
「七人の侍」
1954年 日本
3時間27分!
監督 黒澤明
出演 志村喬
2016.10.09(日)
大阪ステーションシティシネマ
(午前10時の映画祭7)
このメシ、おろそかには食わんぞ。
全てがこのセリフに集約されています。
久しぶりの10月10日、正真正銘「体育の日」。
晴れの特異日の期待を裏切ることなく、気持ちの良い天気となりました。
※「体育の日」は10月10日に戻して欲しいと思います。
そんな日に自宅で沈殿。
昨日観て来た映画のお話です。
世界映画史上屈指の名作、日本映画史上不滅の金字塔「七人の侍」。
ざっと3時間半の超大作です。
(と、こう書きながら、矛盾を含んだ感想文となってしまいました。
ご容赦下さい。)
現代のアクション映画を見慣れた人の目には物足りないかも知れません。
当時としては画期的だったマルチカメラによる撮影も今となっては珍しくありません。
わかりやすく言うと、ミュンヘンオリンピックの鉄棒で神技と称された
「月面宙返り」。今では中高生でも出来る基本技になってしまいました。
そんな感じでしょうか…。
(あ〜、この例え自体が時代遅れ…)
お笑い番組でも、ひっきりなしの爆笑が要求されます。
じっくりゆっくりの映画は大変です。
脚本がどう、演出がこう、と言っても…。
また、最大の見せ場が斬り合いです。
フィクションとは言え、殺し合いです。
残念ですが、今の時代、手放しで絶賛することは難しいと感じました。
長年、傑作と信じて疑いませんでしたが、今回久しぶりに観て少し複雑な
気持ちになりました…。
さて、ストーリーはいたって単純。
戦国時代のお話。
収穫期になると、野武士の集団に村を荒らされる山奥の寒村。
困り果てた農民たちは、腕の立つ侍を雇って、野武士を退治してもらうことにした。
雇う、といっても報酬は腹一杯ご飯を食べさせる、それだけ。
気位の高い武士を納得させて、村へ連れて行くことは出来たのか。
そして目論みどおり、野武士を撃退することが出来たのか。
以上をモノクロ映像で、3時間半です。(^^;;
農民はもちろん武士にしても、見た目パッとせん普通のおじさんたちばかりです。

今お読みくださっている方で、真ん中の情けない顔のおじいさんの名前がわかる人、
何人いらっしゃるだろうか…。
日本に生まれ、この映画を母国語で観ることの出来る幸せ。
今を去ること40年前、中学生の時に場末の映画館で初めてこの作品を観ました。
趣味は映画鑑賞です、というのであるのならば、この映画は必見です。
先月ご紹介した、「生きる」の時にも書きましたが、死ぬまでに1度は観て
おきたい映画です。
とは言え、観なくても生きて行く上で何の支障もありません。
観たからといって得もなければ、観ないからといって損もしません。
ただ、ひとことだけ言わせて下さい。
「七人の侍」、これを見ずして映画のこと語らないでね!m(__)m
冒頭に書いたことと重なります。
斬り合い、殺し合いの場面には少々辟易しました。
以前は、野武士がやっつけられると快哉を叫んだものですが…。
もう、いいかな、そんな風にも思いました。
これまで何回も見たのですが、初めてそんな感想を持ちました。
以上!です。
※前夜21:30の座席の予約状況です。

空いているのは141席中、先頭の1つだけ。
念のため、23時に確認しましたら、完売。
3時間半の長丁場、観客の殆どが中高年。
とにかく、トイレが心配。

「休憩」が助かりました!(^-^)/
Posted at 2016/10/10 14:03:07 | |
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