自分は昔から、弱アンダーなクルマが好きなのね。
ってゆーか、昔はかなりアンダーなクルマだったようで。。。(汗)
競技ではジムカーナをやっていても、クルマのセッティングは峠。
峠を走って具合良いクルマにしていたから、高速安定性がイイとか、
流してるときに落ち着くとか、そんな基準でね。
曲がらないクルマを振り回して曲げるのが楽しかった。
「曲がってくれ!オレのハチロク!」みたいな。(笑)
その我がハチロク、ジムカーナに、ダートラに、ラリーに、自分の
参加カテゴリーが変わっても使っていたクルマ。
でもハチロクってクルマは、本来曲がりやすいクルマなんだよ。
それを自分のセッティングは、The峠みたいなノリになってたから、
時折ハチロク乗りの友達が乗ると、必ずアンダー出して焦ってた。
「なんじゃこりゃ、全然曲がらないじゃん!」って、モンク言われるの。
人の車に勝手に乗っといて、モンク言うなっての。
でも、まだジムカーナやダートラはマシだけどね。
ラリーの時は、「落ちそうになったじゃん!」って言われて、さすがに
それはこっちも焦ったけどね。(;^。^A
・・・こん時ひどいんだよ。
コース状況の問題でラリーが一時ストップしてて、SS待ちの長~い
行列が出来てたの。
そんなおり、前の方で走ってた友人がこっちに来てね。
「マフラーが破損したから捨ててきたんだけど、このままじゃ走らせて
くれないって言うから、拾ってくるから、おめーの車貸せ!」って、半ば
強引に人の車むしり取って行きやがった。
(これ自体が違反行為だろっての)
で、帰ってくるなり、人の車にケチ付けるんだからね。
「2台リタイアさせるところだった」とか言ってるし。
ったく。(ーー#)
こんなわがままを平気でやるのは、亡き殿下だったのだ。(爆)
今だから暴露するけど。。。
さて、ハチロクの次に乗ったのはST185セリカ。
セリカの頃になると、クルマの具合は首都高で感じて決めていたんだ。
先輩友達には「バカ」と一言。( ̄∇ ̄)
まぁ、その頃のラリーはダート林道メインだったしね。
って、そーゆーことでもないか?(汗)
まぁそのダート林道走りまくりのおかげで、クルマは何かが狂って、
アライメント調整なんか何度もやって無駄金使いまくったけど直らず、
本当に言うこと聞かないシロモノになってしまったわけ。
それを救ってくれたのが、全日本ラリードライバーの石田正史さん。
なにしろセリカでラリーやってるとこなんて殆ど無かったから、正史
さんのマルシェが最後の頼みの綱、駆け込み寺だったんだ。
マルシェでチョコチョコっとやったら、セリカは見違えるほどピンピン。
面白いほどにテールの出る、本来のセリカに戻ったんだ。
そ、セリカは一番楽しかったな~。
FRちっくに走れる四駆で、とにかく楽しかった。
タイトコーナーも楽に決まるクルマだったしね。
「チャー、シュー、メンッ」って、フェイント決まると、もうサイコー♪
正史さんが、セリカの長い鼻っ面を、コーナーイン側の草っぱらの
中にねじ込んでドリフトしていたけど、まさにそう言うクルマ。
あの走りには心底憧れたなぁ。
・・・あげく自分は落ちたけど。(爆)
その次に乗ったのが、初代インプレッサ。
そもそも本当はエボを買うつもりでいたんだ。
それを正史さんに、「インプレッサの方がボディーは良く出来てる
からランニングコストはかからないし、なんたってホラ、競技ベース
車でも"赤"があるよ~」って、そう誘惑されてインプに変えたんだ。
先日正史さんとの久々の会話。
「まだ赤いクルマに乗ってるの?」
って、おいおい。
白や青のクルマは、全く印象にないらしい。
「赤いクルマのイメージだから」って。
結局正史さんも、インプからすぐにエボに乗り換えちゃったんだよ。
私曰くの「裏切り者」
そう言ったら、笑ってたけどさ。
自分的には、インプではじめて「良く曲がるクルマ」のやっかいさに
散々惑わされたんだ。
当時出たばかりのインプは、パーツもなければ、セッティングのノウ
ハウも無かったから、殆ど本来の性格まんまで乗るしかなかったし。
初期からフロントがヘロッと入って、リアは粘って残る。
とにかくこいつがやっかいだった。
自分的には、クルマはリアの動きから曲がるものだから。
正史さんなどは、わざとリアに入った横バーのボルトを緩めて剛性
を落として誤魔化していたもの。って、今だから暴露するけど。
自分は、よもや速さ無視で、足回りでテールハッピーにしてた。
むしろ邪道。
けどまだインプに乗る人は少なかったから、「よく曲がるんならいい
じゃん」なんて、随分無責任なことを散々言われたもんだよ。
一年間我慢してそいつに乗ったけど、次の年には二台目のインプを
「ハチロクのようなノリにして」と言うオーダーでフル補強したやつに
乗ったんだ。
このクルマは、インプ本来の性格が大分解消されて、良いクルマに
仕上がったんだけどね。
だけどこれは、転かしたのだ。
転かしたら最後、フル補強したクルマは、元には戻らなかった。
走る凶器。
まったくもって挙動不審なクルマになり果て、さすがにナビもビビる。
「なんでそぅなるのぉ?」って、助手席でも驚く動きをしていたから。
インプでの最後のラリーだけは、根性見せて攻めたけど、かなり
ヤバかったよ。
ベテランナビ君も、はじめてマジ怖かったと言っていた。
でも、その根性は褒められたけどね。(^^;
この走る凶器は、友人に譲ったんだけど・・・
彼、このクルマに乗っても、別におかしいとは思わないって言うから。
けど、彼はメカニックだから、それなりに対処してから乗るようには
言っておいたんだけどさぁ。
気にならない奴だったから、結局そのまま乗っちゃって、いきなり
全損にしやがった。(ーー#)
しかも保険金ガッポリって・・・許せん。
売らないで、貸しておけばヨカッタと後悔したよ。
この次からはエボなんだけど、最初にエボ1に乗ったときは、本当に
安堵感って言うのか、クルマの楽しさを思い出したね。
インプ時代は暗黒時代、いつも苦労と我慢だけで終わってて、ちっとも
楽しいこと無かったから。
エボ1は、アングル付けてもフロントが残らないで、フロントもどんどん
外に逃げていくクルマだったから、とにかく前に進まないでカニカニに
なっちゃう。
けど、乗りやすいし楽しいからそんでイイやって感じだった。
この頃、まだ全日本ラリー現役だった桜井幸彦先生は、エボから
インプになったんだよね。
桜井さんは、別名「ドリフト大魔王」
とにかく派手なドリフトがスタイルの人だったから、エボが凄く愛称
イイなって感じ。だから、インプはどうなのかしらって思ってた。
ある時桜井さんのインプに同乗したら、これが全然インプじゃないの。
あぁなる程なぁ~って思った。
さすがラリー界の重鎮が作ったクルマ、もの凄く良いクルマだった。
「なっ、イイだろ♪」って、桜井さんも自慢げ。(笑)
乗り手の性格的には合わないクルマ、そこはセッティングで性格に
合うようにしていかないと、まっとうに戦うことは出来ないんだけど、
さすがにインプはラリーメカの重鎮にしても、通常より遙かに時間を
要して、ようやく仕上がったらしい。
だけどその分、本当に素晴らしいクルマだった。
でも内緒の話、エボの方が個人的には好きだったらしい。
まぁ今だから暴露しちゃうけど。(笑)
自分のエボは8になって、旧エボよりずっと曲がるクルマになって、
それは初期からスルッとフロントが入っていくので、正直戸惑いを
隠せないんだ。
旧エボのようには走れないとは散々聞いていたけど、随分傾向が
変わったものだと思う。
ただ、だからと言って、インプのそれとは違う。
初期反応のこれを克服すれば、そのうちなんとかなるさ、って思う。
少しずつ、慣れてきたけどね。
振り回して走るのは楽しい。
だけどそこには、やっぱり無駄がある。
ランタボ世代の人が、次の世代のハチロクで苦労したように、時代
の変化で、人もついていかなくちゃなんないのよね。
ヒトもクルマも、進化あるのみってネ。
以上、anzuさんの
弱アンダーに泣くを見て思いついたお話でした。