電圧と入力された電圧が「高い」か「低い」かを比較し、「高い」場合は「High」を出力し・「低い」場合は「Low」を出力するのもになります。
これを積み上げたものがウィンドウコンパレータという回路になります。
3
回路図を書き上げました。
3 drive αのスイッチ電源5Vを引っ張ろうかと考えましたが、5V電源出力能力が不足する可能性もあったのでやめました。
3 drive αと同じく12V電源を車体側から取り、基板上で5Vを生成し電源の一つとして使用します。
3 drive αコントローラにつなぐときにONボタンのみに繋がるのではなく、3 drive α本体のオプションコネクタ※につなぐことが可能なように構成しました。
これで一つのボタンでON/OFFができるように構成することも可能になりました。
※PIVOT社が別売りしているリモートスイッチが繋がるコネクタです。
リモートスイッチではクルーズコントロールのON/OFFができます。
※2017/04/09 CN3のピンアサインが間違っていたため回路図修正
4
もう少し回路についての説明をします。
この回路で使用しているコンパレータはオープンドレイン出力のものを使用しています。
U1で12V電源から5V電源を作り出しています。
この5V電源は主にコンパレータ出力のプルアップ電源に使用しています。
CN2ではコンパレータの電源と基準電圧の電源を、12Vか作り出した5Vを使用するのか選択します。
・1-2をショート → 12V
・2-3をショート → 5V
CN3ではステアリングスイッチでON/OFFボタンを押した際の出力を、3 drive αのコントローラONボタンか3 drive αの本体オプションコネクタに送るか選択します。
・1-2をショート → 3 Driveα本体オプションコネクタに出力
・2-3をショート → 3 drive αコントローラのONボタンに出力
※2017/04/09 ショート内容を修正
なお本体オプションコネクタは立下りエッジで動作するようなので、この端子のみ出力極性を反転させています。
(その他のスイッチは立ち上がりエッジで動作する)
コンパレータで比較する基準電圧はR1~R5で分圧しています。
ここの抵抗比を変えれば比較する基準電圧を変更することができます。
各コンパレータの出力をR6~R10の抵抗でプルアップしているので、対応したスイッチが押されない場合は基本Low状態を維持します。
対応したスイッチが押された場合はHighを出力します。
出力の際チャタリングが発生する可能性があるので出力にC6~C10のコンデンサを付けています。
ステアリングスイッチの配線をR12でプルアップしています。
D1~D5は念のため用意したショットキーダイオードです。
3 Drive α側の電源電圧が高いと、コンパレータの出力に電流が逆流する可能性があったので用意しました。
私はこのダイオード箇所はリード線でつないでショートしています。
D6~D10はリードタイプLED、C6~C10はチップコンデンサ(1.6*0.8mm)を付けれるようにしています。
デバッグ用途で用意したものなので、LEDに関しては実装しなくても問題ありません。
私はこのLEDの箇所にリードタイプコンデンサを付けています。
D11は念のため用意したツェナーダイオードです。
12Vの電源がオーバーシュートする可能性がある場合は実装しておくと安全性が増します。
5
このウィンドウコンパレータをユニバーサル基板を使って作ろうかと思いましたが、正直なところ半田づけが面倒だったので基板を起こしました。
この基板小ロットですが数を作りましたので、希望があれば安い価格でお譲りしようと考えています。
この回路は今回のクルコンスイッチング用途以外でも使うことは可能だと思います。
(抵抗値を変えれば比較する電圧設定値を変更できるので、日産以外でも使えるかもしれません)
6
基板に部品を実装・配線してケースに入れました。
使用したケースの型番はタカチのTW-5-2-7です。
ケースサイズが50*70*15mmなのでコンパクトに纏まりました。
基板を固定するネジはM2のタッピングネジです。
こちらはケースに付属してないので別に準備する必要があります。
(ケース側にメネジが用意されていないので、通常のネジは使えません)
また、配線を出す穴はハンドドリルで穴を開けました。
各配線の先端はギボシ端子を取り付けました。
これでスイッチング部分は完成となります。
次の整備手帳では3 drive αのコントローラ改造箇所の紹介をします。
7
以下ではこの基板に使用した部品の型番になります。
基本的に温度範囲の広いもので耐圧のあるものを使用しています。
U1 L78L05ABZ
U2,U3 LM2901N
C1 FK24X7R1H334K 0.33u
C2-5 RDE71H104K0M1C03A 0.1u
C6-10 RPER11H103K2K1A01B 0.01u
R1,R6-10 MRS25000C3901FCT00 3.9k
R2 MRS25000C2001FCT00 2k
R3 MRS25000C1001FCT00 1k
R4 MRS25000C7500FCT00 750
R5 MRS25000C2700FCT00 270
R12 MRS25000C3001FCT00 3k
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