今日はターボエンジンでおなじみのブローオフバルブについて、
ランサーエボリューションシリーズの4G63エンジンに関しての
キタオフィス的考察を独り言!笑
ブローオフバルブとはアフターメーカー的な呼び名で、
自動車メーカーでは一般的に「リサキュレーションバルブ」
と呼んでいるのが多いみたいです!
コスト戦略の厳しい自動車メーカーがわざわざ付けている部品ですから、
コストをかけてまで付ける必要があるパーツなのは間違いありません!
この部品の役割は大きく分けて2つ!
1:タービンの加給に対して、設定圧以上になると吸気ラインから減圧!
2:加給状態からのアクセルオフ時に設定圧以上で吸気ラインから減圧!
以上の2つがメーカーが必要と判断している理由のはずです!
1に関しては、通常ブースト圧はアクチュエーターで制御しており、
設定圧以上に上がればアクチュエーターが排気を逃がして
タービンの過回転を抑える仕組みですが、
何らかの不具合により、このアクチュエーターが正常作動しなかった場合は、
オーバーブーストによりタービン本体やエンジンに破損の危険性があります!
サーキットを走っている方などは、異常な加速やブースト計の確認などで、
そのままアクセルを踏みつづけることは少ないと思いますが、
エボといえど不特定多数のユーザーがターゲットな市販車な以上は、
こういったことが起こっても被害を最小限に食い止める工夫も必要です!
ちなみに数秒間ブーストが2キロをオーバーしても、
4G63は致命的なダメージを受けることは少ないです!笑
僕も何度も2キロオーバーさせてますが、全くタービンもエンジンも平気です!爆
S耐のランサーなどは、常時1・5キロ以上かけてますし、
場合によっては2キロ近い数値を常用していることもあるらしいです・・・・笑
まぁ~精神的には良くありませんがね★
そんな理由から、純正のリサキュレーションバルブは、
車側の設定ブースト圧のやや上でリリーフする設定になってるはずです!
エボ5以降で言えば1.2~1.3Kくらいでリリーフが始まるので、
仮にブーストコントローラーなどで、強制的に加給圧を上げる場合は、
この機能が生きてる限りは無意味ということです!
タービンをいくら回しても、リリーフするのですぐにタービン壊れます!爆
そして2つめですが、これが皆様のよくいうブローオフ機能ですね★
アクセルオフ時に「プシュー」って圧を抜くやつです!
.
加給状態からアクセルを急激にオフにすると、
タービンは慣性で回りますので吸気ライン内の圧力が上がり、
それが逆流してタービンに負担をかけるとともに、
次に踏みなおす時にタービンの回転が遅くなってるので、
レスポンスが悪くなるというのが一般的な見解でしょうか?笑
もちろんアフターメーカーの純正交換タイプのブローオフバルブの
商品文句も上記のような内容のものがほとんどですね!
ブローオフを付けてタービン保護!?
アクセルレスポンスもビンビン!?爆
しかしながら、これはキタオフィス的には?な部分もあります!
まずタービン保護の観点ですが、タービンの寿命って何で左右されるかご存知ですか?
これは加給機のメーカーさんに聞いた話ですが、
ずばり総回転数だそうです!笑
うん!納得! 確かにそうですね~~エンジンと同じです!
回れば回るほど寿命が少なくなるのです!
使えば使うほど、稼動部分が摩耗するのは機械なんですから当然です★
ではタービンが短時間にたくさん回る条件って何でしょう?
わかりますね?ブースト圧を上げるときです!
例えば設定ブーストが1キロだとして、常にライン内が1キロを保つのと、
ライン内が大気圧(0キロ)から1キロまで加給させてから1キロを保つのでは、
仮にタービンの回転時間が一緒でも総タービン回転は後者が多いのです!
設定ブーストが高ければそれだけタービン回転数も増えますし、
何より最低圧力から最大圧力までの差が多いと、
それだけタービンの仕事量が増えてしまうのですね★
なので、ブローオフ機能も抜きすぎた場合はタービン保護どころか、
アクセルの使い方によっては、タービン総回転数が増えてしまい、
結果、タービン自体の寿命も短くなってしまうこともあるのです!
わかりやすく言えば、アクセルオフ時に吸気ラインの全ての圧を抜いてしまったら、
また踏みなおすときにまたタービンにゼロから仕事をさせるわけです!
これはアクセルオフの時間によっても適正なリリーフ量ってあるはずですが、
極端な話、短いアクセルオフ時間で次の加速に移れるなら、
ブローオフ機能を殺してしまうのも手なんです!
これを殺すと、当然ですがアクセルオフ時にも吸気ラインの圧が高いので、
その弊害でタービンの回転は落ちるのですが、
再度アクセルを踏みなおした際に、すでにライン内はブーストが残っているので、
タービンも少ない回転数で最大加給まで持っていけます。
上手く使うと、パワー・レスポンス・タービンの寿命を3拍子揃うのですね★
んで、良くブローオフバルブを撤去または機能を殺して、
タービン大丈夫なんですか?っていうカー雑誌やアフターメーカーに洗脳?
された方がいます!笑
先ほど説明したことで、使い方(アクセル)によりますが、
仮にブローオフ機能がなくなった事でタービンがブローするとしたら、
そのタービンはブースト0.5キロかけただけで壊れると思います!爆
良く考えればわかる話ですが、アクセルオフ時の逆流圧より、
正常加給時にタービンブレードやシャフトにかかる負担の方が
数倍大きいはずです!
たった数秒間のアクセルオフを繰り返しただけで、タービン壊れますか?
そんなタービンのついた車なんかメーカーが売るわけないです★
結果、最大加給状態から長くアクセルを戻す動作を繰り返す方!
特にストリートメインでブイブイいわす方は、ブローオフの効果は大きいです!
言い方悪いですが、下手な荒い運転な方ほどタービンを保護してくれます!爆
逆に、それほど街乗りでも高いブーストで加速しない人や、
最大加給をかけてもゆっくりアクセル戻す人は、
ブローオフ機能はないほうが、タービン寿命が逆に伸びる可能性もあります!
社外品はリリーフポイントを調整できるので、自分の使い方にあった状態に
セッティングしてあげるとベストだと思います!
ただ、これは余談ですがエボ4以降の2次エアシステムを生かしている場合、
むしろ殺している人の方が少ないと思いますが、
こいつも構造上はアクセルオフ時に吸気ライン圧をエキマニに逃がしてますので、
ブローオフバルブを機能停止させてもここから適度にリリーフします!
むしろ下手くそが、全開加速→アクセル急オフを繰り返す乗り方意外は、
こういった使い方のほうが良いのではないかと思ってしまうくらいです!爆
それともうひとつ!ブローオフ機能を殺す利点があります!
先に説明したことで、過加給時のリリーフ機能の話をしましたが、
僕のように競技で使う場合は、設定加給圧も1、3キロを超えます!
当然そのままではリリーフしてしまうので、社外品を使うか
リサキュレーションバルブ自体を撤去することになりますが、
社外品を使った場合は、確かにそのリリーフ開始点を上げてやれば、
問題ないと思えますが、経年変化やその他のトラブルで
意外にブーストリークのリスクが大きいのです!
ちょっとでもリークすれば、それだけで空燃費も変わってきますし、
安定してエンジンのパワー管理することに弊害と不安要素があります!
これが完全にバルブを撤去してしまえば、そういった無用のトラブルがないのです!
撤去したことによりタービンが数年で壊れるなら考えますが、
完全に撤去したうちの車で、サーキットで負荷をかけていても、
3年使ったタービンは全くシャフトにガタもなく、ブレードの欠けもありません!
っとなれば、こういった使い方、そしてコンセプトなら、
純正のリサキュレーションバルブはもとより、社外品のブローオフバルブさえ
必要ないのが現状なのです!
ただ、2号機に関しては2次エアシステムも撤去したので、
高加給対応のブローオフは付けようと思ってますが・・・・笑
でもお金をかけてまで、しょぼいタービン保護や、
エアリークの危険性を買いません!爆
まぁ~大事なのは使い分けです!
車の使い方、走行環境、ドライバーの乗り方・・・・・
一台一台、一人一人違うのが当たり前ですから、
自分に適したチューニングを見つけていくのが理想ですね!
決して、車雑誌、ネットの情報、クチコミ、アフターメーカーの戦略などなど、
惑わされて失敗しないように・・・・・爆
失敗していても気づいていない方が多いですが・・・・・
合掌★