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2008年06月22日 イイね!

消えゆくライフライン

消えゆくライフライン出張から帰って以降、仕事の合間を見て出張中にあまり目を通せなかったニュースサイトを見ています。

その中で、もう数日前の記事になってしまいましたが、気になる報道がありました。

●北海道中央バス、札幌市内9路線を12月廃止
NIKKEI NET (日本経済新聞)  2008年6月12日 更新

北海道で最大手のバス事業者「北海道中央バス」が札幌市内の営業路線廃止を決めたというもの。
それだけ聞くと、昨今全国どこにでもありそうなニュースですが、事情を細かく見ていくと考えさせられる内容でした。

まずこのニュースを知る前提として知っておくべきは、札幌市には「交通局」があるということ。
そして現在は地下鉄と路面電車を運行していますが、2004年3月までは路線バスの運行も行っていました。

全国的に地方自治体の財政難が深刻化するなか、公営事業の民営化や民間企業への業務移譲が進められています。公営事業、特に交通機関のようなサービス業の色合いが濃い分野は民営ならではのメリットが少なくありません。
まず公営特有の高い人件費等による高コスト体質からの脱却。そして競争原理に基づくサービス向上などが挙げられます。

このような背景により札幌市から路線移譲を受けたのが「北海道中央バス」でした。
そして今回の廃止対象路線は、まさに「交通局」から移譲された路線ばかりなのです。

これらの路線は元々赤字で、民間移譲されても公的な補助金を受ける事で運行を続けてきました。
しかし毎年1億円を超える赤字を計上しており、昨今の原油高による運行コストの高騰も影響して廃止やむなしという結論に至ったようです。

ところが沿線には高校がいくつかあり、通学の足として唯一のバス路線でもあるようです。尤も、高校生は乗車需要はあるものの大半が通学定期券を利用するので、バス事業者的には収益率はあまり高くありません。さらに夏期は自転車通学生が増えるためにバスを利用する学生は減ってしまう事でしょう。

こうして見てくると、今回のニュースには二つの考えさせられるポイントが存在しています。
ひとつは「公共交通機関は公営よりも民営に任せるべきなのか」。
二つ目は「これからの地方における公共交通機関の存続をどう図るか」。


私のブログでも過去に何度も記していますが、高齢化社会の更なる進行はモータリゼーション一辺倒の社会、特に地方での生活に大きな課題となることは間違いありません。

サミット開催もあって、環境保護的な意味合いで自動車主体の生活から脱却しましょうという声が高まっていますが、高齢化社会の進行により否応なしにそうならざるを得なくなる日がやってくると思います。

高齢者が被害者と加害者の両方になる事故の増加。
体力や認知力などの衰えによる自動車を運転することの危険性の増加。
原油高騰などの一方、収入の不安定さによる高齢者の自動車所有の難しさ。

ところが現状、面積的に日本のごく僅かを占める都市部を除いては、全国的に自動車がなければ生活がままならないという地域が大半を占めています。
通勤などはもちろん、買い物から通院まで、自動車無しには何もできないというところは決して珍しくありません。

このままの現状を放置しておくと、20年後くらいには一層深刻な大きな社会問題となっているように思えます。

せめて市制となっている自治体については、ある程度のエリアは公共交通機関のみでも生活出来るような体制にしなければならないと考えます。

都市と都市を結ぶために兆単位の道路特定財源を使って高速道路ネットワークの整備に勤しもうという政治家と官僚たち。
その官僚は同じ公共交通機関でも個人タクシーで悠々と帰宅、車内ではビールやつまみを提供されたり、中には現金や商品券を受け取った輩までも存在する。
政治家たちは公共交通機関といえばせいぜい飛行機のファースト&ビジネスクラスか、新幹線や特急のグリーン車。あとは黒塗りセダンのリアシート。

そろそろ"土建国家"からの脱却を真剣に考えなければ、日本は今以上に住みにくい国になってしまうような気がします。
公共交通機関の維持に対しては、お金の使途や営業努力をきちんと監視・評価する仕組みを整えた上での補助金投入は必要なことではないかと思っています。
 
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Posted at 2008/06/25 22:31:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記

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