
なんかマツダコネクトについて色々検索して読んでても、あんまりまとまってるものがないので、今僕が持っている基本的な認識をまとめてみました。CX-3買う前はアクセラを検討してたのでマツコネについては登場時からめっちゃ情報おっかけてましたので!!!
マツダコネクト=ナビなの?
ナビだけではありません。上記の通りナビアプリは他のi-DMやら燃費モニタやらと一緒で、あくまでも「マツダコネクトの上で動くアプリケーション」のひとつです(スマホの地図アプリと一緒ですね)。マツコネには下記の機能が備わっています(主要なものを抜粋)。
【ナビ系】
・カーナビゲーション(要ナビSDカード)
【コミュニケーション系】
・ハンズフリー通話(要Bluetooth対応携帯電話)
・ショートメッセージ読み上げ/定型文返信
(※携帯端末によって機能したりしなかったり)
【エンタテインメント系】
・音楽再生(CD、USBメモリ、USB接続したiPod等のプレイヤ、
Bluetooth接続したスマホ等の端末)
・映像再生(DVD)
・AM/FMラジオ
・地上波デジタルテレビ
・インターネットラジオ(aha, sticher)
※要Bluetooth接続したスマートフォン
※CD/DVD/地デジはメーカーオプション
【車両の設定系】
・アクティブドライビングディスプレイ
(HUD、メーターの上の透明板のアレ)の角度調整
・ワイパー オートor間欠式の切り替え
・オートロック クルマから離れるとロックするか否かの切り替え
・自動ブレーキ、車線逸脱警報システム等の安全装備の設定
【メンテナンス系】
・オイル交換時期アラート
・点検時期アラート
【その他便利機能系】
・燃費モニタ
・i-DM(運転コーチング機能)
・警報ランプの機能説明
上記のようにマツダコネクトには様々な機能がついていて、これを最近は「インフォテインメントシステム」と呼んだりしていて、世界的に流行の装備になっています。ヨーロッパ・アメリカが主戦場のマツダがこういう装備に手を出すのはとても自然な流れです(まだ全然インフォテインメントシステムが普及してない日本市場に、しかもあのデキで投入して、さらに他を選べなくする度胸があるのがすごいですけど)。
マツコネの何がそんな問題なの?
今問題とされてる部分はたくさんありすぎて列挙するとそれだけで1記事書けるのでまた別の機会に。とりあえず印象としてはインターネット上でアレコレ言われてる内容(※解決されたっぽい感じのものも含みます)を大別すると、
①ナビの性能がよくないというか未完成
→Ver.33でひとまずギリギリ実用になるとこまでいってるぽい
②システムが不安定
再起動する、SDカードを読まないことがある、USBを認識しないことがある、等
→これも昔よりは改善したっぽい
③Bluetooth接続が不安定
オーディオ再生がプチプチ切れる
再生スピードが揺れる、認識しない、等
→自分のCX-3だと未経験だけどレンタカーのデミオだとひどかった
④オーディオまわりが求められる水準にない
ラジオの局名が表示されない
テレビ・DVDの画質がイマイチ等
⑤
アプリ導入など当初発表してた内容が実現されない
⑥マツダの対応が悪い
ハードウェア交換しますって言ったのにしない
ロードマップも更新履歴も公表しない等
⑦ナビやオーディオを選びたくても選べない
⑧解決した悪いところも叩かれ続けてる
⑨よくわかんないけどとにかくクソみたいな風潮になってる
⑩そもそもあのデキでリリースしてしまったマツダの姿勢が最大の問題
みたいな感じかと思います。
度重なるバージョンアップで当初よりはかなり良くなっているんでしょうが、いちど付いた悪評をひっくり返すのはとても難しいし、悪評をひっくり返すほどの圧倒的完成度には未だに至ってなさそうだし、そもそも⑩はマジ問題だろと思います…是非再発防止をお願いします…。
①についてはどうやらデミオ・アクセラに搭載されてるNNGナビも近いうちにミックウェア製ナビに換装されるみたいですね。
マツコネにいいとこはないの?
一応
「マツダ技報」を見るとどうしてこのようなシステムになったのか書いてあります。さらにカタログなんかに書いてある情報やインタビュー等で出ている情報をまとめると下記のとおりです。
①よそ見を減らす画面の位置を開放感あるダッシュボードで実現
視線移動を最小限に抑える位置にモニターがあり、ナビ等の情報を確認する際に前方から注意が削がれることを防ぎます。あの場所は一見邪魔なようですが、運転席から見るとダッシュボードやボンネットのラインよりも下にくるため、前方の視界の妨げにはなりません。この位置で2DINにすると某軽オープンカーみたいな無様な感じになるか、前期アテンザみたいな開放感の薄い絶壁ダッシュボードになってしまうので、これはこれで個人的にはイイなと思っています。
②慣れれば前を向いたまま全ての操作が可能
画面はタッチパネルにもなっていますが、手元のコマンダーですべての操作が可能なようにできています。
マツダコネクトのコマンダーは大ダイヤル(操作系)・小ダイヤル(音量系)にボタン5つでできています。ボタン5つというのは指の数といっしょで、慣れればどの指が何のボタンか覚えられるので完全にブラインドタッチが可能になります(私はとりあえず200kmくらい乗ったらなんとなく慣れました)。
タッチパネルは直感的な一方で、ボタン位置が不定かつ操作感がないため、凝視しながらでないと操作できないという欠点があります(余談だけどエアコンをタッチパネルにするメーカーは何考えてるんですかね、走行中に暑かったり寒かったり、前が曇ってきたら絶対よそ見しなきゃいけなくなると思うんですけど。音声コマンドで操作できればいいという問題でもないような)。
というわけで、①の画面位置ともども、ヘッドアップディスプレイとともにマツダの「前向いて運転しやがれコクピット」(正式名称:
ヘッズアップコクピット)の思想にものすごく沿った設計になってます。そうそう、エアコンが3連ダイヤルなのも運転中に見ないで操作できるからです、ってディーラーの担当氏も言っておりました。いかなる安全装備をもってしても、人間が前見て正しい操作をして運転することには勝りませんからね。
③車両の設定をあれこれ変更できる
オートワイパーを間欠式に変更したり、オートロックの挙動を変えたり、安全装備の感度を変えたりなど、さまざまなカスタマイズが可能です。ってべつにこれは今までの小さいインフォメーションディスプレイがあればできそうな気もしますけど…。
④根本的な更新が可能
基本的にパソコンみたいなものですので、組み込みソフトと違って地図データだけでなくその他の部分もどんどんバージョンアップが可能です。現に登場以降もう何度バージョンアップされてるかわかりません(笑)。ナビソフトを根本的に入れ替えるような芸当もこの構造ゆえ可能なことでしょう。ハードも「メインユニット+周辺機器」のような構成になってるみたいで、足したり引いたりが容易な構造になってるようです。マツダはこれをひっくるめて(さらにインターネットラジオに繋がるからとかわけのわからない理由までつけて・笑)「古くならないシステム」とか言ってますね。
あとで更新できるからって未完成のままリリースするのはさすがにナシだとは思いますけども。。
⑤本体価格から見積もり価格が跳ね上がらない
くるまを買う上で最も高価なオプションは、エアロ組んだり足廻り変えたりしない限りはだいたいの人がナビゲーションシステムになるかと思います。それが最初から画面がついてて48,000円プラスでナビ使えるようになるのだから、他車よりちょっと高い気がしてもトータルでは安上がりになったりもします。
というわけで自分のCX-3ではいまのとこ不具合皆無で、ナビにもべつにそこまで拘りないマンとしては上記メリットがびしびし刺さっており、いまのとこ世間の流れに反してそれなりに満足できていたりします。
やっぱナビの確認やオーディオの操作をするためによそ見しなくていい安心感はけっこう大きいです。
マツコネはどこがつくってるの?
マツダコネクトは全部マツダが作ってるわけでもないし、全部NNGが作ってるわけではありません。そして全部ミックウェア製になるわけでもありません。おおまかなとこをまとめると下記のようになります(ネットで集めた情報などによりますw)
・仕様策定、総元締め=マツダ
・CMU等のハードウェア・OS=ジョンソンコントロールズ
→
ビステオン(※1)が買収
(OSはLinux系で、Linuxの知識があればハック可能)
・ナビゲーションアプリ=
NNG(※2) →
今回ミックウェアに変更
・ナビアプリで使用する地図データ=インクリメントP(※3)
→今回トヨタマップマスター(※4)に変更
※1 ビステオン…フォード系自動車部品メーカー。2000年にフォードから分社。2014年、ジョンソンコントロールズから車載電子機器部門を買収。マツコネも元々旧ジョンソンコントロールズ製の模様で、マツコネをゴニョゴニョすると入れる「JCI Test Mode」の名称なんかに名残がある
※2 NNG…ハンガリーのナビゲーションソフトウェア会社。日本国外ではそこそこのシェアがあるらしい
※3 インクリメントP…パイオニアの子会社で、パイオニアのカーナビの地図データやソフトウェアを開発。地図データは独自開発で非ゼンリン系
※4 トヨタマップマスター…その名のとおりトヨタ系ナビ地図会社。地図データはゼンリンのデータを基本に、カーナビゲーション用に交通情報などの各種データを追加したもの
と、こんだけの会社が絡んでます。実際にはもっと色々絡んでるんでしょうが、とりあえずこのへんがメインであることは間違いなさそうです)。
とまぁこんなところでしょうか。
マツコネの現状については
斑鳩XXさんのブログにだいたい言いたいことが書いてあった気がします。
あ、ちなみにi-DMはエコドライブのためのものじゃないですよ、詳しくは
タッチさんのブログをご参照ください。
で、次回はこれを踏まえた上で「ミックウェア」って何だよみたいな話をできたらよいなみたいな妄想をして筆お起きます。ではまた。