• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

NorthStarのブログ一覧

2011年02月24日 イイね!

そろそろ絶滅危惧種

そろそろ絶滅危惧種新製品がリリースされるたびにコレクションに加えてきている、RAI'Sのミニチュアカー。実在するパトロールカーを再現したモデルのシリーズですが、今回は遂にシリーズ初となるオリジナル金型で作られた商品が登場しました。

その車種とは日産クルー。1993年夏に登場したオーソドックスな4ドアセダンは、タクシー需要を主眼に開発されたモデル。ボディは完全な5ナンバーサイズで、特に全長は小型タクシーの規定におさまるように4,595mmという設定がなされていました。
バリエーションはボディは4ドアセダンのみで、乗客の乗降性を高めるために左の後部ドアが右に対して5cm前後方向に長くされています。エンジンはガソリンのRB20E、ディーゼルのRD28(後年RD28Eに換装)、そしてLPGのNA20Pという3種類を設定。駆動方式はFR(後輪駆動)のみ、トランスミッションは5速マニュアルと4速オートマチックを用意し、ともにフロアシフトのみの設定となっていました。

ユーザーは圧倒的に全国のタクシー事業者がメイン。これに加えて教習車仕様とパトロールカー仕様もそれぞれメーカーがカタログモデルとして用意しており、パトロールカーとしても全国に大量の国費導入実績を重ね、また一部の本部には県費導入も行なわれました。なお1994年の夏には一般ユーザー向けの仕様も加わりましたが、さすがに実用性の塊といった雰囲気のモデルだけに存在そのものは地味で、あくまでも事業用車種という位置づけのままおよそ16年のモデルライフを過ごしました。

今回のミニチュア、なにより気になるのはオリジナル金型による製品のクオリティ。今までよりも玩具に近くなってしまうことが懸念されましたが、実際に手にしてみると全体的な造形やモールド、クリアパーツなどの質も決して低くなく、これであればコレクションモデルとしても充分に納得できるレベルの内容でした。2種類のラインナップは警視庁と大阪府警の車両がそれぞれ再現され、両者の違いも細かい部分までよく特徴を捉えています。

ちなみにメーカーがカタログ仕様として用意したクルーは白黒ツートンの制服仕様車のみならず、覆面パトロールカー仕様もありました。もっとも後者については全国的に超レアな存在となっており、おそらくは2台しか存在していなかったのではないかと思われます。
エンジンはガソリンのRB20Eのみを設定、スペックは市販仕様と同じ最高出力130ps。ミッションはオートマチックとマニュアルそれぞれが用意されていましたが、国費導入分については昇降式赤色警光灯が装備されるようになった段階から、警ら車両はオートマチック車に統一されていたようです。

安全面ではABS(アンチロックブレーキ)は機械式LSDとのセットオプション。エアバッグは運転席側のみがメーカーオプションでしたが、助手席側については設定がありませんでした。助手席エアバッグといえば近年、大量に導入されているクラウンのパトロールカーはどのように対応しているのでしょうか。
パトロールカーでは助手席前にモニターなどの警察装備を備えることが多く、このままエアバッグが展開すると却って危険な場合があります。
クラウンのようなメーカーの製造段階でパトカー仕様が用意されているものなら、最初から設定を無くしていたり作動キャンセルをデフォルト状態として納入出来るでしょうが、市販車ベースで警察仕様としている車種の場合はどうなのか。機動捜査隊の覆面車両などでもモニターが助手席前に鎮座していますが、あのまま助手席エアバッグが展開されたら危険なので、作動をキャンセルさせるのが正解に思えます。

話をミニチュアに戻して。
あとは細かい部分ではメーカー標準装備の消火器が助手席足元に備わっていたり、全体的な出来ばえはなかなかのレベル。しかし残念な点が2つあったので、あえて記しておきます。
一つ目はシフトレバー。両者ともにオートマチック仕様が再現されたようですが(大阪府警仕様はマニュアルミッションで良かったような気も・・・)、レバー部品の取り付け方法がちょっとおかしい。小さい部品ですがオーバードライブのON/OFFボタンも小さな出っ張りとして再現されています。当然、このボタンは運転席側に向かって出っ張っているべきですが、なぜかミニチュアでは後ろ向きに出っ張るようにレバーが装着されています。
もう一点はちょっと贅沢な話ですが、警視庁仕様には運転席の後部に防犯仕切板を装着してほしかった気がします。モチーフとなった機動隊の車両がひょっとすると未装備だった可能性もありますが、タクシーでもお馴染みの仕切板は警視庁のクルーでお約束のように装備されていたので、ちょっと残念。

今後、このクルーのオリジナル金型から、どのような商品が登場するのかも楽しみなところ。
いくつかの警ら仕様もバリエーション展開されるでしょうし、前述した稀少な覆面パトロールカー仕様も登場することになるのか否か。さらにパトロールカーに限らず、タクシーとしては全国でまだまだ見かける車種だけに、タクシーという新しいラインナップを別にシリーズを立ち上げてでも展開してくれれば面白いことになりそうな気がします。
 
 
MiniCar|RAI'S 日産クルー (2007) 警視庁警備部機動隊車両
MiniCar|RAI'S 日産クルー (1995) 大阪府警察所轄署警ら車両
Posted at 2011/02/27 14:54:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミニチュアカー | 日記

プロフィール

各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2011/2 >>

リンク・クリップ

office North-Star業務雑記帳(FC2) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2011/08/12 00:27:49
 
ADVAN Motorsports 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2011/08/12 00:27:30
 
NINJA TOOLS 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2007/09/17 19:46:48
 

愛車一覧

日産 フーガ 日産 フーガ
三菱ディアマンテ30M-SE、Y50型日産フーガ350XVに続く、三代目の“社用車1号機 ...
フォルクスワーゲン パサート セダン フォルクスワーゲン パサート セダン
マツダRX-8、三菱ランサーエボリューションVII GT-Aに続く、三代目の"社用車2号 ...
日産 フーガ 日産 フーガ
二代目となった"社用車1号機"。 日産フーガ350XV、ボディカラーはダークブルー。 ...
三菱 ランサーエボリューションVII 三菱 ランサーエボリューションVII
マツダRX-8の後継として導入した「社用車2号機」。 三菱ランサーエボリューションVII ...

過去のブログ

ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation