
昨日投稿の映画鑑賞「ブリッジ・オブ・スパイ」
思い返せば思い返すほど素晴らしい映画でした。
サラッと書き過ぎたのが心残りです。
今回はお話を思い出しながら、感想を書きたいと思います。
従いまして、この映画を観に行くご予定で、内容は知りたくないと
いう方はスルーして下さい。
(あ、当然、この記事つまんない、と感じた方もです。m(__)m )
ただ、この映画は事実をもとに作られた映画です
(ワタシは知りませんでしたが)。
あの事件をどう映画にしたのか、という視点で鑑賞なされば、前もって
ストーリーを知っていても問題はないと思います。
(むしろその方がいいかも)
記憶だけを頼りに書いてみます。
間違いご容赦下さい。
またこだわり始めるとキリがないので、実話との相違点は横に置かせていただきます。
主人公は、引き受けなくてももいいことをなぜ命がけでやり遂げたのか?
僕の思いはそれに尽きます。
ぬるま湯に浸った生活をしている自分からは想像も出来ない、主人公の
信念を貫く生き方に衝撃を受けました。

(たしか、CIAからの情報提供を拒絶するシーン。カッコよ過ぎ。)
簡単にひと言で申し上げますと、冷戦下における、アメリカとソ連、東ドイツとのスパイ交換取引、
その交渉を描いたお話です。
まずアメリカで、ソ連のスパイが捕えられます。
画家に変装して、核兵器の開発情報を本国へ送る活動を行っていました。
そのスパイを処罰するために形式的な裁判が行われます。
要は合法的に死刑を行うための裁判です。
形式的とは言え、裁判を行う以上、弁護士が必要となります。
その役にジェームズドノバン、という腕利きの弁護士が任命されます。
アメリカは法治国家であるということを世界に知らしめるために、キチンとした裁判で
にっくき敵国のスパイを電気椅子へ送り込みたいわけです。
そんなわけで、弁護士も安もんではなく、名の通った一流の弁護士を立てた
ということです。
いくら形式だけの裁判とは言え、敵国のスパイ、しかも核兵器の情報を得て、
我が祖国アメリカを滅ぼさんとする国から送り込まれた人間を弁護するという
非常に損な役回りです。
大きな弁護士事務所のトップで、全米でも指折りで数えられるのでは
なかろうか、と思われるような貫禄です。
才色兼備の奥さんと、よく出来た娘、息子に囲まれた、アメリカンドリームを具現した
ような、立派な家で暮らしています。
まず、この、敵国スパイの弁護を引き受ける、これ自体が大仕事です。
天下の憎まれ役となるわけです。家族からも当然反対されます。
前置きが長くなりました。
この弁護士を天下のトムハンクスが演じるわけです。
もう画面に登場した時点で待ってました!という感じの風格です。
見るからにはまり役です。
さすがにこの弁護士も躊躇はするのですが、気骨のある人ですので、頼まれた以上
断ることが出来ない。
また、引き受ける以上はベストを尽くしたい、と、こうなるわけです。
周囲としては、出来レースの裁判。
スパイを死刑、で終わりにしたかったのです。
判事からも、適当にやってくれ、という意味のことを言われます。
しかし彼は、本気でこのスパイを弁護するのです。
FBIが令状を取らずに家宅捜索を行った、憲法に違反するという論点で
無実を主張しました。
なぜ、この弁護士、以下、ジム、と書きます。
ジムが、真剣に弁護をする気になったのか。
それは、このスパイが自分の祖国を守るために、寝返ることを拒んだからです。
アメリカの説得に応じて、ソ連の情報を開示すれば、死刑を免れる可能性が
あったのに、アベルはそうしませんでした。
ジムはそこに打たれたのです。
そして、ジムとスパイ、アベルの間には友情にも似た信頼関係が生まれるのです。
これは映画のラストでハッキリとわかります。
しかし、裁判の大筋の流れは変えることは出来ず、結果を待つだけとなります。
ジムは賭けに出ます。
これがあったからこそ映画になるほどの凄い話になったんですね。
判決が出る前日、ジムは判事の自宅を訪問します。
そして直談判するのです。
アベルを死刑にしてはならない。
本当に国益を考えるのならば、彼を生かしておく必要がある。
なぜか?
このような諜報合戦が続くと、いずれは我が国(米国)のスパイが敵に捕えられる日が
来るかも知れない。
その時に、アベルを生かしておくことは、自国のスパイを取り返すための切り札になるのだ、
と説いたのです。
今でこそ、そのような発想はあって当たり前のように思いますが、その当時、なかなか言える
ものではなかったと思います。
さて、判決の日。あ、書き忘れました。陪審員の評決では有罪となっておりました。
判事は何と言ったでしょうか。
30年の懲役、でした。
要は死刑、電気椅子送りにはならなかったということです。
その場は、騒然、なぜ死刑にしないんだ、の嵐です。
ここまででも十分ひとつのドラマになるお話でした。
しかし、本当に大変なのはここからでした。
このお話、一度に書くのはムリだということがわかりました。
※タイトルの、信念を貫く、は1/18(月)に追記しました。
時間を置いて続きを書きたいな、と思うのですが、
書いても宜しいでしょうか・・・
というよりここまで読んで下さった方がいらっしゃるのか・・・。
読んで下さった皆さんありがとうございました。m(__)m
※タイトルの、信念を貫く、は1/18(月)に追記しました。