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2009年12月09日

スーパー耐久シリーズ2009 観客動員・参加台数資料

スーパー耐久シリーズ2009 観客動員・参加台数資料 2009年10月21日付のエントリでも記した、2009年のスーパー耐久シリーズにおける観客動員数減少問題。

去る11月27日にシリーズ最終戦が開催されましたので、ここで改めてデータをまとめたものを掲載してみます。

まずは今シーズンの観客動員数と参加台数の実績について。下表をごらん頂ければ一目瞭然、惨憺たる状況であることが改めて理解できます。
各大会主催者の公式通知で発表された数を基に集計した観客動員数は、シーズンの合計が対前年比55.8%減の68,810人。昨年に比べて半分以下の動員しかなかったという結果に終わりました。ちなみに全7大会(シリーズは全8戦ですが十勝大会は開催休止)の天候は富士大会が決勝日は終日雨模様だったものの、あとは仙台は午前の予選中に雨はあがり、そのほかの大会は雨は降っていません。

次に決勝日の年間動員数合計を大会数で割った「決勝日観客動員数」。この数字はシリーズの大会数や、1DAYレース/2DAYレースという違いに関わらず算出できるので、ある意味非常に重要な数字です。こちらは7,701人と、やはり対前年比52.4%の減少。

これらの数字から何を読み取れるのでしょうか。

まず全体的な動員数の減少については、今季多くの大会で予選と決勝をまとめて同日に開催する「1DAYレース」が導入されたことに留意する必要があります。大会主催者は予選日と決勝日について公式な動員数の主催者発表を行いますので、2DAYレースでは"予選日+決勝日"だったものが1DAYレースになって1日にまとめられてしまうので、必然的に動員数は減少方向性になります。もっともレースそのものの魅力がアップしていればその限りではないはずですが・・・。

次に年間合計の68,810人という数字。他のカテゴリーと比較すると、5月の大型連休中に開催されたSUPER GTの富士大会は予選日と決勝日を合わせた2日間の動員数が78,500人。プロ野球では読売巨人軍の試合における今季の平均入場者数が40,755人とのこと。
つまり2日間にわたるSUPER GTの富士大会や、読売巨人軍の2試合を観戦に訪れた観客の数よりも、一年間にスーパー耐久を観戦に訪れた方の数が少ないという事実がここにあります。

続いて観点を参加台数に移します。当然レースは競争ですから、参加数が多い方が白熱します。さらに車種や選手がバラエティ豊かになることはファンの拡大・発掘にもつながります。

年間ののべ参加台数を集計すると、とうとうその数は200の大台を下回ってしまい198台となりました。クラス別に見るとST-1クラスこそ微増でしたが、あとは軒並み減少傾向。特にプライベーターチームの参加がしやすいST-4クラスやST-3クラスで大幅な減少傾向が見られます。
大会毎の台数を見ても、シリーズチャンピオン争いが全クラスで持ち越しとなった最終戦が、もっとも少なくて僅かに18台。これはオーバルコースでの開催が参加者に受け入れられていないことのひとつの現れでしょう。
 
Rd.会 場開 催 日天候観客数参  加  台  数
合 計ST-1ST-2ST-3ST-4
第1戦もてぎ予選/決勝3月29日(日)晴れ4,80027
(-12)
4
(-2)
9
(-3)
7
(-1)
7
(-6)
第2戦SUGO予選/決勝5月10日(日)曇り7,00026
(-7)
5
(+1)
9
(±0)
7
(-2)
5
(-6)
第3戦鈴鹿予 選6月 6日(土)晴れ9,00032
(-2)
6
(+1)
9
(±0)
7
(-2)
10
(-1)
決 勝 7日(日)晴れ12,000
第4戦十勝公開練習-開 催 休 止
決 勝-
第5戦富士予 選8月1日(土)曇り5,10036
(-1)
8
(+3)
9
(±0)
9
(-1)
10
(-3)
決 勝2日(日)10,800
第6戦岡山国際予選/決勝9月 6日(日)晴れ5,00034
(+1)
7
(±0)
8
(+1)
10
(-1)
9
(+1)
第7戦仙台予選/決勝10月11日(日)雨|晴10,11025
(-2)
4
(-1)
6
(-2)
7
(±0)
8
(+1)
第8戦もてぎ
(SSW)
予選/決勝11月28日(土)晴れ5,00018
(-7)
4
(-1)
6
(+1)
3
(-4)
5
(-3)
年間入場者数合計 (単位 : 人) ※公式発表分68,810
(-85,150)
 
決勝日入場者数合計 (単位 : 人)
※昨年のオーバル戦を含めた全8レースとの比較
☆昨年のオーバル戦を除いたシリーズ7大会との比較
54,710
(-63,520)
(-58,520)
決勝日平均入場者数 (単位 : 人)
※昨年のオーバル戦を含めた全8レースとの比較
☆昨年のオーバル戦を除いたシリーズ7大会との比較
7,816
(-6,962)
(-8,359)
年間参加台数のべ合計
※昨年のオーバル戦を除いたシリーズ7大会との比較
 198
(-28)
38
(+2)
56
(-4)
50
(-11)
54
(-15)
シリーズ全8戦(うち1大会休止)の平均参加台数 (単位 : 台)
※昨年のオーバル戦を含めた8レースとの比較
28.28
(-10.00)
5.43
(+0.29)
8.00
(-0.57)
7.14
(-1.57)
7.71
(-2.15)



次に、ここ数年の推移を見てみます。

私の手元に集計データがある2004年からの6年間を見ても、基本的に観客数/参加台数ともに右肩下がりの傾向には全く歯止めがかけられていません。

年間観客数でいえば2005年の年間229,436人に対して、2009年はなんと70%ほどの減少。1大会あたりの平均観客数でも、およそ66%という大幅な減少率です。これはやはり参加台数も比例する様なかたちになっており、2009年は2004年の参加台数に対して46.3%の減少。1大会あたりでも38.7%の減少となっています。

開催年年間動員数決勝日
平均動員
年間のべ
参加台数
大会平均
参加台数
備 考
2009年68,810 30.07,816 34.119853.728.2861.3全8戦、うち1戦休止
2008年153,960 67.116,175 70.625168.031.3868.0全7戦+SS1大会
2007年158,700 69.117,311 75.625168.031.3868.0全7戦+SS1大会
2006年180,111 78.520,496 89.526672.138.0082.4全7戦
2005年229,436 10022,904 10029078.636.2578.6全8戦
2004年183,725 80.118,859 82.336910046.13100全8戦



これらのデータから何を読み取ることが出来るのでしょうか。
たしかに自動車業界を中心とした国内市場の景気減退傾向はここ数年で続いており、モータースポーツ業界には厳しい逆風の時代となっています。
しかし、それはどのカテゴリーも同じこと。他のカテゴリーを見ると確かに観客数や参加台数の減少がスーパー耐久シリーズ同様に認められますが、ここまで酷い落ち幅ではありません。

単純に理由として思いつくのは、シリーズを主導する立場の面々が余りにも無策であり、何も出来ていないということに尽きると思います。
観客動員数はスポンサーメリットの重要な要素であり、これとテレビ放送や雑誌・インターネット媒体への露出効果などが、カテゴリーを問わずモータースポーツのスポンサー営業では訴求される部分。この観点でいえばスーパー耐久はここ6年でスポンサーメリットが半分以下になったということであり、スポンサー側が協賛を断ったり減額措置を取る理由になり得ます。

もちろんスポンサーはセールスプロモーション要素だけが理由ではなく、特に自動車用品関連企業では開発という側面も強いでしょう。
しかし、自動車関連以外の業種を対象としてスポンサー活動を行うには、観客動員数や媒体露出効果を避けることは出来ません。つまり、観客は大幅な減少傾向、かつ衛星放送でもテレビ放映されないスーパー耐久は、露出効果が非常に低いという判断が妥当なところとなります。

こうした状況を言い換えれば、「スーパー耐久というシリーズの価値が下落を続けている」ということになります。個々の大会主催者を中心とした大会毎のプロモーションも重要ですが、発足から来季で20周年を迎えようとしている割りには未だに低いシリーズの知名度をどうにかすることが急務。シリーズの価値があがれば媒体からの注目も高まり、観客の増加も見込めるというものです。

では今後、何か状況が好転する希望がもてるのか。残念ながら現時点では20周年を迎える来季も状況は大差ないと思われます。
コンパクトカーによるST-5クラスの発足はプライベーターチームの参加促進に効果的でしょうが、シリーズ全体を見たときに果たして「一層のプロ化」と「あくまでも参加型」のいずれの方向性を向いているのかがわかりません。単にクラスを作ったからといっても、シリーズの価値が低ければ参加者が増えることにはならないでしょう。

次に海外進出ですが、GTのように一定の価値が認められていればDTMとの提携話が出ているように何らかの動きが現実味を持った形で動くことになるでしょう。その動きは更なる発展の可能性も感じさせるものです。
しかしスーパー耐久の場合は、現時点では単に既存の海外でのレースにクラスを追加するというだけの内容。過去これまで韓国で2度開催したことがあるスーパー耐久、それらが果たして何の成果を産んでいるのかも検証できないまま、妄想レベルで海外進出の念仏を唱えたとしても単なる一部の自己満足に留まってしまう結果が待っているのではないでしょうか。

そろそろ各主催者など責任ある立場の方は、このスーパー耐久シリーズについてしっかりとした検証作業を行うべきでしょう。それこそ「事業仕分け」を行い、予算の使い方や人員の配置などを根本から見直し、しっかりしたビジョンと行動力を示すべきです。
それが出来なければ、20周年がシリーズ最後の年になっても、何の不思議も無い様に思えてなりません。
 
ブログ一覧 | モータースポーツ | 日記
Posted at 2009/12/12 04:08:26

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