忘れたころにやってくるアルミテープチューニング。
流石にもう無いだろうと思いつつトヨタ特許を漁っていたら・・・
出てきちゃいましたw
ここまで来るともう惰性義務みたいなものなので、この機会に少し解説し、残りは暇で気が向いたときにでもゆっくりやっていきたいと思います。
発見された特許は、
⑯特許-6451701 :
エンジンカバーによるバッテリーの負極を介したボディの除電
⑰特許-6558313 :
HV車のインバータ・コンバータの除電
⑱特開2019-182022 :
透明パーツの外観を損なわない除電
⑲特開2019-192568 :
樹脂テープを用いた除電
になります。
2020/2/14現在で、2件が登録となっており、2件が出願中となっていました。
なお、これら4件の特許には、これまでのような除電したい箇所に直接アルミテープを貼る手法とは異なるアプローチをとるものも含まれているなど、ちょっと興味深い内容となっていました。
ちなみに、前回紹介したホイールの除電に関する特許出願は、
⑮特許-6597700
として登録となっていました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆
【特許-6451701 : ボディの除電】
この図↓では、エンジンカバー27にアルミテープ33等を貼り、そこ(端から50mm以内)に導線35を接続しています。
導線35の接続は、クリップ等で挟むか裸圧着端子等でネジ止めするとのことです。
この特許の図↓が模式図すぎてイマイチわかりにくいですが、エンジンカバー27に接続された導線35の他端は、そのままグランドアースとなる車体(ボディやシャーシ)に接続するのではなく、バッテリー15のマイナス端子11に接続するようにしています。
バッテリーのマイナス端子11からは既にアース線21が車体13に接続されているので、車体からエンジンカバーまでが電気的に接続されます。
導線35をバッテリーのマイナス端子11を経由して車体13に接続する理由は、マイナス端子11を除電したいからにほかならず、樹脂製のバッテリーのケースは車体からの静電気で帯電しやすく、マイナス端子がこの影響を受けると電力の戻りが充分に行われず(そのぶんバッテリーから電装品に充分な電力供給が行われない)、電装品のパフォーマンスが落ちてしまうためとのこと。
なお、この特許では、バッテリー(マイナス端子)経由で接続したほうが走行性能が改善されることを走行実験(※)で証明しています。
※)走行実験:アクセル,ブレーキ,ステアリング操作からの応答時間
この図↓は、車体からエンジンカバーまでの電位の高さを示すもので、車体→マイナス端子→エンジンカバーの順に電位が低く、エンジンカバーの電位が非除電領域よりも除電領域のほうが低くなっていることを示しています。
除電領域は、アルミテープ等の端から50mm程度の範囲まで最大限効果があり、100mm程度の範囲まで徐々に効果が落ちていっています。
この除電領域を使って空中に放電していき、徐々にバッテリーや車体の静電気を取り除いていくようです。
注意点として、除電はアルミテープ等の面積が大きければ大きいほど効果があるかというとそうではなく、この特許における走行実験(※)では、10625㎟(平方ミリメートル)が最適とのことです。
(例えば、85mm×125mm程度とのこと)
理由は、放電によって電位が下がりコロナ放電が止まった際、放電領域が広すぎると、再度放電可能になるまで電位が上がるのに時間がかかってしまう(放電がストップする時間が長くなってしまう)からとのことです。
なお、エンジンカバーではなく、樹脂製のプレートにアルミテープ等を貼り、それを空気の流れがある場所に設置して、そこから導線で除電したい箇所に接続してもよいとのことです。
これを応用すれば、除電したい箇所に直接アルミテープを貼るこれまでとは異なったアプローチで除電をすることが可能になるので、アルミテープチューニングのバリエーションが増えたことになります。
とはいえ、これまでの特許文献の内容からこれに近いことは想像できたので、既にうちのお嬢様には似たような施工をしてたりします。
この特許についての解説は以上です。
この特許は、基本的には上で解説した特許と同じで、エンジンカバー等を利用してハイブリッド車等に装備されているインバータやコンバータの除電を行うものです。
エンジンカバー側の説明は同じなので省略します。
この図↓が、インバータやコンバータなどの電力制御装置が収納されるケース26と、その遮音板61(になります。
この図では遮音板61にアルミテープ50やエンジンカバーからの導線52を接続していますが、この特許では、直接ケース26に接続することを前提に説明しています。
相変わらずわかりにくい図↓ですが、エンジンカバー44に接続された導線52をケース26に接続するようにしています。
ケース26からはアース線38が車体1に接続されているので、車体からエンジンカバーまでが電気的に接続されます。
除電領域の効果やその範囲は上で解説した特許と同じで、必要な面積も同じなので省略します。
上で解説した特許にもいえることですが、除電効果の範囲や必要な面積は、流れる空気の量やエンジンカバーのデザイン等に左右されるため、必ずしも紹介されている数値がベストとは限らないようなので、車体等に直接貼り付けるこれまでの方法と併用して、個々の車種によって最適なポイントを探っていったほうがよいようです。
この特許についての解説は以上です。
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