足回りのブーツ交換　ロアアーム編

タイロッドのブーツ交換が終わったので
今度はロアアームのジョイントブーツを交換します。

事前にブレーキキャリパーのブラケットを
外しておいた方が楽に作業できると思います。

写真の状態は既にキャリパーブラケットを外しておいた状態です。

また、ジョイントのナット部の『出面』をよく見ておき、写真に残しておくといいと思います。

最後の組み付け時に
ジョイントの『噛み合い不良』やジョイントの『供回り』などがあった場合

最低限『元の位置と同じ』にする事が出来るようにしておいた方がいいと思います。

ロアアームのジョイントは

『クラウンナット』と呼ばれるナットが特徴的で、割ピンはクリップ状のモノが使われています。

トヨタのエスティマさんも
同じ作りだったけど…

割ピンのフックを精密ドライバーなどで
引っかかりを外してピンを抜き取ります。

クラウンナットは17mm
かなり固いのでストレート系の工具があった方がやりやすい。

一旦、クラウンナットを外せたら
逆さまにナットをかけます。

5mmもないスキマですが…
プーラーを掛けるので頭を潰さないために
反対にしておきます。

気にする人は
別なナットに付け替えて下さい。

ジョイント部は狭いので
手持ちのプーラーでは
少しナックルごと外側へ動かさないと
プーラーがかかりませんでしたが…

タイロッドを外してあるので
ナックルはロアアームのジョイントを中心に
動かすことが出来るので掛けられる位置が
ある程度調整できます。

タイロッドを繋げてるとハンドル切らないと
当然動かすことが出来ません。


ジョイントプーラーを掛けて
少し締めてはプーラーをハンマーで
叩く事数回…

また『バキン！』と心臓に悪い大きな音かして噛み合いが外れます。

ロアアームのジョイントの噛み合いが
外せても…

『ジョイントが抜けない』って状況になると思います。

これはウマ掛けて車体を上げた状態のとき
ロアアーム自体はゴムブッシュの力で

『強く押し上げる力』が上向きに掛かってる
ので再び噛み合ってしまっているからです。

通常『1Gの状態辺り』がロアアームに
テンションがかからないようにどんな車でも組み付けられていますが…

ジャッキアップ状態だと『上向き』の力が
最大になっているので、ジョイントが抜けにくくなってます。


ロアアームが下がらない場合
ナックルごと動かしてジョイントが垂直になるようしておき、ハンマーなどでロアアームを叩き再び噛み合いを外すか…

もしくはブレーキローターの『ハット部』に
パンタジャッキを当てがい少し持ち上げた状態にしてあげると抜きやすいかと思います。

ジャッキアップ状態でも
ロアアームを目一杯『押し下げて』あげれば

ナックルから外すことは可能でしたが
ロアアームのブッシュにはあんまり良くないんだろうな…



ナックルにロアアームが引っかかるので
上手く固定出来ました。

上側にもスペースがあるのでブッシュを打ち込む事が可能です。

タイロッドのブーツ交換と同じように
ブーツのツバに精密ドライバーを打ち込んだ後にマイナスドライバーで『コジる』と
簡単に取れました。

ただ…最初はジョイントとブーツの境目が
ドロ汚れで『殆ど見えない』ので…

ブレーキクリーナーなどであらかじめ
清掃しておくと『ブーツの境目』が確認しやすいと思います。

今度はブーツを切らずに摘出できました。

ジョイントに残っているグリスをウエスで拭き取ります。

ここでもグリスを『拭き取るだけ』で
ブレーキクリーナーなどの溶剤は使いません。

ロアアームのジョイントブーツですが

ここもホンダは純正部品があるので
純正部品を用意しました。

大きさはタイロッドのブーツより
ちょっとだけ『小さく』内径で2mm位の違いがありました。

また最大のメリットは
『グリス』が同梱されている。

これなら使用するグリスを『悩まなく』て
いいし…

何より『グリスの量』がコレ位で
十分だと言うことがわかるからです。

グリスは色的にリチウム系に思いますが…
よくわからない

小袋に入っているのでこのままジョイントに塗り込みます。

小袋の端を切り『ぶにゅっ』とジョイントを一回り塗ります

余ったグリスは勿体ないので
ブーツ内に塗っておきました。

ロアアームのブーツも圧入なので
塩ビパイプの継ぎ手を使ってインストールしました。

特に上から叩くだけですが…
ジャッキを下から当てがって叩き込みます。

裏側が見えづらいので『はめ込み不良』にならないようによく確認する必要があります。

上手くブーツをセットすることが出来ました。

ブーツのはめ込み不良があった場合
後からやり直すのがとても面倒なので…

何度も確認しました。

ブーツが問題無ければ
再びロアアームを目一杯押し下げて
ナックルにジョイントを通します。

また、この時にナックルの結合部を
ハンマーで軽く数回叩いてあげると

ロアアームのテンションを利用して
ジョイントがしっかりナックルにハマってくれます。

しっかりとナックルにハマっていれば
元の状態辺りまで締め付けられると思います。

狭い場所なのでトルクレンチが使えないので
感覚トルクになりがちですが…

写真や助手席側などを参考にしながら
締め付ければ『不安』は多少なりとも和らぐかと思います。

最後にタイロッドの『割ピン』ですが
汎用品を使いました。

以前、エスティマさんのタイロッドを交換した時に購入したモノですが…

純正部品もありましたが
『数の安心感』に勝る物はありません。

純正の割ピンのサイズは

2Φ×18mmなので、
ラジペンでちょっと『すぼめて』
長い部分は『カット』して使いました。

純正だと1個単位で購入なので…
何個も買うのも馬鹿らしいが『失敗』しても
何度もやり直しが出来ると思えば…
300円位なので高くないと思います。

最後に割ピンをタイロッドに打ち込んで
端をナットとボルトに沿って曲げてあげれば
終了です。

ナットの『脱落防止』ですが
ただ差し込んで曲げただけだと…

割ピンが『グラグラ』してしまうかと思います。

正しくは丸い輪っか状のところを
ハンマーなどで『叩いて』少しピンの穴に割ピンを『食い込せて』あげるのが
正解だと思います。

まぁ最初にピンを抜き取った時に
どんな風になってたか？を思い出せば
大体、分かるかと思いますが…

キャリパーブラケットなどを全て復元出来たら完了です。

フロント左右を交換し終わり、近所を一回り試走しましたあとにタイヤハウスに
スマホを突っ込んで撮って見ました。

緩みやブーツのセット不良は無かったので
完了です。


今回、足回りのブーツ交換をしましたが
使用した純正部品や塩ビパイプなど

パーツレビューにアップしますので
良かったら参考にして下さい。


最後まで
お付き合い頂きありがとうございました。
( ^ω^ )