なおＰのブログ一覧

う～ん♪
外の空気も久しブリ♪












あら？どこかへお出掛け？

えっ？転院？





新しいところで、キレイに直してもらいマ～ス
ヽ（￣▽￣）ノ

先日のブログでの内容に、間違いが有ると、彼女の前オーナーからご指摘を頂きました。

彼女の本当の名前は「ＨＳ３０Ｈ」
Ｈはハイデラックスの意なのだそうです。
Ｇノーズ、オーバーフェンダー、カラードバンパーにモールが付くのが「Ｈ」なのだそうです。

ちなみに「ＨＳ３０Ｄ」は２４０ＺＬの事で「Ｄ」はデラックスの意。
そして、「ＨＳ３０Ｓ」は２４０Ｚで「Ｓ」はスタンダードの意だそうです。

仕様についても間違っていました。。。
カムは７４度と書いてしまいましたが、７６度の10.6㍉リフトでした。
ミッションの中身も、ワンオフでギヤが作り替えてあって、
世界にひとつしかないギヤ比のクロスミッションになっていました。

１速 ２.５９
２速 １.８５８
３速 １.４１４
４速 １.０００
５速 ０.８７８

ファイナルは４.３７５

ハイギアードな、このミッションなのに、
１速で９０㎞/h以上まで引っ張るエンジンには、
永井電子製の同時点火システムも装備していました。
ウェーバー５０φを使い切れるパワーは伊達じゃない！

そんな話しをしている時、彼はワタシに一冊の本を手渡しました。
↓コレ



そして彼は、パラパラとページをめくり、その場所をワタシに見せました。





そこには、紛れもない光り輝いていた頃の彼女が写っていました。





なんて美しいんでしょう…



まるでグラビアアイドルの様な、凛とした立ち姿…
澄んだ瞳…
後ろ姿だけで、その存在感を強くアピールしています。

エンジンも「あの」エンジンが載っています。

ソレを見た途端、ワタシの脳裏には、まるでフラッシュバックの様に、
彼女の走る姿が蘇って来ました。



ストリートゼロヨンのスタートダッシュ…



フロントサスペンションを一杯まで伸ばしきり、
その躯を捩らせる様に後ろ足で蹴り出す様は、
彼女に与えられたパワーと、トラクションが生み出す芸術でした。





…早く…会いたい。


走り出せ！

あ～！
とうとうチーズケーキに手を染めてしまったΣ(ﾟДﾟ；
「北国からの贈り物」
濃厚チーズケーキ！
ほのかな酸味と甘さがバツグン！と言うニューヨークタイプと、
香ばしいチーズが香るベイクドタイプの二本立て！
いやぁ！コレはうまいです♪

誰かサンに影響されて、チーズケーキ教に入神してしまったかも…


さて、本題です。（笑

コチラで紹介した庭の、GC211（右端の白いヤツ）が置いてある場所に、
長いこと居候していた娘が居ました。
昭和４７年生まれの彼女は、他の仲間達とはチョット違って、
生まれた時から、鼻がツンと高く、ボディも小柄なワリにグラマーでした。
（その時の写真は、いくら探しても見つからないｏｒｚ）
そうです！彼女はＨＳ３０Ｚ　本物のフェアレディ２４０ＺＧなんです！

ある日、彼女のオーナーが、新しい心臓を入れてあげる為に、彼女を連れて行きました。

しばらくして彼女は、
ワンオフのフルカウンタークランクに、これまたワンオフの７４度ハイリフトカムを組み込んだ
Ｌ２８改３．１Ｌフル公認仕様で私の前に現れました。
燃料ラインも全部引き直し、ミッションはＮＲＳ（ニッサンラリーサービス）の
クロスミッション、デフもＲ２００の強化タイプ、
その強烈なパワーを伝えるクラッチも、トリプルがおごられていました。
キャブレターはウェバーの５０φ！
当然、タコ足もオールステンレスの５０φから１００φのストレートマフラーへと排気を導きます。

元気な彼女は、それはそれは素晴らしい走りで、みんなを魅了しました。

そんな幸せな日々も長くは続きませんでした。
彼女を手がけたショップが、イベントに出す車のエンジンが間に合わないのでと、
彼女の心臓を、デモカーのＳ１３０Ｚに載せたのでした。

そのＳ１３０Ｚは、レンタルの心臓で谷田部のバンクを全開で駆け下りてきます。
ストレートに入って、スピードが最高速になろうかという時、
その車は、白い煙を出し、力無くスピードダウンしていきます。
彼女の心臓は、谷田部まで行ったあげく二度と鼓動しなくなってしまいました。

それから、オーナーは、チューニングカーから足を洗ってしまいました。
彼女に対する愛情は変わらないのだけれど、情熱が冷めてしまったのです。

それから彼女は、心臓がないまま、何年も月極駐車場の隅で、
日差しや風雨に耐えながら、また走り出せる日を夢見て、ジッと待っていました。

ある夏の日、ワタシは兄弟や従兄弟達と暑気払いで酒を飲んでいました。
その席で、ワタシが毒を注入してスッカリ車好きになってしまった従兄弟の一人が、
「いやぁ～最近Ｓ３０Ｚが気になって気になって、今はもう、あんな車手に入らないでしょうねぇ？」と宣うではありませんかっ！

ワタシも日々の生活の中で、いつしか記憶の奥に行ってしまっていた彼女を思い出しました！

翌日、早速ワタシの先輩である、彼女のオーナーに電話し、
彼女を手放す気はあるかと聞いてみました。

折しも、先輩はマイホームを建設する為に、彼女をどうしようか悩んでいた所とか、
コレは、ナニカのお導きに違いない！と、彼女を従兄弟に会わせました。

何年も置き去りにされていたので、彼女はそれなりに痛んでいましたが、
彼も、彼女を気に入ってくれたようで、すぐに契約は成立しました。

早速レストアにかかりましょう！

しかし、ワタシが紹介した自動車修理工場は、彼女をさらに二年も放置し、
あげく、夜逃げ同然で店をたたんでしまいました！
可哀想な従兄弟と彼女…

しかし、捨てる神あれば、拾う神有り♪
そこに出入りしながら、いつも彼女が気になって居たと言う、
整備と板金の会社の社長さんが「ウチへ持ってきなさい」と、
お声をかけてくださいました。

お金をかけない代わりに、時間はかかってもかまわないと、
無理なお願いを快く引き受けてくださった社長のもとで、
彼女は少しずつ、もとの姿を取り戻そうとしています。

現在の彼女

今年あたりには、街へ、海へ、山へと駆け出すことが出来そうカナ♪

ワタシはずっと、彼女を見守って来ました。
ナニもしてあげられないけど、これからもずっと見守っています。

長々と、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
彼女が元気になったら、また報告します。