Audi純正(アウディ) Sトロニック  

Sトロニック考 (3)


DSG（＝Sトロニック）の弱点であるクラッチの損傷については、湿式になって大きく改善したようです。

で、次に問題だった2速ギア。
おそらく、街乗りで発進の多い日本の道路事情、これは多くの人が日本におけるDSGの不具合の主因と指摘しておられますが、わたしからもうひとつ。

日本はAT比率が欧州に比べ異常に高いです。
欧州でクルマをレンタルすると、まずAT車の設定はありません。
（有ってもEセグメント以上に設定があるか、台数が少なく田舎では借りられない可能性が高い)

で、トルコンAT車というものの運転方法ですが、まずアクセルを深く踏み込んで、トルコンの滑りが無くなってきたら（＝加速してきたら）少しアクセルを戻す、そんな風にするとMT車に遅れず走れるって、有名な話ですね。
教習所でもそう教えていました。
トルコンって、そういう乗り方なんですね。

で、（「で、」って、こればかりですが）そういった感覚で、先に申しました発進機会のバカ多い日本の道路で、いきなり踏み込むアクセル操作を多用したら・・・そういうことでDSGのギア始めあちこち痛んだんだと思いますね。
しかしながらそれでも、やはりそれは運転者のミスというよりも、システムの不具合だと思いますよ。

現在の愛車の、改善されたSトロニックの挙動を見ていると、面白い事に気づきます。
停止状態からの始動時、1速ギアで動き始めるときと、2速にいきなり繋がるときと、おおよそ半々なんです。
つまり、オールロードのスタートは、半分は2速発進だったんですね。
あんまり気づいている人、いないようなんですが、本当です。


（つづく）