
コースレコードや車種別、吸気方式別、駆動方式別などで速いタイムを検索すると必ずその名が出てくるドライバーである
ぶん蔵さん。
そのぶん蔵さんと、日光サーキットで負けず嫌い選手権をやってきました!
走行データ
写真によるコーナリング姿勢検証
勝負で使用する車は私のイエローデーモンGT-R(BNR32)。マイカーなので、この点は私に有利。
コースは日光サーキット。ここはぶん蔵さんにとっては庭?この点は旧日光のラジアルレコードホルダーのぶん蔵さんに有利。
車に関しては、私が有利な点が減るようにロールセンターアダプタを取り付けてから本日が初走行という事。
コースに関しては、改修後の日光サーキットは本日が初走行という事。
改修前のコースは
t-get走行会、2回
日光ホモ無し耐久レース(EP82)、1回
日光男祭り(GT-Rマガジンイベント)、1回
ぎゅう走、1回
RE01 GP、1回
と6回くらいの経験がある状態。(ベストはRE01で45秒台でした)
この条件で、数々の車種の数々のオーナーを打ち負かしてきたぶん蔵さんに挑戦です。
イコールコンディションにするために、エア圧調整はせず同じエア圧(2.5~2.65)、ブースト0.9、アテーサコントローラ8目盛、電動ファンONのまま、という状態を1日維持しました。
LFIKAL 1本目
42秒175
気温19.5度
改修後の日光サーキット初走行。あとで車載映像を見るとほとんど無言でした。いかに短時間でコースを学習できるか、真剣さと余裕の無さが伝わる映像です。
LFIKAL 2本目
42秒158
1本目はリアのパッドのみ街乗り用のパッド(片側純正)だったので、2本目からはWINMAX ARMA SSへ。パッドを変えた割にはタイムは変わらず、ブレーキフィーリングも変わらず。
ぶん蔵さん 1本目
42秒456
走行後「難しいね、これ」、「ロールが大きく、ホモ無し車両を大きくしたような車」とぶん蔵さん。タイヤの扁平率が高すぎて理想の舵角より深く切らないと曲がらないという事でした。
LFIKAL 3本目
41秒915
気温23.5度
12周目にベストタイム。タイヤの性質を生かして2周目あたりにベストタイムが出せるように改善する必要があります。
ぶん蔵さん走行 2本目
42秒285
納得いくまで走ってください、とお願いしてもう1本走っていただけました。
4本目
未走行
フロント左のローターのクラック発生、走行終了。
■結果
LFIKAL(3本走行)
Best 41秒915
ぶん蔵さん(2本走行)
Best 42秒285
私は3本走りましたが、仮にぶん蔵さんと同じ2本の走行だったとすると私のベストは42秒158という事になります。
と、い、う、こ、と、は、
僅かな差ですが今回の勝負は私の勝利となりました!
走行後はのえぷうさんを交えて、ぶん蔵さんから私のGT-Rの現状と改善方法についてアドバイスを頂きました。(のえぷうさんは、上に書いた私が以前参加したRE01GP 日光にて黄色インテグラTypeRで優勝されてました)
車高のバランスとタイヤの扁平率によるタイヤのつぶれ具合などの理由により、ブレーキをリリースし始めてもフロントに荷重が載りすぎていてフロントタイヤの横グリップがなかなか生まれてこない、という欠点を指摘されました。フロントにたくさん荷重をかければ曲がりやすくなるだろうと私は思っていたので、衝撃的なアドバイスでした。短時間の乗車で、これほど的確に車両の状態を分析できるとは流石です、驚きです。違いの分からない私にはとても真似できない業です。
今後は、フロントの車高を上げて試してみようと思います。
ところで、なぜこれほどまでにぶん蔵さんとの負けず嫌い選手権を渇望していたのか。
理由は2004年に、ぶん蔵さんに大敗しているから。そして同じ車両、同じ条件で勝つ事こそがパフォーマンスの高いドライバーと考えているからです。
2004年、私は日光サーキットの
ホモ無し6時間耐久レースに参戦しました。それまでレンタルカート荒らしと呼ばれていた私は、買ったばかりのBNR32でt-get日光走行会でサーキットデビューをした頃でした。少し前に開催された
RA飯能6時間耐久レースのサポートとして来て頂いた
shiMacさんから「日光サーキットで箱のレースも出てみないか?」とお誘いを頂きさっそく参戦しました。この日光ホモ無しで使用される車両はホモロゲーション無しの車両(だからホモ無し)で改造は許可されず、変更できるのは軽量化とブレーキパッドとタイヤくらいです。ノーマルサスなのですごいロール量です。
この時のレースで予選タイムアタックドライバーを務めていただいたのがぶん蔵さんでした。「おかしい速さで栃木県に住む宇宙人です」とshiMacさんからは紹介されましたw
この参戦を企画した
shiMacさん、ひさ監督も箱のレースで数々の好成績を残している方達です。
そんな方達と組んでレースに参戦し、レース中のベストラップは私のタイムよりshiMacさんが0.2秒速く、そのshiMacさんのタイムよりひさ監督は0.2秒速く、そのひさ監督のタイムより0.4秒近く速かったのがぶん蔵さんの予選タイムでした。(正確なタイムは覚えてません)
つまり私は同じ車両で、ぶん蔵さんより1秒近く遅いと言う結果になりました。
ドライバーの能力次第でこれほどまでに差がつけられることに大きな衝撃を受け、自分はまだまだヘタクソであり、さらにドラテクを磨かなければいけない!と思いました。そもそも以前から、車を速くすることより腕を磨く事に興味があったのですが今回のタイム差によりその考えはさらに強くなりました。
遅いと感じたら、原因は車ではなく自分の腕を疑え!!と。
GT-Rに乗り始めたこの早い段階で大敗を味わう事は、自分にとっては大きな収穫になったわけです。目標を作るための。そして2009年、2回目のぶん蔵さんへの挑戦も負ける覚悟で挑みました。負ければまた新しい目標が出来るわけです。結果は勝つ事になりましたが、だからと言って目標が無くなった訳ではありません。
さらに難易度の高い条件での戦い、レベルの高いステージに挑み続けるのみです。
例えば、ぶん蔵さんのS2000で戦ったら、とても私は勝てないでしょうから。
初コース同士で負けず嫌い選手権が出来ると楽しそうです。例えばこれから出来る袖ヶ浦のサーキットなどで。