
2011年も全国各地を訪れてきましたが、その中では各地で美味しいものとの出会いもありました。そんな中から今回は、今年見つけることが叶った4つのお薦めスポットをご紹介してみたいと思います。
北から順に、まずは北海道から。
太平洋に面している「
むかわ町」は、"ししゃも"が特産品として全国に知られています。居酒屋などでも"ししゃも"は珍しくもないメニューですが、実は市場に出回っているものの大半が代用魚、つまりは本当の"ししゃも"ではないということを皆さんご存じだったでしょうか。
本当の"ししゃも"は、世界中でも北海道南部の太平洋、しかもその一部でしか獲れない貴重な存在なのです。ゆえに漁獲量も限られるため、世の中に"ししゃも"として出回っているものはそのほとんどが"キュウリウオ"や"カラフトシシャモ"という別物となっているのです。
では本物の"ししゃも"を食べるにはどうすれば良いのか?
その答えはやはり、産地を訪れるのは一番ということになるでしょう。そこで「
むかわ町」にある中で暖簾をくぐったお店が「
灯泉房」というお店。地元の方々でも賑わっている中、まさに旬の真っ只中、漁期のはじめに訪れたことから、この時期にしかいただけない「ししゃも御膳」を堪能することが叶いました。
本物の"ししゃも"は、全くその美味しさが代用魚とは違います。特に刺身や寿司を食べられるのは、旬の本物ならでは。是非来シーズンの旬には、多くの方にこの"本物の美味しさ"を味わっていただきたいと思います。
むかわ町|灯泉房
続いては海を渡って青森県の八戸市から。
こちらからも特産の海の幸をご紹介しますが、その魚というのは「サバ」です。サバと言えば日本の食卓ではお馴染みの一品。全国各地で漁獲がありますが、近年は大分県の「関サバ」を筆頭に、ブランド化を押し進める動きも活発化しています。そんな流れの中で、八戸でも「八戸前沖さば」というブランドを立ち上げ、厳しい基準を適用して商品力の向上につとめています。
ところでサバというと、しめサバや味噌煮といったところが定番のメニュー。八戸名物の新鮮なサバをどのように料理してくれるのか、期待を胸に訪れたのは市内にある「
サバの駅」というユニークな名前のお店。文字通り、こちらはサバの専門店であり、訪れた際もサバのフルコースメニューをいただきました。
ここでは、次々に出されるサバ料理の美味しさに"目からウロコ"状態になったわけですが、個人的にはサバの串焼きと味噌じめが絶品でした。また、定番メニューはもちろんのこと、産地ならではの味として刺身なども供され、大満足の内容でした。
なお、やはりこれだけの美味しさでコストパフォーマンスも悪くないお店ですから、相当な人気店とのこと。特に週末や連休の訪問を予定する場合は、早めの予約が必須のようです。
八戸市|サバの駅
次はお隣の岩手県に移動してみます。
遠野市は「民話の里」として全国的に知られており、河童や座敷童子なども登場する遠野民話の舞台となった地です。ゆえに観光地としても有名なのですが、市内では「じんぎすかん」の看板を掲げる店を多く見られるという特徴があります。
「じんぎすかん」と言えば、やはり真っ先に思い浮かぶのは北海道。しかしここ遠野の地でも、半世紀以上前から「じんぎすかん」を食べるようになったようで、今ではすっかり地元に根付いたメニューのひとつになっています。
市内で立ち寄ってみたのは「
遠野食肉センター」。肉屋さんとレストランがひとつの建物になっていますが、レストランはキャパシティも大きいので観光客と地元の方々で賑わいを見せています。当地の「じんぎすかん」は味付けタイプではなく、生肉を焼いてタレを食べる直前につけていただくタイプ。面白いのは屋外で食べる際には、穴をあけたバケツに専用の鍋を載せて焼きながら食べるそうで、かなり北海道にも相通じる"じんぎすかん文化"が根付いているようです。
肝心の「じんぎすかん」は、しっかり火を通しても柔らかくてジューシー。ピリ辛のタレとも相性がよく、とてもご飯が進む美味しさです。また、羊肉の風味は良い意味でしっかり残っていました。決して臭みがあるというのではなく、本来の「じんぎすかん」の美味しさに欠かせない"風味"として残っているということです。
遠野市|遠野食肉センター
最後は北関東の群馬県は前橋市から。
こちらで食してすっかり気に入り、短いインターバルでリピーターとなったのが「上州御用 鳥めし」です。
訪れたのは「
登利平(とりへい)」というお店。県内に幅広い店舗展開をしていますが、その多くが持ち帰り専門店であるためか、これまで失礼ながらその存在に気がついていませんでした。たまたま取材で群馬を訪れた際に紹介してもらい、レストラン型の店舗を訪れる運びとなった次第。
メニューの中から「鳥めし・松重」と「鳥串」「若鳥の唐揚げ」をオーダーしてみましたが、まずメインの鳥めしは肉質の良さに驚き。モモ肉とムネ肉に甘めの濃厚なタレがたっぷりかけられていて、ご飯が進む美味しさです。
特にムネ肉というとパサパサ感の強いものも多いのですが、こちらのムネ肉は薄切りなのにジューシで驚きでした。
もちろんサイドメニューも美味しく、すっかり気に入った次第。群馬方面を観光で訪れる際は是非お立ち寄りいただきたいですし、持ち帰り店でお弁当を購入して、景勝地などで美味しくいただくというスタイルも良さそうな気がします。おそらく予想では、このお重と同じ内容になるお弁当については、冷えても美味しくいただけるような気がします。
登利平(とりへい)・南部店
Posted at 2011/11/29 16:00:32 | |
トラックバック(0) |
ドライブ・観光ガイド | 日記