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【やさぐれ紳士】白兎のブログ一覧

2017年08月05日 イイね!

寄り添う ~カウンセリング第三回目~

寄り添う ~カウンセリング第三回目~ 暑い、一日でした。
 容赦なく照り付ける日差し、アスファルトから立ち上がる熱気。
 学生さんたちは夏休みに入ったのか、家族連れの県外車も多くなって参りました。

 本日、三回目となるカウンセリングに行って参りました。
 まだまだ、開始前の緊張感が抜けないままのスタートでした。

 今回はどんな内容から入るのだろうか、と内心気に掛けていた私でしたが、カウンセラーの口から出た言葉は、意外なものでした。

「白兎さんは、時間に几帳面な方なんですね」

 すぐに理由はわかりました。

 会場入りしたのは、開始時間より30分程早い時間でした。
 時間までの間、待つことに対する苦痛や苛々は、全くありませんでした。

 待つこと10分程。私の前の患者さんが部屋からでて来ました。
 みんカラを見、スマホゲーをやっている内に、呼ばれるだろう。
 それから、カウンセラーの方が顔を出したのは、たった数分後のことでした。

 始まりは、そんな他愛もないような内容でした。
「そうですね。相手の有無もありますが、時間に遅れる自分が何より許せないんですよ。プライド、みたいなものですかね」
 素っ気なく返した私の言葉。しかし、カウンセラーの方はこう続けました。
「私は今でこそ違いますが、若い頃は時間ギリギリの生活をしていましたよ」
 そこから、「時間」に関することについて話が進みました。
 起きてから、10分もあれば出掛ける支度ができること。
 約束の時間前の、最低でも20分前には着くようにしていること。
 待つこと自体に苦痛は全くないこと。
 相手が遅れた時、咎めたり怒ることもなく、とりあえず「何かあった?」程度で済ませる。

 頷くカウンセラーの目を見ながら話しを進める内に、不図、気付きました。

 これまで、何気なく、当たり前のようにやってきたこと。
 人から見れば、全く違う見え方がすることを。

 そこでさり気ないフォローを入れてくれたカウンセラーに、私は無意識の言葉を返していました。
「こればかりは、その人の性格や考え方もありますからね。良し悪しはないと思うんですよ。ただ、私の場合は「時間を守れない自分」が許せないだけだと思います」

 開始の、一つの話題だけで、これまでの認識や考えが、また少し変わる切欠になりました。


 それからは、人との付き合いについてお話ししました。
 内容は二つありました。
 一つは、他人との付き合いに対する私の考え方。
 もう一つは、その中で譲れることと、絶対に譲れないこと。
 この二つでした。

 前者について。
 私は、人付き合いが苦手です。極端な言い方をすれば、嫌いな方です。
 何故か。
 私は他人との距離を、一定以上取るような生き方をしております。
 それは、自分だけの時間を取らないと、自分が潰れてしまう為です。

 よく、友達の家に泊まる、恋人と時間を過ごす、という、普通(?)なら当たり前のようなことでさえ、私にはできません。
 良くて、一日。
 それ以上になると、様々な思いが噴出し、黙り込んでしまいます。
 兎に角、一人にしてほしい。自分だけの時間が取れないのが、苦痛でしかなくなってしまいます。
 こうなると最早、仲の良さ云々所ではなくなります。自分を安定させることで精一杯になってしまいます。
 同性、異性問わずでした。


 そんな話題から、私は自ら、踏み込んで話を切り出しました。
 それは、「セクシャルマイノリティ」です。
 というのも、私はこれまで何度か恋愛を経験しましたが、全て破綻しました。
 恋人と過ごす時間が、何故か息苦しい。そして、重い。
 一緒にいない時間でも、メールやLineでの遣り取りですら、私には重く感じていました。
 結局、全て一年足らずで破綻という結果だけが残りました。
 あと、お恥ずかしい話ではありますが……。
 ある程度時間を過ごした恋人と、行為をすること。
 これまで経験した中で、行為そのものを「良い」と思ったことが、一度もありません。
 良いと思う以前に、本能的に「嫌悪感」すら抱いてしまいます。
 言い方はアレですが、その、行為そのものが「気持ち悪い」と感じてしまうのです。

 出会いと別れを繰り返し、私はこれまで、自分ばかりを責めていました。

 恋人を愛せなかった私が、悪かったのか。
 恋人を大切にできなかった私が悪かったのか。
 
 答えの出ない自問のあと、必ず残る疑問がありました。それは。

「人を好きになること。人を愛することって、どういうことなんだろう。恋愛って、何だろう」

 その答えは、今でも出ていません。私には、よくわかりません。

 沈黙する私に、カウンセラーは一言だけ返しました。
「少なくとも、「一緒にいたい」という思いがないのであれば、それは恋愛ではないと思います。ですので、今白兎さんがそうしたいと思わなければ、それでいいのではないでしょうか」

 戸惑いながら頷く私に、もう一言。
「今は独身を貫く人も大勢いますし、無理して恋愛する位なら、独りでもいいじゃないですか」

 聴いた私の口は、笑っていました。
「そうですね。結婚なんて、来る時が来れば来ますし、来なければ来ないだけのことですもんね。今は、開店休業状態ということで過ごして行きますね」

 カウンセラーも、私も、笑いました。
 
 結局、恋愛出来ない自分がダメなのではなく、距離が近過ぎて自分が持たないという明確な考えと付き合いながら、成るように成る。
 少なくとも今は、恋愛したいとか、恋人がほしいだとか、そういう思いはないので、それを貫けば良い。
 そう思えるようになりました。


 そこで、もう一つの話題が出ました。
 そういった私の考えや生き方について、譲れることと、絶対に譲れないことです。
 これは、会社のとある飲み会の中で感じたことでした。
 それは、先輩たちの言葉でした。
「早く結婚したほうがいいぞ」
「独身のまま歳を取ると、寂しい統語になるぞ」
「相手は看護師辺りがいいぞ」
 酔った先輩たちのアドバイス?と思われる言葉の数々でした。
 しかし、その瞬間、これまで感じたことのない負の思いが私を支配しました。

 --うるせぇよ。

 大概のことは、何を言われても流すことができます。
 しかし、私の生き方に対する意見だの説教だけは、我慢なりませんでした。

 以来、会社には「飲み会の場でこういったことを言われましたが、私はセクハラと認識しています。申し訳ありませんが、今後はこのような会の参加は控えさせて頂きます」
 困り顔の上司を相手に、私は続けました。
「元々薬を飲んでいるというのも理由の一つですが、もう一度でも同じことがあれば、セクハラとして訴えます」

 自分勝手な思いだろ、と言われればそれまでですが……。
 私自身の生き方を拒否するようなことだけは、譲れませんでした。

 カウンセラーの方は、こう返しました。
「立派なセクハラですね。それに今は、、無理に飲み会などに参加しなければいけないような世の中ではないですから、主張することは大事なことですよ」と。

 無論、良し悪しの問題ではないことは重々承知しています。
 ただ、かつて「人格を否定された」私には、とてもではありませんが我慢してまで受け入れられないことだったので、お話しした次第です。

 
 そんな遣り取りをしている内に、一時間という時間があっという間に過ぎ去りました。

 カウンセリングの終わり際。次は、何時にしましょうか、という話題がでる直前。

 どうしても伝えたいことがあったので、手短に話しました。


 それは……。


 今の自分の中には、一から作り直し、15年間行きてきた「私」と、これまで否定し続けてきた、イジメられたことで他人を否定することで生き延びてきた、「俺」という、二つの「人格」のようなものがあることです。
 これまで、イジメられた記憶と共に「無かったことに」し「封じてきた」、「俺」。
 それを一度壊し、表面的に無難でいようとし続けた「私」。

 これは、解離性同一性障害(多重人格)なのではないか、と不安に思っていたことを話しました。

 このことについては、実は通っている精神内科の主治医の方にも話し、結論自体は出ていました。
 ただ、どうしても話しておきたかったんです。

 その答えとは。

「人格の多面性」というものでした。

 仮に解離性同一性障害だった場合、人格間の記憶の共有はあり得ず、完全に人格が乖離してしまっている、とのことでした。
 しかし実際、否定し拒絶し続けてきた「俺」の、その時の記憶や感情、感覚は「私」も共有しています。
 詳しく言えば、「俺」は自分自身の手で意識的に「切り離した」のであって、苦痛から逃れる為に無意識の内に「造り出された」ものではなかったからです。


 忘れるようにし、剰え「無かったこと」にしようとしていた「俺」。
 どうして今になって認識できたかと言うと。

 それは、最初にカウンセリングを受けた時の、カウンセラーの言葉でした。
「辛い時期を、頑張って生き抜いてきたのですね」

 以来、「私」は自ら切り離した「俺」を捜しました。
 言葉にすると、そうですね。
 頑丈な金属の扉で閉じ込め、その上から鎖を何重にも巻き付けて、「無かったこと」にしてきました。
 それを解いて最初の内は、「俺」は応えてくれませんでした。

 十数年も放ったらかしてきたのですから、当たり前なのかもしれませんが。
 何回も試みている内に、「俺」は出てきてくれました。
 中学の学生服の姿のまま、身体の至る所傷だらけで、血を流し続けていました。
 表情も、無表情でした。
 そして声を掛けても、すぐに消えてしまっていました。

 しかし最近は、「俺」を呼ばなくても、「私」のすぐ近くにいることを感じることができています。
 そして普段から、特に寝る直前に、「私」と「俺」で会話するようになりました。

私「やぁ。どう、調子は」
俺「いつも通りだよ。そういうあんたは?」
私「うーん、少し疲れてるかも」
俺「だろうな。あんまり頑張り過ぎるなよ。俺まで面倒だから」
私「そうだね。ちょっとペース落としてみるよ」

 こんな感じです。

 気持ち悪い、と感じた方がいらっしゃいましたら、ごめんなさい。
 でも、これは事実です。

 そして、ようやく対話できるようになってから、こんな遣り取りをしました。

私「あの時は、君が頑張って生き抜いてくれたから。だから、これからは「私」が君、を守り抜くからね、「俺」」
俺「……あんまり無理しないでくれよ。結構大変だからな」
私「君ができたんだから、「私」ができないはず、ないよね?」
俺「そりゃそうだ。……ありがとな、「私」」

 でも、ストレスなどで「私」がどうしようもなくなった時には、すぐに「俺」がを外部から庇ってくれるんです。その時の自分は、だいぶ毒を吐いています。

俺「何やってんだよ。無理すんな、面倒だから」
私「……ごめん。また、君に頼っちゃったね。守るって、言ったのに」
俺「んなこと気にするなら、もっと自分を大事にしろよ。「俺」は、慣れてるからさ。人に色々言われたりするのとか」
私「そう、だったね。ありがとう、「俺」」

 この時初めて、イジメられた「俺」のことを少しずつ、思い出し始めました。
 イジメられる以前は、誰彼構わず、自分のことを置いておきながら、優しくしていた。
 それを、イジメを契機に、自分で「無いもの」と決め付けてきた。
 でも、「人をわざと遠ざけるように振る舞う」ことで、自分を影から守ってきた「俺」の存在。

 ……こんな素晴らしいものを持っていることを、今になって気付きました。

 だから、これからはこうしていきたいと思っています。
 普段の表向きな所は、社会人になって世の中の腐り具合を自分なりに承知している「私」が引き受け。
 「私」が折れそうな時は、毒を吐いて人を遠ざけるようにしてくれる「俺」が表に立ち、その場を切り抜ける。

 周りから見ると、内向的で大人しいイメージの「私」が、「死ねばいいよ」などと毒を吐く「俺」を見た瞬間のギャップが、中々面白いと感じるそうです。


 切り離された自分ではなく、それぞれの面を持った「私」と「俺」。
 二人で、一人。「私」と「俺」、二人が今の自分。

 以前のカウンセリングについてお話しした中で、私は「和解していきたい」「共存していきたい」とお話ししました。
 それは、「私」が「俺」を受け入れ、吸収するのではなく。
 「私」と「俺」が、寄り添うように、一緒に歩んでいく。

 私の「誓い」のような言葉に、カウンセラーの方は微笑み、頷いて下さいました。


 カウンセリングが終わり、満たされたような思いである一方、やはり疲労はまだ付き纏っていました。
 会場を出て近くの喫煙所で煙草を吸っている時に、不意に、ある言葉が思い浮かびました。

 それは、私の主での曲である、DEENの「夢であるように」の最後のフレーズ。

「きっと二人の 出逢いも 遠い日の奇跡だったから」

 今の「私たち」にピッタリな言葉だ、と思った瞬間、泣きそうになりました。

 それだけ、今の自分に辿り着くまで、十数年の間苦悩し、悩み、時間を要しましたが。

 少しずつですが、「私たち」は進み始めてることを感じています。


 今後、一人称が「俺」のブログを上げることがあるかと思いますが、それはイジメられていた時の「俺」の記憶や感情、感覚です。
 決して、誰かの為でもない、意味のわからない文章の羅列になるかと思います。
 ですが今、「私」が「俺」の痛みを、思いを、願いを思い出し、共有する為に。

 そこに良し悪しや、イイね!も無いかとは思います。
 でも時間を掛けて、上げていこうと思います。

 「私」と「俺」が、少しでも近く、歩んでいけるように。
Posted at 2017/08/05 21:30:15 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2017年08月04日 イイね!

邂逅

……。


何時のことだったかな。
忘れようとして、なかったことにしようとして、ずっと思い出せなかった、あの時は。


そうだ、俺は。

思春期の真っ只中だったよ。
小学生までとは違って、自分を男として、女として考え始める頃だったな。
周りの奴らは、自分の容姿や身嗜みを気にし始めて、色々やっていたな、そう言えば。

髪にワックスを付けて決めたり、男用の洗顔料を使ってニキビを予防したり、シートで顔や身体を拭いたり。

俺は、特別気にしたことがなかった。
しようとも思わなかったな。気にしようとか、興味とか、全然なかったから。


でも……。

あの時から皮膚が弱くて、色んな所に痒みが出て。
特に頭は痒くて仕方がなかった。
頭を擦ると、フケが出ていたっけ。
シャンプーを変えたり、色々試したけど、結局治らなかったな。


それを見た、アイツは。
「汚いんだけど」
って俺に言った。

俺は、しょうがないだろ、って気にも留めなかった。


それと、小さい頃は中耳炎だらけで、「滲出性中耳炎」っていう病気にもなったらしい。俺はよく覚えていないけど、母さんが何ヶ月も耳鼻科に通って大変だった、なんてよく聞いてた。
そのせいで耳もあまり良くなかった。

しかも俺は鼻炎持ちで、何でかはわからないけど、しょっちゅう鼻が詰まっていた。
鼻をかもうにも、すぐ耳が痛くなっちゃうから、これまでもずっと、鼻を啜ることでやり過ごしてきたんだ。

それを、アイツは。
「鼻ぐらいかめよ、聞いててムカつくんだけど」
事情は話したよ。
でも、聞いてもくれなかった。
「そんなの知らないよ。どうでもいいけどムカつくからやめてよそれ」

事情も知らない癖に。転校して一ヶ月も経たない奴に。
その辺に転がっている塵を見るような目で言われたな、確か。

その辺りだったかな。
アイツのように、俺を塵を見るように見る目が増え始めたのは。
Posted at 2017/08/04 22:24:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「@だいずぱぱ さん

私もこの記事見て「なんだこれ」って思いました。数年前も同じようなことで指摘受けているとのことらしいですが、色々と学習出来なかったのでしょうかね??」
何シテル?   08/12 14:41
 お初にお目に掛かります。【やさぐれ紳士】白兎(はくと)と申します。  長ったらしい名前なので、「やさぐれ」、「白兎」等、呼びやすい名前でお呼び下さい。...

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