
去る5月26日、
ルノー・ジャポンは三代目となる「
新型ルノー・メガーヌ(5ドアハッチバック)」を発表、同日から販売を開始しました。この日、
二子玉川ライズで開催された報道関係者向け発表会にお邪魔してきましたので、今回はこのニューモデルについてご紹介します。
創立から110年を超える歴史を誇る老舗自動車メーカーである
ルノー。フランスを代表する、いや正確には“ヨーロッパを代表する”自動車メーカーであり、その販売ボリュームは日本でお馴染みのフォルクスワーゲンに全く引けをとりません。
そんなルノーの中核車種がメガーヌ。1995年に誕生、それまでの
ルノーは数字の車名が主流でしたが、このころから明確に個別のネーミングを与えるようになりました。カテゴリーとしては最量販クラスであるCセグメントに属し、最大のライバルは
フォルクスワーゲン・
ゴルフ。日本では正直なところ販売台数も知名度も大きく水を空けられてしまっていますが、世界的に見るとむしろ「
メガーヌ」が販売台数で勝っていたことも多かったのです。

「
メガーヌ」は量販車種ということでエンジンやボディのバリエーションが多彩なのですが、日本市場では一足先に「
メガーヌ・ルノースポール」が導入されています。こちらは3ドアのクーペタイプでスポーツドライビングに最適化されたシャシーを筆頭に優れたパフォーマンスが特徴のモデル。
2010年12月に記したエントリではそのインプレッションをお伝えしていますが、これに続いて今度は普及仕様とも言える5ドアハッチバックモデルの導入が始まりました。

まず全体像としては全長4,325mm×全幅1,810mm×全高1,470mm(プレミアムライン)/1,460mm(GTライン)というディメンションは、現代のCセグメントのド真ん中という感じのもの。ちなみに
フォルクスワーゲン・
ゴルフと比較すると、全長+115mm×全幅+20mm×全高-15mm(プレミアムラインとTSIコンフォートライン比)/±0mm(GTラインとGTI比)となり、若干「
新型ルノー・メガーヌ(5ドアハッチバック)」の方が大きい寸法となっています。
日本での使い勝手を考えると全幅が1,800mmを超えてしまったことはとても残念ですが、運転席に座った感じでは大きなサイドミラーをはじめ視界が良かったので、取り回し性はそれほど悪く無さそうなのが幸いでした。
全体的なデザインですが、先代がとても個性的だっただけに新型での展開が気になるところでした。
実際にお目にかかった個人的な印象では、先代と初対面したときほどのインパクトはありませんでした。しかし、適度にグラマラスな量感が信頼を寄せられる安定感につながっている上に、前後方向のみならずショルダーからボンネットやリアハッチをぐるりと取り囲むように流れているプレスラインが躍動感を演出しています。さらに細部の造り込みが向上していることもあり、先代モデルよりも1ランク以上車格がアップしたような印象さえ感じさせました。

室内については最近流行りの翼を拡げたようなインパネ上面が浮いているようなデザインで、高い質感と広々感を見せています。サイズアップされたのですから広くなっていて当然という話もありますが、時代が求めている安全性能を確保した上で、室内は前後左右方向にしっかり大人4人がくつろげる余裕を持たせてあり、かつ単に“だだっ広い”のではなく、セグメントに相応しいかそれ以上のしっとりした包まれ感が心地よい空間です。
もちろんユーティリティ性もフランス車らしくしっかり煮詰められており、例えばリアハッチを開けると現れるカーゴスペースの容量はリアシートを使用した4~5人乗車時でさえ372Literの大容量。さらに分割可倒式リアシートが採用されているので、シチュエーションにあわせて便利に使うことが出来ます。もちろんヨーロッパ車らしく、荷室の床面はスクエアなデザインとされているので、大型のスーツケースからアウトレットショップでの買い物まで、効率的に積載することが出来るでしょう。
一方で運転席まわりの小物入れは日本車より少なめですが、助手席前のグローブボックスにはじまり、蓋付きのセンターコンソールボックス、カップホルダーなど必要充分なものは揃っています。
このようなアウトラインの「
新型ルノー・メガーヌ(5ドアハッチバック)」。次回はふたつのラインナップの相違点をはじめ、もう少し細かくバイヤーズガイド的にチェックしてみようと思います。
Posted at 2011/06/06 22:56:42 | |
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