F/RにOSのLSDを入れたので、次に手を付けるとすればオイルクーラーか。連続走行にはしばらく行けていないが、ジムカーナの練習走行を2,3本走っただけで120℃は超えてくるのでやはり油温は厳しいようだ。
各社からキットが出ているが、せっかく調べたので以下にまとめてみた。
個人的な評価ポイントとしては冷却性能はもちろんとして、
・コアの入手性
国内製品ならともかく、海外品なのにオリジナルのコアだと事故などの破損時に困りそうなので個人的にはマイナスポイントとなる
・バンパー緩衝材の取付可否
バンパー裏には発泡素材の緩衝材が付いているが、万一の場合を考えると(特に歩行者保護)付けられるほうがいいに決まっている。緩衝材を外してしまうとバンパーが垂れたりペコペコになったりすることもあるようで、そういう意味でも付けておきたい
の2点を挙げておきたい。
情報集めには手動検索のほか、イギリスの
GRフォーラムのオイルクーラートピックを大いに参考にさせてもらった。
GReddy オイルクーラーキット スタンダード GRヤリス
コア:オリジナル10段(L299×H142.6×W50)
ボディ加工:バンパーレインフォースの切断加工が必要
緩衝材:付かない
価格:¥94,600
キットとしては最安で、実売6万円台で買える。国内メーカーでまあ安心感もある。半面、レインフォースの切断加工はちょっと面倒。緩衝材が付かないのもね…。この取り付け場所になったのは、トラストの自社コアに他社で採用されているようなスリムタイプがなかったからじゃないかと思う。気温33℃のTC2000で油温は126℃以下安定なので、冷却性能は及第のようだ。
HKS オイルクーラーキット
コア:オリジナル(412x114x40)
ボディ加工:純正エアガイド、ダクトの小加工(
説明書)
緩衝材:付かない
価格:¥140,800
オイル流路に独自のパイプを使ったりなど、こだわった作りで信頼性も高そう。実売10万ちょっともまあ納得できる価格。みんカラ内で見てもこれを選ぶ人が多いのはまあそうだろうなとは思う。緩衝材は加工して装着している人もいるようだ。気温25度のFSWショートで油温115℃前後、水温100℃ちょっとで安定と冷却性能は十分。
HPI EVOLVE サイドタンクオイルクーラーキット
コア:HPIオリジナル(620×150×50)
配管:AN10
ボディ加工:ラジエーターサイドシール、グリル内側の切削が必要
緩衝材:付かない
価格:¥115,500
正直、何かバグってるんじゃないかと思うコアの大きさ。他社と比べても群を抜いて大きく、ここまでの大きさが必要なの?というのは正直ある。重量増も気になってしまう…。純正比1.0~1.2Lのオイル容量増となり初期の油温上昇を抑えられるとのこと。冷却性能は具体的には不明だが、これで冷えないということはないだろう。いくら何でも。
REVOLUTION オイルクーラーキット
コア:不明
配管:不明
ボディ加工:簡単な小加工のみ
緩衝材:付く
価格:¥132,000
コアサイズ不明ながら、これもなかなかの大きさに見える。緩衝材が付けられるのはありがたい。具体的な冷却性能は分からないが、サーキットでもタイムを狙って走らせているショップだけにたぶん問題はないんじゃないだろうか。
DRL Radiator + Oil Cooler DRLTA010031
コア:ラジエーター一体型オリジナル(632×68×36 mm)
ボディ加工:たぶん不要
緩衝材:付くだろう
価格:¥284,900
ラジエーターとオイルクーラーが一体となったオンリーワン的な代物。品質はよさそうだし、冷却性能の両立という意味でも理想的なレイアウトということになるだろうか。ただ価格が…。なおオイルブロックと配管は別売で、同社から出ているDRLTA010031-KS1なら配管とブロックだけで税込¥58,300なり。これだけ出すなら個人的には汎用品で組むかな。
国内メーカーは以上で、以下は海外製品。価格は執筆時のもので、為替レートにより変動する。
Forge Motorsport Oil Cooler for Toyota Yaris GR
コア:ステー一体型オリジナル
配管:AN8
ボディ加工:エアスクープのみ加工
緩衝材:付く
価格:£424.99(約77,259円)
そこそこ安くて緩衝材も付き、エアスクープと緩衝材の小加工のみ。コアはオリジナルなのが個人的には惜しい。サーモは85℃開弁設定とのこと。取付け説明書は
こちら(pdf)だが特に難しいところもなさそう。油温の記載はないが”the engine is working at its most efficient oil temperature range however hard you push the vehicle”とあるので油温低下には自信がありそう(?)
価格は高くなるが国内の
ヴェルナー、
アルファラインでも取り扱いがあるので、個人輸入しなくても手に入るのはいいかもしれない。
HEL Toyota GR Yaris 1.6 (2020-) Oil Cooler Kit
コア:setrab STD 613(13段、幅330mm高さ99mm奥行き50mm)
配管:AN10
ボディ加工:たぶん不要
緩衝材:付く
価格:£407.99(約73,708円)
安い、setrabコア、アブソーバーも付くということで個人的には一押しの品物。日本までの送料込みでも8万円ほどで入手できる。サーモは92℃で" perfect balance"と謳っている。サーキット10周でも油温は安定とあるので普通はこれで十分かなと思うが、"dedicated track car"にはコアの幅を440mmにサイズアップしたバージョンも選べるそう。
LAMSPEED RACING MOTORSPORT OIL COOLER KIT - TOYOTA GR YARIS 2020+
コア:たぶんsetrab STD 613(13段、幅330mm高さ99mm奥行き50mm)
配管:AN10
ボディ加工:たぶん不要
緩衝材:たぶん付かない
価格:¥131,200
MoTeC ECUとの組み合わせで油温は96°Cを越えなかったとある。サーモ作動温度は80℃。公式サイトではコアを純正緩衝材の上に手持ちで位置合わせした写真が載っているが、コアからの配管がコア下側に出っ張っているので共着は不可じゃないかと思う。
AIRTEC Motorsport Oil Cooler Kit for Toyota Yaris GR
コア:13-row AIRTEC oil cooler
配管:
ボディ加工:不要
緩衝材:付かない
価格:£367.45(約66,313円)
No cutting or drilling required to fitでボルトオンとある。キットものでは最安で、海外送料込みでも8万以下。コアはオリジナル?の13段で、大きさは他社と大差なさそうに見える。具体的な冷却性能は分からないが、ストリートでもサーキットでも油温は低下みたいなことは書いてあった(そりゃ上がりゃあせんじゃろ)。
Rötheli Racing オイルクーラー
コア:setrab 53-10748 SLM 420-14(冷却コアサイズ420×122×31mm、サイドタンクなど込みで490×136×40mm)
配管:AN10
ボディ加工:たぶん不要
緩衝材:付かない
価格:CHF 800(約126,875 円;ホース組み立て済み)、CHF 700(約111,015円;ホース未組み立て)
スイスのRötheli Racingというところのキット。60分で取り付けられると書いてあるがホンマかいな。オイル容量は約0.8lないし20%近く増えるとある。サーモは開き始め82℃。以下の動画も参考になる。冷却性能はよく分からなかったが、他のyoutube動画をみるとこの人がこの容量を選んだんなら大丈夫だろうという安心感はある。 他にもGRヤリスのチューンについて色々と興味深い動画があるのでチャンネル登録しておいた。
Toyota GR Yaris - Oil Cooler Kit - Part 1
Toyota GR Yaris - Oil Cooler Kit - Part 2
BAR-TEK Oil cooler
コア:setrab STD 610(10段、幅330mm高さ76mm奥行き50mm)
配管:不明(AN10?)
ボディ加工:たぶん不要
緩衝材:たぶん付く
価格:€504.16(約78,089 円)
コアはたぶんHELの通常仕様と同じと思われ、冷却性能も大差ないだろう。サーモスタットは開き始めが約80℃とある。グリル裏のホーンは移設の必要があるとのこと。見たところホース未組み立てっぽいので注意(フィッティング組むの、けっこう面倒です)。
Toyota Yaris GR Oil cooler for do88 Intercooler
コア:setrab slim(サイズ不明)
配管:不明
ボディ加工:ラジエーターコアサポートに穴開けの必要あり(
説明書)
緩衝材:たぶん付かない
価格:9989 SEK(約131,283 円)
SEKとは聞きなれない通貨単位だと思ったらスウェーデンのメーカーらしい。コアの設置場所が特徴的で、I/Cとラジエーターの間に入れ込む形。同社I/Cとの共着のための製品だが純正I/Cとも組み合わせが可能で、ただしその場合はスペーサーやらボルト・ワッシャーが追加で必要で純正I/Cマウントも加工の必要がある。テストでは油温は約20℃下がったとの由(どういう条件下かは不明だが)。
SCARA73 oil cooler kit
コア:不明
配管:不明
ボディ加工:バンパーレインフォースに穴あけが必要
緩衝材:付かない
価格:\115,000
もともとイタリアのメーカーらしいが、日本代理店を通じて購入できる。配管は細目に見えるのでAN8か?コアは比較的小ぶりに見えるが" In intense and / or extreme track use, the oil temperature never exceeds 103-105 ° C."とある。たぶんサーモなし。
LITCHFIELD TOYOTA GR YARIS ENGINE OIL COOLER
コア:独自コア(500 x 100mm)
配管:AN8
ボディ加工:たぶん不要
緩衝材:たぶん付かない
価格:£594.00(約108,023円)
ノーマルだと”mild weather”でもSilverstoneサーキット2周で油温が130℃越えのところを、同社I/Cとの組み合わせでコンスタントに90‐100℃をキープできたとのこと。同社I/Cと共着の専用設計なので注意。
個人的に選ぶとすれば…
難しいが、HKSに緩衝材を共着するかHELのどちらかかな。
Posted at 2023/06/21 21:10:04 | |
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