マイミクからのレスポンス
俺も今でも走れるかなって不安です
今思い返すと どこの道も恐怖体験が伴い
その キンタマがきゅんっ と成る恐怖心だけがひとしお甦る。
そんなビビル自分自身と 大人の走りで自己分析して丁寧に走って
みたいと、生まれ変わりを期待する自分。
いつの日に パブロフの犬スィッチを入れる日が来るのだろうか。
車検が切れた エボ3が 自宅駐車場で 静かに待っています。
5年ぶりの、全開とまでは行かなかったけど、それなりの走行。
エボ3で群馬のラリーを走ってから、既に5年も過ぎ去り、
その間全くそれなりの走行はしていない。
自分は元々練習はおろか、走行会とかドライブと言ったものには
興味が無く避けてきたものだから、一歩競技を離れたら「買物や
どこかへ行く移動手段」としてしか車を使っていない。
そんなんでも、年間何戦も競技に出ていれば満足もしていたし、
競技本番に勝る練習は無いのだから、それなりに進歩もするし、
慣れは十分…むしろ、慣れがために気合が十分でないところを
解消するがために、精神コントロールの工夫をしていたほどだ。
ラリーのシーズンはおよそ半年。
つまりは残りの半年間はオフシーズン。
「オフシーズンの練習こそがモノを言う」などと巷では叫ばれ、
競技者はその言葉を支えにオフシーズンも気合を入れるものだ。
が、私は完全オフシーズン。(爆)
むしろ、ここはスノボ遊びにバリバリである。(;^_^A
だから、春を迎えラリーのシーズンがはじまると、半年ぶりの全開
走行のときを、SS1スタートラインで向かえるのだった。
まっとうに考えたら、有り得ないことかもしれない。
普通どんなスポーツだって、競技選手と言うものは、日々の練習を
重ね、そして本番前の調整などを行ったうえで、その瞬間を向かえる
のが当たり前だから。
私は元来スポーツ好きなどでは無かった。
ロック大好きミーハー少女だった頃は、スポーツ、運動、気合、根性
などと聞くと、それだけでゲロ吐きそうなくらい嫌いだった。
大人になってからクルマやスキーと出会ってから、360度方向転換
したものであるから、日々スポーツであるのは面倒くさいのだ。
最もひどかったときは、半年間マニュアル車にも乗らないで過ぎ、
いきなりラリーをスタートする自分。
それでも、SS1スタートラインに付き、「さん・にー・いち・
スタート!」となった瞬間に、おもしろい程カチッと自分の競技
スイッチが入るのだ。
まさしくパブロフの犬。
そんなんだから、別に半年や一年のブランクがあっても、全く気にも
してなかったし、変な自信すらあったものだ。
しかし気が付けば、何年も過ぎている。
そうなると、徐々に恐怖心が芽生えてくる。
やはり客観的に見れば、危険と言われるモータースポーツの中でも、
ラリーと言う競技は、ことさら危険な競技である。
上手くなればなるほど、ステップアップすればするほど、走る次元が
高まった分だけ、背負うリスクは高くなる。
慣れで走れる分、もしそこで何かあったならば、次に起こることの
重大さと言うものが発生してくる。
もしかしたら死んでいたかもしれない不幸中の幸いは、皆一度や二度
以上経験しているものだ。
そんなことを考えると、やっぱり怖い。
5年という空白は、そんな恐怖心と、実際競技で走っていた頃よりも
ずっと高度に進歩した道具への不安、こんなもので全開でなど走れない
んじゃないかという思いしか沸いてこない。
エボ3を売り払い、次のステップへと購入したエボ8・・・
が、諸事情により競技は停止状態で時は過ぎ、その間エボ8は殆ど
乗らないで温存されてきた。
足のクルマが車検のときなどに、代わりに移動に使っただけである。
全開もスポーツ走行も皆無だ。
当然、未だこのクルマのことがわからない。
むしろエボ3とは全く別の重量級&電子制御の今どきのクルマへの
違和感と不安感しか無い。
あげく、「やっぱり競技で走るのは、エボ3までの車がイイよね」
などと言っている自分。
その上で、よりにもよって林道並み、と言うよりむしろ林道のリズム
では走れない、自分から見たら林道よりも困難なコースでの走行会。
リハビリなら、ふつーのサーキット走行会とかにすればよかったな、
などと思い、尻込みの気持ちに満ちていた。
しかしその場を迎えてみれば、カウントダウンの声を聞いた途端に、
やっぱり不思議と自分のスイッチはカチッと入ってしまった。
何だこのクルマは、タイヤ死んでるし、体追い付かないし・・・
何度か道からこぼれそうになりながらジタバタしながらも、結局は
アクセルを踏んで、道の上に何とか残るように努力し、一応設定
してあるゴールラインも遥かに通り過ぎ、コースを一周してしまう。
一旦体で覚えたことは忘れないものだ、を、しみじみ実感する。
そしてラリー屋の"さが"も。
それにしても、プラスチック化したようなタイヤには参った。
状況を理解すると、滅茶苦茶抑えた走りになる。
結局、正確に言うと、まだエボ8は全開したことがない。(--;
後になって思えば、スポーツ走行したのに汗ひとつかいてなかった。
勿論車の中は車の熱気で暑かったけど、自分の体は運動していなか
ったと、余計なことに気付いてしまった。
おかげで5年ぶりの運転運動をしたのに、疲れてない。。。
これでもスポーツしたと言えるかどうかだけど…ま、いっか。
群馬期待の新星だったマイミクの彼。
自分より上のレベルに存在し、いつも群馬のフィールドで輝いていた、
新井さんや全日本有名陣らに続く群スペ予備軍。
このままあっと言う間にトップへと上り詰めていくんだろうと思って
いたのに、結局その方向へは進まなかった。
ステップアップの道から外れた彼が、ちょっとくたびれたエボ3で
同じラリーに参戦したとき。
自分としては、最も近く目の前にある大きな目標だった。
エボQクラス(型遅れエボ、旧型のQ、で、勝手にクラスと命名)
直接対決のとき。
当然確実にレベルが上の彼には及ばなかったけれども、彼に次いで
走れたことが、もの凄く楽しく、最も良い思い出として残っている。
そんな彼も、もうラリー参戦から離れて久しく、同じように不安を
感じていたことを知らされた。
皆、同じなんだなぁ。。。
またいつか共に走りたい。
今は、凄く、そう願う。
人様の老婆心など耳に入らない、むしろうっとおしく感じる。
それは、自分たちが一番わかっていることだから。
悪夢に悩まされるほどの恐怖と、心も体もとろけるほどの甘美な
思いとが同居するもの。
危険な戦いの魔力は、絶大なものがある。
一旦取りつかれたら、一生心から離れないのだろう。
