前回、まとめ記事に書きましたが改めて触れる機会がありましたのでご紹介。
KC2後期型は2018年デビュー
ご存知、SPORT HYBRID SH-AWDと呼ばれる新たなるステージへと進化したSH-AWDを搭載したホンダの技術、志の結晶であるフラッグシップセダン。
価格は7,074,000円~
JC08モードの燃費は16.4km
ボディーサイズは
全長 5,030mm
全幅 1,890mm
全高 1,480mm
WB 2,850mm
と堂々のフルサイズセダン。
ちなみに私のKB1レジェンドの寸法は
全長 4,930mm
全幅 1,845mm
全高 1,455mm
WB 2,800mm
となっておりKB1も決して小柄ではなく、むしろ大柄な方なのですが少しKB1の方が遠近法で小さく見えますが、それでもKC2と並ぶとものすごく小さく見えます。
下の写真は前回の物こちらは、ほぼ同じ位置。
まるで隣のKB1が5ナンバーセダンのように見えるほど大きい。
事実KC2に乗った後はKB1がものすごく小さく感じました。
フロント部がMCで大きく変わり北米ホンダの顔であるダイヤモンドペンタゴングリルのマスクは写真で見るよりも迫力があり、優しい顔つきの前期型に比べて大柄なボディーをより大きく見せます。
私だけかも知れませんが、MC後のボディーカラーがホワイトのマスクは
どうしてもこいつに見えてしまう…
前期のようにデイライトとして青く点灯はしませんがジュエルアイのヘッドライトは他社セダンにはないレジェンドの個性。
リアもMCでよりワイドさを際立たせるデザインに変更。
何度も言いますがこいつは本当にデカい。
隣にLSが並んでも遜色無い存在感。
サイドのデザインはフロントのオーバーハングが長いのは、もはや宿命
KBではサイドウインドウのフラッシュサーフェス化により空力、ボディーの塊感を演出していましたがKC2はされておりません。
装着タイヤは
245/40R19 94Y
ですがこのサイズを感じさせないしなやかな脚回りです。
搭載されるユニットはエンジン自体は基本的にKBのJ型ですので見慣れた形状のエンジンカバー
エンジン最高出力 314ps 37.8kgm/4700rpm
フロントモーター最高出力 48ps/3000rpm
一機あたりのリアモーター最高出力 37ps/4000rpm
システム最高出力:382ps 47.2kgm
となっておりリアモーターだけで軽自動車以上のパワーを持っております…
大柄なボディーを驚異の加速で引っ張る大変力強いユニットでクラウンセダンの2倍以上のトルク、パワーでスポーツモードでの加速は安定してグォォォーと来ますのでベタ踏みはほぼすることは不可能。
インテリアはしっかりと作られており、流行りのツインモニターですがこのクラスでは9インチや10インチなどの大型モニターが主流となった今では少々時代遅れ感のある8インチモニター。
ダッシュボード全体がソフトパッドで覆われ木目パネルを省く全体の質感はKBレジェンドに比べて大幅にアップ。
Powerスイッチが左側の少し分かりにくい位置にあるのはマイナスかな。
ステッチも施され高級感はありますが木目パネルは伝統の天童木工製ではなく私のレジェンドのように木目調。
柄自体は私の車のように太陽光に当たるとゴールドっぽく見える黒木目。
パット見た感じでは高級感はありますが、KBレジェンドの天童木工製本木目の深みのある質感を知ってしまうと少々物足りません。
私の車にも欲しいなー
こういった、ステッチ類は人の手で施された物でダッシュボードとドアトリムの段差は私が半ドアにしていたから、
ホンダも高級車の作り方をしっかりと学んでクラウンよりも高い質感を手に入れました。
ホンダファンとしては嬉しいことです。
また、こちらのグローブボックスの開閉は電磁式。
ロックはディスプレイで暗証番号を用いてロックするといった驚きの装備。
メーターは260㎞までのスピードとマイル表示があります。ハイブリッドですが通常のガソリン車のようにタコメーターを装備。
ホワイトのイルミでスポーツ性能の高いレジェンドですがKBに比べてお上品になりました。
マイル表示はいらないので、もう少しすっきりとしてくれると良いのですがKBのころと異なり造り分けをするのを辞めたのでしょう…
マルチディスプレイは小さいですが、各種情報はヘッドアップディスプレイに表示されますので不満は無し。
一番嬉しいのはSH-AWDの作動状況がヘッドアップディスプレイに表示されますのでKBのようにステアリングを切ると見えなくなるといったことがないのでより楽しい運転をすることができます。
各スイッチ類の多さで相変わらずコックピットのような運転席です。
間接照明は先代のブルーからアンバー色へ
材質もべた付く心配のない物へ
シフトレバーに別れを告げ、シフト操作はエレクトリックギアセレクターと呼ばれるスイッチ式の物に
他社にセダンに比べて走りを売りにしたレジェンド…
パドルシフトは装備しますがシフトレバーは残して欲しかったかな、
フロントシート。
今回、フロントシートを撮り忘れると言う大失態をいたしましたのでカーセンサーから拝借。
シートは大柄な物で新型クラウンのような小ぶりでホールド性の高い物ではなく分厚いクッションで乗員を包み込むタイプのシートで背面も肩までしっかりとホールドしヘッドレストの前後調節も文句無し。
シートのデザインは後期で変更になり前期に比べてステッチも増えより張出し感の強いデザインとなりました
この車は運転席だけでなく4ウェイランバーサポートをはじめ助手席もポジションを細かく設定できますので運転者と助手席の乗員は謳い文句通りどこまでも行けてしまいそうです。
ドアトリム。
ご覧のように分厚いドアですがアルミ製になりKBレジェンドに比べて開閉は楽。
もう少しドアポケットを大きくしてくれると書類を入れるのに便利でしたね。
各部の質感もKBレジェンドよりもメッキや照明、材質などが上品になり高級車らしい質感を得ました。
何よりもドアを閉めるときにハンドルが折れるんではないかと心配せずにドアを閉めることができるようになったのは一番進化したところかなw
大柄なボディーを生かしてリアシートは広々。
逆を言えば狭かったら恥ずかしい…
KBレジェンドで感じる頭上空間の狭さを感じることなく、
シートヒーター、リアサンシェードを始めとする各種装備も充実。
リアパワーシートが無いのはバッテリーの関係上仕方ないかな。
空調もトリプルゾーンコントロールに進化。
アームレスト内にボックスもついてますが容量的には小さく、オプションの置くだけ充電専用と割りきった方が良いかもしれません。
運転席、リアシートから助手席を操作できるのはやはり高級セダンには必須な装備。
隣で女の子が寝てしまっても、そっとシートを倒すことが可能で男のさりげない優しさを見せつけるポイント高い装備なのですがKBでは装備されないのが残念な点。
トランクルームはボディーの割にははっきり言って小さいです。
SH-AWDの影響かクラウンのようにバッテリーを床下に格納できないのかもしれませんがやはり大きさからすると小さすぎるかな?
ゴルフバックの積み方がメーカーホームページに書いてあるなど国内セダンとしての基準を守ろうと必死です。
パワートランクは標準装備。
走行性能は使い回しが多いですが、
能ある鷹は爪を隠す的要素は穏やかな顔立ちのMC前の方がありますが車としての質感は私は圧倒的に後期型の方があると思います。
高遮音ガラス、アクティブノイズコントロールで武装された車内は19インチの低扁平タイヤを感じさせない非常に静かな室内を提供。
しかし、ひとたび踏み込むと私のレジェンドと同じように快音を響かせドライバーのやる気を誘います。
各部のデザイン、質感は先代よりもアダリティーで先代のような若さはあまり感じず大人のセダンという印象が強いかな。
進化したSH-AWDはより細かな制御となり街中でも恩恵にあずかれ、KBレジェンドに比べて大幅に拡大したボディーですか、それを感じさせない身のこなし(取り回しが良いという意味ではない)
乗っていて大きさを感じるのは店舗には入る際にあれれ…という感じですかね。
クラウンの足回りも良くできていますが、こちらは重さもありますので重厚そのものでクラウンのような軽さはありませんがしっかりとした剛性感で路面をいなす良くできた脚です。
シートもKBレジェンド同様にホールド感が適度でクッションも厚く良い車に乗っているんだなという事を感じさせます。
KBレジェンドの不満な点である後席の居住性、燃費、プレミアム感などが与えられEセグメントに相応しい質感を手に入れましたが、それと同時にレジェンドの伝統ドライバーズカーとしての楽しさは少なくなってしまったかな。(ハイテクに守られている感じ)天童木工のパネル廃止も惜しい。
しかし、先にも述べたように各部の質感はホンダらしからぬもので素材の統一性、チリの合わせはKBレジェンドではフーガ、クラウンの後塵を拝していましたが、現在はクラウンを越えております。
オーディオはスピーカー数はKB1は足元に及びませんがKREELは音のクリアさで言うと上ですが、BOSEの特性上低音のずっしり感はKB1の方が上で全体的に音のしっとり感はBOSEの方が優れるかな?
国産で大排気量自然吸気エンジンの走りは魅力的でVCM(可変シリンダーシステム)を搭載し、KBレジェンドに比べてボディーのアルミ材の拡大などホンダ技術の集合体であるレジェンド。
パワー面では新型クラウン、フーガハイブリッドなどの同じくV6を搭載した車もレジェンドと遜色ありませんが、純粋に運転していて楽しく、どこまでも運転していたいなという感覚はレジェンドに軍配。新型クラウンのマルチステージハイブリッドはシステムの出来、走行性能はもちろん素晴らしいのですが、ステアリングの感覚や走行フィールに面白味はなく、走行性能に癖が無さすぎで印象に残りにくいんですよね。(一緒にいた友人も同様の意見)
ただ単に良い車という印象が残りやすい。
ハイブリッドになり、KB1に感じた低速の扱い難さはモーターのアシストも入りもはや皆無。
第2ステージのSH-AWDにより全域で安定した走りを提供し全域トルクフル。加速はとても早いのですが静かな車内と相まり恐怖感がないのでついつい速度が乗ってしまいますのでこの車は速度を出したくなる欲望を押し殺す為に己との戦いが必要な車です。
雪の日でも台風でも制限速度40キロのアクアラインでも涼しい顔して加速をしていく走行安定性はKB1で経験済みですが、この車は雪の日にどんな動きを見せてくれるのか…
KBレジェンドでも感じることですが、サイトのうたい文句通り、グランドツーリングの誘惑、もっと遠くへという感覚に間違いない。しかし、純粋に運転を楽しむという点においては、どうしてもKC2の場合はクラウンと比べてしまうとステアリングセンター付近にやや電動パワステの癖がありますので、より機械らしいKBレジェンドの方が私には好みかな。
また、7速DCTは言われなければ気にする人は少ないかもしれませんがクラウンのような滑らかさを必要とする人には低速の減速時に気になるかも知れません。最も私はKB1に慣れてしまっているのでこんなものかといった程度。
最後に
運転の楽しい車とずっと運転していたいと思う車は別。
運転者にとって楽しく良い車であっても同乗者が車に乗るのを躊躇うような車は真の良い車であるとは私は思っていません。
この車は操るといった楽しさは先代であるKBレジェンドの方がハイテクで武装されながらも油圧パワステ、トルコンATなど機械らしさを残しておりましたので上だと思っていますが、大人4人で移動するといった場合はKCレジェンドの方が遥かに上で快適です。
この車は運転者には車を運転する楽しみを与えつつも同乗者も運転手の疲労度に合わせた時間で車を移動できるので、運転していて楽しく、尚且つずっと運転していたいと思わせ、車に求められるFUN TO DRIVEと乗員の快適さをうまく両立させています。
KBもKCも意味もなくドライブに行きたくなる車です。
燃費もKBの比ではありませんのでKBよりもロングドライブ、グランドツーリングが可能な車でしょう。
この車はボディーの大きさ意外は運転するのが好きな私は希少性も相まって、今一番、購買意欲を掻き立てられる一台なのは事実しかし、せめて、アコードくらいのサイズでないと我が家は無理です…
先日、PSFを交換した我が愛機。KCに乗った後にがっかりすることなく、まだこいつは行けるなと思わせる車なので、まだまだ私はKB1を伴侶にしたいと思います。
年間1000台売れないこの車を販売し続けるホンダの姿勢に最敬礼です。
KC2について
https://www.honda.co.jp/factbook/auto/LEGEND/201411/LEGEND_1411.pdf
レジェンドの魅力が詰っています。
z
https://www.honda.co.jp/LEGEND/sh-awd/
KB1レジェンドについて過去のブログ
https://minkara.carview.co.jp/userid/2594057/blog/42418699/