今回は私の愛車であるフーガをご紹介。
代車のフーガハイブリッド含め4か月約7000kmの感想を簡単に。
細かいスペックは以前、ハイブリッドモデルでご紹介していますので割愛。
実際に所有してみて感じたことは幅は同じでもボンネットの高さがあるため、非常に大きく見えるということ。
サイドのデザインは200クラウン、KB2レジェンドが現役だった登場時より変わっておりませんが、登場時くどいかなと思っていたデザインも10年の時を経て大人しいくらいになりました。
塗装の質も文句ありません。
装着サイズは245/50R18。
19インチ20インチが当たり前の現在において、このクラスでは当たり前のサイズですが私には大きい。
装着タイヤは以前ご紹介した↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/2594057/blog/41608414/
友人のフーガハイブリッドがレグノだったので私の車もレグノだと思いきやダンロップのSPスポーツ…
これはショックでした…
遮音ガラスと引き換えにMC前と同じSPスポーツに変わったようです…
このタイヤは私の好みに合いませんので早く交換したいところ。
内装は登場時よりマニア目線ですと細かな部品の改良、改悪がありますが2009年より変わっておらず、一言古臭い。
しかし私はこの古臭さが魅力。
この夜の雰囲気、モニターには出せません。
スイッチの多さはかつての日産高級車を彷彿とさせる。
スタートボタンがボワ~と光るのも何とも言えない。
メーターは視認性も良く、かつてのアルテッツァのメーターのように腕時計を彷彿とさせるデザインで必要な情報を瞬時に知る事はできますがマルチディスプレイはやはり古臭い…
しかし、昨今の平たい液晶に比べると文字盤にも装飾が施され私は好きですね。
古臭い考えの私にはメーターの計器類はしっかりと文字盤と針のある方が高級に見える。
インパネ全体はソフトパットで覆われ手に触れる部分の質感は上々。
今ではスカイラインと共通部品だが登場時はフーガ専用品だったウインドウスイッチ。
傾斜が斜め上ではなく、斜め下へ傾斜しており自然に操作できる。
今では絶滅危惧種の物理スイッチのみの操作系統。
私が重視している押した感触も滑らかで「カチっ」ではなく「むにゅ」これが重要。
ナビの目的地入力などレジェンドのように不便と思いきや、なんとこちらはパネルでも操作できたので取り越し苦労であった。
前後ドアトリム。
アームレストの傾斜が特徴的。
スピーカーグリルまでプラスチックの一体成型かと思いきやしっかりとソフトパットで覆われスピーカーグリルもただのプラスチックではない。
ドアポケットは小ぶりで地図を収納するには向かないがナビがある現代ではあまり重視するほどではないがもう少し大きさが欲しかった。
各部の部品の質感も昨今の国産車に比べるとパーツそのものの質量があり重厚な操作感を味わえる。
細かなところにも加飾が施されており、内装の質感に関しては合格。
グローブボックスの起毛処理も施され書類の出し入れの際にやはり処理されているかいないかは些細なことでも満足感が違う。
しかしながら、グローブボックス内に設置されているETC車載器は仮にも日産の上級車と呼ばれる車にしてはETC2.0ではなく通常のETC。
元灰皿のこの部分はあまり実用的とは言えない。
灰皿と違い取り外しができないので掃除も面倒、収納するものも限られ灰皿を廃止して中途半端なものにするならば灰皿の方がマシ。
内装に関して多くは満足しているが、この部分は初期型と比べ改悪でパワーシート部は15年に印刷の省略がなされ、トランクオープンナーは遮音ガラスと引き換えにメッキの加飾が省略…
こんなところ手を抜かなくてもいいのに…
長距離での快適性はレジェンドには劣るがボリューミーなシート。
ヘッドレストの前後調節がないのがマイナスだが分厚いクッションと相まってまずまず快適。
対してリアシートはレジェンドに比べてシートバックが長く快適。
今回、私は革シート嫌いなので必然的に革シートになるVIPは選択しなかったが革シートにならなければ迷わず選択しただろう。
助手席を一番前へ動かした状態。
かつて50シーマよりも広いと言われただけあってご覧のように広々。
リアの灰皿も装備。
但し、放っておくとバカがタバコをぶち込むのでしっかりと禁煙マークを。
リアシートで不満な点はこのアームレスト。
クラウンセダンと同様ボックスは装備されるがVIP以外ではアームレストを使用しながらドリンクホルダーを使えないのは意味が解らん。
助手席のこのスイッチ、隣で寝てしまった女の子の為にさりげなくシートを倒すことができ、パワーシートの使い方に慣れない子の為にシートを調節できる紳士的なアイテムであると同時に、いちいち運転席から降りずに助手席を調節できる非常に便利な装備。
そんな助手席には初代ティアナでもおなじみの助手席オットマンを装備。
助手席には私の車両の場合BOSEサウンドシステムのシートスピーカーも装備されるのでリアシートよりも助手席に乗るのが一番快適かもしれない。
BOSEサウンドについては面倒なので興味のある人は私の過去の記事を参照してください。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2594057/car/2974628/10778298/parts.aspx
世界初フォレストエアコン。
森林にいるような心地よさを再現したという本システムはゆらぎ風やアロマの香りを自動で提供。
画像は緑の香りで墨汁のような香り。
こちらの薄い緑は森林の香り。
田舎者に分かりやすく言うと草刈りの後の匂い。
何とも言えない匂いです。
外気の状況によって内外気切り替えをしたりオートデフロスターが装備され、AUTOにしておけば何もすることはない。
ご覧のようにプラズマクラスターにゆらぎ風、アロマなどクラウンのスイングルーバーとはまた違う快適性を提供してくれる。
いろいろあって1か月間17年式ハイブリッドモデルに乗っていて気が付いたことでカメラの写り方が違う。
見にくいが上が私のフーガ、下が17年モデル。
賛否はあるだろうが17年モデルの方が解像度は悪いが狭い場所を攻めるには使いやすい。
レジェンドと同じ幅でも、ここまで攻めないと我が家には入れずアラウンドビューモニターにここまで助けられるとは自分自身思いもしなかった。
その他インテリジェントクルーズの設定範囲が135kmまでになるなど地味な改良は一応されています。
私の車が250GT、代車のフーガハイブリッド含めて4か月フーガに触れて感じたことは過去のブログの通りで以下は流用。
クラウンとフーガのエントリー価格は20万ですが、高級車としての質感という観点から見てしまうと次期クラウンは高く感じてしまいます。
現行モデルと比較してもドアハンドルなどの手に触れる場所の質感などクラウンは高く感じてしまいます。しかし全体の質感は高いのに天井、ピラーの質感はクラウンのような肌触りの良い素材ではなくジャージのような素材なのはマイナスポイント。
フーガは登場から時間が経ってしまっていますが走行性や質感などまだまだ一級品でした。
これはクラウンが国内専売。フーガはインフィニティブランドで海外での販売を視野に入れて開発されている差もあるかもしれませんが、トヨタが好きでクラウン信者の私がクラウン贔屓の視点から見てもフーガは良いクルマです。
私はクラウンが大好きなのであえて辛口に書きますが。このクラスではクラウンが圧倒的な強さを誇りますが、年々クラウンの良さである内装の質感、ステータス性、気品が薄れていっている中、どうせ買えませんが、今の私からすると街に出たら必ず10台は見るクラウンよりフーガの方が魅力的です。
クラウンは指名買いが今でも多いクルマ。ユーザーの若返りも必要かもしれませんが、60年という伝統のある車だからこそ、これまでの顧客を裏切ることの無いクルマ作りをしなければどんどんドイツ御三家にお客が流れていってしまうのではないかと、今回、セドグロ時代からクラウンの最大のライバルであるフーガに乗って思いました。
先に述べた通り、現在、国産のこのクラスではクラウン一強です。かつてのセドグロ、クラウンのようにお互いを切磋琢磨し合い、輸入車勢に押され続けている国産Eセグメントを再び盛り上げていって欲しい。
今のクラウンはどうしてもクラウンというブランドで売れているように感じてならないのです。
街中であまり見ない。
コストダウンの影響を感じさせない。
国産車である。
上記の条件を満たしているのでY51フーガ是非とも所有してみたい車となりました。
というのが前回の感想で是非とも所有してみたいから実際に所有することになった。
走行性能に関しては先代クラウンの時には51フーガと210クラウンでは私にとって五分五分であったが走りははっきり言ってしまうと現行クラウンの方が好み。
トヨタのアイシン製ATに慣れた私からすると日産のジャトコ製7ATはまだまだ慣れず以前のような低燃費走行を心掛けるとギクシャクする。これは走行モードをエコにするとより顕著になり、減速時やキックダウン時に精神的にあまりよろしくないショックを感じる。このミッションはフーガの良さを大きくスポイルしてしまっている印象を受け、トヨタの高級車の滑らかさを期待すると面を食らう。
この車は多少荒くアクセルを踏んでやるとスムーズにつながり、まるで車がもっと走れと言っているように感じるほど。
また、このミッションは停止時に自動的にNポジションへ入るように制御されている為、加減速時のショックと、NからDに入るショックとの格闘になるため、高速での渋滞時など日産自慢のインテリジェントクルーズを使おうと思っても疲労低減には役立つが運転している側からすると、まだまだ洗練さに欠ける。
クルーズコントロールを用いるときは加速は自分で行う方が同乗者にも快適なドライブを提供することができるだろう。
先に書いたNからDのショックは車がドライバーに止まる意思がない場合や発進するかもしれないと判断し制御されているのでウインカーを出している場合やブレーキを動くか動かないかの微妙なところを付くとNからDへ入ることを防止できる。
私はクラウンが好きではっきり言ってフーガを実際に所有するとは思っていなかった。
約10年前モーターショーで初めて見た51フーガのデザイン性に驚いた自分にこの車は10年後も売っていてお前はクラウンではなく、この車を所有するぞと言っても信じてもらえないだろう。
クラウン、マークⅡが好きだった私にとってフーガを所有する前に乗ったみん友さんの
Y33グロリア、
https://minkara.carview.co.jp/userid/2594057/blog/42555056/、
V36スカイライン
https://minkara.carview.co.jp/userid/2594057/blog/43198501/
は衝撃的な体験でこの2台に乗らなければフーガを所有することはなかっただろう。
ハイブリッドとガソリンモデル2台を乗り比べるとHVモデルの方がパンチもあり高速では楽、しかし250GTの鼻先の軽さからくる軽さは魅力的でHVモデルよりも楽しくコーナーを駆け抜けることができる。
実燃費もHVが12km、ガソリンが10kmとあまり大差なく、峠道で大人4人乗車の際に若干のパワー不足を感じるが積極的なシフトダウンで対処できるので大きな不満はない。
ステアフィールに関してはシステムの違いから低速域での扱いやすさはHVモデルの方が扱いやすく通常のガソリンモデルはレジェンドよりも重く片手でスルスルと操作するものではなく、ガソリンとハイブリッドで全く異なる特性。
高級車的なフィールを求めるならばハイブリッドに軍配だがスポーツセダンとしての重みのあるフィールは私の250GTの方が上。
中立付近は昨今の車に比べると若干曖昧だが、車にある程度のダルさというかタメがあるほうが好みの私にはちょうど良い塩梅。
車自体の重さがあるのでスカイラインや現行クラウンほどの運動性能はなく2020年においてその乗り味は一世代前という印象は否めず、脚周りのセッティングも今回コンフォートサスにしなかったが、レジェンドに乗り慣れた身からするとコンフォートサスでは少々貧弱なのではないかなという印象を受けるが、車の性格としては80kmで高速を巡行するよりも120kmで巡行するほうが空力の影響か安定する高速クルーザーで静粛性に関しても以前は風切り音などレジェンドの方が静かに感じたが遮音ガラスの影響か湾岸線を120kmでも静寂な車内を提供してくれる。
これは時速40から60キロ程度の一般道でも対向車のすれ違い時などにも静粛性の高さを感じることができる。
エンジン音がクラウンよりも響くため、クラウンと比較して騒々しい印象を受ける方がいるかもしれないがエンジン音意外、特に高速時の静粛性は決してコンフォートタイヤではないSPスポーツでもクラウン以上に感じる。
高速や峠道を走ると250GTにBOSEではなく同じ価格差で370GTにすればよかったかなとも思うが、そうなればタイプSが欲しくなるし、本来は2000ccのクラウンセダンと3500ccのレジェンドを統合する目的で導入したので現状大きな不満はない。
この車は今の基準で見たら非常に古臭いが外観デザインは今でもイケていると個人的には思う。
内装に関しては古臭く、現行クラウンのようコネクティッドサービスやダウンサイジングターボ、スカイラインのプロパイロット、最新のツインターボのように先進性や便利な機能が盛り沢山というわけではなく、物理スイッチが所狭しと並び、エンジンも熟成された純粋なNAだが、この車の魅力はそこにある。
高級腕時計が便利なソーラー電波やスマートウォッチなのではなく不便な機械式時計であるように、この車は敢えて不便を楽しむ機械式時計のような車だ。
技術が進んで各部の振動、騒音の抑えこみ、フィールの向上が可能であっても大排気量車の持つ独特のフィールは、非常に良く出来たハイブリッドシステムやダウンサイジングターボにも到達できない物がある。
友人の言葉を借りるとキレではなくコクの多い車が私は好き。
ゆとりと余裕が微妙に違う意味ように大排気量NAとダウンサイジングターボは出力が同じでもゆとりと余裕の違いのような深い物がある。
車に利便性や経済性、先進性を求める人間には向かず、不便を楽しみ車を趣味性の高い相棒として、ある種のゆとりを持った人間でないと、この車はもはや骨董品のような車で何の価値もないだろう。
セダンは運転者を楽にさせ、楽に運ぶというのが重要な使命であると個人的には考えている。
それはフワフワとした安楽な乗り味だけではなく、安定した走りで、どのようなシーンでも運転者を不安なく安心して運ぶことができ、同乗者を疲れさせないのはもちろん運転者を疲れさせない車。
それが私の中での良い車、良いセダンだと思っている。
そういう基準で見るとこの車は肩肘張らず運転することができ、同乗者にも評判がよく運転者も疲れにくい。
かといってハンドリングや走りがそこまでダルではなく走ろうと思えばキビキビと走らせることができ、この車は私の中で、レジェンド程ではないがオールマイティーな車。
このクラスのセダンとしては完全に周回遅れな印象で、はっきり言って今現在500万以上の予算がある人に私は新車のフーガを進めることはできない。
私のような変わり者や純粋な大排気量NA車にこだわりがない人には価値のない車だと思うが、これから先少なくなる、下手したら絶滅するかもしれない6気筒セダンに今乗るのもある意味贅沢な事だとこの車を所有して思った。
世界的にも貴重になりつつある純粋なNA6気筒であることと、目新しい技術がなく長く乗ることができそう。国産高級車にこだわりがあった自分には、価格や質感が値段の割に優れていると思ったこと、何よりも国産セダンの人気が低迷する中で一番存続が怪しいと思うフーガ選んだが、先日私の予想に反してクラウンの存続が怪しくなっているとのこと。
これは予想外でフーガはおろか、レジェンド、アコードよりも先に存続が危ぶまれる車になるとは思ってもいなかった。
今回クラウンは以前のブログの通り私の中でクラウンに求めるものが今回のクラウンには感じられずクラウンを選択しなかった経緯があったが、次期クラウンに期待していた人間からすると大変ショックな話である。
日産を応援するという意味も込めてこのフーガを購入し、プレミアム保証やインフィニティー品質に過度な期待をしてしまっていたので、その落差に唖然としてしまったところもあるが、車自体は気に入っているフーガ、しかしながらクラウンやトヨタに比べてマイナーなトラブルも多発しているフーガ。
クラウンのセダンが本当に終わるならば色々と考えるものも無いわけではない。