「CD(CD-DA)音源をアップサンプリングすると音が良くなる」と言う人もいれば「アップサンプリングしても無いデータを補完することは出来ないので音質は元と同じ」と言う人もいます。
私は後者です。アップサンプリングしても元々無かったデータを補完することは出来ないのでファイル的にはハイレゾに該当しても音質は元と変わらないと思います。中には無かったデータを推測しそれを補完してアップサンプリングするソフトもあるようです。これもCD(CD-DA)に入っている音源よりは音が良くなるかもしれませんがデータを推測しそれを補完しているのでマスター音源とはまた違うと思います。
そもそもCD(CD-DA)に入っている音源自体すらマスター音源から圧縮された音源だと考えています。そうでないとCD(CD-DA)よりデータ量が多く音が良いと言われるハイレゾ音源が成り立たないですよね。
ここにAとBと言う2つのWAV音楽ファイルがあります。この2つは同じアルバムの同じ曲です。しかし…
AはCD(CD-DA)を無損失WAV 44.1kHz/16bitで取り込んだ34MBの音楽ファイル、BはそれをもとにWAV 384kHz/32bitへアップサンプリングした592MBの音楽ファイルです。ファイル的にはハイレゾ音源に該当します。こういう事が私でも簡単に出来てしまいます。もちろん元データがAACやMP3などの圧縮音源でもファイル的にはハイレゾ音源化は出来てしまいます。
とは言えAACやMP3(私の考えでは圧縮された音源を更に圧縮した音源)をデータ量を優先して私も使用していますが聴くに堪えないと言う事は無いです。
ファイル形式やサンプリング周波数、データ量では無くて聴くのは「耳」なので人それぞれ思いや考えがあっても別に良いと思います。私がこう思うだけです。そして私も今はCD(CD-DA)を基準として考えています。
上の話にも関係しますが私は配信されているハイレゾ音源を全く信用している訳ではありません。
去年こういう事がありました。
ある音楽配信サイトで1枚のハイレゾ音源のアルバム(FLAC 192.0kHz/24bit)が片方は3千円台、もう片方は2千円台と2種類で販売されていました。アルバムの説明欄も全く同じでサンプリング周波数も同じなのに値段の違いが分かりませんでした。なのでサイトに質問してみました。するとすぐには理由が分からなかったようで時間をいただきたいとの返信が。それから3週間ほど後に返答が来ましたよ。「片方はオリジナルマスター版、もう片方は○○年リマスター版です」と。提供元から確認したそうです。サイトはそれまで何も思わなかったようですし把握もしていませんでした。
同じアルバムでサンプリング周波数も同じでなぜそのサイトは値段の違いに疑問を持たなかったのでしょうか。自分達で販売しているにも関わらず返答に3週間もかかって。値段の違いも提供元の意向らしいですが説明欄にオリジナルマスター版・○○年リマスター版の説明があれば値段の違い(どちらが高い方か忘れましたが…)に疑問を持たなかったと思います。
その説明が無かったために
「値段の安い方はサイトのミスで出してしまっていて気付いていない→その中で高い方も出している→本来なら安く提供出来るものを高く提供している」
と私は思ってしまいました。
それ以来、今一つハイレゾ音源を信用出来ません。配信されているハイレゾ音源のデータは分かってもマスター音源(元データ)が何なのかは調べようがありませんからね。だから去年はあまりハイレゾ音源を購入しなかったのです。こういう事を言い出すとCD(CD-DA)に入っている音源自体もAACやMP3からアップサンプリングしているのではないか?と疑い出したりキリがありません。
PCのダウンロードソフトだとソフトを購入しダウンロード・インストールして使用出来たらそれでいい。画質の良い画像を購入してダウンロードして見て拡大していっても細かい部分が確認出来るほどの画質ならそれでいい。何が言いたいかと言うとデータがその通りなのか簡単に確認出来るのです。
しかしハイレゾ音源に関してはファイル的にはハイレゾ音源でもマスター音源(元データ)が分からない以上確認は自分の耳でするしかないのです。他に調べる手段がないので販売元を信用するしかないのです。それでこんな事をされたら…。数人でしているような事業でもあるまいし。
ハイレゾ音源配信サイトは「値段の違いは提供元の意向でご了承下さい。」と返信してきましたが私が購入するのはハイレゾ音源配信サイトからであって提供元からではありません。客と対応しているハイレゾ音源配信サイトが自分で販売している商品を把握していないのが問題です。しっかりしてほしいものです。
と言ってもどこのハイレゾ音源配信サイトで購入しても変わらないので信用して(信用するしかない)購入しますけどね…。
※その2種類のハイレゾ音源のアルバムはその後、説明欄にいつのマスター版なのかの説明が補足され同じ値段になって販売されています。
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2018/01/23 03:33:30