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今日は自動車保管場所証明、いわゆる「車庫証明」についてのお話しです。

この世に自動車が誕生したと同時に、言ってみれば"車庫"も誕生したわけです。

現在の日本においては「自動車の保管場所の確保等に関する法律」によって自動車を保有する者に対しては保管場所の確保を義務づけています。
そして新規登録(新車購入)や移転登録(中古車購入)、変更登録(住所変更など)に際しては「保管場所証明」を取得しなければなりません(一部適用除外地域を除)。
また、所有者や住所に変更がなくても保管場所(車庫)を変更した場合は「保管場所届出」が必要になります。
これらは登録車の場合ですが、軽自動車でもほぼ同じです。

さて、皆さんはご自身で保管場所証明申請手続きをされたことはありますか？

新車・中古車問わずこの手続きは販売店任せにされるケースが少なくないようですが、時間の自由が多少きくという方であれば、ぜひご自身でされてみてはいかがでしょうか。

手続きそのものはとても簡単。
まずは記入すべき書式を用意しますが、警察署でもらってきても良いですが最近ではインターネット上からダウンロード出来るようになりました。
例えば警視庁のサイトでは「申請様式一覧(自動車保管場所証明等)」というページで書式のほかに記載例も用意されているので便利です。

記入の仕方や申請手続方法については警視庁のサイトを参照していただくとして、今回話題にしたいのはこれら書式のうちの「保管場所使用承諾証明書」についてです。

この書式は自己所有ではない土地を車庫として使う場合に、土地の所有者の承諾を得ていることを証明するためのもの。
簡単に言えば月極駐車場を借りている場合や、有料・無料問わず賃貸住宅に付随する駐車場を使っている場合が当てはまります。

この書式を地主や管理している不動産業者に持って行き承諾を得ていることを証明する旨の内容に同意してもらって記名捺印してもらうのですが･･･。
その際に「車庫証明料」などという手数料をとられるケースが非常に多いのです。

その額もまちまちで2～3千円から、高いところでは駐車場賃料の1ヶ月分(1～2万円)というところまで！
単に記名捺印してもらうだけで、この手数料は"暴利"としか言いようがありませんよね。

しかし、実は借地の駐車場で保管場所証明を申請する場合に「保管場所使用承諾証明書」を使わない方法もあります。
それは駐車場や家屋の賃貸契約書を用いる方法です。これは警視庁をはじめ、全国どこの警察署でも認めてくれるはずの方法です。

要するに車庫にする土地を使う権利が申請者にあることを証明出来れば良いのですから、有効期限内の契約書でも問題はないわけです。
家屋に付随した駐車場所の場合は、家屋の賃貸契約に駐車場が含まれていることが明記されていればOKです。

あとは契約書の期限が切れていないこと。
また、分譲マンションの場合は管理組合の承諾が必要な場合もありますので、その際は管理組合の「保管場所使用承諾書」が必要となります。

余程のことがなければ、こうした契約書類のコピーを持参することで保管場所証明申請は警察署で受け付けてもらえるでしょう。
これだけのことで、場合によっては不動産業者に支払う1万円近い金額を節約できますし、手続きそのものを自分で行えば自動車販売店に支払う代行費用1～2万円を節約できるわけです。

ちなみに保管場所証明の手数料は2,100円＋500円です。


警察関係者の方に聞くところでは、警察署に「契約書のコピーでは車庫証明を発行しないでほしい。必ず保管場所使用承諾証明書のみを有効としてほしい」などと言ってくる不動産業者もあるそうです。
もちろん警察としては「そんなことは出来ません」と門前払いするそうですが。

そこまでする輩もいるのですから、不動産業者にとって「保管場所使用承諾証明」というのは濡れ手に粟の"美味しい"仕事なのでしょう。