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2008年08月06日

燃圧高くしたらダメよ!

燃圧高くしたらダメよ!











エボサーキットフリークの方から、燃圧について問い合わせがあったので、
せっかくですからネタにしてみました!

そもそも燃圧って何?って方には難しい話になっちゃいますが、
ガソリンエンジンは、燃料と空気を混合した後にスパークプラグによって
点火を行っているので、うまく燃料と空気が混合しないと
適切な燃焼は起こりません!

そのため燃料を微粒化し、気化しやすくする必要があるのですが、
キャブレタ方式やマニホールド噴射方式では、気化しにくいと
インテークマニホールド内や吸気バルブ等に燃料が付着します!

よってインジェクション車では燃料ラインに圧力をかけて、
ガソリンを霧状にしてインジェクターから噴射してます!

この圧力を燃圧と呼んでいますが、これは変動すると不都合があります!
インジェクターは燃調マップの情報を元に1噴射あたりの噴射量が、
パルス幅で決まってしまうので、パルスが一定でも燃圧が変化すると
燃料の噴射量が一定にならず、空燃費がずれてしまいます!

その為、レギュレーターを介して、イニシャル燃圧を設定してます!
燃圧は吸気管内の圧力と関係し、同じ燃料を噴くには燃圧±この圧力を計算します!

仮にイニシャル燃圧が300KPaだとしたら、ブースト100KPa時は、
レギュレーターにて400kpaに調整されます!

筒内噴射方式においては、空気と燃料とを混合する時間が上記の方式に比べ
短いため、正常な燃焼を行うためには、より微粒化する必要があるのですが
一般にマニホールド噴射方式の燃料粒径は、噴口から40~50mmの位置で
平均100~150μm(0.1~0.15mm)、対して筒内噴射方式では
20~30μm(0.02~0.03mm)が一般的です!

まぁ~エボはマニホールド噴射なので、どうでも良いですが・・・・笑

さて、問題の燃圧ですが燃圧を高くすると微粒化が促進されます!
より微粒化したほうが燃料の着火性もよく、より完全燃焼させやすいです!

なので、一般的にはチューニングにおいて調整式の燃圧レギュレーターに交換し、
燃圧を規定値よりあげている方も多く見受けられます!汗

微粒化の他にも、ポンプ容量が厳しい為に燃圧を上げている例もありますが、
正直キタオフィス的にはこういった使い方はお勧めしてません・・・・・

燃圧を高くすると貫徹力(燃料が遠くまで届く力)が大きくなるので
燃圧が高すぎると、噴射された燃料がシリンダ内壁まで届いて付着し、
適切な混合は行われず、完全燃焼どころかススが発生しやすくなります!汗

また、燃料の加圧と圧力調整に伴うポンプ駆動損失も増加するので、
ポンプの寿命の促進や、ポンプ稼動熱による燃温の増加など、
チューニングエンジンとって致命的なデチューンとなってしまいます!

つまり、燃圧は燃料の微粒化ができる範囲で、できるだけ低くするのが鉄則!

なのに、雑誌やネットを見ると素人の方がこれでもか!とばかりに、
調整式レギュレーターで燃圧を上げているではありませんか!笑

トルクがアップした、パワーが上がった・・・そんなレポートもあります!汗

それは単に燃料が増えたことで、適正でなかった空燃費が合っただけかと・・・
燃圧を上げるより、空燃費を適正化したほうが、パワーもレスポンスも、
そして耐久性も燃費までも改善されるのに、悲しいデチューンはもう辞めましょう!

余談ですがマニホールド噴射方式の燃圧は、
各メーカともほぼ同じ約0.3MPa(3kgf/cm2)が規定値です!
もちろん前後許容範囲があります!純正のレギュレータもばらつきありますから!

筒内噴射方式の燃圧は、各メーカにより、三菱は約5MPa、
トヨタは8~13MPaで可変制御、
日産は3~7MPaで可変制御といろいろあるみたいです!

トヨタ自動車と日産自動車は燃圧を可変制御してますが、
これは高燃圧を必要としないとき、燃圧を低くすることにより
燃料ポンプの駆動損失を減らし、燃費を改善することを狙っているらしいです!

燃費改善の効果を高めるため、低回転では燃料の集中を防ぐために
低燃圧にして噴射時間を長く取り、高回転では燃料の過渡の分散を抑制するために
燃圧を高くして噴射時間を短くしている??
   
均質燃焼では、吸入行程中に燃料噴射を行うため、シリンダ内はほぼ大気圧であり、
従来のマニホールド噴射方式と条件はあまり変わらないので、
あまり燃圧を大きくする必要はないのでしょうか?

しかし、各メーカとも筒内噴射専用の高圧インジェクタを使用しているため、
従来のような燃圧にすると適切な燃料噴射を行うことはできないので、
エンジン始動時には、エンジン回転数が低く高圧用ポンプの能力が不足するため、
十分な吐出量や吐出圧を得られません!

したがって、低圧噴射が可能な始動専用のコールドスタートインジェクタを設けたり、低圧のままで燃料を噴射する工夫などを行い始動性を高めていますね!

こうみると技術の進歩って凄い! 4G63は過去の遺産なのかなぁ~笑



あ!最後にエボマニアな方にネタ提供!

エボの4G63エンジン、規定燃圧は整備書指定のイニシャル燃圧は、289~309KPa!

キロ表示だと約2.95~3.15kくらいです!

燃圧で勘違いしやすいのはあくまでイニシャル燃圧で調整すること!
うちのエボは走行時、燃圧4キロですよ!とかいう質問はNGです!笑
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Posted at 2008/08/06 11:04:10

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この記事へのコメント

2008年8月6日 16:28
なるほど、こうやってしっかり系統立てて説明されると納得出来ます。
とりあえず…ウチのエボはどれくらいの燃圧なんでしょうね。
長く乗るならコンディションを知っておくのが一番でしょうし。
…また追加メーター増えちゃうのかな(笑)
コメントへの返答
2008年8月6日 16:46
ノーマルの場合はそれほど神経質にならなくても大丈夫ですが、ポンプリレーをバイパスさせたり、配線引きなおししてる場合はポンプの消耗も早く、尚且つブースト高めのマシンは燃圧の監視が必要だと思います!
2008年8月7日 20:23
そうなんですか(冷汗)
全噴でインジェクター交換代が高くて、単純に燃圧上げちゃいました。。それでも、結局全噴から逃れませんでしたけど(><)
やっぱり、正当にインジェクター交換しとくべきだったんですね~。

コメントへの返答
2008年8月7日 20:31
調整式レギュレーターを使う用途は様々ですが、全噴射のインジェクターを改善する為に燃圧を上げるのは、デメリットが多すぎですね・・・

90%噴射くらいで若干ゆとりを持たせる為に上げるならわかりますが、全噴射を燃圧で回避するには、相当の圧上げが必要なはずです!

ただ失敗は成功の元!
これからもガンガン行きましょう!
2008年8月8日 13:14
先ほど無事に調整式レギュレーターを発注かけました。
これで鬼のような燃圧クンとばいばいできれば幸いです♪
来月が楽しみで~す♪
コメントへの返答
2008年8月8日 22:34
きっと驚くほどのレスポンスとパワーをGETして、サージェント様の元に帰って来るでしょうね~

ようやくサージェントエボの本領発揮ですな★
2012年12月24日 23:23
燃圧強化を全否定されてますね。低回転時に燃圧を低くするのはインジェクタは開弁時間が少ないと燃料量の制御が難しくなるため燃圧を低くして開弁時間をとっているためもあります。
筒内噴射は燃料の気化時間、気化面積(マニホールド噴射はバルブやインマニ表面、空気の流れ等で気化)がとりにくいため温度の低い始動時に別でインジェクタを設けるということがあります。
筒内噴射で燃圧が高いのは微粒化のためです。
コメントへの返答
2012年12月27日 1:51
いえいえ。燃圧強化を否定してる文章ではないですよ~
要は目的と方法がってことですが・・・・笑

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