
【今回も長文失礼 リンクもありorz】
電車内では、次のような携帯電話についてのルールというかマナーが周知されていると思います。
①「電車内では、音声による通話は止められたい(ご遠慮ください)」
②「優先席(シルバーシート)周辺では、携帯電話の電源を切られたい」
地域によって、表現ぶりが多少違いはあるようですね。
しかしながら、実態としては、電車内で世間話を通話していている方も時々見ますし、掛かってきた電話に、「電車内だから、10分後に掛けなおします」と応答している方もいます。また、優先席周辺に行ったからと言って、携帯電話の電源を切る方は、ほとんど見ないのが、東京での実態かなと思いますし、浸透しないのにも理由があるように感じています。
このマナーについて、サンクラは疑問を持っています。
①について、どうして、電車内に居る者どうしの会話はよくて、携帯電話による通話はダメなのでしょうか?
②については、ペースメーカー利用者への携帯電話の電波の悪影響があるということの説明を聞きますが、ペースメーカー・携帯電話の性能の変化に伴う変更はないのだろうか?
ペースメーカーの方に対応するというのなら、どうして優先席の周辺だけなのだろう?
整列乗車を導入している駅の場合は、どうするのだろうか?
ドアから優先席までの間は構わないのだろうか?
本当に必要なら、女性専用車両のように専用車にすべきではないだろうか?
電車以外でも、混み合った場所は他にもあるけど?
①については、「携帯電話の通話では大声になる」とか「通話だと相手側の話の内容が分からないので、イライラする=迷惑と感じる」ということをネットで見受けます。
声の大きさについては、確かに携帯電話では、受話音量や電車の走行音の関係から大きくなる傾向はあると思うが、掛かってきた電話に、小声で最小限の通話は許容されるのではないかと思います。また、通話の相手の会話が聞こえずイライラするというのであれば、携帯電話のスピーカーから相手の声を流して通話をすれば良いのかということになりかねないですね(笑)。
いずれにしろ、車内に居る者は大声の会話(携帯電話での大声での通話含む)はマナー違反だろうと思いますし、多数の方が見たり感じたりして不快感がある行為(通勤電車内での飲食や緊急性の乏しい携帯電話の長時間通話など)は、マナー違反だろうと思います。
だからといって、携帯電話での通話全てを禁止(≒遠慮されたい)にすべきとはサンクラは思いません。また、携帯電話の通話を、頭ごなしに咎める乗客の風潮も冷静でないと思うけどな~(先日、見ました)
②については、総務省の「
電波の医療機器等への影響に関する調査研究報告(平成22年3月)」において、「現在でも、
PDC方式の携帯電話端末と共に平成9年度に実施された調査時の埋め込み型心臓ペースメーカー等が運用されている可能性を考えると、『携帯電話端末の使用及び携行に当たっては、携帯電話端末と、埋め込み型心臓ペースメーカー装着部位から22cm程度以上離す事』とした指針は現在でも妥当であると考える」とされています。
また、いわゆる第三世代(3G)の端末におけるペースメーカーへの影響については、2cmの距離で、その影響度合いはレベル2(持続的な動悸、めまい等の原因になりうるが、その場から離れる等、患者自身の行動で原状を回復できるもの)と報告されているところです。
なお、
PDC方式の携帯電話端末については、いわゆる第二世代端末ということであり、ドコモであれば、ムーバであり(本年3月末で停波)、auについても本年7月に停波となることが決定しています。ペースメーカーの平均寿命は5~7年ということも報告書に記載されていました。
また、医療業界の情報誌
「医療ニュース」の平成23年2月7日の記事で、
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総務省は、医療機器やペースメーカーへの影響から、使用が制限されている病院などで携帯電話の規制を緩和する方針を固めた。
医療機関では、携帯電話を一般の人に使わないよう要請し、医師や看護師も電磁波が弱く医療機器への影響が小さいPHS端末を使っているケースが多い。ただ、現在主流の第3世代(3G)は、ほぼPHSと同じレベルの電磁波であるため、基準を見直すことにした。
総務省によると、PHSや携帯電話がペースメーカーなどの機器に影響を与える距離は、PHSの2・5センチに対し、第2世代(2G)携帯電話が14~15センチ、3Gは1~3センチ(8センチが1機種)。ところが、機器からPHSは3センチ、携帯電話は2G、3Gともに22センチ離して使う決まりになっている。
このため、来年7月の総務省の周波数再編に伴って同3月にNTTドコモが、同7月までにKDDIも2Gサービスを終了するのに合わせ、早ければ来夏にも、携帯電話に対する規制を緩和する。
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ネットを徘徊すると、信憑性は不明だが。。。
・自分の親は、ペースメーカーの利用者だが、携帯電話を普通に使っている、むしろキーレスエントリーやビデオ店のゲートの方が危ないとのこと。
・自分の携帯は、第三世代だから、大丈夫だろう~
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いつからこのようなマナーの情宣が行われていたかと振り返ると、私の記憶ではPHSと携帯電話との間で覇権争いをしていた頃からでした。最初に車内放送を聞いたのは、JRの車内です。当時はASTELというPHS事業者もその覇権争いの一員でしたが、JRは経営の一画を占めていました。当初は(電波の強い)携帯電話はペースメーカに悪影響を与えるというのが専らの理由づけでした。下司の勘ぐりかもしれませんが、JRは電波の弱いPHSに間接的に援軍を送っていたのではないだろうかと疑っています。
携帯電話はアナログからデジタルになると電波が格段に弱くなり、電波の弊害がさしたる問題ではなくなると、いつの間にか「周りの人に迷惑だから」と自粛の理由が追加されました。そもそも電波の弊害が深刻なものであれば、車内に限らずすべての雑踏で携帯電話を自粛するような社会運動がおこってしかるべきです。また会話そのものが問題であれば当初からPHSも含めて自粛をよびかけるべきです。
結論として、私の個人的な見解は、「PHSに援軍を出すつもりでJRが携帯電話の自粛を呼びかけたが、携帯電話の覇権が明らかになってPHSの援軍が無意味なったからといってキャンペーンをやめてしまうと当初の不純な動機がばれてしまうので止めるに止められなくなって、結局グローバルスタンダードからかけ離れた日本固有のマナーが定着してしまった」ということです。
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本来、マナーは社会的合意を前提に作られるはずですが、電車携帯マナーは携帯初期の頃に一部の人が勝手にマナーとして決めてしまったものです。そうなると自分の頭で考えることが出来ない大半の人たちは素直にマナーを了承してしまいます。そうなると電車携帯はマナー違反で許せないという社会的合意が後から成立してしまうのです。規範意識が高いという点だけ見れば誉められたものですが、既存の規範を疑わない性質は危険です。「決まっているものは決まっているんだから従うべきだ」という我が国の国民の規範意識の強さは、本来個人の自由に属するはずの髪型や服装まで公的教育機関であるはずの公立学校が校則を以て制限している事実に由来すると考えられます。
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ここまで
ネットの引用。
いかがだったでしょうか?
携帯電話が「音声通話のみの時代」から「メールやネット閲覧など中心の時代」へとアナログからデジタルへとハード・ソフトともにあまりに急速に進歩・進展したのではないでしょうか、携帯電話などの移動端末の電車内での利用の在り方についても、変化があるのではないか、変化すべきではないかと思いまして、また、便利なものは周囲の環境に配慮しながら、もっと活用すべきではと思い、本ブログを書かせて頂きました。
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通勤電車 | 日記
Posted at
2012/02/08 22:37:59