EV入門編その⑮　バッテリー形状編

ジャガーIペイス時代のバッテリーリコールに続き、先月、韓国においてのバッテリーからの発火(←疑わしい)によるEQE炎上(←事実)について調べているうちに、人よりは少し詳しくなりましたので(笑)今回はバッテリー入門編・・です。

EVのバッテリーって見た目、昔の携帯電話のバッテリーパックのような感じですよね。私も、ああいう形状で、かつ自動車サイズのもの・・つまりバッテリーセルと言うのですが、あれがバッテリー全体だと思っていました。
メルセデスEQEは10つのバッテリーセル(バッテリーパック)で構成されていますが、その前に乗っていたジャガーIペイスも表面上は、いくつかのセルで構成されており、例外ではなかったです。
ジャガーIペイスのバッテリーリコール時に、修理時の画像も見せてもらいましたが、あのバッテリーセルの上部というか、あれをパカっと外して、無数の乾電池のようなものがあり、「アレ？」と。乾電池で動くラジコンカーか？って(笑)
そして、リコール時にその乾電池のような形状の電池一つ一つを検品して取り替えていたのです。(大抵のEVは数千個の電池が積まれているそうです)
つまり、こういう形状ですね。(パナソニックの車載電池)

ジャガーIペイスのバッテリーリコールを出した、LGエナジーソリューションいわく、
「バッテリーセルそのものを交換するのではなく、この乾電池形状のものを一つ一つ検品(検知するシステムがある)して、交換した」と。
「製造ロットがセル単位ではなく、電池1個単位で管理されている証拠です！キリっ（｀・ω・´）」とも。
そう威張って言わなくても(笑)
だったら製造管理キチンとしろや！（笑）
結果20数パーセントの「電池」を交換したと言ってました。セル単位なら例えば10セルあって、2セル交換なら20％じゃないですか。随分中途半端な数字だな、と思っていたら、こういうことなんですね。その時、「ケチ」と思いましたが(笑)まぁ１セルに500個詰まっているとして、1個でも不良あったら、セルごとの交換だと残りの499個も交換しなくてはなりませんからね。

2024年9月9日
パナソニックの車載用円筒形バッテリー「4680」がいま注目を浴びる理由


「4680」とは、前の記事のNMC811みたいに化学的な組成や性質を言い表したものではなく、寸法とのこと。すなわち、直径46mm×長さ80mmの筒状電池のことを言います。
この高効率、高安全バッテリーはテスラだけではなく、マツダ、スバルも採用予定で、これをきっかけにね。是非とも現在、世界シェア6位のパナソニックには浮上してもらいたいものです。日本勢として応援。

2012年にテスラモデルSが採用して話題となった「1865（直径18mm×長さ65mm）」は、PC用をベースにエネルギー密度を高めた車載専用品だったが、1台のバッテリーパックに5000本以上も搭載されていた。

細いタイプとは言え、5000本、ですか。やはりな。
1865は上の画像だと直径18mmですから一番細いやつ。しかし最新の46mmのものなら単純計算、半分以下にできますね。しかも一つ一つの性能が上がってますし。

さて、先日の記事でも触れましたが、期待の全固体電池。
NMC811の時のようにメルセデスベンツが一番乗りしそう、かも？(笑)

メルセデス・ベンツとパートナーが全固体電池の実用化に王手、航続距離は最大1.8倍に

形状は、こんな感じ

液系リチウムイオン同性能比で40％軽くて、33％小さい・・・
こういうバッテリーの日進月歩の状況を見ちゃうと・・やはり「EVは今は時期ではない。今は」おじさんになってしまいますね(笑)