
連休の間の平日二日間に休暇を取ったのに、どこにも出かけないと悔しいだけなので滝撮影に出かけることにしました。
とはいえ、緊急事態宣言の下なので前回の宣言時と同じように、必要なものはすべて地元で揃え、現地ではコンビニすら使わない。人と関わらない。を念頭に置いて行動しました。
朝7時半。駐車場に車を停めて、いざ出発です。
しかし、この荷物の量……。滝撮影機材だけでも13kgを超えているのに手持ちでドール用品と三脚を追加。13kgの機材は背負ってしまえばそれほど苦ではないのですが、手持ちはかなりの負荷になります。これはなんとか考えないとなぁ……。
ここが入口。階段を下りればすぐ沢に出ることができます。
階段を下りたところで右手を振り向けばすぐそこに乙女の滝が……あれ!?
なんですか、この横たわる木々と滝への視界を遮る巨大な岩石は!!
ここに来れば、緑に囲まれた大自然に流れ落ちる美しい滝の姿を撮影できることが当たり前だと思っていたのですが、どうやら慢心しきっていたようです。
どうやら、2021年3月頃に大規模な岩崩れが発生したようです。
見るも無残な景観ですが、滝本体には影響がないように見えます。はやく元の美しい姿が見られるようになると良いですね。
ちなみに、2012年に日光市の蛇王の滝が土石流の大崩落に見舞われました。滝へのアクセスが悪いうえ原型を留めない滝姿になるほどの影響が出ました。それにも関わらず地元の方々の努力あってたった1年で元の姿へ復活しました。重機が使えないので全て手作業だったそうです。
そう、やればできるのです!(他力本願)
さて、滝はとりあえず今回は諦め復活するその日を願うとして、問題は今をどうするかです。
目の前には心地良い音を奏でている沢があります。滝はなくとも沢がある! そしてドールもいる! ということで……
フィルム装填! RDPⅢ! 目標、天使のような六花さん!!
そうです。今回はPENTAX67Ⅱを使うので荷物の量が激しいのです!
とはいえ、そうやたらとドール撮影に良いロケーションがあるわけでもなく、苔がある岩を見つけてはセッティングを試みて失敗しての繰り返し。
で、セッティングしたのがこのような感じです。苔の茂る岩に立たせることができないので、岩と岩の間に三脚で立たせています。そしてPENTAX67Ⅱ用のストロボシステムを持っていないので、部屋撮りで使っているLEDライトを気休め程度に照射します。
この写真は撮影後にイメージとして撮影したもので実際とは違います。実際は光量100%で、もっとモデルに寄せて照らしています。
場所を変えて同じように撮影。背景に沢の流れを持ってきました。
そうこうしているうちに1本目を終了。
すかさず2本目を装填。
ここで良からぬ事態が発生……というか再発。
このカメラで使用している中判フィルムはブローニーと呼ばれるもので、120フィルムと240フィルムという長さ違いのものがあります。
そのうち120フィルムを使っているのですが、カメラが220と認識してしまったのです。
このカメラを購入してからこれまでにフィルムを10本くらい撮っていますが、既に2回目のこの現象。さすがに保証期間内に修理に出そうと思います。
1本目のフィルムでは足元を隠して全身ショットばかりだったので、今度は135mmマクロレンズに交換して近距離からウェストショットを狙います。マクロレンズは花などを接写するのに適したレンズで、被写体を画面に大きく捉えることができます。
つぎは真逆に広角で風景の中に六花さんを溶け込ませて撮影。滑り止めマットを敷いていますが、六花さんは初めてこういうところに座るので緊張します。
きちんと安定するか、傷がつかないように座れているか、入念にチェックしてから撮影開始。
そして、ここで2本目のフィルムも終了。気がつけばお昼も近く、多くのファミリーや若者グループなどで賑わい始めていました。
という訳で、撮影終了。屋外でのLEDはとても効果が弱いうえ荷物になるのでこれまで避けてきましたが、陽が届きにくい渓谷では多少効果が期待できそうです。と言っても、現像があがるまで結果は分かりませんが。
さて、つぎは矢板市にあるおしらじの滝。近くに有名なスッカン沢がありますが、そちらの駐車場は車でごった返していました。
おしらじの滝駐車場。きちんと舗装整備されていて大型バスが停まれるくらいの大きさのスペースもありました。
こちらは初めて訪れる場所で、どのような道のりか分からないので先ずはコンデジだけ持ってロケハンに出ることにしました。
駐車場の隅に入口があります。
滝へはただただ、ひたすらに谷へ下りて行きます。帰りのことを想像するとぞっとします。
途中、沢と交差する箇所がありました。橋ではなく飛び石状に作られていました。
そして、おしらじの滝に到着。事前に調べていたところ、滝前で撮った写真などが多々あったのですが、ロープが張られていて近づけない写真もあり、ロケーションが不明でした。
どうやら自然を舐めた若者が二人、飛び込んで沈んで亡くなったそうで、それ以降、滝壺へは近づけないように規制のロープが張られたそうです。
自然を舐めていたのだから自業自得。それで自然界を規制するのは筋違いも良いところですが、矢板市が観光地としているのであれば管理しなければならないのは必須。
滝を見るアングルは非常に狭く限られたスペースのみ。10人も訪れたら順番待ちになります。この若者達の愚行によって、人気度はぐっと下がってしまったことでしょう。
本題に戻りましょう。私はコンデジ1個を持って滝まで下りてきました。つまり、この道を一度上って、再び十数キロの機材を背負ってもう一往復するわけです(笑)。
そして、PENTAX67Ⅱを持ってきて無事撮影。風景撮影なのでフィルムはRVP50を使用。低感度、高彩度のフィルムです。ただでさえ谷深く暗い場所なのでこれでシャッタースピードを30秒ほどに伸ばすことができます。そうすることで、チョロチョロの流身もふわふわの綿のように表現することで出来るのです。
おしらじの滝では3枚だけ段階露出で撮影して終了しました。アングルが限られ過ぎているので、こればかりはどうしようもありません。
残り7枚撮れるのですが、それは連休中にまた滝を撮る機会があればその時に使うとしましょう。
あとはこの機材を背負い、この道を再び上るのみ(笑)。
今回のれぽ~とはここまで。