
「砂の器」
1974年 日本
143分
監督 野村芳太郎
出演 丹波哲郎!
2016.12.04(日)
大阪ステーションシティシネマ
(午前10時の映画祭7)
学校時分、日記や読書感想文なんて、イヤで仕方ありませんでした。
そんな方、多いのではないでしょうか。
強制的に書かされたこと、評価されること、それが嫌だったんだと思います。
一番面白い授業、といったテレビ番組、あれも観終わった後に、答案用紙を
配られて、テストされたらどうでしょう。
しかも、おバカな回答を笑いで済まされるのではなく、将来に繋がる評価と
として固定されたら。
モチベーションは一気に下がることでしょう。(^-^)
その辺の学校にも授業のうまいセンセイはたくさんいらっしゃいます。
ふ~ん、そうなんだ、と聴いて終わりなら大変おもしろいのです。
その後について来る、テスト、評価。
学校の勉強がツマラなく色褪せてしまうのはそれに尽きると思ってます。
あ、月曜早々、要らん能書きを垂れてしまいました。m(__)m
42年前の映画、「砂の器」観てまいりました。
誰に強制されることもなく、好き勝手に書かせていただく感想文です。^_^;
(あまりにも有名な映画ですので、、ストーリーには詳しく触れません。)

丹波哲郎がこんなにも味のある俳優だとは知りませんでした。
右側の現千葉県知事も、改めて見ますと無茶苦茶に男前で驚きました。
記憶違いでしたらスミマセン。m(__)m
和田誠さんの名著、「お楽しみはこれからだ」の中で、
日本映画史上稀にみるカッタルい大作と評されていたような…。
確かに、ダラダラと長い、です。
昭和の日本、とにかく暑そう。冷房がない。
どこもここもあるのは扇風機だけ。
それなのに、みなさん結構上着を着ていらっしゃる。
見てるだけで、暑苦しい。
ことの起こりは・・・。
東京の蒲田操車場で、1人の男性の遺体が発見されます。
殺害されたと思しき被害者の身元がどうしても判らない。
目撃者の証言、
「ズーズー弁を話していた・・・」、「カメダがどうとかこうとか・・・」
カメダは人の名前なのか、地名なのか。
丹波哲郎刑事、執念の捜査。
到達した大きな手掛かり。
ズーズー弁が話されているのは東北だけではない。
推理モノとしての映画の山場はこの辺り、でしょうか。
中学2年の時、この展開は浜村淳さんのラジオで知りました。
まさに目からウロコが落ちる感じ、でした。
島田陽子さん、間違いなく全盛期です。キレイでした。
改めて観ますと、あまりの不自然な展開に驚きます。
テレビの2時間ドラマにも遠く及びません。
僕の独断です。
被害者の養子が捜索願いを出したことによって、物語は大きく動きます。
身元が明らかになりました。
そして判ったこと。
被害者は元警察官。
たたいてもたたいてもほこりの出ない、一点の曇りもない立派な人物。
誰に訊いても、あの人は誰かの怨みを買うような人ではなかった。
捕えた犯罪者からさえも感謝される世話好きの温情深い人。
そういう答えしか返って来ない。

なぜ殺されてしまったのか、その謎は深まるばかりでした。
登場シーンで劇場の笑いを期待していたのですが、残念、ありませんでした。^_^;

寅さん、セリフはごくわずか。(自分が記憶していたよりは多かった)
しかしながら、クレジットはラスト。
40年前すでに、役者としての確固たる地位を築いておられたことがよくわかります。
お伊勢参りをして帰る、の予定を急きょ変更して、東京へ行ったのか・・・。
暇つぶしで行ったハズの映画館へなぜ翌日再び訪れたのか・・・。
これが解明出来れば・・・。
誰が犯人なのか、そして殺害動機は・・・。
終盤の捜査会議、丹波哲郎刑事によって解き明かされます。
織り交ぜて流されるコンサートシーン、過去の映像、そしてバックにテーマ曲。
あざとい演出ですが、涙が止まりません。
とにかく、丹波哲郎、出ずっぱり!でした。
この映画、さすがに今の30代、40代の人たちにはキビシいと思います。
時代背景をある程度実感を持って理解出来る人向けです。
懐かしい鉄道の風景、食堂車、駅の売店、深夜の列車乗り継ぎなど。
タクシーはクジラクラウンでした。
当然ですが、携帯電話もパソコンもない時代のお話です。
とにかくタバコのシーンが多い。
当時は成人男性の殆どが吸っていたんですよね。
お涙ちょうだいの世話物、浪花節物語として観るべき作品です。
社会派推理の映画を期待してご覧になりますと相当ガッカリすることになると思います。
止めといた方がいいでしょう。
しかしながら映画鑑賞を趣味とするのであれば、間違いなく必見です。(^-^)
年内、鑑賞を予定している映画は後2本。
「海賊と呼ばれた男」、とりあえず観ることにします。(原作者が苦手なんです)
「めまい」、劇場で観るのは初めて。とても楽しみにしてます。
映画館を出ますと、そこにはクリスマス間近の雰囲気が。
このサンタさん、どうなんだろうか・・・。

10億円当たったら、北野晶夫が乗っていたテスタロッサを買おうと思ってます。
月曜日、前半戦終了!
今年も残すところ26日。
以上!です。(^-^)
※「砂の器」、原作、映画共に内包する重要な問題点については
ここでは触れません。
ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。14:22追記。
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Posted at
2016/12/05 11:53:48