リアキャリパーOH

先日のフロントに続きリアのキャリパーをOHです。
左のキャリパーはサイドブレーキ用のスピンドルに有るOリングからブレーキフルードが漏れていたようで、サイド側のキャップの中はドロドロでした。
ピストンを回して押し込み、アッシレバーを外しサイド側を分解、ピストン側も分解し洗浄しました。
組立はピストンを入れ、スピンドル側から回してスピンドルを目一杯押し込み、コネクティングリンク、リターンスプリング、アッシレバーを組付けます。
最後、スプリングピンも忘れずに打ち込みます。
一度ピストンを外した後、シリンダ内面（シール溝、ブーツ取付取付溝にも）、ピストン、シール、ブーツに付属のグリスを塗り、シールを入れた後、工具を使ってピストンを強く押しながら回して入れます。
途中でブーツを被せ、最奥まで押し込んだらブーツの外周を押し込みブーツリングを入れ固定します。

117クーペの場合リアブレーキをメンテナンスするとき、左側にような工具を必要とします。通常のブレーキとサイドブレーキが同じピストンを使うため、サイド側の螺旋を切ったスピンドルがピストンの中に入る為、回して押し込む必要がある為です。
専用の工具も売っていますが、車載工具に有ったプラグレンチを加工して作りました。

右リアのキャリパーは固着していて抜けてきません。サイド側をばらした後スピンドル穴からネジを入れバイスに挟んで押し出しました。

ピストン自体に錆は有りませんでしたが、シリンダ内面は錆だらけでした。
洗浄後、左と同じように組立です。
今回、フロント、リアともブレーキフルードは全量新品に交換しました。

組立時のコツとして。
コネクティングリンクとアッシレバーの組付け時、ピストンを入れスピンドルを一杯まで引込んでもアッシレバーがうまく入りませんが、僅かにアッシレバーとコネクティングリンクが面一になる所があります。アッシレバーを動かしながら位置を探るとすんなり入ります。

ブレーキ本体に戻すとき、ピストンのU溝とキャリパー側の合いマークを合わせます。これが有っていないと、シュー側にある出っ張ったピンをピストンが押し、ピストン面が正常にシューを押せなくなります。
リアのOHキットの番号は５－４７６１８００９－０でした。