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燃焼室点検の結果、居ても立ってもいられず連日作業で清掃することにしました。
写真はよくある光景ですが、今回は想像以上でしたので、周りの環境にはご留意を。
この写真ではとても伝えきれないくらいの白煙が出ます。
※点検と異なって清掃はリスクを伴いますので、お約束ですが自己責任でお願いします。
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どう清掃するのがよいか思案した結果「排気上死点を出して、1シリンダーずつエンジンコンディショナーで浸してやろう」という方針でいくことに。
クランクプーリーを回すために、右フロントタイヤを外します(詳細はバルブクリアランス調整を御覧ください)。
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どうやって上死点を探すのかというと、燃焼室に棒状のものを突っ込み、クランクを回しながら棒の上下で探すという原始的な方法です。
1-4シリンダーと2-3シリンダーで180度位相が違うこと、点火順序が1-3-4-2であることを覚えておきましょう。
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クランクプーリーのボルトを時計回りに回し、棒が上がって下がりかけたところで回すのをやめます(その時点でボルトにマーキングしておくとよい)。
排気上死点か圧縮上死点かは、内視鏡で確認します(圧縮上死点はIN・EXともにバルブが閉じている)。
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今回の主役、エンジンコンディショナー。
ノズルの延長にいつもストローを使っていましたが、大量に吹くと漏れてくるので熱収縮チューブで繋いでみました(これもエンジンコンディショナーに侵されて長くは持ちませんが)。
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プラグホールからエンジンコンディショナーを吹きまくります。
泡が込み上げてきたら少し待ち、液面が下がったら再度スプレーする・・・を繰り返します。
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内視鏡でピストントップが液に浸っているのを確認します。
この状態で10分程度待って、次のシリンダーへ・・・とやったのですが、これでは足りない気がしてきて、2周目は1-4シリンダーに吹いて30分、クランクを180度回して2-3シリンダーで30分、というやり方に変更してしまいました。
最終的に1缶弱使用しましたが、もっと使ったほうがよかったかもしれません。
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作業中の一コマ。
かなり溶けてきていますが、あまり精神衛生上よろしくないです。
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吸気バルブのカーボンも剥がれかけています。
ウロコ状の堆積物も一部は取れ、シリンダーの最上部も綺麗になってきています。
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本当はこのまま一晩置くのがよいのですが、時間もないので1時間程度で先に進みます。
エンジンオイルの上抜きチェンジャーを使って、燃焼室に溜まった液を吸い取ります。
チューブに見える黒い点のようなものが、吸い出された堆積物です。
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燃料ポンプのヒューズを抜き、タオルをプラグチューブに被せ、少し長めにクランキングして残った液を排出します。
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もともと汚いタオルですが、吐き出されたカーボンはもっと汚いです。
このクランキングは繰り返しやったほうがよいかもしれません。
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プラグチューブの中も非常に汚れていますので、ウエスで何度も掃除します。
乾拭きして、パーツクリーナーを含ませて拭き、綺麗になるまで繰り返します。
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プラグを取り付け、燃料ポンプのヒューズを挿し、元通りに戻したらエンジン始動!
ところが!
しばらくセルを回しても、掛かりそうで掛かりません!
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仕方ないのでプラグを外してみると、この通り。
ギトギトでベトベトになっていましたので、パーツクリーナーで洗い流し、装着し直します。
今度は一発始動でした。
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エンジンが掛かると、すぐにお約束のモクモクです。
大量に吹いただけに白煙も大量です。
しばらくすれば収まりますが、通報されるんじゃないかとヒヤヒヤしていましたので、とても長く感じました。
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水温が上がるのを待ち、テスト走行です。
効果は「誰でもわかる」くらいにありました。
始動性がよくなり、普段どおりおとなしく走った限りでは、トルクが上がって上のギアが使える、そんな感じです。
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テスト走行後はすぐにエンジンオイルを交換します。
フラッシング用途にコーナンで購入した3L缶、安いですがSPグレードの合成油で発売元はエンパイア自動車なので問題ないはずです。
3Lだとゲージのロアレベルに達しませんので、余っていたHelixの5W40とミックスしました(来週にはエレメント込みでオイル交換する予定)。
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オイルを抜く待ち時間で、#4シリンダーを覗いてみました。
部分的ですがピストンの地肌が見えるようになりました。
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排気バルブ側を見ると、燃焼室はあまり綺麗になっていないような気もしますが、シリンダー最上部は綺麗になっています。
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同じシリンダーではありませんが、こちらが作業前。
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こちらが作業後。
落ちきっていない分は、燃料添加剤に期待することにします。
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作業は、待ち時間・オイル交換を含めて約5時間でした。
結構面倒でしたが、効果もあったので満足度は高いのですが、いろいろと注意する点もありますのでチャレンジされる場合は下調べを忘れずに!
今後も内視鏡で定期的に点検しようと思いますが、汚れを溜めないために燃料添加剤の使用頻度を高めないといけないかも・・・。
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