ビート礼賛記事、その7です。
前回、ビートが「世界中の人が素晴らしいと認めるオリジナル」であると巨匠、徳大寺氏が評していたとご紹介しましたが、その証拠に、1991年8月号のNaviでは、ローバーのエグゼクティブ・エンジニアが来日した際に、英国での販売権をよこせと迫ったという記事がありました。
また、イギリスのF1ドライバーが「ホンダの新しいミッドシップカーに乗せてやる」と言われてワクワクして来日したら、出てきたのがビートでがっかり、ところが乗ってみたら「まるでポルシェだ!」と絶賛した、という記事があったように記憶してますが、何だったかな・・・
そんな外人さんエピソードも数少ないのはやはり輸出していないから、ということに起因するでしょう。日本の軽規格なら許されても、海外の安全基準はクリアできなかったのでしょうね。もしそれが叶っていたら・・・たらればですが。
そんななか、数少ない海外でのドライブレポート記事がありました。これまたNaviの1992年3月号。
当時、アメリカはカリフォルニアのホンダ・ノース・アメリカに1台だけビートがあったそうです。
「小さな宝石のようにきれいなビートは、現在のところカリフォルニアには、たった1台があるだけである。所有するのはホンダ・ノース・アメリカ。アメリカのジャーナリストが試乗するために置いてあるもので、私にもそれで遊ぶチャンスが与えられたのだった。
それにしても、<遊ぶ>というのはまことに似つかわしい言葉であった。過去何年ものあいだ、私はこれほどたのしさに満ちたクルマに乗ったことがない。」
早くも絶賛ですw
~中略~
「ビートに乗っていた1週間のあいだ、私は敵意を示す人にまったく会わなかった。」
~中略~
「ともあれ、何をめぐってであれ、そこには対話が存在した。ビートは人々の意識と心を開くのである。」
この記事の著者や奥様がビートを運転しているとハイウェイパトロールにサムアップされたりw、どうしたら買えるのかと真剣に聞かれたなど様々なエピソードがあったようです。
飯塚LPLは開発時にオープンにすることで「外界(歩行者)と対話ができる車にしたい」という思いがあったと語っています(ジャパニーズ・ヒストリックのテクノロジーより)。
まさに、人種を超えて、証明されましたw
「私は昨年、120台以上の車に乗った。~中略~ しかし、そのなかのどの1台として、たのしさと充足度の点において、チャーミングでエキセントリックでかわいらしい、ちっぽけなビートをしのぐものはなかった。」
その120台はシトロエン2CVからRRシルバースパー2まで、いろいろ、とか。
そのどの車よりもインパクトがあるとは、すっかりやられてますねw
で、最後の1文が泣かせます。
「ビートのように素晴らしいクルマが、世界中の人にとって手に届かないものであり続けたとしたら、それはあんまりだ、と私は思うのだ。」
えー、この記事も是非国会図書館で(以下略
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2017/09/06 02:10:32