ホイールナット締め付けトルク管理について

同僚や青空整備工場に来る人たちに時々聞かれるのが「ホイールナットはどれくらい締めればいいのか？」

これについて持論を。

まずトルクレンチ使用するのが1番ですが、落とし穴があるのです。
まずトルクレンチの正しい使い方が出来ているか。ナットとボルトの当たり方、角度、力のかけ具合、ハンドルの位置などを全て正しくしないと正確なトルクはかけられません。
また、トルクレンチは狂います。整備工場では定期的に校正していると思います。
なので自分はトルクレンチでの締め付けは勧めていません。

自分はホイールナットの締め付けには、車両に備わったホイールナットレンチを勧めています。
車両ごとに決められたサイズのホイールナットレンチが備わっていますので間違いがありません。
また、平均的な体重の人が体重をかけて締めれば概ね規定トルクになるようなサイズになっています。
もちろん足で踏んで上にのって勢いをつけるような絞め方は締め付けすぎになりますが、それさえしなければ問題は出ません。

自分でホイールナットを締め付ける時の注意として、よくある間違い。

ナットやボルトにグリスや潤滑剤を塗らないこと。主に締め付けすぎになります。さびや汚れ、水分は落としてからなにも塗布せずに締め付けましょう。

かならず1輪ずつ作業、締め付け確認は必ず、そして複数人での分担作業は避けましょう。やったつもり、誰かがやっただろう、など作業ミスを生みます。

ホイールナットの種類を間違えないように。ホイールナットには種類があります。テーパー、球面座、平面など。信じられないかもしれませんが貫通式ナットを逆さまにつける方もいます。複数車両所有の方は間違えやすいので注意。