※トップ画像は「ハッピー…」にかけて検索したらヒットしましたので、めでたく採用させていただきました。
『濃くつて幸せ♪』 らしいですw
私のご近所にお店を構える「
HKSプロショップ・フクオー」さんに於いて、S660のエンジンECUをフラッシュエディター(FE)によって書き換える施工を、自分のCEを含め数台実施しました。
このブログをご覧の皆さんはご存じかと思われますが、HKSのFEにはあらかじめプリインストールされている「フェーズ1」・「フェーズ2」のほかに、パワーライター認定店のみ書き換え可能の「フェーズ3」というブランクエリアに、ショップオリジナルのカスタムデータをインストールすることが可能となっています。
この「
現車合わせ」という作業は、昔ながらの「
ローラー式シャーシダイナモ」という馬力測定器を使用して行うのが一般的でしたが、ここのところ「ダイナパック」という駆動軸から直接回転を取り出して、ダイレクトに馬力測定を可能にした優れた機器を用いるショップも増えてきました。

当方のエスロク、
フクオーで現車合わせ施工中です。
ノーマル中間パイプにA/F(空燃比)計が取り付けられて、リアルタイムに各データを計測中です。
まずは、ノーマル + リミッターカット状態で基本となるエンジン出力データを取得します。
得られたデータを基に、スロットル開度や各回転領域での燃料供給状態、ターボのブースト圧、点火時期、ノックリタード制御などを疑似走行させながらリアルタイムにカスタムデータを作製してゆきます。
データ作製が仕上がったら、そのカスタムデータをFEの「パワーライター」領域に書き込み、さらに書き込んだデータを車両ECUに上書きして完成です。
この複雑で繊細なカスタムデータ作りは、HKS製のFE専用書換えソフトと高度な作業スキルを持ったプロエンジニアによる施工によってはじめて可能となります。
実馬力(PS)及び回転トルク(kg/m)をグラフ化したものをご紹介させていただきます。
青線は吸気温度があえて高い状態で測定したデータで、赤線は強制的に疑似走行風をインタークーラーや吸気ダクトに当てて温度を下げた状態でのデータです。
(ちなみに、ノーマル馬力はダイナパック計測で「52ps/6500rpm」だったようです)
・70.1ps/6565rpm
・9.1kg/m 4947rpm
※Blitz Nur-Spec VSマフラー、零1000パワーチャンバー、VSD alpha16V、ノーマル8番プラグ、純正中間パイプ、ハイオクガソリン使用
ターボのブースト圧は、1.0kg・P でした。
『他店カスタムに比べてめっちゃ低いパワーやん!』
って声が聞こえてきそうですね。(^^;
これにはカラクリがあります。
メーカーの公表馬力は、軽自動車の自主規制枠いっぱいのMT・CVT共「64ps/6000rpm」となっていますが、実際にダイナパックで測定した場合、上記のように2割ほど低い数値で出るようです。
逆に、ローラー式シャシダイで同じように計測すると、マフラー交換程度のライトチューンでも公表馬力の64psを超えたデータを示すようです。(いわゆる
「ハッピーパワー」でつねw)
この事から、メーカー公表馬力とダイナによる実馬力の換算比率は「1:1.231」となります。
・70.1ps → 86.3ps
・9.1kg/m → 11.2kg/m
まぁ、CVT車両としては妥当な換算数値でしょう。
自分の直後に、同じくフクオーさんで現車合わせ施工された「
サクジィー」さんの測定結果です。

自分と同じくCVT車両ですが、よりパワーの出そうなロッソ2本出しとBlitzのエアクリを装着されており、ガソリンはハイオク仕様です。
・70.8ps/5774rpm (換算数値 87.2ps)
・9.2kg/m 4926rpm
自分より若干低い回転数でありながら、少し上回るパワーが出ていますね~♪
その次に施工された「
easytommy」さんの測定結果です。

上記2台と同じくCVT車両です。
無限製のスポーツサイレンサーに純正よりひと回り太い「BG製中間パイプ」を装着されています。
また、純正エアクリBOXを加工されたものにHKS製のハイブリッドフィルターに交換されていて、当然ですがハイオク仕様です。
・68.3ps/6635rpm (換算数値 84.1ps)
・8.7kg/m 4685rpm
エアクリを社外品の高効率の物に換装されたら、もう少しパワーの上乗せが可能らしいです。
3台とも言えるのが、CVT車両のためピークパワーが出るエンジン回転数に至る前にギヤホールドが外れてしまい、突然1速下へキックダウンしてしまうため正確な測定が困難だそうです。
これは、他店のシャシダイ計測でも同じ結果のようで、CVT車は一律「85ps前後」の表記となります。
また、CVT車両は実馬力80psを超えるとベルト滑りを防止するためのフェイルセーフが入るようで、それ以上のパワーを抑制しているようです。
最後に、「
野菜さん」の測定結果です。

上記3台とは異なり、みん友さんの中では初めての「6MT」現車合わせ車両です。
HKS推奨のリーガマックスマフラーに加え、同じくHKS製の9番プラグに変更されています。
またエアクリも汎用品ながら変更されているので、好結果に表れていますね♪
・73.6ps/6716rpm (換算数値 90.6ps)
・10.2kg/m 4432rpm
さすがのMT車ですね!!
換算パワーながら、他店カスタム車両と同様の「90ps超え」をたたき出しています。
まぁ、実際の街乗り時にはほとんど使用しない 『ピークパワーの数値』 だけが結果のすべてではないと思いますし、実用範囲のエンジン回転域や「加速トルクのツキ」が気持ち良ければそれでイイのではないのでしょうか。
エンジンを壊さない範囲で、楽しいエスロクライフを満喫しましょう♪
Posted at 2016/06/09 10:34:24 | |
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