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イイね!
2007年02月07日

【試乗インプレッション】 フォルクスワーゲンゴルフGT TSI =2=

前回、その概要をご紹介したフォルクスワーゲンの「ゴルフGT TSI」。
今回はいよいよ走らせてみての印象をレポートします。



まずドライバーズシートにおさまると、目に入ってくる光景は「生真面目」な印象のインパネ。
これでも歴代と比べればパーツ同士の合わせ目などは良く造り込まれていますが、装飾らしいものは見当たらずシンプルな感じです。

また座った感じはAピラーの根元が無駄に前進していないので、適度な包まれ感があります。
今回のテスト中に放置自転車が狭い道の両側を占拠しているような場所に遭遇したのですが、ちょっと体勢を変えるとフェンダーを見切れるので、全幅は拡がっていますが車両感覚は掴みやすいものでした。もっとも、この全幅はちょっと広すぎるとは思いますが。
 


走らせて見ると、排気量のことは全く気にならなくなります。
低回転域からスーパーチャージャーとターボチャージャーがモリモリとパワー&トルクを産んでくれるので、高速道路では十分にペースメーカーを努められますし、合流などここ一番の加速も2.5バールものブーストが2400rpmまででかかるので全く不足は感じません。
車両重量は1410kg、従来の「GT」よりも30kgほど重くなりましたが、パワーウェイトレシオは旧「GT」の9.2kg/psに対して8.3kg/psですから、そのパフォーマンスは推して知るべき、といったところです。
 
市街地走行では、0~60km/h程度の常用域において、タコメーターの針は2000rpmまでの範囲を使うだけでごく普通に走ることが出来ます。
郊外のバイパスや空いた首都高速などで60km/hクルージングを行った際の状態は、6速で1400rpm程度。この時、メーターパネル内の瞬間燃費計が示す値は18.0km/Liter前後です。
 
DSGのフィーリングですが、CVTに近いと言えるでしょう。スリップロスが感じられず、ダイレクトに駆動が伝わっている感じがわかります。
その上でCVTとは異なり、6速の"段"がありますので、加速感はごくごく自然。CVT特有の加速感に不満のある方でも大丈夫です。
なお、この"段"については、余程大きくアクセルを踏み込まない限りは意識することがありません。これが"CVTに近い"と評したもうひとつの理由です。さすがに6速が奢られると、シフトチェンジもスムーズですね。

このDSG、上級の「GTI」では既に採用されており定評あるものです。
ナンバー付ワンメイクレースもDSG装着車で行われていますが、これまで市販車でもレースでもDSGの大きなトラブルというのは聞いたことがありません。なかなか信頼性も高いのではないでしょうか。
ただし若干の個体差があるという話も聞こえてきてはいます。特に発進直後の低回転域において、ややマナーの悪い個体もあるそうなので、これが事実だとしたら一層のリファインを求めたいところです。
 
DSGはセレクターレバーを左に倒し、マニュアルゲートで操作することも出来ます。前がシフトアップ、後ろがシフトダウンという一般的な操作ロジックは迷うこともないので安心。
更にステアリングには小さなパドルがついていて、右手でシフトアップ、左手でシフトダウン。パドル操作を開始した段階でセレクターが「D」のままでもマニュアルモードになるので扱いやすいですね。
マニュアル操作での変速もタイムラグが感じられず、小気味よいシフトチェンジを楽しめます。更に右パドルを長引き操作すると自動変速モードに切り替わるのも美点。
 
変速操作の表示については、「D」レンジ走行中はメーターパネル内のモニターに数字で現在使っているギアが表示されます。
これがマニュアル変速モードにすると、「6-5-4-3-2-1」というギア表示になり、使っているギアが反転表示されます。
この表示、実は少々視認性に劣ります。時計やオドメーターなどと同じ色調なので、瞬間的な判別は困難。折角のDSGですから、もうちょっと別の表示方法が望ましいと感じます。
 


乗り心地については、適度に引き締まったフィーリング。
ドイツ製ライバルメーカーの車種や、同じゴルフでも「GTI」と比べると、そこまでハードではありません。
 
装着されているタイヤはコンチネンタルの「SportContact 2」。
常に安定感のある走りを見せてくれるタイヤですが、実は装着サイズは225/45R17という偏平サイズ。
これは本国でも「GT TSI」では標準仕様となっていますが、やはりこのパワーを受け止めるにはここまでのサイズが必要なのでしょうか?
ごく普通に日常使用する上では、もうちょっと当たりの柔らかいタイヤでも良いような気がします。45偏平の17インチは補修や冬タイヤ購入時もコストが高くなってしまうので少々残念な感じもしています。
 


先程、運転席からの見切りは良好、と記しました。
ただし、それは前方に限っての話です。
非常に残念なのですが、先代同様に今回もゴルフの後方視界は褒められるものではありません。
特に斜め右後方視界。その理由は、サイドミラーの鏡面にあります。
個人的にはこのゴルフのサイドミラー、特に横方向の面積が不足していると思っています。鏡面外側の屈折率を変えて視野を拡げるようにはなっていますが、それでも合流時などは必要と思われる視界を得られません。
折角のパフォーマンスですが、後ろが見えなければ一気に加速して合流というわけにも行きません。もちろん直接目視確認も必要ですが、ミラーの視野がもっと広ければ運転は相当楽になるでしょう。
 
 
総じて走りの面では全く不足は感じません。
スムーズかつパワフルな加速力、6速DSG採用のお蔭で巡航時のエンジン回転数が低く静かである点などは大変好ましいものです。
操舵感覚も太すぎないステアリンググリップは疲労を招かず、市街地から長距離まで気持ちよく走ることが出来ます。フィーリングもごく自然で、「D」レンジで普通に走ることから、気分を変えてマニュアルモードを活用してのキビキビした走りまで、まさに一台で二役をこなしてくれると言えるでしょう。
 
そんな中、改めて記しますがサイドミラーの視野の狭さが残念でなりません。
このデメリットは東京などの大都市圏に限った話ではないと思いますが、運転操作の基本的な部分ゆえにストレスが知らず知らずに溜まってしまうことになるので改善して欲しい部分です。
 
 
次回は室内の居住性や装備、使い勝手をご紹介しましょう。
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Posted at 2007/02/09 03:00:25

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この記事へのコメント

2007年2月9日 20:05
マニュアルモード付きセミオートマで、いつも気になるのは、「今どのギアに入っているのか?」です。
インジケーターの、一定の場所に数字のみで表示されるよりは、点灯する位置が変化する、このゴルフの表示方法は、良いアイディアだと思います。

ただし、おっしられている様に、同系統の色合いでは、瞬時の判断は難しいですね。

位置の変化に加え、色の変化で知らせてくれれば、一番分かりやすいと思うのですがねぇ。
コメントへの返答
2007年2月11日 1:26
昔はオートマチックというとギアがどこに入っているかを気にするような方は圧倒的な少数派だったと思います。

しかし、スポーティなドライビングでの積極的なギア操作はもちろん、最近では燃費走法のために"高いギアを効率的に使う"ためにも、リアルタイムでギア位置は知りたいところです。

個人的にはパイロットランプを並べてギアごとに光っている位置が変わる方式が瞬間的な判別には一番便利なように感じています。

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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