2017年05月04日
718ボクスター/ケイマンが発表されて試乗が始まってから、718系はMTだとエンストしやすいという記事をよく見かけました。718ケイマンを自分のクルマとして乗り始めてからしばらくは,発進時,また低速時にエンストを何度か経験し,やはりそうなのかな,と思ったりしたのですが,8000kmが経過してみると,これはエンストしやすいというよりも,他車とやや異なるということなのではないかと思えてきました。がんがんエンジンを回して走るという人には関係ないかもしれませんが,ふだん遣いで乗ろうと考えている方の参考にはなるかもしれません。
まず,それなりにいろいろなクルマを経験していると思われる雑誌ライター諸氏をして「エンストしやすい」と思わせたのはなぜかということですが,718ケイマンではエンジンがノッキングすることがないということが関係するように思います。私の経験だと他のクルマでは,エンストする寸前にはエンジンが少なくともノッキング気味になり,そのかすかな感触をとらえてクラッチを切ればエンストすることはまずありません。ところが718の場合には,ノッキングはせずにいきなりエンジンがストールします。これはそのようにセンサーがセッティングされているのではないかと感じます。アイドリングストップとの関係もあるのかもしれません。ちなみにこれは発進時だけではなくて,走行中にスピードが落ちた場合も同様で,たとえば2~3速で角を曲がって歩行者等がいて予想よりもスピードを落とした場合,そのまま再加速しようとするといきなりエンストするということが起こります。
今では半クラッチを使わずにアクセルを踏んでも大丈夫な最下限の速度があると考えて運転しています。下限はおおむねギア呼称×8~9km/hです。ちょうどアイドリング回転数くらい。つまり1速で7km/h以下,2速で15km/h以下はおそらく絶対無理ということです。ということは発進時も7km/hくらいまでは半クラッチが必要ということで,半クラッチのまま車速が上がるのを他のクルマよりちょっと長く待つ必要があるような気がします。B4の時には回転が落ちてもとりあえずクラッチをつないだままというのがふつうでしたが,718ケイマンでは低速時には積極的に?マニュアル・コースティング(クラッチを切ったままに)して加速開始時にスピードを見て最適なギアを選んでクラッチをつなぐというのがよいようです。PDK仕様だとコースティング機能があるくらいなので,MTだからコースティングしてはいけないということはないでしょう。
次にクラッチそのもののつながり具合です。クラッチペダルを目一杯踏み込んだ状態から,ペダルを上げていったときに,つながり始めるポイントが(少なくとも私のケイマンは)かなり深い(イメージ的にはほんの1~2cmくらい?)ところにあるようです。MTに慣れた人だと半クラッチ付近までは素早くペダルを上げてしまうので,結果的に半クラッチが使えていない状態でエンストすることがありそうです。このことに気づいてからは発進時の回転が1000回転以下でもスムーズに発進できるようになりましたし,渋滞も気にならなくなりました。もう少し回転を上げて(1500~2000rpm)発進するときにはふつうの半クラッチのイメージでペダル操作するといい感じでバイトして(食いついて)くれます。
Posted at 2017/05/04 14:03:35 | |
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ポルシェ718考察 | クルマ